セスジスズメ(背筋雀、Theretra oldenlandiae)は、鱗翅目スズメガ科に属するの一種。

セスジスズメ
分類
: 動物界 Animalia
: 節足動物門 Arthropoda
: 昆虫綱 Insecta
: チョウ目(鱗翅目) Lepidoptera
上科 : スズメガ上科 Sphingoidea
: スズメガ科 Sphingidae
亜科 : ホウジャク亜科 Macroglossinae
: コスズメ属 Theretra
: セスジスズメ T. oldenlandiae
学名
Theretra oldenlandiae oldenlandiae
(Fabricius, 1775)
和名
セスジスズメ

特徴

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成虫は他のスズメガ類と同様にハンググライダーのような翼形をした、大振りな蛾である。前翅に暗褐色と黄白色の明瞭な帯をもつ。胸部背面には黄白色の筋が縦に走り、腹部背面では暗褐色の細筋で2本に分離される。開張は50~80mm[1]

幼虫の体長は80~85mm。いわゆるイモムシと表現される体型で、全体が黒色で、体側にオレンジ色の眼状紋が並ぶ。先端が白い尾角を持ち、歩く時は前後に振る[2]。稀に体色が緑色の幼虫がみられる[3]

 
幼虫

生活史

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幼虫はヤブガラシノブドウホウセンカコンニャクサトイモサツマイモ[2]など、多様な植物を食べる。農業分野では害虫とされることもあるが、農薬に弱いためさほど大きな脅威とは扱われない[4]越冬する[2]。 成虫は5月から10月にかけて出現する[5]。年2回発生とされる[6][2]

分布

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北海道から南西諸島のほぼ日本全土に生息し、海外ではマレーインドニューギニアに分布するとされる[2]

近縁種

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  • コスズメ:成虫は全体的に模様が不明瞭で、特に腹部背面の細い縦筋は目立たない。
  • イッポンセスジスズメ:成虫において腹部背面の黄白色筋は分離されない。
  • キイロスズメ:成虫において腹部背面に広い緑色帯が生じる。

関連項目

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脚注

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  1. ^ 槐真史 編『日本の昆虫1400①チョウ・バッタ・セミ』文一総合出版、2013年。 
  2. ^ a b c d e 『日本産幼虫図鑑』学習研究社、2005年。 
  3. ^ 足立区生物園の投稿”. 2024年8月10日時点のオリジナルよりアーカイブ。2024年8月10日閲覧。
  4. ^ セスジスズメの特徴と効果的な防除方法”. FMC. 2024年9月9日閲覧。
  5. ^ 岸田康則『日本の蛾』学習研究社、2020年。 
  6. ^ 『昆虫の図鑑』小学館、1992年。