カテゴリー超級 (ツール・ド・フランス)

ツール・ド・フランスにおけるカテゴリー超級(かてごりーちょうきゅう)とは、最も難度の高い山岳通過区間のことをいう。

概要

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フランス語ではHors catégorieと表記され、一般的にHCという略称が用いられる。ツール・ド・フランスでは、1933年より山岳賞が設けられた。山岳賞における優劣は、所定のを最初に通過した選手から順番にポイントが加算される、山岳ポイントの多少で決するが、諸々の変遷を経て、1978年の開催までは、上り坂の勾配と長さに応じてカテゴリー1級から同4級までの4段階表示となっており、1級が最も難度が高く(したがってポイントの設定も一番高い)、4級が最も低いとされてきた。そして1979年の開催より、1級の更に最上位を意味する、超級のカテゴリーが設けられたため5段階表示となり、今日に至っている。ちなみにカテゴリー超級とは、四輪駆動等ではない乗用車では通行が困難な箇所という意味合いを有する。

カテゴリー超級地点

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  • 1947年の開催以降のコース実績回数、HC通算実績回数、HC制定初年及び2017年現在の最終年等を記した図を下記に示した。
峠名 標高
(m)
コース
実績
HC
通算
HC
初年
HC
最終年
紹介文
(フランス語)
山系
アニェル峠 2744 2 2 2008 2011 [1] アルプス
ラルプ・デュエズ 1860 30 26 1979 2018 [2] アルプス
オルディノ・アルカリス 2240 3 3 1997 2016 [3] ピレネー
オービスク峠 1709 46 12 1980 2011 [4] ピレネー
バレ峠 1755 3 3 2007 2017 [5] ピレネー
プラトー・ド・ベイユ 1780 6 6 1998 2015 [6] ピレネー
ボネット峠 2715 4 2 1993 2008 [7] アルプス
シャンルース 1730 2 2 2001 2014 [8] アルプス
クロワ・ド・フェール峠 2067 18 10 1989 2015 [9] アルプス
ガリビエ峠 2642 32 18 1979 2011 [10] アルプス
グランドン峠 1924 14 5 1981 2015 [11] アルプス
グラン・コロンビエ峠 1501 3 3 2012 2017 [12] ジュラ
グラン・サン・ベルナール峠 2465 5 1 2009 2009 [13] アルプス
グラノン峠 2413 1 1 1986 1986 [14] アルプス
オタカン 1560 5 5 1994 2014 [15] ピレネー
イズラン峠 2770 5 2 1992 2007 [16] アルプス
イゾラ2000 1900 1 1 1993 1993 [17] アルプス
イゾアール峠 2360 24 7 1986 2017 [18] アルプス
ジュー・プラヌ峠 1691 12 7 1981 2016 [19] アルプス
ラ・プラーニュ 1980 4 4 1984 2002 [20] アルプス
ラロ峠 1573 2 2 1996 2007 [21] ピレネー
ラ・リュシェール=アン=シャトルーズ 1160 1 1 1984 1984 [22] アルプス
ロンバルド峠 2351 1 1 2008 2008 [23] アルプス
リュザルディダン 1715 7 7 1985 2011 [24] ピレネー
マドレーヌ峠 1993 23 15 1980 2012 [25] アルプス
モン・スニ峠 2083 5 1 1999 1999 [26] アルプス
パイエル峠 2001 4 3 2005 2013 [27] ピレネー
プラ・ダデ 1669 10 5 1981 2015 [28] ピレネー
プラ・ルー 1630 2 1 1980 1980 [29] アルプス
ピュイ=ド=ドーム 1415 13 2 1983 1986 [30] 中央高地
スデ峠 1540 6 2 1987 2006 [31] ピレネー
スロル峠 1474 19 1 1982 1982 [32] ピレネー
スュペルバニェル 1770 6 1 1986 1986 [33] ピレネー
ツールマレー峠 2115 56 23 1980 2016 [34] ピレネー
ヴァル・トラン 2275 1 1 1994 1994 [35] アルプス
モン・ヴァントゥ 1909 16 6 1987 2016 [36] アルプス
アヌシー・セムノス 1655 1 1 2013 2013 アルプス
ラ・ピエール・サン・マルタン 1610 1 1 2015 2015 アルプス

参考文献

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