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つばき、時跳び』(つばき ときとび)は、梶尾真治小説、またそれを原作とした成井豊脚本による舞台作品。150年の時間に隔てられたふたりの若者の恋を描く、タイムトラベル・ロマンス。

この作品は、平凡社のPR誌『月刊百科』に、2004年9月号から2006年9月号まで「つばきは百椿庵に」のタイトルで連載されていた。単行本として刊行される際に改題された。

2010年に舞台化、2017年ラジオドラマ化され、2018年には映画化されることが発表された。

目次

ストーリー編集

サラリーマンを辞め専業作家となった井納惇は、亡くなった祖父が住んでいた、そして子供の頃両親の転勤で1年間だけ住んだことのある、「百椿庵(ひゃくちんあん)」と呼ばれる古い屋敷に住むこととなった。その屋敷では、女性にしか見えないという幽霊が出ると言われていた。そんなある日、惇もその幽霊を目撃。その美しさに惹かれた惇は屋敷の中を調べ、天井裏に正体不明のからくりが仕掛けられていることを発見する。そしてその夜突然、古風な身なりで、例の幽霊そっくりの若く美しい女性が現れた。

「つばき」と名乗ったその女性は、どうやら幕末・元治の時代に百椿庵に住んでいたらしい。惇は、例のからくりはタイムマシンで、その作用でつばきが現代にタイムトラベルしてきてしまったものらしいと推測する。電気や照明などの現代の技術を目の当たりにしたつばきはショックで体調を崩してしまうが、惇が懸命に看病するうちに、ふたりは互いに惹かれていく。しかし、看病の甲斐あって数日後に回復したつばきは、屋敷の外に一歩出た途端に、現れたときと同様突然消えてしまった。惇はふたたびつばきと会うために、その方法を探るのだが……。

主な登場人物編集

井納 惇(いのう じゅん)
歴史小説家で、30過ぎの独身。幕末の時代から突然現れたつばきに心惹かれる。
柳井 つばき(やない つばき)
幕末の時代、百椿庵に住んでいた若く美しい女性。両親は既に亡く、兄も早世している。小さいころから母に家事を仕込まれたため料理は上手で掃除等の手際もよいが、「丙午の生まれ」であるため縁談が進まなかったらしい。炊事は女の仕事であり男は厨房に入らない等、当時の考え方にこだわりを持ってはいるものの、はっきりと自分の考えを口にしたり、現代にタイムトラベルした際の経験を受けとめ吸収するなど、惇を驚かせることもしばしば。最初に現代に現れた際、「元治の甲子」の年(西暦1864年)から来た旨を発言しており、また丙午の生まれ(直前の丙午は西暦1846年)であることから、(現代の数え方では)17か18歳ということになる。
仰烏帽子 寿(のけぼし ひさし)
通称「りょじんさん」。タイムマシンの開発者であり、最初のタイムトラベラー。だがそのタイムマシンは不完全で、その時代に留まるためには特殊なフィールドを発生させる装置を設置しなければならず、しかもそれでも約40日しか留まることができなかったらしい。
福薗 玄馬亮(ふくぞの げんばのすけ)
長岡の配下。つばきとは昔からの知り合い。松本喜三郎や長岡と共に百椿庵を訪問する。
長岡 監物(ながおか けんもつ)
細川家城代家老。りょじんさんを百椿庵に滞在させるようつばきに依頼、その未来の知識を積極的に吸収しようとする。
松本 喜三郎
実在した生き人形師。つばきを生き人形のモデルにしたいと申し出る。

こぼれ話編集

以下については、カジシンエッセイに記述がある。

舞台編集

2010年、『クロノス・ジョウンターの伝説』シリーズの舞台化を行った演劇集団キャラメルボックスの演出家成井豊による脚本・演出、福田沙紀主演で舞台化された。

公演概要編集

  • 期間:2010年8月11日- 8月29日
  • 場所:明治座

キャスト編集

スタッフ編集

ラジオドラマ編集

2017年2月27日〜3月3日・3月6日〜3月10日まで、NHK-FM青春アドベンチャー」で放送された[1]

キャスト(ラジオドラマ)編集

スタッフ(ラジオドラマ)編集

  • 原作 - 梶尾真治
  • 脚色 - 丸山智
  • 音楽 - 川田瑠夏
  • 演出 - 藤井靖
  • 技術 - 加村武
  • 音響効果 - 石川恭男

映画編集

脚注編集

  1. ^ つばき、時跳び”. NHKオーディオドラマ. 2017年3月4日閲覧。

関連項目編集

外部リンク編集