アレクサンデル・リング

フィンランドのサッカー選手

アレクサンデル・リングフィンランド語: Alexander Ring1991年4月9日 - )は、フィンランドのサッカー選手。オースティンFC所属。ポジションはMF

アレクサンデル・リング
1.FCカイザースラウテルン時代 (2015)
名前
本名 アレクサンデル・ミヒャエル・リング
ラテン文字 Alexander Michael Ring
基本情報
国籍  フィンランド
生年月日 (1991-04-09) 1991年4月9日(33歳)
出身地 ヘルシンキ
身長 176cm[1]
体重 72kg
選手情報
在籍チーム アメリカ合衆国の旗 オースティンFC
ポジション MF(CMF)
背番号 8
利き足 右足
ユース
1995-1998 ドイツの旗 VfLランネスドルフ
1998-2008 ドイツの旗 バイエル・レバークーゼン
クラブ1
クラブ 出場 (得点)
2009-2010 フィンランドの旗 クルビ04 32 (9)
2010-2013 フィンランドの旗 HJKヘルシンキ 27 (2)
2010 フィンランドの旗 タンペレ・ユナイテッド(loan) 4 (1)
2012-2013 ドイツの旗 ボルシアMG(loan) 14 (0)
2013-2017 ドイツの旗 1.FCカイザースラウテルン 76 (8)
2017-2020 アメリカ合衆国の旗 ニューヨーク・シティ 113 (10)
2021- アメリカ合衆国の旗 オースティンFC 33 (5)
代表歴
2007  フィンランド U-17 6 (1)
2008  フィンランド U-18 10 (0)
2009  フィンランド U-19 7 (2)
2010  フィンランド U-20 2 (1)
2011  フィンランド U-21 3 (0)
2011-2018  フィンランド 44 (2)
1. 国内リーグ戦に限る。2022年3月7日現在。
■テンプレート■ノート ■解説■サッカー選手pj

クラブ歴 編集

幼年時代 編集

ヘルシンキで生まれたが3歳の時にドイツボンに家族で移住。その後はドイツやベルギーで育った。サッカー選手としてはフィンランドに家族で戻る2008年までバイエル・レバークーゼンの下部組織で育った。

HJK 編集

2009年にクルビ04に加入し、2010年にHJKヘルシンキに移籍し8月にプロ契約を果たす[2]。しかし、残りのシーズンをHJKで過ごす事はなく、タンペレ・ユナイテッドにレンタル移籍して過ごした。翌2011シーズンはHJKに復帰し、スターティングメンバーに名を連ねるようになった。

9月26日には2015年までHJKとの契約を延長した[3]。その他方で、ブンデスリーガに所属するボルシア・メンヒェングラートバッハが約100万ユーロで彼との契約を狙っているとの噂が専らであった[4]

ボルシア・メンヒェングラートバッハ 編集

2012年1月5日にはそのボルシア・メンヒェングラートバッハが彼を2012-13シーズン終了後の買取オプション付きで1年半のレンタル移籍が為される事が決定した[5]。同年3月10日のSCフライブルク戦で初出場、UEFAチャンピオンズリーグ 2012-13予選のディナモ・キエフ戦で移籍後初得点[6]。しかし出場機会はあまり多くなく2013年2月には買取オプションを行使しない事が発表された[7]

カイザースラウテルン 編集

2013年6月、2.ブンデスリーガ1.FCカイザースラウテルンと契約[8][9]。クラブは移籍金を明らかにしていないが、報じられるところによるとカイザースラウテルンはHJKに50万ユーロを支払ったとされる[10]フランコ・フォーダ監督の下起用されていたが、9月に同監督が解任されるとポジションを確保するのが難しくなったが、DFBポカールのバイエル・レバークーゼン、FCバイエルン・ミュンヘン戦でスターティングイレブンに名を連ね、再びポジションを確保するようになった。2014年8月のSVザントハウゼン戦で初得点[11]フォルトゥナ・デュッセルドルフとのホームゲームで膝を負傷し長期離脱を強いられたが[12]2014-15シーズンは24試合6得点と彼にとって最高のシーズンとなった。翌シーズンは彼自身も小さな怪我に苦しみ、ヘッドコーチも変わったため、躍進とはならなかった。2017年1月には財政的な事情から契約満了前に売却となった。

ニューヨーク・シティFC 編集

2017年1月末日を以てカイザースラウテルンは彼をニューヨーク・シティFCに売却[13]、3月5日のメジャーリーグサッカーオーランド・シティSC戦で初出場[14]

オースティンFC 編集

2020年12月17日、オースティンFCに加入する事が発表された[15]

代表歴 編集

年代別代表にはU-17からU-21まで選出されていた。2011年3月に行われたフィンランド・リーグカップヴェイッカウスリーガでの活躍がA代表監督に新たに就任したミクス・パーテライネンの目に留まり、同年5月に代表に招集された[16]。6月7日に行われたUEFA EURO 2012予選・グループEスウェーデン代表戦で初出場を飾ったが、5-0で敗北という惨憺たる結果であった。10月11日にはフィンランドのスター選手であるロマン・エレメンコが彼について「アレクは代表に招集された時に知ったぐらいで、その時私は彼の試合を見た事すらなかった。ただ彼が来た時、代表の常連になる人材である事は明白であった。彼は恐れを知らずにプレーするんだ。」と述べ、代表の中心選手になると語った[17]。そのエレメンコの予言通り、リングはEURO予選中に代表のレギュラーを掴み取った[18]。代表初得点は2013年3月26日に行われたルクセンブルク代表戦で、この試合は0-3で勝利した[19]。代表2得点目となったのは2017年9月、2018 FIFAワールドカップ・ヨーロッパ予選グループIアイスランド代表戦で、彼はこの試合で直截フリーキックを決めた[20]

個人 編集

彼はドイツで幼年の長い間を過ごしたが、ドイツ国籍を持っていない。Maali!の2011年3月号で彼はこの事について言及し、「ドイツ国籍を取得する気もないね。フィンランド代表である事は明白なのだから。」と述べている[21]

既婚で娘が2人いる[22][23]

個人成績 編集

クラブ 編集

2017年10月23日現在[24][25]
国内大会個人成績
年度クラブ背番号リーグ リーグ戦 リーグ杯オープン杯 期間通算
出場得点 出場得点出場得点 出場得点
フィンランド リーグ戦 リーグ杯オープン杯 期間通算
2009 クルビ04 28 ウッコネン 15 3 - 0 0 15 3
2010 6 17 6 - 0 0 17 6
タンペレU 14 ヴェイッカウス 4 1 - 0 0 4 1
HJK 4 3 0 - 0 0 3 0
2011 24 2 7 3 3 1 34 6
ドイツ リーグ戦 リーグ杯DFBポカール 期間通算
2011-12 ボルシアMG 5 ブンデス 8 0 - 0 0 8 0
2012-13 6 0 - 1 0 7 0
2013-14 カイザースラウテルン 6 ツヴァイテ 21 0 - 3 1 24 1
2014-15 24 6 - 2 0 26 2
2015-16 21 0 - 1 0 22 0
2016-17 10 0 - 1 0 11 0
アメリカ リーグ戦 リーグ杯USオープン杯 期間通算
2017 NYC 8 MLS 29 0 - 1 0 30 0
通算 フィンランド ヴェイッカウス 32 6 7 3 3 1 42 10
フィンランド ウッコネン 32 9 - 0 0 32 9
ドイツ ブンデス 14 0 - 1 0 15 0
ドイツ ツヴァイテ 76 6 - 7 1 83 7
アメリカ MLS 29 0 - 1 0 30 0
総通算 183 21 7 3 10 1 200 25

代表 編集

代表での得点一覧[24][26]

# 日附 場所 対戦相手 得点 結果 大会
1. 2013年3月26日   ルクセンブルク市スタッド・ヨジー・バーテル   ルクセンブルク 1–0 3–0 親善試合
2. 2017年9月2日   タンペレタンペレ・スタジアム   アイスランド 1–0 1–0 2018 FIFAワールドカップ・ヨーロッパ予選グループI
フィンランド代表
出場 得点
2011 6 0
2012 7 0
2013 9 1
2014 7 0
2015 5 0
2016 8 0
2017 1 1
43 2

タイトル 編集

クラブ 編集

HJK

個人 編集

  • ヴェイッカウスリーガ新人王: 2011[27]

代表 編集

フィンランド代表

参考文献 編集

  1. ^ http://www.fck.de/fileadmin/001___PORTAL__/001_downloads/Autogrammkarten/Autogrammkarten_13_14/06_Ring_AK.pdf
  2. ^ HJK pestasi oman kasvatin” (Finnish). iltasanomat.fi (2010年8月3日). 2013年5月3日閲覧。
  3. ^ Ringille jatko kauden 2015 loppuun” [Ring signs until 2015] (Finnish). HJK Helsinki (2011年9月26日). 2013年5月3日閲覧。
  4. ^ Saksalaislehden ykkösuutinen: Ring Bundesliigaan” [Ring to Germany?] (Finnish). mtv3.fi (2011年12月5日). 2013年5月3日閲覧。
  5. ^ Kicker: HJK vuokraa Ringin Saksaan” [Kicker: HJK loans Ring to Germany] (Finnish). iltasanomat.fi (2012年1月5日). 2013年5月3日閲覧。
  6. ^ Mönchengladbach eye return to top table”. UEFA.com (2012年8月20日). 2013年5月3日閲覧。
  7. ^ Auch Ring ist vor dem Absprung” (German). kicker.de (2013年2月27日). 2013年5月3日閲覧。
  8. ^ ALEXANDER RING WIRD EIN ROTER TEUFEL” (German). fck.de (2013年6月19日). 2013年6月26日時点のオリジナルよりアーカイブ。2013年7月27日閲覧。
  9. ^ ALEXANDER RING BECOMES A RED DEVIL”. fck.de (2013年6月19日). 2014年1月10日閲覧。
  10. ^ Kicker: Näin saksalaisseurat maksoivat suomalaispelaajistaan” (Finnish). Ilta-Sanomat (2013年6月30日). 2016年10月29日閲覧。
  11. ^ http://fck.de/de/1-fc-kaiserslautern/profis/spieltage/2-spieltag.html
  12. ^ http://www.bild.de/sport/fussball/fc-kaiserslautern/jetzt-bangen-um-ring-und-demirbay-38307524.bild.html
  13. ^ http://www.espnfc.com/story/3051494/new-york-city-fc-adds-midfielder-alex-ring-from-kaiserslautern
  14. ^ Orland City vs. New York City”. soccerway (2017年3月5日). 2017年10月23日閲覧。
  15. ^ https://www.mlssoccer.com/post/2020/12/17/austin-fc-acquire-midfielder-alex-ring-nycfc-blockbuster-deal
  16. ^ Sweden bid to bridge gap at summit”. UEFA.com (2011年6月1日). 2013年5月3日閲覧。
  17. ^ Miettinen, Heikki (2011年10月10日). “Roman Eremenko: Alexander Ring tuli maajoukkueeseen jäädäkseen” (Finnish). hs.fi. 2013年5月3日閲覧。
  18. ^ “Alexander Ring” (Finnish). Suomen Palloliitto. https://www.palloliitto.fi/maajoukkueet/miesten-maajoukkue/pelaajat/alexander-ring 2016年12月23日閲覧。 
  19. ^ “Suomelle vakuuttava voitto Luxemburgista” (Finnish). YLE Urheilu. (2013年3月26日). http://yle.fi/urheilu/suomelle_vakuuttava_voitto_luxemburgista/6555537 2015年1月12日閲覧。 
  20. ^ https://uk.reuters.com/article/uk-soccer-worldcup-fin-ice/ring-free-kick-fires-finland-to-1-0-win-over-iceland-idUKKCN1BD0QP
  21. ^ “Alexander Ring” (Finnish). Maali! 3/2011 (Suomen Palloliitto (Football Association of Finland)): p. 26 
  22. ^ http://www.nycfc.com/post/2017/02/01/ring-i-can-t-wait-play-yankee-stadium
  23. ^ https://www.nycfc.com/post/2017/06/05/ring-celebrates-dominant-return-xi
  24. ^ a b アレクサンデル・リング - National-Football-Teams.com
  25. ^ アレクサンデル・リング - Soccerwayによる個人成績
  26. ^ Palloliitto
  27. ^ “Veikkausliiga palkinnot” (Finnish). Veikkausliiga. オリジナルの2015年2月17日時点におけるアーカイブ。. https://web.archive.org/web/20150217201356/http://www.veikkausliiga.com/Document.aspx?id=72 2015年2月17日閲覧。 

外部リンク 編集