クイン・アレクサンダー・クックQuinn Alexander Cook, 1993年3月23日 - )は、アメリカ合衆国ワシントンD.C.出身のバスケットボール選手。ポジションはポイントガード

クイン・クック
Quinn Cook
浙江広厦猛獅籃球倶楽部
ポジション PG
所属リーグ NBA
基本情報
国籍 アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国
生年月日 (1993-03-23) 1993年3月23日(31歳)
出身地 ワシントンD.C.
身長 188cm (6 ft 2 in)
体重 82kg (181 lb)
キャリア情報
大学 デューク大学
NBAドラフト 2015年 / ドラフト外
プロ選手期間 2015年–現在
経歴
2015–2017カントン・チャージ
2017ダラス・マーベリックス
2017ニューオーリンズ・ペリカンズ
20172019ゴールデンステート・ウォリアーズ
2017–2018サンタクルーズ・ウォリアーズ
20192021ロサンゼルス・レイカーズ
2021クリーブランド・キャバリアーズ
2021ロコモティブ・クバン英語版
2022ストックトン・キングス
2022-浙江広厦猛獅籃球倶楽部
受賞歴
Stats ウィキデータを編集 Basketball-Reference.com
Stats ウィキデータを編集 NBA.com 選手情報 NBA.Rakuten
獲得メダル
バスケットボール
アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国
バスケットボールU-16世界選手権
金メダル - 1位 2009 ニュージーランド
バスケットボールU-17世界選手権
金メダル - 1位 2010 アメリカ

高校 編集

フレッシュマン[1]、ソフィモア[2]、ジュニア[3] シーズンをメリーランド州ハイアッツビルデマッサ・カトリック・ハイスクールでプレイし、この3シーズンでチームは85勝18敗を記録、ジュニアシーズンにはメリーランド州のランキング1位のチームとなった。チームメイトにはビクター・オラディポがいた。

シニアシーズンには全米屈指の強豪校であるオークヒル・アカデミーに転校[4]、チームは31勝4敗を記録[5]、クックは平均19.1得点、10.9アシスト、2.5スティールを記録し[6]、2011年のマクドナルド・オール・アメリカンに選ばれた[7]

高校生アスリートのリクルート情報(アメリカのカレッジスポーツ)
氏名 出身 高校 / 大学 身長 体重 コミット日
クイン・クック
PG
ワシントンD.C オークヒル・アカデミー 6 ft 0 in (1.83 m) 180 lb (82 kg) 2010年11月4日 
リクルート スターレーティング英語版: Scout:    Rivals:    247SportsN/A    ESPNグレード: 96

2010年11月4日にデューク大学への進学を発表[8]、他にビラノバ大学UCLAノースカロライナ大学といった選択肢があった[8]。クックはデューク大学を選択した理由を「デューク大学を選んだ理由はコーチKがいるから」と答えた。

クックはESPNから全米38位の選手[6]Rivals.comから全米38位の選手[9]Scout.comからは全米37位の選手にランクされた[10]

クックは2011年クラスにデューク大学にリクルートされた5人の内の1人となった。他の4人はオースティン・リバースアレックス・マーフィーマーシャル・プラムリーマイケル・グビニジェ。デューク大学の2011年クラスはESPNから全米で2番目に良いリクルーティングクラスであると評価された[11]

大学 編集

クックは膝の負傷のため、フレッシュマンシーズンのエキシビションゲーム全4試合を欠場した。2011年10月14日に行われたチーム恒例の紅白戦に出場、7得点、2アシストを記録しデューク大でのデビューとなった[12]。2011年12月30日に行われた西ミシガン大学戦でシーズン・ハイとなる16得点を記録、試合はデューク大学が勝利した[13]。2013年1月8日に行われたクレムソン大学戦でシーズン・ハイとなる27得点を記録、試合はデューク大学が勝利した[14]。2013年12月3日に行われたミシガン大学戦でシーズン・ハイとなる24得点を記録、試合はデューク大学が勝利した[15]。2015年2月21日に行われたクレムソン大学戦でシーズン・ハイとなる27得点を記録、試合はデューク大学が勝利した[16]。2015年のNCAAトーナメントで優勝、大学全米No.1に輝いた[17]

大学スタッツ 編集

シーズン チーム GP GS MPG FG% 3P% FT% RPG APG SPG BPG PPG
2011-12 デューク大学 33 4 11.7 .405 .250 .776 1.0 1.9 .4 .1 4.4
2012-13 デューク大学 36 34 33.6 .416 .393 .877 3.8 5.3 1.4 .1 11.7
2013-14 デューク大学 35 22 29.8 .432 .371 .827 2.2 4.4 1.3 .0 11.6
2014-15 デューク大学 39 39 35.9 .458 .404 .885 3.3 2.8 1.0 .0 16.0
キャリア 143 112 27.8 .433 .377 .848 2.6 3.7 1.1 .1 10.9

NBAキャリア 編集

カントン・チャージ、ダラス・マーベリックス 編集

2015年のNBAドラフトではどのチームからも指名を受けなかった。その後オクラホマシティ・サンダーの一員としてオーランドNBAサマーリーグクリーブランド・キャバリアーズの一員としてラスベガスでのサマーリーグに参加した[18]。2015年9月、クリーブランド・キャバリアーズと契約した[19]。プレシーズンゲームに6試合出場した後、10月24日にキャバリアーズからウェイブされた[20]。10月30日、クリーブランド・キャバリアーズと提携しているDリーグカントン・チャージと契約した[21]。11月14日に行われたメイン・レッドクローズ戦で公式にプロデビューした。クックは15得点を記録したが、106-99で敗れた[22]。このシーズンクックはDリーグ新人王、オールNBA Dリーグ3rdチームに選出される。

2017年のDリーグ・オールスターゲームではMVPに選出された。その活躍もあって2017年2月26日、ダラス・マーベリックスと10日間契約を結んだ[23]。翌日行われたマイアミ・ヒート戦でNBAの公式戦にデビューした。クックは2得点、2アシスト、2リバウンドを記録、試合はマーベリックスが96-89で勝利した[24]。3月7日に行われたロサンゼルス・レイカーズ戦で10得点を記録、試合はマーベリックスが122-111で勝利した[25]。2017年3月8日、マーベリックスとの契約は更新されず再びカントン・チャージに戻った[26]

ニューオーリンズ・ペリカンズ 編集

2017年3月19日、ニューオーリンズ・ペリカンズと10日間契約を結んだ[27]。3月29日、ペリカンズと2度目の10日間契約を結んだ[28]。4月8日、ペリカンズとシーズン終了までの契約を結んだ[29]。翌日行われたゴールデンステート・ウォリアーズ戦でキャリア・ハイとなる22得点を記録、試合はウォリアーズに123-101で敗れた[30]。シーズン終了後、オールNBA Dリーグ1stチームに選出される。2017年7月25日、ペリカンズからウェイブされた[31]

ゴールデンステート / サンタクルーズ・ウォリアーズ 編集

アトランタ・ホークスと2017年のトレーニングキャンプの契約を結んだ。10月13日、ホークスからウェイブされプレシーズンのロスターに残ることはできなかった[32]。10月17日、ゴールデンステート・ウォリアーズツー・ウェイ契約を結んだ。ステフィン・カリーの怪我に伴い、クックは急遽コールアップされ12月6日のシャーロット・ホーネッツ戦でキャリア初先発した。2018年3月16日に行われたサクラメント・キングス戦でキャリア・ハイとなる25得点を記録、試合はキングスに98-93で敗れた[33]。翌日3月17日に行われたフェニックス・サンズ戦で再びキャリア・ハイとなる28得点を記録、試合はウォリアーズが124-109で勝利した[34]。3月29日に行われたミルウォーキー・バックス戦でキャリア・ハイとなる30得点を記録、試合はバックスに116-107で敗れた[35]NBAゲータレード・リーグでは前身のDリーグも含め、下部リーグ史上初となる50-40-90を達成した[36]。4月10日、ウォリアーズと2年契約を締結した[37]

ロサンゼルス・レイカーズ 編集

2019年7月6日、ロサンゼルス・レイカーズと契約した[38]2019-20シーズンのレイカーズはNBAファイナルまで勝ち進み、6試合でマイアミ・ヒートに勝利しクックは2度目のNBAチャンピオンを獲得した。2020年11月19日、レイカーズから解雇されたが[39][40]、同年12月4日にレイカーズと再契約を結んだ[41]。2021年2月24日にレイカーズから解雇された[42]

クリーブランド・キャバリアーズ 編集

2021年3月12日にクリーブランド・キャバリアーズ10日間契約を結んだ[43]

海外リーグへ 編集

2021-22シーズン開幕前にポートランド・トレイルブレイザーズのシーズンキャンプに参加するも解雇。2021年10月26日にBCロコモティフ・クバンと契約した[44]

個人成績 編集

略称説明
  GP 出場試合数   GS  先発出場試合数  MPG  平均出場時間
 FG%  フィールドゴール成功率  3P%  スリーポイント成功率  FT%  フリースロー成功率
 RPG  平均リバウンド  APG  平均アシスト  SPG  平均スティール
 BPG  平均ブロック   TO  平均ターンオーバー  PPG  平均得点
 太字  キャリアハイ  *  リーグリーダー  †  優勝シーズン

NBAレギュラーシーズン 編集

シーズン チーム GP GS MPG FG% 3P% FT% RPG APG SPG BPG PPG
2016–17 DAL 5 0 15.4 .440 .357 .000 .6 2.4 .2 .0 5.4
2016–17 NOP 9 0 12.3 .537 .500 .667 .4 1.6 .3 .0 5.8
2017–18 GSW 33 18 22.4 .484 .442 .880 2.5 2.7 .4 .0 9.5
2018–19 GSW 74 10 14.3 .465 .405 .769 2.1 1.6 .3 .0 6.9
2019–20 LAL 44 1 11.5 .425 .365 .786 1.2 1.1 .3 .0 5.1
2020–21 LAL 16 0 3.9 .462 .385 .800 .3 .3 .1 .1 2.1
キャリア 181 29 14.1 .463 .407 .787 1.7 1.6 .3 .0 6.4

プレーオフ 編集

シーズン チーム GP GS MPG FG% 3P% FT% RPG APG SPG BPG PPG
2018 GSW 17 0 10.3 .448 .226 .824 1.4 .6 .2 .1 4.8
2019 GSW 17 0 11.4 .400 .324 1.000 1.1 .7 .2 .1 4.2
2020 LAL 6 0 4.0 .500 .500 1.000 .2 .8 .0 .0 2.2
キャリア 40 0 9.8 .429 .290 .864 1.1 .7 .2 .1 4.1

脚注 編集

  1. ^ DeMatha High School (Hyattsville, MD) 07-08 Basketball Roster”. Maxpreps.com (2008年2月24日). 2013年10月20日閲覧。
  2. ^ Quinn Cook's (Hyattsville, MD) High School Timeline”. MaxPreps.com (2010年3月14日). 2013年10月20日閲覧。
  3. ^ Quinn Cook's (Hyattsville, MD) High School Timeline”. MaxPreps.com (2010年3月14日). 2013年10月20日閲覧。
  4. ^ Koubaroulis, B.J. (2010年6月29日). “Quinn Cook to transfer from DeMatha to Oak Hill”. Washingtonpost.com. https://www.washingtonpost.com/wp-dyn/content/article/2010/06/28/AR2010062803414.html 2013年10月20日閲覧。 
  5. ^ Quinn Cook's (Mouth of Wilson, VA) High School Timeline”. MaxPreps.com (2011年4月2日). 2013年10月20日閲覧。
  6. ^ a b Quinn Cook - Basketball Recruiting - Player Profiles - ESPN”. Espn.go.com. 2013年10月20日閲覧。
  7. ^ Recruiting Nation Basketball - ESPN”. Rise.espn.go.com. 2011年7月21日時点のオリジナルよりアーカイブ。2013年10月20日閲覧。
  8. ^ a b Duke lands four-star PG Quinn Cook - ESPN”. Sports.espn.go.com (2010年11月4日). 2013年10月20日閲覧。
  9. ^ Quinn Cook - Yahoo! Sports”. Rivals.yahoo.com (2011年4月20日). 2013年10月20日閲覧。
  10. ^ Scout.com: Quinn Cook Profile”. Scouthoops.scout.com. 2013年10月20日閲覧。
  11. ^ 2014 Basketball Class Rankings - ESPN”. Insider.espn.go.com. 2013年10月20日閲覧。
  12. ^ Box Score: Blue 56, White 53 - Duke University Blue Devils | Official Athletics Site”. GoDuke.com. 2013年10月20日閲覧。
  13. ^ Quinn Cook 2011-12 Game Log College Basketball at Sports-Reference.com. 2018年3月27日閲覧。
  14. ^ Quinn Cook 2012-13 Game Log College Basketball at Sports-Reference.com. 2018年3月27日閲覧。
  15. ^ Quinn Cook 2013-14 Game Log College Basketball at Sports-Reference.com. 2018年3月27日閲覧。
  16. ^ Quinn Cook 2014-15 Game Log College Basketball at Sports-Reference.com. 2018年3月27日閲覧。
  17. ^ 2015 NCAA Men's Basketball Tournament NCAA.com. 2018年3月27日閲覧。
  18. ^ Quinn Cook signs on to play in NBA summer league”. NBA.com (2015年6月27日). 2015年6月27日閲覧。
  19. ^ Cavaliers Announce 2015-16 Training Camp Roster”. NBA.com (2015年9月28日). 2015年9月29日時点のオリジナルよりアーカイブ。2015年9月28日閲覧。
  20. ^ Cavaliers Waive Quinn Cook”. NBA.com (2015年10月24日). 2015年10月24日閲覧。
  21. ^ D-League Draft on Saturday as Charge finalize training camp roster”. CantonRep.com (2015年10月30日). 2015年11月1日閲覧。
  22. ^ Red Claws Avoid Canton’s Charge”. NBA.com (2015年11月14日). 2016年2月5日閲覧。
  23. ^ Mavs sign Quinn Cook to 10-day contract”. Mavs.com (2017年2月26日). 2017年2月26日閲覧。
  24. ^ Heat vs. Mavericks Box Score”. ESPN.com (2017年2月27日). 2017年2月27日閲覧。
  25. ^ Nowitzki tops 30,000 points, Mavs roll past Lakers, 122-111”. ESPN.com (2017年3月7日). 2017年3月8日閲覧。
  26. ^ NBA D-League Transactions”. NBA.com. 2017年3月9日閲覧。
  27. ^ Pelicans Sign Quinn Cook to a 10-Day Contract”. NBA.com (2017年3月19日). 2017年3月19日閲覧。
  28. ^ Pelicans Sign Quinn Cook to Second 10-Day Contract”. NBA.com (2017年3月29日). 2017年3月29日閲覧。
  29. ^ Pelicans Sign Quinn Cook for Remainder of 2016-17 Season”. NBA.com (2017年4月8日). 2017年4月8日閲覧。
  30. ^ Durant shines in return from 19-game absence, knee injury”. ESPN.com (2017年4月9日). 2017年4月9日閲覧。
  31. ^ Pelicans Waive Quinn Cook and Axel Toupane”. NBA.com (2017年7月25日). 2017年7月25日閲覧。
  32. ^ Hawks Waive Cavanaugh, Cook and Evans”. NBA.com (2017年10月13日). 2017年10月14日閲覧。
  33. ^ Injured Warriors play short, don't have enough against Kings”. ESPN.com (2017年3月16日). 2017年3月16日閲覧。
  34. ^ Cook, Green lead depleted Warriors past Suns 124-109”. ESPN.com (2017年3月18日). 2017年3月18日閲覧。
  35. ^ Kevin Durant ejected in return as Bucks rout Warriors” (英語). ESPN.com. ESPN (2018年3月29日). 2018年3月31日閲覧。
  36. ^ Ian Pierno (2018年4月2日). “Quinn Cook Becomes First G-League Player to Shoot 50/40/90 in a Season” (英語). slamonline.com. SLAM Magazine. 2018年4月8日閲覧。
  37. ^ Connor Letourneau (2018年4月10日). “Warriors sign Quinn Cook to multi-year contract” (英語). sfgate.com. San Francisco Chronicle. 2018年4月11日閲覧。
  38. ^ Lakers Sign Quinn Cook, DeMarcus Cousins, and Danny Green” (2019年7月6日). 2020年12月5日閲覧。
  39. ^ Lakers Waive Quinn Cook”. NBA.com (2020年11月19日). 2020年11月19日閲覧。
  40. ^ Lakers to Waive Quinn Cook”. SLAM (2020年11月19日). 2020年11月19日閲覧。
  41. ^ Lakers Re-sign Quinn Cook” (英語). nba.com (2020年12月4日). 2020年12月5日閲覧。
  42. ^ Lakers Waive Quinn Cook”. NBA.com (2021年2月24日). 2021年2月25日閲覧。
  43. ^ Cavaliers Sign Quinn Cook to 10-Day Contract”. NBA.com (2021年3月12日). 2021年3月12日閲覧。
  44. ^ 2度のNBA制覇を経験したクイン・クックがロシアのチームと契約”. バスケットボールキング (2021年10月27日). 2021年10月27日閲覧。

外部リンク 編集