L96A1

イギリス軍で採用されているボルトアクション方式の狙撃銃

L96A1は、イギリス軍で制式採用されているボルトアクション方式狙撃銃である。

L96A1
Accuracy International Arctic Warfare - Psg 90.jpg
L96A1
種類 軍用狙撃銃
製造国 イギリスの旗 イギリス
設計・製造 アキュラシー・インターナショナル
年代 現代
仕様
種別 ボルトアクション方式狙撃銃
口径 様々
銃身長 657mm
ライフリング 4条右回り
使用弾薬 様々
装弾数 5~10発
作動方式 ボルトアクション
全長 1,158mm
重量 6,500g
銃口初速 850m/s
有効射程 800m(7.62mm弾)
1,500m(.338ラプアマグナム弾)
歴史
バリエーション アークティク・ウォーフェア(AW)
AWP(Police)
AWM(Magnum)
AWF(Folding)
AWS(Suppressed)
AWS Covert
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概要編集

始めは、PM(Precision Marksman、あるいはPrecision Magazine[1]、プロジェクティブ・マガジン[2]など)ライフルという名称で、アキュラシー・インターナショナル社で開発された。

その後イギリス軍での狙撃銃トライアルに勝利、L96A1の名で制式採用ライフルの座を手にした。さらにスウェーデンでのトライアルに対応させるためにAW(Arctic Warfare)ライフルへと改良されている。

主な軍用狙撃銃の比較
 M24  SR-25  FR F2  L96A1  ドラグノフ  SV-98
画像            
使用弾薬 7.62x51mm弾
8.58×70mm弾
7.62x51mm弾 7.62x51mm弾
8.58×70mm弾 等
7.62x54mmR弾 7.62x54mmR弾
7.62x51mm弾
装弾数 5発(固定式弾倉
10発(着脱式弾倉)
5~20発(箱型弾倉 10発(着脱式弾倉) 5~10発(着脱式弾倉) 10発(箱型弾倉)
銃身 610mm 508mm / 609mm 650mm 660mm 620mm 650mm
全長 1,092mm 1,118mm 1,200mm 1,180mm 1,225mm 1,270mm
重量 4,400g 4,810g(競技仕様) 5,100g 6,500g 4,310g 6,200g
射程 800m(7.62mm弾)
1,500m(8.58mm弾)
600m 800m 800m(7.62mm弾)
1,500m(8.58mm弾)
800m 1,000m
作動方式 ボルトアクション方式 作動:リュングマン方式
閉鎖:ロータリーボルト式
ボルトアクション方式 作動:ショートストロークピストン式
閉鎖:ターンロックボルト式
ボルトアクション方式

特徴編集

基本的なメカニズムはボルトアクション式のライフルで、弾薬は脱着式のマガジンに最大で10発まで装填可能。ボルトアクション式小銃では珍しいストレート・ストックは、アルミニウムを芯としたプラスチック製であり、左右にある2つの成型品を一体化させるためにボルトで連結しており、大型のサム・ホールを装備している。プラスチック製の銃床の中央にレシーバーを保持するためのアルミニウム合金のフレームがあり、ステンレス鋼製のバレルは、銃床と接触することのないようフローティング・バレルとなっている。そのため、高い命中精度を実現することに成功した。

機関部の特徴は、底が平らなフラットボトムアクションを4本のボルトでアルミニウム合金のフレームに固定すると共に、エポキシ系接着剤で接着していることである。これは設計当時最先端のベンチレスト競技用ライフルの製作法を取り入れたものである。

この銃は、イギリス軍狙撃銃トライアルに提出された。トライアルでは、その他のイギリス製狙撃銃や外国製の狙撃銃とも比較されたが、最も命中精度が高いと評価され、6×42シュミット&ベンター社製のスコープとともに、イギリス軍の制式採用狙撃銃に選定されることになった。スコープはL1A1テレスコーピック・サイトと名づけられている。

バリエーション編集

アキュラシー・インターナショナルは、PMライフルがイギリス軍に制式採用されたあとに、PMライフルをベースに様々なバリエーションを開発した。

アークティク・ウォーフェア (Arctic Warfare)ライフル編集

スウェーデン軍での狙撃銃トライアルに対応させるため、寒冷地対応改修を施した物。-40度での動作を可能としている。この銃はスウェーデン軍でPSG-90オーストラリア軍SR-98として採用されている他、現在ではL118A1としてイギリス軍が採用している。.243 Winchester口径も少数ながら生産されている。カタログ上では5.56x45mmモデルも用意できるとされていたが、実際には試作のみに終わっている。

  • 全長:1,178mm
  • 重量:5,900g
  • 装弾数:10発

AWP(Police)編集

 
AWP(Police)

各国の警察用として24インチバレル(AWは26インチ)を取り付けたモデル。

  • 全長:1,120mm
  • 重量:6,500g
  • 装弾数:10発

AWM(Magnum)編集

 
ドイツ連邦軍のG22

AWをマグナム弾である7mm Rem. Mag、.300Win Mag、.338Lapuaに対応させたモデル。SM(Super Magnum)は、同一モデルの旧名称である。.300Win Magモデルはドイツ連邦軍G22の名で、.338LapuaはL115の名でイギリス軍が採用。2007年11月14日、イギリス軍は最新型のL115A3を580丁発注、それまでの制式スナイパーライフルL96A1と置き換えることを発表した。このモデルは新型のマズルブレーキと組み合わせたサウンド・サプレッサーの使用を標準としており、リリースされている写真は全てサプレッサーが装着されている。スコープはシュミット&ベンダーの5-25x56スコープを特注マウントに装備。 マグナム口径の採用により、より遠距離の目標に対する命中精度の高い狙撃が可能となった。

  • 全長:1,230mm
  • 重量:6,500g/6,900g
  • 装弾数:5発

AWF(Folding)編集

AWのストックを折りたたみ式ストックとしたもの。

AWS(Suppressed)編集

AWにサプレッサー内蔵バレルを組み込んだもの。300m先で.22LR並の音量まで低減されている。通常のバレルとは数分で交換可能。

AWS Covert編集

専用のスーツケース内に秘匿できるようにしたAWS。デルタフォースSASが導入している。

AW50編集

.50BMG弾対応としたアンチマテリアルライフル(対物ライフル)フォールディングストックとしたAW50F、Navy SEALsの要望で作られたセミオート式AS50も存在する。通常モデルをドイツ連邦軍がG24の名で採用。

使用国編集

登場作品編集

脚注編集

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  1. ^ Precision Shooting誌、1997年1月号(Vol.42 No.9)
  2. ^ 月刊アームズ・マガジン1992年10月号(No.52)

関連項目編集