陽炎座
『陽炎座』(かげろうざ)は、1913年(大正2年)に発表された泉鏡花の小説。1981年に鈴木清順監督で映画化された。
陽炎座 | |
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作者 | 泉鏡花 |
国 |
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言語 | 日本語 |
ジャンル | 短編小説 |
発表形態 | 雑誌掲載 |
初出 | 『新小説』1913年 |
収録 | 『弥生帖』 平和出版社 1917年4月 |
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映画編集
陽炎座 | |
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Kagero-za | |
監督 | 鈴木清順 |
脚本 | 田中陽造 |
原作 | 泉鏡花 |
製作 |
荒戸源次郎 花田良知(プロデューサー) 丸山昌夫(製作補) |
製作総指揮 | 伊東謙二 |
出演者 |
松田優作 大楠道代 |
音楽 | 河内紀 |
撮影 | 永塚一栄 |
編集 | 鈴木晄 |
配給 | 日本ヘラルド映画 |
公開 | 1981年8月21日 |
上映時間 | 139分 |
製作国 | 日本 |
言語 | 日本語 |
1981年公開の日本映画。鈴木清順監督。新派の劇作家が、謎めいた女やパトロンたちに翻弄されて生と死の境を彷徨う。
前年の『ツィゴイネルワイゼン』の成功を受けて製作され、独特な映像美と難解な物語の進行が見るものを困惑させる作風は前作同様である。鈴木清順監督の代表作の一つで、「フィルム歌舞伎」と呼ばれた傑作。1981年キネマ旬報ベストテン第3位、日本アカデミー賞最優秀助演男優賞(中村嘉葎雄)、優秀脚本賞、優秀撮影賞、優秀照明賞等受賞。上映時間2時間19分(1981年シネマ・プラセット作品)。
また当時、アクション俳優として勇名を轟かせていた松田優作に、監督が直径1mの円を描き「この中から出ないような演技をしてください」と指導し、彼の新境地を開かせた作品でもある。
『ツィゴイネルワイゼン』(1980年)、『夢二』(1991年)と合わせて「(大正)浪漫三部作」と呼ばれる。2012年1月14日には浪漫三部作をニュープリントによるリバイバル上映された。
あらすじ編集
1926年、東京。新派の劇作家である松崎(松田優作)は落とした付け文が縁で品子(大楠道代)と出会う。その後も偶然による2度の出会いを重ね、2人は一夜を共にするが、その部屋がパトロンの玉脇(中村嘉葎雄)の部屋にそっくりであることに驚く。やがて松崎は品子の「金沢で待つ」という手紙に誘い出されるが、品子は手紙を出した憶えはないという。玉脇に品子との心中をしつこくそそのかされ、逃げ出した松崎はアナーキストの和田と知りあう。不思議な祭り囃子に導かれて奇妙な芝居小屋・陽炎座に辿りつくが…。
スタッフ編集
キャスト編集
外部リンク編集
- 鈴木清順監督浪漫三部作(リバイバル版)公式サイト
- 陽炎座 - allcinema
- 陽炎座 - KINENOTE
- 陽炎座 - オールムービー(英語)
- 陽炎座 - インターネット・ムービー・データベース(英語)
- 『陽炎座』:新字新仮名 - 青空文庫(泉鏡花著)