つぼ美屋
つぼ美屋(つぼみや)は、万屋をルーツとして[1]徳島県徳島市元町にあった百貨店を運営していた企業[5]。
種類 | 株式会社 |
---|---|
本社所在地 |
日本 〒770-0834 徳島県徳島市元町1丁目10[4][3] |
設立 | 1949年(昭和24年)8月5日[1][3] |
業種 | 小売業 |
事業内容 | 百貨店[5] |
代表者 |
津保岩太郎[6] ↓ 津保平四郎[1] ↓ 津保勝哉[4] |
資本金 |
240万円[4] ↓ 4000万円[2] |
売上高 | 約35億円[4] |
従業員数 |
80[6] ↓ 165[1] ↓ 250[4] |
決算期 | 2月[1][4] |
主要子会社 | つぼみ不動産[3]・津保商事[3]・つぼや呉服店[3] |
つぼ美屋[7] | |
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店舗概要 | |
所在地 | 徳島県徳島市元町1丁目7[7] |
正式名称 | つぼ美屋[7] |
敷地面積 | 1,552 m²[3] |
延床面積 |
5,994m2[7] ↓ 12,594 m²[3] |
商業施設面積 |
4,584m2[7] ↓ 5,614[8] ↓ 10,727 m²[8] |
営業時間 | 9:30-18:00[7] |
後身 |
徳島ビブレ21[9] ↓ ラスタ徳島[10] |
最寄駅 | 徳島駅 |
歴史
編集1924年(大正13年)に津保岩太郎が徳島市西横町で[6]万屋を創業したのが始まりである[1][注 1]。
1942年(昭和17年)に企業整備例により休業した後[6]、1947年(昭和22年)5月5日に[1]「有限会社つぼや呉服店」を設立して事業を再開し[6]、1949年(昭和24年)8月5日に[1]資本金240万円で「株式会社つぼ美屋」を設立して[4]婦人服地販売に参入した[6]。
1960年(昭和35年)8月に「つぼ美興業有限会社」を設立して[12]婦人洋品雑貨部を独立させ[4]、1962年(昭和37年)4月に鳴門市に鳴門営業所を開設した[6]。
1964年(昭和39年)3月に百貨店となって同年4月に新社屋が竣工し、丸新百貨店に次ぐ地区2番手の業容を持つ百貨店となった[13]。
1970年(昭和45年)2月に大阪府茨木市に茨木店を開店し、1973年(昭和48年)7月に本店を改装した[2]。
1971年(昭和46年)6月18日にダイエー徳島店が開店したため[14]、徳島駅前通りに面した約660m2の敷地に系列の「つぼみ不動産」が地下2階地上8階一部12階建て・延べ床面積約7,300m2の新館を建設して[15]、1974年(昭和49年)に[4]店舗を約5,614m2から約10,727m2へ増床し[8]、約2倍に拡大することでダイエーとの競合に対処した[16]。 また、同年8月10日に三越と商品提携した[17]。 1982年(昭和57年)に改装した[4]。
1983年(昭和58年)10月1日に国鉄(現在:JR)徳島駅前に当時四国最大の百貨店として「徳島そごう」が店舗面積約19,500m2で開業したが[18]、同店は専門店街や約670台収容の大規模な駐車場を併設したワンストップショッピングを可能な複合施設として開業当初から計画を上回る売上を上げた[19]。
その影響で丸新百貨店と共に不振に追い込まれてしまう[20]。
つぼ美屋百貨店跡を改装して1987年(昭和62年)4月20日にニチイ(マイカル)が運営する「徳島ビブレ21」が開業したが[9]、明石海峡大橋の開通の影響などで売上高がピークとなった1991年(平成3年)の半分以下に落ち込んだことから[22]、1999年(平成11年)4月11日に閉店した[23]。
2001年(平成13年)10月12日に複合商業ビル「ラスタ徳島」がオープンしたが[10]、2003年(平成15年)1月27日に閉店した[24]。
店舗跡は2005年(平成17年)にノヴィルが取得したが、地震などによる損壊の危険性を避けるため2012年(平成24年)9月から解体された[25]。
1995年(平成7年)3月22日には丸新百貨店も閉店し[26]、そごう徳島店は徳島市内で唯一の百貨店となったが、2020年(令和2年)8月31日に閉店したため、徳島県は山形県(2020年(令和2年)1月26日に大沼 が閉店)とともに百貨店(協会加盟店舗)のない県となった[27][28]。
かつて存在した支店・事業所
編集- 茨木店(大阪府茨木市永代町3丁目茨木市駅前茨木ビル内[29]、1970年(昭和45年)2月開店[2])
- 鳴門営業所(徳島県鳴門市撫養町南浜字東浜71[5]鳴門駅前・鶴屋百貨店内[6]、1962年(昭和37年)4月開店[6])
- つぼみスーパー(徳島県徳島市元町1-7[30]、1962年(昭和37年)7月20日[31])
- 店舗面積約547m2[30]。
- 店舗面積約330m2[32]。
- 店舗面積約1,320m2[30]。
- つぼみボウル(徳島県徳島市福島2[34])
過去に存在した関連会社
編集- 株式会社つぼみスーパーマーケット → 津保商事株式会社(徳島県徳島市元町1-10[35]、1962年(昭和37年)3月1日設立[36]、資本金600万円[36][35]、スーパーマーケット[36]、売上高約22億5000万円[37])
- 食品売上比率95%のスーパーマーケット(1店舗、売場面積約547m2)[35]。
脚注
編集注釈
編集出典
編集- ^ a b c d e f g h i j k l m n 『全国繊維企業要覧 昭和45年版』 信用交換所大阪本社、1969年9月15日。pp2890
- ^ a b c d 『全国繊維企業要覧 昭和58年版 西日本篇』 信用交換所大阪本社、1982年9月15日。pp1624
- ^ a b c d e f g h 『全国繊維企業要覧 昭和62年版 西日本篇』 信用交換所大阪本社、1986年9月20日。pp1837
- ^ a b c d e f g h i j k 『日本繊維商社銘鑑 1984年版』 東京信用交換所、1984年1月1日。pp1500
- ^ a b c 『徳島年鑑 1975年版』 徳島新聞社、1975年6月30日。 pp567
- ^ a b c d e f g h i 『日本繊維商社銘鑑 昭和39年版 下巻』 東京信用交換所、1965年2月20日。pp122-123
- ^ a b c d e f 『デパート・ニューズ調査年鑑 1968年度版』 デパートニューズ社、1968年5月15日。pp289
- ^ a b c 『十年の歩み』 徳島商工会議所、1977年4月13日。pp102-103
- ^ a b “にゆ~す NEWS あとらんだむ”. 総合食品 1987年6月号 (総合食品研究所) (1987年6月).pp54
- ^ a b “徳島ビブレ撤退後のラスタ・トクシマの1~3階が10月12日オープン 徳島県徳島市”. タイハン特報 (大量販売新聞社). (2001年11月26日)
- ^ “商業登記”. 官報 第2700号 (大蔵省印刷局) (1936年1月6日).pp56
- ^ 『帝国銀行・会社要録 第44版2』 帝国興信所、1963年11月10日。pp徳島県12
- ^ 『全国繊維企業要覧 昭和43年版』 信用交換所大阪本社、1967年9月15日。pp1373
- ^ 『徳島年鑑 1976年版』 徳島新聞社、1976年6月30日。pp485
- ^ 『徳島年鑑 1973年版』 徳島新聞社、1973年7月20日。 pp85
- ^ 『全国取材 大型店対策を現地に探る』 誠文堂新光社、1978年9月22日。 pp350
- ^ 『徳島年鑑 1975年版』 徳島新聞社、1975年6月30日。 pp43
- ^ “四国商圏の席巻狙う「そごう」の威勢 一〇月一日徳島そごうオープンの意味”. 総合食品 1983年11月号 (総合食品研究所) (1983年11月).pp112
- ^ 三浦智彦 “特別レポート 百貨店業界の常識を無視した多店舗化に不安はないのか 吉と出るか!?二〇〇〇億円の大バクチ打つ"そごう"”. 総合食品 1984年1月号 (総合食品研究所) (1984年1月).pp142
- ^ “消える地方の百貨店、なぜ自治体は“また”百貨店誘致に走るのか”. ビジネス+IT. SBクリエイティブ (2020年9月9日). 2024年3月27日閲覧。
- ^ “流通年事表 昭和61年のできごと”. 流通情報 1987年4月号 (流通経済研究所) (1987年4月).pp19
- ^ “SCファイルボックス”. ショッピングセンター 1999年4月号 (日本ショッピングセンター協会) (1999年4月1日).pp93
- ^ 『徳島年鑑 2000年版』 徳島新聞社、2000年6月30日。ISBN 978-4886060693
- ^ 『徳島年鑑 2003年版』 徳島新聞社、2003年9月30日。ISBN 978-4886060884 pp98
- ^ “旧ラスタビル取り壊し 築40年で老朽化、跡地利用は未定”. 徳島新聞(徳島新聞社). (2012年9月14日)
- ^ 松茂町誌編さん委員会 『松茂町誌 続編 第2巻』 松茂町誌編さん室、2001年8月1日。 pp692
- ^ “「さようなら百貨店」そごう徳島閉店に見る地方の現実”. 毎日新聞 (2022年9月12日). 2024年3月27日閲覧。
- ^ “そごう閉店で徳島は「百貨店ゼロ県」に そもそも百貨店って?モールとどう違う?”. 徳島新聞 (2020年8月27日). 2024年3月27日閲覧。
- ^ 『全国繊維企業要覧 昭和50年版 西日本篇』 信用交換所大阪本社、1974年9月1日。pp1481
- ^ a b c d 『全国食品スーパー名鑑 1973年版』 食品新聞社、1973年1月20日。pp186
- ^ 『食品工業総合名鑑』 光琳書院、1964年。pp37-12
- ^ a b c 『日本セルフ・サービス年鑑 1966年版』 日本セルフ・サービス協会、1965年11月10日。pp671
- ^ 『日本のスーパーマーケット 食品流通年報1972年特集版 別冊』 日本食糧新聞社、1971年。 pp76
- ^ 『レジャー年鑑 1971年版』 日本エコノミストセンター、1971年6月8日。 pp529
- ^ a b c d 『食糧年鑑 1977年版』 日本食糧新聞社、1977年8月15日。pp462
- ^ a b c 『徳島年鑑 1973年版』 徳島新聞社、1973年7月20日。 pp513
- ^ 『東商信用録 四国版 昭和57年版』 東京商工リサーチ、1982年6月1日。pp1402
- ^ a b c d e 『特定商工業者名簿 昭和57年度』 徳島商工会議所、1982年12月10日。pp315
- ^ a b c d 『特定商工業者名簿 昭和57年度』 徳島商工会議所、1982年12月10日。pp360
関連項目
編集参考文献
編集- 『徳島県百科事典』(徳島新聞社、1981年)
- 『角川日本地名大辞典 36 徳島県』(1986年 ISBN 4040013603)