キエリテン(黄襟貂、Martes flavigula)は、イタチ科テン属に分類される食肉類

キエリテン
キエリテン
キエリテン Martes lutreola
保全状況評価[a 1][a 2]
LEAST CONCERN
(IUCN Red List Ver.3.1 (2001))
ワシントン条約附属書III類(インド
分類
ドメイン : 真核生物 Eukaryota
: 動物界 Animalia
: 脊索動物門 Chordata
亜門 : 脊椎動物亜門 Vertebrata
: 哺乳綱 Mammalia
: ネコ目 Carnivora
: イタチ科 Mustelidae
亜科 : イタチ亜科 Mustelinae
: テン属 Martes
: キエリテン M. flavigula
学名
Martes flavigula (Boddaert, 1785)
和名
キエリテン
英名
Yellow-throated marten
分布図
キエリテン Martes lutreola 分布図

分布

編集

インド北部、インドネシアジャワ島スマトラ島バンカ島ボルネオ島)、カンボジアスリランカタイ中華人民共和国南部および東部、パキスタン北部、バングラデシュブータンブルネイベトナムマレーシアミャンマーラオス[1][2][a 1]

  • M. f. aterrima

ロシア南東部[2]

  • M. f. borealis

朝鮮民主主義人民共和国[2]

  • M. f. chrysospila

台湾[2]

  • M. f. koreana

朝鮮半島[2]

形態

編集

体長45-70センチメートル[1][2]。尾長35-45センチメートル[1]体重1-5キログラム[1]。全身は短い体毛で粗く被われる[2]。全身の色彩は淡褐色や黄褐色、濃褐色[1][2]。頭頂部や頸部、四肢は濃褐色や黒、側頭部から喉にかけては明黄色や橙色[1][2]

乳頭の数は4個[2]

分類

編集

ニルギリキエリテンを本種の亜種とする説もある[1][2]

  • Martes flavigula aterrima
  • Martes flavigula borealis
  • Martes flavigula chrysospila
  • Martes flavigula flavigula (Boddaert, 1785)
  • Martes flavigula koreana - など

生態

編集

森林に生息する[2]。樹上棲だが、地表に降りることもある[2]昼行性[2]。ペアや家族群を形成して生活する。

食性は雑食で、小型哺乳類、鳥類の卵、カエル昆虫果実などを食べる[2]。ペアや家族で協力して獲物を捕らえる[2]

繁殖形態は胎生。ペアは一生解消されないと考えられている[2]。妊娠期間は5-6か月だが、受精卵の着床が遅滞(3-4か月)する期間が含まれる[1][2]。1回に最大5頭(主に2-3頭)の幼獣を産む[2]

関連項目

編集

参考文献

編集
  1. ^ a b c d e f g h 今泉吉典監修 D.W.マクドナルド編 『動物大百科1 食肉類』、平凡社1986年、132-133頁。
  2. ^ a b c d e f g h i j k l m n o p q r s 今泉吉典監修 『世界の動物 分類と飼育2 (食肉目)』、東京動物園協会、1991年、31-32頁。

外部リンク

編集
  1. ^ a b CITES homepage
  2. ^ The IUCN Red List of Threatened Species
    • Abramov, A., Timmins, R.J., Roberton, S., Long, B., Than Zaw & Duckworth, J.W. 2008. Martes flavigula. In: IUCN 2010. IUCN Red List of Threatened Species. Version 2010.2.