ザクスピード・841は、ポール・ブラウンを責任者として設計されたF1マシンで、1985年シーズンザクスピードチームが使用した。

ザクスピード・841
841をドライブするジョナサン・パーマー(1985年ドイツGP)
841をドライブするジョナサン・パーマー(1985年ドイツGP)
カテゴリー F1
コンストラクター ザクスピード
デザイナー ポール・ブラウン
後継 ザクスピード・861
主要諸元[1]
シャシー カーボンファイバー モノコック
サスペンション(前) ダブルウィッシュボーン, インボードスプリング
サスペンション(後) プルロッド
エンジン ザクスピード 1500/4 1,495 cc (91.2 cu in), 直列4気筒, ターボ, ミッドエンジン, 縦置き
トランスミッション ヒューランド / ザクスピード製 5/6速 MT
燃料 シェル
タイヤ グッドイヤー
主要成績
チーム ウエスト ザクスピード・レーシング
ドライバー 30. イギリスの旗 ジョナサン・パーマー
30. ドイツの旗 クリスチャン・ダナー
コンストラクターズタイトル 0
ドライバーズタイトル 0
初戦 1985年ポルトガルグランプリ
出走優勝ポールFラップ
10000
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概要 編集

ザクスピードがF1で使用した初年度のF1マシンである。元シェブロン・カーズ英語版のデザイナー、ポール・ブラウンが制作[2]。ザクスピード自製の直列4気筒1500ccターボエンジンを搭載していた。841のモノコックはアルミハニカムとカーボン/ケブラー複合材で作られた。

ザクスピードは1984年のニュルブルクリンクでF1世界選手権にデビューする計画を立てていたが、ドイツの鉄鋼労働者ストライキの影響などによりマシンテストが十分に行えなかったため、同レースに先立ち車両は公開されたが、'84年中の参戦は見送られた[3]

シャーシ履歴 編集

841は2台が作製された。

最初のモノコック(1号車)は1984年の5月から6月にかけて作製され、9月に車両が公開されるとそれ以後のテストおよび1985年のレースに使用された。2号車は1985年フランスグランプリで初めて持ち込まれ、このレースから1号車はスペアカーとして使用された。

F1における全成績 編集

ザクスピードはジョナサン・パーマーをドライバーとして、ヨーロッパラウンドのみに参加した。ヨーロッパラウンドのレース数は11だったが、パーマーがスパ1000kmレースのプラクティスで負傷したためにチームは翌週の1985年イタリアグランプリを欠場し、最終的に10レースに参戦した。イタリアグランプリ以降のレースではクリスチャン・ダナーがドライバーを務めた。このシーズン、レースを完走したのは第4戦の1985年モナコグランプリのみで、パーマーが11位を記録した。

(key) (太字ポールポジション

チーム エンジン タイヤ No. ドライバー 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 ポイント 順位
1985年 ザクスピード ザクスピード 1500/4
S4 t/c
G BRA
 
POR
 
SMR
 
MON
 
CAN
 
DET
 
FRA
 
GBR
 
GER
 
AUT
 
NED
 
ITA
 
BEL
 
EUR
 
RSA
 
AUS
 
0 NC
30   パーマー Ret DNS 11 Ret Ret Ret Ret Ret
  ダナー Ret Ret


脚注 編集

  1. ^ Zakspeed 841 Stats F1
  2. ^ Team & Driver ザクスピード FUJI TVオフィシャルF1ハンドブック 50-51頁 フジテレビ出版/扶桑社 1987年7月6日発行
  3. ^ Bamsey, Ian (1988). The 1000 BHP Grand Prix cars.. Haynes Publishing Group. pp. pp.161-ff.. ISBN 0-85429-617-4 

外部リンク 編集