ナガオカケンメイ

日本のロングライフデザイン活動家

ナガオカ ケンメイ(本名:長岡 賢明〈ながおかまさあき〉、1965年2月15日 - )は、日本のロングライフデザイン活動家。D&DEPARTMENT PROJECT代表取締役会長。『d design travel』発行人[1]京都造形芸術大学教授[2]武蔵野美術大学客員教授。人生を賭ける活動の軸は、「ロングライフデザイン」[3]

ナガオカ ケンメイ
生誕 (1965-02-15) 1965年2月15日(59歳)
日本の旗 日本北海道室蘭市
国籍 日本の旗 日本
出身校 愛知県立半田工業高等学校
肩書き ロングライフデザイン活動家
公式サイト D&DEPARTMENT
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人物 編集

2015年、直営店である東京、大阪、福岡、富山に加え、パートナーショップの北海道、山梨、静岡、京都、鹿児島、沖縄、ソウルの計11か所に、デザインの道の駅と位置づけたショップ「D&DEPARTMENT」をつくり、生活者と作り手が集い、その土地「らしさ」について学び、対話できる場を提供している[4]

2009年より、デザインの視点で新しい観光を提案するガイドブック「d design travel」を、年3冊のペースで発行。また、2011年、コムデギャルソンとともに、普遍的なデザインを扱うコンセプトショップ「GOOD DESIGN SHOP」をオープンした[5]

2012年には、渋谷ヒカリエ「8/」にて47都道府県の「らしさ」を紹介する「d47 design travel store」、「d47 食堂」、日本初の地域デザイン物産美術館「d47 MUSEUM」をプロデュース[6]。個人では、毎週火曜日に「ナガオカケンメイのメール」と題した会員制のメルマガで「ロングライフデザイン」をテーマに「長く続くいいもの日記」を配信している。

来歴 編集

  • 1965年:北海道室蘭市にて生まれる。
  • 1983年:愛知県立半田工業高等学校建築科卒業。[7]。デザイン制作会社「北斗企画」[8]や「原宿サン・アド」などに勤めた後、名古屋で喫茶店「サティアンドグラースマイルストン[8]」を開業(以後4年間経営)。並行して三越や東急ハンズなどのグラフィックデザインにも参加[7]
  • 1989年:朝日広告賞受賞に伴い、再上京[7]
  • 1990年:「日本デザインセンター」入社[9]
  • 1991年:原研哉と共に「日本デザインセンター 原デザイン研究所」設立に参加[10]
  • 1997年:菱川勢一と共に[11]デザイン会社「ドローイングアンドマニュアル[10]」を設立。
  • 1997 - 2000年:4度に渡り、モーショングラフィックス展を総合プロデュース。
  • 2000年:「D&DEPARTMENT PROJECT」を設立。第1号店として、東京奥沢に「D&DEPARTMENT TOKYO」をオープン。
  • 2003年:世界を代表するクリエイターの声を収録した日本初のインタビューCDレーベル「VISION'D VOICE」]をスタート。
  • 2004年:グッドデザイン賞を受賞した翌年、廃盤になったGマーク商品を再び売り出す「USED G」をプロデュース。
  • 2009年:各都道府県の個性を1冊に収録したデザインガイドブック「d design travel」の発行スタート。
  • 2011年:コムデギャルソンと共に、普遍的なデザインを扱うコンセプトショップ「GOOD DESIGN SHOP」を表参道にオープン。
  • 2012年:渋谷ヒカリエ「8/」を総合プロデュース。同スペースに、「d47MUSEUM」「d47 design travel store」「d47食堂」をオープン。同年より、「ナガオカケンメイのメール」と題した会員制メルマガを発行中。
  • 2013年:初の海外パートナーショップ「D&DEPARTMENT SEOUL」をオープン。
  • 2014年:京都造形芸術大学とパートナーシップを結び、京都市内にある真宗佛光寺派の本山に「D&DEPARTMENT KYOTO by 京都造形芸術大学」をオープン。
  • 2015年:国内10店舗目の「D&DEPARTMENT TOYAMA」をオープン。

受賞歴 編集

  • 2003年 1960年代の商品の復刻などを行う[12]企業によるものづくりのブランド「60VISION」(ロクマルヴィジョン)の功績などに対して、「グッドデザイン賞 川崎和男審査委員長特別賞」を受賞[10]
  • 2014年 2013毎日デザイン賞 -「良いものの発掘と再生」(佐野研二郎との同時受賞。「先見性に富んだ活動で、地域振興にも貢献するナガオカ。社会の閉塞感を突き破るような、明るい表現が際立っている佐野。さらに検討を重ねたが、「質の高さにおいて、甲乙つけがたい」という意見が圧倒的に多く、両者受賞で決着した。」-毎日新聞2014年3月4日)

著書 編集

単著

  • 『コマボン』扶桑社 (1996/3) ISBN 4-594-01887-4
  • 『ブラボー!すきまな広告』リブロポート (1997/5) ISBN 4-8457-1141-9
  • 『サクラなお仕事』メディアファクトリー (1999/4) ISBN 4-88991-863-9
  • 『恋、いろいろな、関係。』ワニブックス (2002/6) ISBN 4-8470-1447-2
  • 『Only honest design can be recyclable.』エクスナレッジ (2002/12) ISBN 4-7678-0218-0
  • 『ふたりの絵本 結婚。』新風舎文庫 (2003/10) ISBN 4-7974-9087-X
  • 『デザイン物産展ニッポン』美術出版社(2008/9) ISBN 978-4-568-50366-1
  • 『ナガオカケンメイの考え』アスペクト (2006/11) (韓国語版 2009/11) ISBN 978-4-10-130621-6
  • 『ナガオカケンメイのやりかた』平凡社 (2008/2) (韓国語版 2010/4) ISBN 978-4-582-62042-9
  • 『60VISION 〜ロクマルビジョン 企業の原点を売り続けるブランディング〜』美術出版社 (2008/7) ISBN 978-4-568-50359-3
  • 『ナガオカケンメイとニッポン』アスペクト (2009/11) ISBN 978-4-420-31037-6
  • 『二流で行こう 〜一流の盲点、三流の弱点〜』集英社 (2013/3) ISBN 978-4-420-31065-9
  • 『D&DEPARTMENTに学んだ、人が集まる「伝える店」のつくり方 学びながら買い、学びながら食べる店』美術出版社 (2013/3) ISBN 978-4-568-50522-1
  • 『もうひとつのデザイン ナガオカケンメイの仕事』d books (2018/2)

共著

  • 『D&DEPARTMENT DINING BOOK』主婦の友社(2007/12) ISBN 978-4-07-258780-5
  • 『NIPPON VISION4 accessories access new jewellery 新しいジュエリーへのアクセス』美術出版社(2011/4) ISBN 978-4-568-50449-1
  • 『つくること、つくらないこと: 町を面白くする11人の会話』学芸出版社 (2012/2) ISBN 978-4-7615-1295-8

監修 編集

  • 『民芸 あたらしい教科書 11』プチグラパブリッシング (2007/2)
  • 『森 正洋の言葉。デザインの言葉。』美術出版社 (2012/2)
  • 『世界を変えるデザインの力〈1〉使う』教育画劇 (2013/2)
  • 『世界を変えるデザインの力〈2〉伝える』教育画劇 (2013/4)
  • 『世界を変えるデザインの力〈3〉つなげる 』教育画劇(2013/4)

テレビ出演 編集

  • [カンブリア宮殿]:「長く使える良いものだけを売る!感動百貨店の新戦略」テレビ東京, 2015年10月1日放送

ラジオパーソナリティ 編集

  • ナガオカケンメイのd&Radio : YBSラジオ, 毎月第1月曜 - 金曜18:20 - 18:30
  • d & radio KYOTO][13] : α-STATION, 毎週日曜18:05頃[14] - 19:00[15], 2015年7月 -
  • d & radio KYOTO EXHIBITION : α-STATION, 2016年11月3日 14:30頃 - 15:00頃、16:25頃 - 16:55頃[16]

脚注 編集

  1. ^ d design travel−D&DEPARTMENT
  2. ^ ナガオカケンメイ氏教授就任ニュースリリース
  3. ^ 日本が誇るロングライフデザインはいま、どこにあるのか。
  4. ^ D&DEPARTMENT 店舗情報
  5. ^ GOOD DESIGN SHOP
  6. ^ 47都道府県のデザインを俯瞰できる場所
  7. ^ a b c インタビュー|ブルースタジオ
  8. ^ a b 著者紹介 - 恋、いろいろな、関係。: 紀伊國屋書店BookWeb
  9. ^ スタイルカフェ Vol.88 ナガオカ ケンメイ - JT
  10. ^ a b c ナガオカケンメイ トークショー開催 - デザイナーズニュース | デザインの現場
  11. ^ 「DRAWING AND MANUAL」 - 基本データ | Facebook
  12. ^ NHK 課外授業ようこそ先輩 | これまでの放送 ナガオカ ケンメイ
  13. ^ 2016年7月までは"d design travel radio"のタイトルで放送。
  14. ^ 17時台の"UNDER THE TREES(本放送)"(DJ:河瀨直美)と当番組の間にTRAFFIC LINEおよびWEATHER LINEが挿入されるため、情報量により放送開始時間が大きく移動する。
  15. ^ 2016年3月までは、金曜昼の情報番組"SPURT! FRIDAY"に内包される形で14:30頃 - 14:50頃に放送。
  16. ^ 同日14:00 - 18:00に放送された特別番組"α-STATION 25th Anniversary Holiday Special Program 『KYOTO NIPPON EXHIBITION』"内の挿入番組(番組内の1コーナー)として放送された特別版。2016年3月以前の通常版同様、番組を一時中断する形で放送された。

関連人物 編集

外部リンク 編集