有楽興行株式会社(ゆうらくこうぎょう)は、福岡県福岡市中央区に本社を置き、映画事業、外食事業、不動産事業を行う企業。福岡市、北九州市下関市長崎市鹿児島市などで飲食店映画館を経営・運営している。鹿児島中央駅前のアミュプラザ鹿児島にて鹿児島ミッテ10を株式会社ティ・ジョイと共同で運営していることで知られる。

有楽興行株式会社
種類 株式会社
本社所在地 日本の旗 日本
810-0001
福岡県福岡市中央区天神3-4-8
天神重松ビル5階
設立 1953年(昭和28年)6月17日
業種 サービス業
法人番号 3290001017219 ウィキデータを編集
事業内容 映画事業、外食事業、不動産事業
代表者 代表取締役 野中康宏
資本金 3000万円
売上高 13億円(2017年5月期)
従業員数 220人
外部リンク 公式サイト
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歴史 編集

1953年(昭和28年)に映画興行会社として設立され、福岡県福岡市に福岡文化劇場を、山口県下関市に下関文化劇場を開館させた。1988年(昭和63年)7月に鹿児島県鹿児島市に開館させたシネシティ文化は、4スクリーンを有する九州初の複合映画ビルであり、シネマコンプレックスとされることもある。1992年(平成4年)には外食事業にも進出し、九州地方の県庁所在地などにレストランや居酒屋などを多数オープンさせている。2013年(平成25年)には設立60周年を迎えた[1]

年表 編集

映画事業 (年表) 編集

  • 1953年(昭和28年)6月17日 - 福岡市に福岡文化劇場が開館、下関市に下関文化劇場が開館。
  • 1981年(昭和56年)12月 - 下関市の下関文化劇場1階に文化シネマが開館。
  • 1982年(昭和57年)2月 - 北九州市に黒崎文化劇場が開館。
  • 1985年(昭和60年)4月 - 鹿児島市に文化プラザ80・文化プラザ120が開館。
  • 1987年(昭和62年)7月 - 北九州市に小倉有楽100・小倉有楽150が開館。
  • 1988年(昭和63年)5月 - 福岡市にシネテリエ天神が開館。
  • 1988年(昭和63年)7月 - 鹿児島市にシネシティ文化が開館。
  • 1989年(平成元年)3月 - 北九州市に黒崎文化2が開館。
  • 1997年(平成9年)7月 - 北九州市にシネシティ有楽1・2・3が開館。
  • 2004年(平成16年)9月 - 鹿児島市に鹿児島ミッテ10が開館。

外食事業 編集

  • 1992年(平成4年)4月 - 鹿児島市にキリンビアレストラン有楽市場鹿児島店がオープン。
  • 1993年(平成5年)3月 - 北九州市にキリンビアレストラン有楽市場小倉店がオープン。
  • 1994年(平成6年)4月 - 鹿児島市ににタイの食卓サバーイがオープン。
  • 1994年(平成6年)11月 - 福岡市に有楽市場天神店がオープン。
  • 1996年(平成8年)7月 - 鹿児島市に居酒屋朝次郎鹿児島店がオープン。
  • 1997年(平成9年)7月 - 北九州市に居酒屋朝次郎小倉店がオープン。
  • 1998年(平成10年)3月 - 鹿児島市に地中海風居酒屋有楽市場UNO鹿児島店がオープン。
  • 1998年(平成10年)11月 - 北九州市に地中海風居酒屋UNO有楽市場 小倉店オープン。
  • 2000年(平成12年)3月 - 福岡市にビアレストランパブキリン朝次郎天神ビル店がオープン。
  • 2000年(平成12年)9月 - 長崎市に焼肉有楽市場アミュプラザ長崎店がオープン。
  • 2002年(平成14年)4月 - 長崎市に魚菜や朝次郎アミュプラザ長崎店がオープン。
  • 2003年(平成15年)11月1日 - 鹿児島市に炉庵鹿児島店がオープン。
  • 2004年(平成16年)9月 - 鹿児島市に魚菜や朝次郎アミュプラザ鹿児島店がオープン。
  • 2010年(平成22年)7月1日 - 長崎市に魚菜や朝次郎長崎店がオープン。
  • 2014年(平成26年)6月1日 - 鹿児島市に居酒屋朝次郎天文館店がオープン。

現在経営・運営している店舗 編集

映画事業 編集

 
鹿児島ミッテ10が入るアミュプラザ鹿児島
  • 鹿児島ミッテ10(鹿児島県鹿児島市)
    株式会社ティ・ジョイと共同で運営している。10スクリーン、計1816席+車いす17席。デザイン担当は東京都のフィールドフォー・デザインオフィス。鹿児島市中央町1-1のアミュプラザ鹿児島本館6階に2004年(平成16年)9月17日開館。2007年(平成19年)に鹿屋市に公設のリナシアターが開館した際には、接客や映写技術などスタッフの研修を受け入れている[2]。2018年(平成30年)7月13日にはシアター10に鹿児島県初のIMAXデジタルシアターを設置した[3]
スクリーン 座席数 音響設備
シアター1 78席(車椅子1席) ドルビーデジタル
シアター2 88席(車椅子1席) ドルビーデジタル
シアター3 113席(車椅子1席) ドルビーデジタル
シアター4 153席(車椅子1席) ドルビーデジタル3D上映XpanD
シアター5 164席(車椅子1席) ドルビーデジタル
シアター6 110席(車椅子1席) ドルビーデジタル
シアター7 397席(車椅子4席) ドルビーデジタル
シアター8 204席(車椅子1席) ドルビーデジタル
シアター9 250席(車椅子2席) ドルビーデジタル3D上映XpanD
シアター10 259席(車椅子4席) ドルビーデジタル3D上映XpanD)、IMAX

外食事業 編集

  • ビアレストラン パブキリン(飲食店) - 福岡市
  • 居酒屋朝次郎 天神ビル店(飲食店) - 福岡市
  • 魚菜や朝次郎 アミュプラザ鹿児島店(飲食店) - 鹿児島市
  • 居酒屋朝次郎 天文館店(飲食店) - 鹿児島市
  • 魚菜や朝次郎 アミュプラザ長崎店(飲食店) - 長崎市

出典は公式サイト[4]

かつて経営・運営していた店舗 編集

映画事業 編集

 
シネシティ文化があった天文館のアーケード商店街
  • シネテリエ天神(福岡県福岡市)
    1スクリーン、60席。1983年(昭和58年)に天神親不孝通りにテアトル天神として開館。ミニシアターだった。1988年(昭和63年)に有楽興行が運営を引き継いでシネテリエ天神に改称。2009年(平成21年)10月16日に天神シネマに改称して成人映画館に。2010年(平成22年)10月29日閉館。2009年時点で支配人を務めていた杉井昌明はシネテリエ天神が「九州初のミニシアター」だったとしている[5]
  • シネシティ文化(鹿児島県鹿児島市)
    開館時は4スクリーン。閉館時は7スクリーン。1988年(昭和63年)7月23日に天文館千日町に開館。2004年(平成16年)9月17日に鹿児島ミッテ10を開館させたことで客足が減り、2006年(平成18年)6月5日に休館。「九州初の複合映画ビル」であり、有楽興行はシネシティ文化が「九州初のシネマコンプレックス」であるとしている。
  • 小倉シネシティ有楽(福岡県北九州市)
    小倉区(現:小倉北区)大正町にあった小倉有楽劇場を前身に、1987年(昭和62年)7月、小倉有楽100・有楽150として2スクリーン化。その後1997年(平成9年)7月5日、東京第一ホテル小倉地下1階に移転し、上記の名称で3スクリーン化した。しかし2000年(平成12年)にシネプレックス小倉、2003年(平成15年)にT・ジョイリバーウォーク北九州がオープンしたことで競争が激化した結果、2003年8月31日をもって閉館[6]。入居していた東京第一ホテル小倉は2007年(平成19年)7月5日付でホテルマネジメントインターナショナルに譲渡され「ホテルクラウンパレス小倉」に改称し現在に至っている。
スクリーン 座席数 設備
シアター1 278席 ドルビーデジタル・35mm映写機
シアター2 132席
シアター3 120席

脚注 編集

  1. ^ 旭興業など5社が設立50周年 6月設立・創業周年企業 ふくおか経済Web
  2. ^ リナシアター 港町キネマ通り
  3. ^ 鹿児島県初のIMAXデジタルシアター、「鹿児島ミッテ10」に今夏導入 AVウォッチ(2018年4月4日)
  4. ^ 沿革 有楽興行
  5. ^ 「シネテリエ天神 路線一変、成人映画へ ミニシアター苦境」西日本新聞、2009年9月5日
  6. ^ 北九州市の映画館「消えた映画館の記憶」を参照した。

外部リンク 編集