HARAKIRI
『HARAKIRI』(ハラキリ)は、ゲームアーツが1990年7月にリリースしたPC-8801シリーズ用戦国シミュレーションゲーム[1]。
ジャンル | 歴史シミュレーション |
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対応機種 | PC-8801[1] |
開発元 | ゲームアーツ |
メディア | フロッピーディスク |
発売日 | 1990年7月[1] |
「海外からの視点で描かれた戦国」をテーマとする本作は、「アメリカ在住の日本文化研究家であるJ.S.STAINBURG(日本名:中村横田)によって製作された」という体裁をとっている[2]が、実際の製作者は宮路武で、最初からバカゲーを狙って製作された。
内容
編集登場する武将は織田信長や豊臣秀吉のみならず、平清盛や源頼朝、果ては三船徳川やS.小杉[1]など、古代から現代に至る有名な武将(および武将を演じた大物俳優)が総登場する。さらに、ゲーム途中で元寇と黒船来航が発生するなど、時系列や時代考証は完全に無視されている[1]。
最も特徴的なのものが「恥」のパラメータの存在で、これが一定値に高まると、武将は「BANZAI」を叫びながら「HARAKIRI」するという[1]、外国人による間違った日本観が表現された作品である。 「恥」は、戦闘で敵部隊を壊滅させたり、参加した戦闘で勝利すると下がり、自部隊が壊滅させられたり敗戦したり[1]すると上がる。また、調略コマンドに「敵に恥をかかせる」というものがあり、「恥」を高めて自発的に切腹するよう仕向けることが可能になっている。さらに、大名から配下に切腹を命じることもできる。なお、史実で切腹したことで有名な武将は恥が高く設定されており、武将によってはゲーム開始直後に切腹してしまうことがある。 本作では、大名が召し抱えることのできる武将は20名までで、解雇はできず、戦場で討ち死にすることもないので、武将の枠を空けるには、余った武将を切腹させて殺すか、敵にわざと登用させるしかない。
プレイヤー大名が死亡すると、領国と家臣が残っていても跡を継がせることはできずにゲームオーバーになる。コンピューター大名は、領国と家臣が残っていれば家臣が跡を継ぐが、先代の影武者になったという設定である(顔グラフィックは最初の大名と、途中乱入勢力の代表のみ用意されているため、誰が跡を継いでも顔グラフィックは変わらない)。
5インチ2D形式のフロッピーディスク4枚組のうち、2枚はデモムービーとなっており、PC-88末期と言うこともあってハードの限界に迫る美麗なグラフィックが表現されている。ゲームデザインもしっかりと作りこまれており、思考ルーチンなどは1991年にメガCD用ゲームとしてリリースされた『天下布武〜英雄たちの咆哮〜』にもそのまま流用されている[4]。
ストーリー
編集アソノは、ミカドから預かった茶器をエドのキンカクジにいるショーグン・ヨシムネのもとに届けようとしていた。しかし、ニンジャに襲われ茶器を割られてしまう。ヨシムネはアソノを罵倒し、ハジを受けたアソノはHARAKIRIをして果てる。アソノのカシン、オーイシら47人の志士は、ソバヤに変装しヨシムネを待ち伏せ討ち取る。ショーグン不在の日本で、群雄割拠が始まる。時に、元禄17年(1704年)であった[1]。
(上記のように、忠臣蔵をモデルとしながらも、地理も歴史も全く出鱈目なストーリーとなっている)
登場大名家
編集- 源頼朝[1]
- 伊達政宗[1]
- 上杉謙信[1]
- 武田信玄[1]
- 三船徳川
- 織田信長[1]
- 豊臣秀吉
- 明智光秀
- 石田三成
- 毛利元就
- 足利尊氏[1]
- 平清盛[1]
- 北条氏康
- S・小杉[1]
- 島津義弘
- 大老井伊
以下はプレイヤーは選択できず、ゲーム途中で乱入してくる可能性がある勢力である。
能力
編集その他の登場人物
編集出典
編集- ^ a b c d e f g h i j k l m n o p q r 「HARAKIRI」、『このレトロゲームを遊べ!』,p.127.
- ^ 佐々木 潤 (2017年6月6日). “シルフィードやAXシリーズの開発者が秘話を語った「レトロPCナイト」が開催 五代響氏の新作ゲームも発表”. AKIBA PC Hotline!. 株式会社インプレス. 2021年3月21日閲覧。
- ^ “プロジェクトEGG,「HARAKIRI」(PC-9801版)を販売開始”. www.4gamer.net. Aetas (2005年9月27日). 2021年3月21日閲覧。
- ^ アスキー編集部『蘇るPC-8801伝説 永久保存版』 2006年
参考文献
編集- ムック
- 『このレトロゲームを遊べ!』インプレス、2019年6月1日。
- 「HARAKIRI」、127頁。
外部リンク
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