ザ・ラック・オブ・ジ・アイリッシュ

ザ・ラック・オブ・ジ・アイリッシュ」(The Luck Of The Irish )は、ジョン・レノン1972年オノ・ヨーコと共同名義[注釈 1]で発表した、生前唯一の2枚組アルバムサムタイム・イン・ニューヨーク・シティ』の収録曲である。

ザ・ラック・オブ・ジ・アイリッシュ
ジョン・アンド・ヨーコプラスティック・オノ・バンド・ウィズ・エレファンツ・メモリー・プラス・インビジブル・ストリングスの楽曲
収録アルバムサムタイム・イン・ニューヨーク・シティ
リリースアメリカ合衆国の旗1972年6月12日
イギリスの旗1972年9月15日
録音1971年11月1972年3月
ジャンルロック
時間2:56
レーベルアップルEMIEMIミュージック・ジャパン
作詞者ジョン・レノンオノ・ヨーコ
作曲者ジョン・レノン、オノ・ヨーコ
プロデュースジョン・レノン、オノ・ヨーコ、フィル・スペクター

解説 編集

経緯 編集

本曲と並んで『サムタイム・イン・ニューヨーク・シティ』に収録された「血まみれの日曜日」と同様に、北アイルランド問題を告発したレノンとオノの共作曲である[注釈 2]

内容 編集

直接の弾圧行為を糾弾したプロテストソングである[注釈 3]が、原題が「アイルランドの民ならば」とあるように、歌詞はイギリスによる侵略、収奪、虐殺に対するアイルランドの民の嘆き、悲しみ、怒りの声を表現している。

  • 「もしあなたがアイルランドの民として生まれたならば、死んだほうがましだと嘆くだろう! もしあなたがアイルランドの民として生まれたならば、イギリスの民だったらばと願っていただろう!」
  • 「1000年もの苦しみと飢えの年月で民はこの土地を追われた。この美と豊饒の土地からイギリスの侵略者どもにレイプされた! あまりにひどい!」
  • 「一体何故アングロ・サクソンとスコットランドの民がアイルランドにいるんだ? キリストを味方として人殺しをした連中、子供達とIRAが一方的に悪いとほざく連中、お前ならこそがならず者であるくせに! そうさ! ならず者! くそったれさ!」

歌詞にはアイルランドにまつわるものが散りばめられている。

脚注 編集

出典 編集

注釈 編集

  1. ^ 正式には「ジョン・アンド・ヨーコ/プラスティック・オノ・バンド・ウィズ・エレファンツ・メモリー・プラス・インビジブル・ストリングス」(英語: John & Yoko/Plastic Ono Band with Elephant's Memory plus Invisible Strings)という名義だった。
  2. ^ この曲は前作『イマジン』が発売された1971年の秋頃にはアイルランド支援コンサートで披露されていた。つまり1972年1月に「血の日曜日事件」が起こるよりも前に完成していた。
  3. ^ レノンの元相棒のポール・マッカートニーもアイルランド問題を告発した「アイルランドに平和を」をウイングス初のシングル曲として発表した。