トヨタ・ソアラ

ソアラ(SOARER)は、トヨタ自動車1981年昭和56年)に発売した高級クーペである。 日本でのみ販売され、3世代目以降のモデルは輸出仕様である「レクサス・SC」のバッジエンジニアリングとなっていた。2005年平成17年)、日本でもレクサス・SCとしての販売が開始されたことに伴って絶版となった。

概要

それまで日本のメーカーの高級車では重視されていなかった高速走行性能を重点に設計され、今までの日本車になかった高級感と高性能を両立させた本格的車種として、初代と2代目は日本で大ヒットを果たした。同様の車格の2ドア車であるクラウン2ドアハードトップはソアラの成功を見届け、1983年(昭和58年)以降は後を譲るように造られなくなった。

ソアラは「メルセデス・ベンツ SLクラス」や「BMW・6シリーズ」といったヨーロッパの高級GTカーを目標に開発された。また2代目は白洲次郎から譲り受けたポルシェ・911も参考にしたとされている。

歴史

初代 Z10型(1981年-1986年)

トヨタ・ソアラ(初代)
GZ10 / MZ1#型
前期型 2800GT エクストラ
ToyotaSoarer1st.jpg
車内(2800GT エクストラ)
ToyotaSoarer1stinterior.jpg
後期型 3.0GT リミテッド
Z10 Toypta Soarer.jpg
販売期間 1981年 - 1986年
乗車定員 5人
ボディタイプ 2ドアクーペ
エンジン 直列6気筒 3.0/2.8/2.0L
変速機 4速AT/5速MT
駆動方式 FR
サスペンション F:マクファーソンストラット
R:セミトレーリングアーム
全長 4,655mm
全幅 1,695mm
全高 1,360mm
ホイールベース 2,660mm
車両重量 1,305kg
ブレーキ 4輪ベンチレーテッドディスク
データモデル 2800GT 4速AT(前期型)
-自動車のスペック表-


2代目 Z20型(1986年-1991年)

トヨタ・ソアラ(2代目)
GZ20 / MZ2#型
後期型 2.0GT ツインターボL
1988-1991 Toyota Soarer.jpg
1988-1991 Toyota Soarer rear.jpg
販売期間 1986年 - 1991年
乗車定員 5人
ボディタイプ 2ドアクーペ/2ドアオープン
エンジン 直列6気筒 3.0/2.0L
変速機 4速AT/5速MT
駆動方式 FR
サスペンション 4輪ダブルウイッシュボーン
全長 4,675mm
全幅 1,725mm
全高 1,335mm
ホイールベース 2,670mm
車両重量 1,510kg
ブレーキ 4輪ベンチレーテッドディスク
データモデル 3.0GT 4速AT(後期型)
-自動車のスペック表-


3代目 Z30型(1991年-2000年)

トヨタ・ソアラ(3代目)
JZZ3# / UZZ3#型
前期型 4.0 GT
Toyota Soarer 30 012.JPG
後期型 2.5 GT-T
Toyota Soarer 30 011.jpg
販売期間 1991年 - 2000年
デザイン CALTY
乗車定員 5人
ボディタイプ 2ドアクーペ
エンジン V型8気筒 4.0L
直列6気筒 3.0/2.5L
変速機 4速AT/5速MT
駆動方式 FR
サスペンション 4輪ダブルウイッシュボーン
全長 4,860mm
全幅 1,790mm
全高 1,340mm
ホイールベース 2,690mm
車両重量 1,630kg
ブレーキ 4輪ベンチレーテッドディスク
データモデル 4.0GTリミテッド 4速AT(前期型)
別名 北米:レクサス・SC(初代)
-自動車のスペック表-

歴代モデルとしては初めて日本国外へ輸出され、レクサス・SCとして販売することになった。なお、初代から続けられていたボディ同色プレスドアは廃されブラックアウトとなる。

外装・メカニズムを含めた大掛かりなリニューアルを行なう。フロントバンパーに小型のグリルが設けられた。その他にサイドマッドガードが追加され、リアバンパー、リアコンビネーションランプ・リヤスポイラーのデザインも変更された。


4代目 Z40型(2001年-2005年)

トヨタ・ソアラ(4代目)
UZZ40型
レクサスSC
SC430belle.jpg
販売期間 2001年 - 2005年
デザイン ソティリス・コヴォス
乗車定員 4人
ボディタイプ 2ドアコンバーチブル
エンジン 3UZ-FE型 4292cc V型8気筒 DOHCエンジン 最高出力280ps/5600rpm 最大トルク43.8kgm/3400rpm トルクウェイトレシオ39,50kg/kgm パワーウェイトレシオ6,18kg/ps
変速機 5速AT
駆動方式 FR
サスペンション 4輪ダブルウイッシュボーン
全長 4515mm
全幅 1825mm
全高 1355mm
ホイールベース 2620mm
車両重量 1730kg
ブレーキ 前:ベンチレーテッドディスク
後:ディスク
データモデル 430SCV(後期型)
別名 北米:レクサス・SC(2代目)
-自動車のスペック表-

コンセプトモデルは1999年(平成11年)、東京モーターショーに、「レクサスブランド開業10周年記念車」として展示された「レクサス・スポーツクーペ」が始まりである。市販モデルは、2001年(平成13年)4月に日本で発売された。デザインはフランスにあるトヨタのデザインスタジオ「ED2」(旧・EPOC)において行われ、ギリシャ人デザイナーであるソリティス・コヴォスが担当した。

ボディ形状は電動格納式ハードトップを持つコンバーチブルである。乗車定員は4名であったが、後席の空間はこれまでのソアラでも最も狭いものとなった。エンジンは、30系セルシオと共通の3UZ-FE型V8・DOHC・4300cc(280ps)が搭載され、3代目モデルまで存在した直6エンジン搭載モデルは廃止された。変速器は5速ATのみであった。また、トヨタブランド車としては初めて、18インチのアルミホイールとタイヤが装備され、同じくトヨタブランド車初となったランフラットタイヤもオプション設定されていた。

内装には本木目のパネルがふんだんに使われ、黄色系、ブラウン系、ダークブラウン系の3種類の木目色と、黒、赤、茶(タン)、白(エクリュ)の4種類のシート地が設定された(赤内装+黒木目は、特別塗装色であるコスモシルバーの専用設定内装色だった)。また、マークレビンソン社製のオーディオシステムがオプション設定された。一方、歴代ソアラに装備されていたデジタル式のメーターは採用されず、また、全車ATとなったことでサイドブレーキも先代までのハンドレバー式に代わって足踏み式が採用された。

2005年(平成17年)、日本でのレクサス・ブランドの開業にあわせて、日本国内でもレクサス・SCが発売された。それに伴い、それまでに日本国内専用の姉妹車となっていたトヨタ・ソアラは絶版となった。4代目ソアラの販売台数は、合計5,473台であった。

パトカー仕様

1990年頃から静岡県交通機動隊でZ20型が、暴走族取り締まり覆面パトカーとして、導入されていた。

1997年(平成9年)から、Z30系後期型が覆面パトカーとして北海道警視庁神奈川県千葉県埼玉県栃木県静岡県愛知県岐阜県大阪府鳥取県高知県長崎県熊本県宮崎県沖縄県高速道路交通警察隊に配備された。グレードは2.5GT-Tの5MT車で配備台数は20台。また、Z30系前期型のフェンダーミラー仕様車は白黒パトカーとして三重県警察に導入された。

レース活動など

JAF戦においての話に限定すると、Z10系が坂東商会よりJSSに参戦していたがそれ以外は目立ったレース活動はZ40系がレクサスSC430として出場するまで見られなかった。

その一方、チューニングベースとしては多方面の需要が存在した。

1980年代前半においての各自動車雑誌主催の谷田部での最高速トライアルにて日産L28型搭載車(主に日産・フェアレディZ)と並びBNR32型スカイラインGT-R登場まで最高速トライ用ベース車として使用されていた。なかでも有名なのはトラストチューンのMZ11型ソアラで最終的には空力的に不利なボディ形状ながら312km/hを突破するほどの改造車であった。

チューニング耐性の高い1JZ-GTEを搭載した2.5Lモデル(JZZ30系)には5MTの設定もあり、またJZA80スープラ純正のゲトラグ社製6速MTが、ほぼ無加工にて換装が可能なため、さまざまなジャンルのチューニングベースに用いられる。

また、この時期のトヨタ車の特徴として、多彩なエンジンバリエーションがあったことから、Z10、20系ではM型やG型エンジンからJZ型エンジンへ換装するチューニングも見られ、後発の車両に負けないパフォーマンスを見せるものもある。特に20系ソアラは70系スープラとの共有部品が多く、この点でも改造や換装が容易い。

40系はブランドチェンジしたレクサスSC430がスーパーGTやD1グランプリでエンジンスワップをされ活躍しているが、ユーザーレベルではモデルチェンジにより車格や価格が上がったことで外装以外で手を加えるものが少ない。しかし、かつてはTOM'Sなどからスーパーチャージャーキットが発売されていた。なお、D1にZ10系もエンジンとトランスミッションをJZ系の物に換装した車両も参戦していた。 Z30系は今も参戦中。

車名の由来

関連項目

外部リンク