錦織車庫(にしごおりしゃこ)は、滋賀県大津市にある京阪電気鉄道車両基地である。地名は「にしおり」であるのに対して、車庫名は「にしおり」と異なっている[1]

錦織車庫(2021年10月)

概要

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石山坂本線の近江神宮前駅に隣接しており、車両工場を含め敷地面積は7376 平方メートル[2]。検査ピット2線と留置線5線を有し、収容能力は46両である[2]大津線石山坂本線京津線)の全ての車両が錦織車庫で検査を行う[3]

大津線の保線はすべて錦織車庫に集約されている[4]

車庫には廃車となった80型81号が運転台部分をカットされてモニュメント的なものに改造されて保管されている。年に1回の「大津線感謝祭」では前者が一般公開され、運転台や車内を撮影することができる。また、珍しい例では「コスメル。」として、コスプレイベントで使用されることがあった。

構内の入換には、1994年まで350型351号が使用されていたが、同年にアント工業製の車両牽引車(アント77型)が投入され、置き換えられた[5]

1980年浜大津駅の統合によりスイッチバックがなくなったため、石山坂本線内で京津線車両(80型16両・260型12両・500型 (2代)4両)の向きが逆になり、保守点検などで不都合が生じることになった(300型(2代)は方向転換をしなかった)。そのため錦織車庫に転車台を仮設し、5月28日から6月8日にかけて、1両ずつ向きを逆転させる作業が行われた[6]

車庫の名称は、近江神宮前駅が開業当時は錦織駅であったことに由来する。駅名の方はその後近江神宮前と錦織への再改称を重ねて今日に至っているが、車庫名は一貫して変更されていない。

沿革

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脚注

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  1. ^ PHP研究所「京阪電鉄のひみつ」
  2. ^ a b 京阪電気鉄道(株)鉄道事業部車両課 2009, p. 55.
  3. ^ 京阪電気鉄道(株)鉄道事業部車両課 2009, p. 56.
  4. ^ 京阪電気鉄道(株)鉄道事業部保線課 2009, p. 68.
  5. ^ 岩堀春夫『鉄道番外録 5』 ないねん出版、1998年、p.5。このアント77型は通常のアント77型とは異なり、縦置きエンジンでL型の車体形状(通常のアント77型を90度横向きにした形状)をしている。
  6. ^ 出典・駅置き月刊広報誌「くらしの中の京阪」1981年7月号

参考文献

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  • 京阪電気鉄道(株)鉄道事業部車両課「車両の保守管理 -車庫と車両検査業務の概要-」『鉄道ピクトリアル』第59巻第8号、2009年8月10日、54-57頁。 
  • 京阪電気鉄道(株)鉄道事業部保線課「線路施設と保線」『鉄道ピクトリアル』第59巻第8号、2009年8月10日、66-69頁。 

関連項目

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