Ø

ラテン文字のOにストロークが付いた文字。デンマーク語、ノルウェー語、フェロー語で使用される

Ø, øは、Oストロークが付いた文字デンマーク語ノルウェー語フェロー語で使用されるラテン文字である。

Øø Øø
ラテン文字
Aa Bb Cc Dd    
Ee Ff Gg Hh    
Ii Jj Kk Ll Mm Nn
Oo Pp Qq Rr Ss Tt
Uu Vv Ww Xx Yy Zz
  • 太字で表した字は母音である。

文字名称は、「slashed o」(スラッシュ付きO)や「o with stroke」(ストローク付きO)。

概要 編集

元々はoeとを重ねて書いた合字であり、eの横棒がøの斜線に相当する。øは一つの独立した文字であるが、正式に表記できない環境では、一般に “oe” で代用される。

使用する諸言語では、ドイツ語などにおけるöと等価である(öも、元来はoとeの合字である)。フェロー語の手書きでは今もöがときどき使用される(元来、両方が使われ、別の役割があった)。発音は主に[ø][œ]。ただし、サーミ語南方言では、[oe]二重母音で発音される。

デンマーク語ではこの文字が「」を意味するため、地名接尾辞として頻繁に登場する[1]

記号としてのØ 編集

国際音声記号では、円唇前舌半狭母音を表す。

音楽では、減五短七の和音(マイナー・セブンス・フラット・ファイブ・コード或いはハーフ・ディミニッシュ・コード)を表す。

(主にドイツ語圏で)平均値を意味することがある。欧州のサッカーに関するサイトなどで使われている。

似た形をした記号として以下のものがある。

  • 斜線付きゼロ - )ないし0ゼロ)に斜線の入ったものだが、斜線は0の内側に収まって飛び出さない点で、本項のØとは字形が異なる。0(ゼロ)とO(ラテン文字のオー)との混同を避けるためにゼロの代用として用いられる。
  • - 数学空集合を表す記号。製図においては、しばしば直径を示す記号 (⌀) の代用として用いられることもある。
  • Φ - ギリシア文字で「ファイ」と読む。大文字 (Φ) は上下に、小文字 ( ,  ) は下に垂直に、または斜めに長く貫く点で、本項のØとは字形が異なる。これも斜線付きゼロと同様の役割をすることがある。
  • その他の似た文字とともに、リコーダーの指番号として、左手親指の音孔を少し開けるサミングを表すことがある。

文字コード 編集

大文字 Unicode JIS X 0213 文字参照 小文字 Unicode JIS X 0213 文字参照 備考
Ø U+00D8 1-9-46 Ø
Ø
Ø
ø U+00F8 1-9-77 ø
ø
ø
Ǿ U+01FE - Ǿ
Ǿ
ǿ U+01FF - ǿ
ǿ

脚注 編集

関連項目 編集