苫前駅(とままええき)は、北海道留萌管内苫前郡苫前町字苫前にかつて存在した、日本国有鉄道(国鉄)羽幌線廃駅)である。電報略号トイ事務管理コードは▲121612[2]

苫前駅
とままえ
Tomamae
上平 (3.9 km)
(4.1 km) 興津仮乗降場
所在地 北海道苫前郡苫前町字苫前
北緯44度18分28.3秒 東経141度39分34.6秒 / 北緯44.307861度 東経141.659611度 / 44.307861; 141.659611
所属事業者 日本国有鉄道(国鉄)
所属路線 羽幌線
キロ程 50.5 km(留萠起点)
電報略号 トイ
駅構造 地上駅
ホーム 1面1線
乗降人員
-統計年度-
153人/日
-1981年-
開業年月日 1932年昭和7年)9月1日[1]
廃止年月日 1987年昭和62年)3月30日[1]
備考 羽幌線廃線に伴い廃駅[1]
テンプレートを表示
1977年の苫前駅と周囲約500m範囲。右上が羽幌方面。単式ホーム1面1線、駅舎横の貨物ホームに引込み線、駅裏の貨物ホーム側に副本線が2本見えるが、島式ホームは確認出来ない。この町の基幹産業は水産業と農業であり、駅裏のヤードには倉庫が見える。副本線には北と南に、DE15とそのラッセルヘッド車らしき車両が見える。1965年頃まで苫前港から天売、焼尻への定期航路があり、この駅を利用した人や物資の往来も多かった。国土交通省 国土地理院 地図・空中写真閲覧サービスの空中写真を基に作成

1986年(昭和61年)10月まで運行されていた、急行「はぼろ」の停車駅であった。

歴史 編集

駅構造 編集

廃止時点で、1面1線の単式ホームを有する地上駅であった。ホームは、線路の西側(幌延方面に向かって左手側)に存在した。かつては、単式ホーム・島式ホームを複合した計2面3線のホームと線路、及び貨物側線を有する列車交換が可能な交換駅であった。廃止後撤去された島式ホーム跡への1線が側線として残っており、そのほか幌延方から駅舎側に分岐した側線を1線有していた。

業務委託駅となっており[4]、駅舎は構内の西側に位置し、ホームから少し離れていた。

駅名の由来 編集

当駅が所在していた地名より。地名は、アイヌ語の「トマ・オマ・イ→トママイ」(エゾエンゴサク・ある・処)に由来する。

利用状況 編集

  • 1981年度(昭和56年度)の1日当たりの乗降客数は153人[4]

駅周辺 編集

駅跡 編集

 
苫前駅跡(とままえ農村公園)

駅舎やホームなどは既に撤去され、1999年(平成11年)時点では、「構内食堂」の看板を持つ廃屋が残存していた[5]2010年(平成22年)時点では駅跡周辺が「農村公園」に整備され、農業倉庫が残る[6]

隣の駅 編集

日本国有鉄道
羽幌線
上平駅 - 苫前駅 - <興津仮乗降場> - 羽幌駅

脚注 編集

注釈 編集

出典 編集

  1. ^ a b c d e f g h 石野哲 編『停車場変遷大事典 国鉄・JR編 II』(初版)JTB、1998年10月1日、872頁。ISBN 978-4-533-02980-6 
  2. ^ 日本国有鉄道営業局総務課 編『停車場一覧 昭和41年3月現在』日本国有鉄道、1966年、231頁。doi:10.11501/1873236https://doi.org/10.11501/18732362022年12月10日閲覧 
  3. ^ 「羽幌線 合理化スタート 寂しい無人化」『北海道新聞』、1982年3月30日、朝刊、道北版。
  4. ^ a b c 宮脇俊三 編『国鉄全線各駅停車1 北海道690駅』原田勝正、小学館、1983年7月、200頁。ISBN 978-4093951012 
  5. ^ 宮脇俊三 編『鉄道廃線跡を歩くVI』JTBパブリッシングJTBキャンブックス〉、1999年3月、25-26頁。ISBN 978-4533031502 
  6. ^ 今尾恵介 編『新 鉄道廃線跡を歩く1 北海道・北東北編』JTBパブリッシング、2010年3月、45-46頁。ISBN 978-4533078583 

関連項目 編集