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IMAX』(: IMAX)は、 カナダIMAX社英語版が開発した動画フィルムの規格及びその映写システムである。通常の映画で使用されるフィルムよりも大きなサイズの映像を記録・上映出来る。IMAXフォーマットで撮影され上映される作品もあるが、通常の映画作品をアップコンバートし、IMAX用の映画館(IMAXシアター)で上映することもある。IMAXシアターは常設館もあるが、イベントなどの特設会場で採用されていることも多い。

目次

歴史編集

IMAXシステムはカナダ人のグレーム・ファーガソン、ローマン・クロイター、ロバート・カー、ウィリアム・ショーによって開発された[1]

1967年モントリオール万国博覧会でクロイターもファーガソンもマルチスクリーン投影システムを使用したが、技術的に課題があったため、共同で「マルチスクリーン社」という会社を創業。結果として、紆余曲折の後ショーの開発したシングルスクリーンシステムに落ち着くことになった。その後大画面投影方式を導入するに至り、社名も「IMAX社」と変更した。

1970年大阪で開催された日本万国博覧会において、富士グループパビリオンにて世界初のIMAX方式による作品「虎の仔(Tiger Child)」が上映された[2]

世界最初の常設館が1971年、カナダ・トロントオンタリオ・プレイスに設置された(現在も営業中)[3]

1985年、世界初のIMAX 3D作品「ザ・ユニバース[4]」が筑波研究学園都市で開催されたつくば科学万博 EXPO'85富士通パビリオンで上映された。

1991年には、これまでドキュメンタリー、教育映画のみであったIMAX作品に加え、ローリング・ストーンズのライブ「Live at the Max」を上映。その後も娯楽作品を制作し続け、アカデミー短編アニメ賞を受賞した1999年の作品「老人と海アレクサンドル・ペトロフ監督)」が、IMAX方式で公開された初のアニメーション映画となった。

映写システム編集

IMAX15/70編集

 
IMAXフィルムと他の規格との比較
 
IMAXカメラ

IMAXは70mmフィルムを水平方向に送ることで、1コマに使うフィルムの面積を通常の映画より広くし、高精細度の映像が得られるようにしたシステムである。フィルムの70mm幅を映像の垂直方向に使い、水平方向には15パーフォレーション分のフィルムを使う。

IMAXシアターは、通常の映画館より大きく正方形に近いスクリーンを持ち、広い視野角により映画の中にいるような感覚を強めるために座席が急勾配に傾斜している。世界最大のIMAXシアターは、縦29.42m×横35.73mのスクリーンを持つオーストラリアのLGIMAX・シアター・シドニーである。

また、通常の映画をIMAXフィルムに変換するIMAXDMRが2002年から行われるようになり、近年上映されていた新作や旧作映画をIMAXスクリーンで上映することも行われている。

高価な70mmフィルムを大量に使用し、カメラのレンタル料も高額なので制作費が多くかかってしまう。また、撮影素子(フィルム面積)が非常に大きいため、フォーカスの合う範囲が非常に狭く、セッティング、撮影に時間がかかってしまう。

IMAXドーム/オムニマックス編集

IMAX HD (48 fps)編集

IMAX DMR編集

アイマックス・デジタル・メディア・リマスターリングの略で、IMAXフィルム以外で撮影された映画をIMAXフォーマットにリマスターする技術である。

IMAXデジタル・シアター・システム編集

 
IMAXデジタルシアター

IMAXデジタルは、2008年から行われているデジタル上映方式である。日本では2009年からIMAXデジタルシアターが登場している。

映写機には、テキサス・インスツルメンツ社の2KDLPプロジェクターが採用されている。3D上映時には2台のプロジェクターを使用するため他の3Dシステムより明るいのが特徴である。

日本では109シネマズユナイテッド・シネマシネマサンシャインヒューマックスシネマTOHOシネマズフューレックティ・ジョイイオンシネマが導入している。

IMAXシアター編集

北米を中心に、世界に450館以上のIMAXシアターがある。

日本でも当初は博覧会にてIMAXのパビリオンが建てられていた。また、博物館や科学館では専用の映画が上映されていた。1996年に新宿に封切り映画上映用のIMAXシアターが誕生した。2002年頃からはIMAXシアターで、封切り映画のIMAX版が上映されるようになった。2009年には日本でもIMAXデジタル・シアターが開設され、封切り映画のIMAXデジタル版が上映されるようになった。

日本のIMAXシアター編集

施設 場所 設備
浜岡原子力館 静岡県御前崎市 IMAX DOME ドーム径18m
鹿児島市立科学館 鹿児島県鹿児島市 IMAX DOME ドーム径23m

日本のIMAXデジタルシアター編集

 
109シネマズ川崎
 
イオンシネマ大高
施設 場所 開館日 備考
ユナイテッドシネマ札幌 北海道札幌市中央区 2010年11月19日 1993年開館のIMAXシアターを改修。
縦20.0m×横27.0mのスクリーンサイズは公表されているものとしては2018年現在日本最大である。
TOHOシネマズ仙台 宮城県仙台市青葉区 2016年7月1日 シネマコンプレックス開業時よりIMAXデジタルシアターを導入。
シネマサンシャイン土浦 茨城県土浦市 2012年12月14日
109シネマズ菖蒲 埼玉県久喜市 2009年6月19日
ユナイテッドシネマ浦和 埼玉県さいたま市浦和区 2010年11月19日
USシネマちはら台 千葉県市原市 2017年8月4日
成田HUMAXシネマズ 千葉県成田市 2012年5月25日 IMAXデジタルシアター専用に新築された建物に開館。
スクリーン 縦14m×横24.5m。
TOHOシネマズ日比谷 東京都千代田区 2018年3月29日 シネマコンプレックス開業時よりIMAXデジタルシアターに加え、12chサウンドシステムを導入。
キュープラザ池袋[5] 東京都豊島区 2019年7月予定 (仮称)東池袋一丁目シネマコンプレックスプロジェクト
「IMAX®レーザー/GTテクノロジー」(旧名称:IMAX®次世代レーザー)・12chサウンドシステムを導入予定。
スクリーン縦18.91m×横25.849m。
ユナイテッドシネマとしまえん 東京都練馬区 2011年5月20日
TOHOシネマズ新宿 東京都新宿区 2015年4月17日 シネマコンプレックス開業時より12chサウンドシステムを導入。
109シネマズ木場 東京都江東区 2011年7月15日
TジョイPRINCE品川 東京都港区 2016年7月1日 かつて存在したメルシャン品川IMAXシアター(2002年~2007年)の設備を再活用させることで、およそ9年ぶりにIMAXが復活(IMAXとしては東京都内最大クラスのスクリーン)[6]
109シネマズ二子玉川 東京都世田谷区 2015年4月24日 シネマコンプレックス開業時よりIMAXデジタルシアターに加え、12chサウンドシステムを導入。
109シネマズグランベリーモール 東京都町田市 2010年11月19日
2017年2月12日をもって一時休館。
109シネマズ川崎 神奈川県川崎市幸区 2009年6月19日 2018年11月23日よりIMAX4Kレーザー投影システム・12chサウンドシステムを導入[7]
TOHOシネマズららぽーと横浜 神奈川県横浜市都筑区 2016年12月16日
横浜ブルク13 神奈川県横浜市中区 2016年7月1日
東映系列の映画館としては、品川と共に最初のIMAX導入スクリーンとなる[6]
109シネマズ湘南 神奈川県藤沢市 2011年11月11日 シネマコンプレックス開業時よりIMAXデジタルシアターを導入。
ユナイテッドシネマ豊橋18 愛知県豊橋市 2014年6月13日
イオンシネマ大高 愛知県名古屋市緑区 2016年7月1日
イオンシネマ系列の映画館としては、最初のIMAX導入スクリーンとなる。IMAX導入以前はULTIRAスクリーンを採用していた[8]
109シネマズ名古屋 愛知県名古屋市中村区 2009年12月23日 2018年11月23日よりIMAX4Kレーザー投影システム・12chサウンドシステムを導入[7]
TOHOシネマズ二条 京都府京都市中京区 2015年12月18日
109シネマズ大阪エキスポシティ 大阪府吹田市 2015年11月19日 「IMAX®レーザー/GTテクノロジー」(旧名称:IMAX®次世代レーザー)・12chサウンドシステムを導入。
スクリーン縦18m×横26m。
109シネマズ箕面 大阪府箕面市 2009年6月19日
TOHOシネマズなんば 大阪府大阪市中央区 2016年12月16日
ユナイテッドシネマ岸和田 大阪府岸和田市 2010年12月17日
シネマサンシャイン大和郡山 奈良県大和郡山市 2011年7月1日 シネマコンプレックス開業時よりIMAXデジタルシアターを導入。
福山エーガル8シネマズ 広島県福山市 2015年11月28日
広島バルト11 広島県安芸郡府中町 2017年12月15日
シネマサンシャイン衣山 愛媛県松山市 2012年12月1日
ユナイテッドシネマキャナルシティ13 福岡県福岡市博多区 2010年11月19日
鹿児島ミッテ10 鹿児島県鹿児島市 2018年07月13日

※ 既存の一般スクリーンをIMAXデジタルシアターに改修した劇場。

過去に日本で営業していたIMAXシアター編集

施設 設備 期間 備考
宇宙博 宇宙博ホール 23m×30m 1期:1978年
2期:1979年
『人は大空へ』(en:To Fly!)を上映
科学万博 富士通ドームシアター アナグリフ式3D 1985年 『ザ・ユニバース』を上映
岡崎葵博 N/A 1987年
大阪ビジネスパーク 富士通ドームシアター N/A 1986~1988年 ザ・ユニバースと他の作品を上映
花の万博 富士通ドームシアター N/A 1990年 カラー全天周立体映像『ザ・ユニバース2』を上映
千葉県美浜区幕張新都心 富士通ドームシアター ドーム直径:24m
傾斜角:30度
座席数:304
1992年 花の万博で上映された偏光シャッター眼鏡を使用したカラー全天周立体映像『ザ・ユニバース2』と他の作品が上映された。
東映太秦映画村 映像実験館ドームシアター ドーム直径:14m
座席数:70
1992年
長崎県 ハウステンボス 天星館 ドーム直径:17.5m
座席数:194
N/A ドラマ『南くんの恋人』のロケでも使用された。
天王寺公園(マルチイメージシアター) N/A 1987年~1995年頃
高島屋東京IMAXシアター IMAX 3D 18m×25m 1996年~2002年2月1日 高島屋新宿店内にて営業。閉館後は、映画館テアトルタイムズスクエア(2002年4月27日開館~2009年8月30日閉館)となっていた。
千葉県立現代産業科学館 N/A ~2004年 その後サイエンスドームとなった[1]
志摩スペイン村 カンブロン劇場 IMAX 2D ~2004年2月
メルシャン品川IMAXシアター IMAX 3D 16m×22m 2002年4月25日~2007年3月31日[9] 品川プリンスホテルのアネックスタワー内にて営業。閉館後は、品川プリンスシネマのシアターZERO(2007年12月21日開館、6.7m×16.5m)として営業し、その後上記IMAXデジタルに再改装。
メルシャン軽井沢IMAXシアター IMAX 3D 16.275m×21.3m 2000年~2007年3月31日 軽井沢プリンスホテルの敷地内で営業していた。
西海パールシーリゾート IMAX Dome 2D ~2008年9月
サントリーミュージアム IMAX 3D 20.2m×27.6m 1994年11月3日~2010年12月26日
ユニバーサル・スタジオ・ジャパン バック・トゥ・ザ・フューチャー・ザ・ライド IMAX DOME ドーム径24m(特殊形状) 2001年3月31日~2016年5月31日
スペースワールドギャラクシーシアター IMAX 2D 21.5m×28.3m 1990年4月22日~2017年12月31日 常設として日本では最大のスクリーンサイズであり、またIMAX70mmフィルム上映可能な唯一の施設だった。
白神山地ビジターセンター IMAX 2D 15m×20m
所沢航空発祥記念館 IMAX 2D 15m×20m
さいたま市宇宙劇場 IMAX DOME ドーム径23m
穂高アイマックスシアター IMAX 2D 20m×28m
名古屋港水族館 IMAX 2D 17m×22m
大阪市立科学館 IMAX DOME ドーム径26.5m

脚注編集

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  1. ^ The Birth of IMAX”. ieee.ca. Template:Cite webの呼び出しエラー:引数 accessdate は必須です。
  2. ^ IMAX'S Chronology of Techonological (sic) Events”. IEEE Canada, Institute of Electrical and Electronics Engineers. 2010年2月23日閲覧。
  3. ^ Corporate”. IMAX.com. 2010年7月3日閲覧。
  4. ^ : We are Born of Stars
  5. ^ 池袋に東日本初の「IMAX with LASER」シアター。2019年度開業”. AV Watch. 2017年7月23日閲覧。
  6. ^ a b 品川に復活するIMAXシアターは、全国の大画面マニアたちの聖地となるだろう。”. シネマズ. 2017年1月23日閲覧。
  7. ^ a b IMAXレーザーが川崎と名古屋の109シネマズに11月23日導入。4K大画面+12ch音響”. 2018年10月21日閲覧。
  8. ^ 【Vol.68】イオンも導入へ、IMAXの「第2章」”. 文化通信. 2017年1月23日閲覧。
  9. ^ メルシャン品川アイマックスシアター” (日本語). 港町キネマ通り (2005年8月). 2014年4月15日閲覧。
^ 菅原正幸. “走査線4000本級超高精細映像システム (PDF)”. 電子情報通信学会. p. 8. 2004年12月27日時点のオリジナル[リンク切れ]よりアーカイブ。2010年9月15日閲覧。

関連項目編集

外部リンク編集