ハッピーマンデー制度
この記事は特に記述がない限り、日本国内の法令について解説しています。また最新の法令改正を反映していない場合があります。 |
ハッピーマンデー制度(ハッピーマンデーせいど)とは、日本において国民の祝日の一部を、従来の固定日から特定週の月曜日に移動させた法改正である。
概説
編集公務員や中規模以上の企業を中心に週休2日制が浸透したため、月曜日を国民の祝日とする事によって土曜日・日曜日と合わせた3連休とし、余暇を過ごしてもらおうという趣旨で制定された。
「国民の祝日に関する法律の一部を改正する法律」(平成10年法律第141号)によって「成人の日」および「体育の日」が、「国民の祝日に関する法律及び老人福祉法の一部を改正する法律」(平成13年法律第59号)によって「海の日」および「敬老の日」が、それぞれ月曜日に移動した。
なお、移動方法については「従来の日付に近い方の月曜日」のような追従型でなく、「○月の第○月曜日」のように固定型となっている。これらの祝日設定は、アメリカ合衆国にある同様の制度(月曜休日統一法)の設定にならったものである。
日付 | 移動年 | 祝日名 |
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1月1日 | 元日 | |
1月第2月曜日 | 2000年 | 成人の日 |
2月11日 | 建国記念の日 | |
2月23日 | 天皇誕生日 | |
3月20日頃 | 春分の日 | |
4月29日 | 昭和の日 | |
5月3日 | 憲法記念日 | |
5月4日 | みどりの日 | |
5月5日 | こどもの日 | |
7月第3月曜日 | 2003年 | 海の日 |
8月11日 | 山の日 | |
9月第3月曜日 | 2003年 | 敬老の日 |
9月23日頃 | 秋分の日 | |
10月第2月曜日 | 2000年 | スポーツの日(旧・体育の日) |
11月3日 | 文化の日 | |
11月23日 | 勤労感謝の日 |
このうち「勤労感謝の日」に関しては、「秋の大型連休」構想(シルバーウィーク § 10月末 - 11月頭の大型連休)として「体育の日」と「勤労感謝の日」を「文化の日」前後へ移動させ、土曜日・日曜日や振替休日、国民の休日と合わせて5連休以上にすることが、2007年5月に自公連立政権によって検討されたことがある。
これは景気対策を狙ったものだったが、自民党内からも「祝日の本来の意味が失われる」と反対論が多く、実現には至らなかった。もっとも、現行法でも暦の関係で、偶発的に9月の大型連休(土日の週末連休+敬老の日+国民の休日+秋分の日の5連休)が発生することはある(実例:2009年〈平成21年〉、2015年〈平成27年〉)。
なお2020年および2021年に関しては、東京オリンピックの開催(2021年に延期)に伴い制定された「改正オリンピック特別措置法」(2018年6月13日成立)により、本来の上記日程とは異なり、海の日を東京五輪開幕前日の2020年7月23日(延期後は2021年7月22日)、体育の日改めスポーツの日を五輪開幕当日の2020年7月24日(延期後は2021年7月23日)、またハッピーマンデーの適用外である山の日を閉会翌日の2020年8月10日(延期後は閉会当日の2021年8月8日)、延期後の閉幕翌日の2021年8月9日は「山の日の振替休日」にそれぞれ変更して施行した[1]。
競馬の開催
編集中央競馬は原則として土曜と日曜の開催であるが、ハッピーマンデーに行われる場合もある。詳細は競馬の開催#ハッピーマンデー制度による三連休開催を参考にされたい。
関連項目
編集脚注
編集- ^ 2020年祝日大移動!7・23海の日、7・24体育の日、8・10山の日(サンケイスポーツ)
- ^ INC, SANKEI DIGITAL (2018年7月19日). “【正論】二階幹事長殿 「海の日」の固定を 日本財団会長・笹川陽平(1/4ページ)”. 産経ニュース. 2023年11月26日閲覧。