中村邦生
日本の小説家、教授 (1946-)
中村 邦生(なかむら くにお、1946年4月21日 - )は、日本の小説家、英米文学者、大東文化大学名誉教授。
なかむら くにお 中村 邦生 | |
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誕生 |
1946年4月21日(78歳) 日本・東京都杉並区荻窪 |
職業 | 小説家、編集者、教授 |
最終学歴 |
立教大学大学院 修了 立教大学文学部英米文学科 卒業 |
ジャンル | 小説、英米文学 |
活動期間 | 1980年 - |
公式サイト | 公式ウェブサイト |
来歴
編集東京都杉並区荻窪生まれ。立教大学文学部英米文学科卒業後、都市出版社(旧)で主に海外文学の編集に携わる。同社勤務をへて、立教大学大学院を修了し、教職に就く。2017年大東文化大学教授を定年、名誉教授となる[1]。1993年に「冗談関係のメモリアル」で第77回文學界新人賞を受賞。1994年「ドッグ・ウォーカー」で、1995年「森への招待」で2度芥川賞候補となる。
主な小説としては、『月の川を渡る』(作品社)、『風の消息、それぞれの』(作品社)、『チェーホフの夜』(水声社)、『転落譚』(水声社)、『幽明譚』(水声社)、『ブラックノート抄』(水声社)、『変声譚』(水声社)ほか。 また、短編小説のアンソロジーの編著に、『生の深みを覗く』、『この愛のゆくえ』(共に岩波文庫)などがある。
20世紀文学研究会編集委員として『文学空間』(風濤社)全10巻を編集。『同時代』、『黒の会手帖』を発行する第4次「黒の会」に所属している。
著書
編集単著
編集- 『月の川を渡る』(作品社, 2004)ISBN 9784878936432
- 『〈虚言〉の領域 反人生処方としての文学』(ミネルヴァ書房, 2004)ISBN 9784623040452
- 『風の消息、それぞれの』(作品社, 2006)ISBN 9784861821028
- 『いま、きみを励ますことば ― 感情のレッスン』(岩波ジュニア新書, 2007)ISBN 9784005005772
- 『チェーホフの夜』(水声社, 2009)ISBN 9784891767495
- 『転落譚』(水声社, 2011)ISBN 9784891768454
- 『書き出しは誘惑する ― 小説の楽しみ』(岩波ジュニア新書, 2014)ISBN 9784005007639
- 『はじめての文学講義 読む・書く・味わう』(岩波ジュニア新書, 2015)ISBN 9784005008100
- 『風の湧くところ』(風濤社, 2015)ISBN 9784892194023
- 『幽明譚』(水声社, 2022)ISBN 9784801006416
- 『ブラック・ノート抄』(水声社, 2022)ISBN 9784801006423
- 『変声譚』(水声社, 2024)ISBN 9784801008168
編著
編集- 『〈つまずき〉の事典 人生の危機から生れた名言・名句』(大修館書店, 1993)ISBN 9784469012354
- 『生の深みを覗く』(岩波文庫, 2010)ISBN 9784003500231
- 『この愛のゆくえ』(岩波文庫, 2011)ISBN 9784003500248
- 『推薦文、作家による作家の ― 全集内容見本は名文の宝庫』(風濤社, 2018)ISBN 9784892194528
共著
編集- 『未完の小島信夫』千石英世 共著(水声社, 2009)ISBN 9784891767365
- 『小説への誘い ― 日本と世界の名作120』小池昌代・芳川泰久 共著(大修館書店, 2015)ISBN 9784469222418
- 『『罪と罰』をどう読むか』川崎浹・小野民樹 共著(水声社, 2016)ISBN 9784801002043
共編著
編集- 『〈さようなら〉の事典』窪田般弥 共編著(大修館書店, 1989)ISBN 9784469012279
- 『たのしく読めるイギリス文学 作品ガイド15』木下卓・大神田丈二 共編著(ミネルヴァ書房, 1994)ISBN 9784623023608
- 『英米文学に見る家族像 関係の幻想』久守和子・高田賢一 共編著(ミネルヴァ書房, 1997)ISBN 9784623027224
- 『たのしく読める英米青春小説 作品ガイド120』高田賢一 共編著(ミネルヴァ書房, 2002)ISBN 9784623031221
- 『名作はこのように始まるⅡ』千石英世 共編著(ミネルヴァ書房, 2008)ISBN 9784623049998
- 『ラヴレターを読む 愛の領分』吉田加南子 共編著(大修館書店, 2008)ISBN 9784469213232
- 『小島信夫批評集成』全8巻 千石英世・山崎勉 共編著(水声社, 2010-2011)
- 『小島信夫短篇集成』全8巻 千石英世 共編著(水声社, 2014-2015)
- 『小島信夫長篇集成』全10巻 千石英世 共編著(水声社, 2015-2016)
翻訳
編集- C・S・ルイス『喜びのおとずれ C・S・ルイス自叙伝』 早乙女忠 共訳(冨山房百科文庫, 1977、新版1994/ちくま文庫, 2005)ISBN 9784480421685
- ロレンス・ダレル『逃げるが勝ち』 山崎勉 共訳(文学のおくりもの:晶文社, 1980) ISBN 9784794915481
- ドナルド・バーセルミ『罪深き愉しみ』山崎勉 共訳(彩流社, 1981)ISBN 9784882023425
- キャサリン・コーワン『ぼくのうちに波がきた』(岩波書店, 2003)ISBN 9784001108644
その他
編集- 「〈ためらい〉の身体――『ハムレット』の場合」(江河徹編『〈身体〉のイメージ イギリス文学からの試み』ミネルヴァ書房, 1991)
- 「ヒューマニズムまたは背理の軋み──〈人間〉の再審へ」(竹田宏編『21世紀の民族と国家 第9巻 ヒューマニズムの変遷と展望』未來社, 1997)
- 「月の川を渡る」(日本文藝家協会編『文学1998』講談社, 1998)
- 「〈不似合い〉をめぐるエスキス――道化服のために」(久守和子・窪田憲子編『〈衣装〉で読むイギリス小説』ミネルヴァ書房, 2004)
- 「幻の詩集,そして『さかえだ書店』の本のことなど」(さかえだ書店編『荻窪さかえだ書店の本を愉しむ人々』本の森, 2004)
- 「『熱帯安楽椅子』――〈唾棄〉の関係論」(原善編『山田詠美 (現代女性作家読本)』鼎書房, 2007)
- 「『仮寝』――気分の微分法」(与那覇恵子編『中沢けい (現代女性作家読本)』鼎書房, 2007)
- 「日野啓三『七千万年の夜警』」(千石英世・千葉一幹編『名作は隠れている』ミネルヴァ書房, 2009)
- 「トウモロコシとナイアガラと―〈風景〉を持ち運ぶ―」(野田研一編『〈風景〉のアメリカ文化学』ミネルヴァ書房, 2011)
- 「小島信夫という運動体――『あ、あんたの取り柄は、ど、……』」(『小島信夫批評集成 〈1〉現代文学の進退』水声社, 2011)
- 「鼎談『小島信夫のマルジナリア』千石英世 × 平井杏子 × 中村邦生」(昭和女子大学図書館編『小島信夫の読んだ本(小島信夫文庫蔵書目録)』水声社, 2012)
- 「亡霊の仕事」(昭和女子大学図書館編『小島信夫の書き込み本を読む(小島信夫文庫蔵書目録)』水声社, 2013)
- 「〈日本幻想〉の手前で息継ぎをする―未完の思考として」(野田研一編『〈日本幻想〉表象と反表象の比較文化論』ミネルヴァ書房, 2015)
- 「〈うろおぼえ〉という作法」(『小島信夫短篇集成 〈6〉ハッピネス/女たち』水声社, 2015)
- 「記憶の片影をつなぎとめる」(『小島信夫長篇集成 〈9〉静温な日々/うるわしき日々』水声社, 2016)
- 「座談会『鳥の表象を追いかける』 野田研一 × 中村邦生」(野田研一・奥野克巳編『鳥と人間をめぐる思考』勉誠出版, 2016)
- 「対談『この風景を感知する』小池昌代 × 中村邦生」(野田研一・山本洋平・森田系太郎編『環境人文学Ⅰ 文化のなかの自然』勉誠出版, 2017)
- 「読むこと、そして記憶の片影」「サナダムシと共生すること」(20世紀文学研究会編『読書空間、または記憶の舞台』風濤社, 2017)
- 「森を抜けるー空洞小譚」(野田研一編『〈交感〉自然・環境に呼応する心』ミネルヴァ書房, 2017)
- 「森への招待」(鵜飼哲夫編『芥川賞候補傑作選 平成編2 1995-2002』春陽堂書店, 2021)
- 「回想の遠近法、転形劇場と太田省吾と」(後藤隆基編『小劇場演劇とは何か』ひつじ書房, 2022)
- 「音読に抗して―吃音をめぐる私的エスキス」(野田研一編『耳のために書く—反散文論の試み』水声社, 2024)