L

ラテン文字の12番目の文字

Lは、ラテン文字アルファベット)の12番目の文字。小文字lギリシア文字Λ(ラムダ)に由来し、キリル文字Лに相当する。

Ll Ll
ラテン文字
Aa Bb Cc Dd    
Ee Ff Gg Hh    
Ii Jj Kk Ll Mm Nn
Oo Pp Qq Rr Ss Tt
Uu Vv Ww Xx Yy Zz
  • 太字で表した字は母音である。

字形 編集

 
筆記体
 
ジュッターリーン体

大文字は、縦棒の下端から右に横棒が出た形である。フラクトゥール である。

小文字では、横棒を欠く。従って大文字の I や数字の 1 と紛らわしい(ホモグリフ)。僅にセリフ(飾り)によって区別することが可能で、大文字の I は上端と下端で左右両方に飾りが出るのに対して、数字の 1 と L の小文字は、上端は右に飾りが出ない。数字の 1 の上の飾りは鋭角に下に曲がっているのに対し、Lの小文字 l は左に真っ直ぐである。

一方で、筆記体では のようであり、それらと区別することが可能である。後述する単位のリットルは、日本国内において印刷書体でも筆記体で「 ℓ 」の書体を使う例がある[注釈 1][注釈 2]。ただし、これは e の筆記体と似ており、縦の長短でしか区別ができない。縦長が「L」の筆記体であり、縦短が「E」の筆記体である。フラクトゥールでは   となる。

呼称 編集

音素 編集

この文字が表す音素は、[l](歯茎側音)ないしその類似音である。

  • イタリア語 "gli", スペイン語 "ll", ポルトガル語 "lh" は、硬口蓋側音を表す。
    • スペイン語では方言により、さまざまに変化している。"y" と同じ音を表すことも多い。
  • フランス語"-ill-"は、"ville", "mille", "tranquille" とその派生語を除き[ʝ] - [j]を表す。
  • 音節末では英語やポルトガル語では、dark Lと呼ばれる音(ウに近い音)に変化する。
  • 朝鮮語のローマ字表記では終声のに使用され、初声の場合 (r) とは区別される。

日本語はローマ字では使わないが、語頭と「」の後のら行がこの音に近い。

L の意味 編集

学術関連 編集

交通・通信関連 編集

スポーツ・ゲーム関連 編集

その他 編集

符号位置 編集

大文字 Unicode JIS X 0213 文字参照 小文字 Unicode JIS X 0213 文字参照 備考
L U+004C 1-3-44 L
L
l U+006C 1-3-76 l
l
U+FF2C 1-3-44 L
L
U+FF4C 1-3-76 l
l
全角
U+24C1 Ⓛ
Ⓛ
U+24DB 1-12-37 ⓛ
ⓛ
丸囲み
🄛 U+1F11B 🄛
🄛
U+24A7 ⒧
⒧
括弧付き
𝐋 U+1D40B 𝐋
𝐋
𝐥 U+1D425 𝐥
𝐥
太字
U+2112 ℒ
ℒ
U+2113 ℓ
ℓ
筆記体
𝕃 U+1D543 𝕃
𝕃
𝕝 U+1D55D 𝕝
𝕝
黒板太字

他の表現法 編集

注釈·出典 編集

注釈 編集

  1. ^ 中学理科教科書ではリットルの記号として「 ℓ 」を使わないという記載がある(「新版理科の世界1年」大日本図書、2020年2月5日発行<276ページ>)
  2. ^ 国税庁は、酒類の内容量の表示について「ℓ」、「mℓ」の表示を許容している(リットル#酒類の表示)。

出典 編集

  1. ^ 計量単位規則 別表第2(第2条関係) 体積・リットルの欄、「l又はL」となっている。
  2. ^ 【アップデート情報】パッケージ・ドライバー関連 12月19日窓の杜、2014年12月19日 12:15。

関連項目 編集