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ベルリン・ブランデンブルク国際空港

ベルリン・ブランデンブルク国際空港(ベルリン・ブランデンブルクこくさいくうこう、ドイツ語: Flughafen Berlin Brandenburg英語: Berlin Brandenburg Airport[2]は、ドイツの首都、ベルリン近郊のシェーネフェルト国際空港を大幅に拡張し、開港する予定の国際空港である。開港後、テーゲル国際空港およびシェーネフェルト国際空港旧ターミナルは閉鎖される予定。

ベルリン・ブランデンブルク国際空港
Flughafen Berlin Brandenburg "Willy Brandt"
BER Logo.svg
Karte Flughafen Berlin Brandenburg.png
IATA: BER - ICAO: EDDB
概要
国・地域 ドイツの旗 ドイツ
所在地 ブランデンブルク州シェーネフェルト
母都市 ベルリン
種類 公共
開設 2020年10月予定(各社就航中の現役空港ベルリン・シェーネフェルト空港からターミナルなど増設後、改称オープン)
拠点航空会社
標高 48 m
座標 北緯52度22分00秒 東経13度30分12秒 / 北緯52.36667度 東経13.50333度 / 52.36667; 13.50333
公式サイト Berlin Airports – BBI
地図
空港の位置
空港の位置
BER/EDDB
空港の位置
滑走路
方向 長さ (m) 表面
07L/25R 3,600 アスファルト
07R/25L 4,000 コンクリート
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空港の一覧
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建設工事編集

シェーネフェルト国際空港の従来の南側滑走路を、3,000メートルから3,600メートルに拡張、新たな北側滑走路にする工事が完成した。その南側に旅客ターミナル、4,000メートルの(新しい南側)滑走路を建設途中である。旅客ターミナルにはSバーン、中距離・長距離列車などが乗り入れる予定。

当初の開港予定は2011年10月30日であったが、ずさんな工事管理に加えてベルリン市長らによる監査委員会の要求を受けて計画を途中で大幅に変更したことが祟り[3]、既に巨額の投資をしているにも関わらず空港として全く稼働できずに維持費(2015年時点で月1600万ユーロ)を消費する状態が続いている[4]

2011年10月に行われた査察では、シーメンスボッシュが手がけた本空港の防火システムが、作動しないか、作動しても異なる施設の警報が鳴るなど、全く機能していないことが判明した。更に本来なら天井に設置するべき排煙装置を床に設置するという、極めて初歩的なミスも判明し、建物そのものの使用が危険と判断された。これを受けた空港側は、ボランティアや低賃金労働者による警報・旅客誘導等、「人海戦術」による代替を提案したが、却下された。その結果、開港予定日を4週間後に控えた2012年5月に空港のシュワーズ社長は、既に要人に招待状を送付済みであるにもかかわらず「開港期限を守れない」と発表した[4]

その上最も重要な火災対策に重要な煙排出ダクトを床に配置するなどの設計にずさんさが目立つようになっていた。

このように開港は工事の遅れ、ターミナル設備の不良などから度々延期され、2017年12月には空港の供用開始が2020年10月と発表され[5][6]、2019年5月現在も空港会社CEOのリュトケダルドルップはその目標に変更がないことを公にしている[3]。他方で、リュトケダルドルップが政府関係者らに「来秋の開港は完全には保証できない」と同年4月に発言していたことが報道されている[3]

こうした度重なる工事の遅れが注目され、ドイツのメディアは挙って「恐怖の建築現場」と呼び[4]、2014年9月にはイギリスのタブロイド紙デイリー・メール」が組んだ特集「世界の7大無駄観光資源プロジェクト」の中の1つとしてベルリン・ブランデンブルク国際空港がピックアップされている[7]

開港延期が繰り返された結果、総工費は当初計画の20億ユーロから三倍の60億ユーロ(約7320億円)にまで膨張している[3][8]。空港会社には、ベルリン州ブランデンブルク州が各37%、連邦政府が26%出資している。このため事業は政治介入を受けやすく、工事が政治家の意向で変更されたり、巨大プロジェクトに不慣れな中小企業に分割発注されたりしたことが混乱を招き、空港会社が破綻すれば税金が投入されることが見込まれる。ベルリン州議会が2016年、1000ページ以上もの調査報告書をまとめる事態になっている[3][8]

副名称問題編集

この新空港の副名称に、ドイツ社会民主党 (SPD) がかつて西ベルリン市長、第4代西ドイツ首相を務め、東方外交ノーベル平和賞を受賞した同党出身の政治家ヴィリー・ブラントの名を冠することを提案したところ、ドイツキリスト教民主同盟 (CDU) はアルベルト・アインシュタインマレーネ・ディートリヒの名を挙げて対抗し[9][10]、大連立を組む保革の二大政党同士で論争になった。2009年末に新空港の副名称は“ヴィリー・ブラント”に決定された[9]

ギャラリー編集

関連項目編集

脚注・出典編集

  1. ^ [Online] (2008年4月22日). “Lufthansa: Wir brauchen BBI” [Lufthansa: We need BBI] (ドイツ語). 2010年7月22日閲覧。
  2. ^ Ab 2011: BBI wird Flughafen Berlin Brandenburg” (ドイツ語). Flughafen Berlin-Schönefeld GmbH (2009年11月11日). 2011年11月12日閲覧。
  3. ^ a b c d e ベルリン開かずの空港「開港いつ?」 「2011年完成」から再三延期 総工費3倍”. 東京新聞 TOKYO Web (2019年6月3日). 2019年9月23日閲覧。
  4. ^ a b c “まるで漫画 欧州の“優等生”ドイツのずさん過ぎる新空港計画” (日本語). NewsPicks. (2015年7月31日). https://newspicks.com/news/1087903/body/ 2018年9月14日閲覧。 
  5. ^ ベルリン・ブランデンブルク国際空港、2020年10月に供用開始 FlyTeam 2017年12月20日付
  6. ^ BER soll im Oktober 2020 in Betrieb gehen zeit.de 2017年12月15日付
  7. ^ “「世界7大ムダ観光資源プロジェクト」に「北京の遊園地」を英メディアが選ぶ=中国メディア”. サーチナ. (2014年9月7日). http://news.searchina.net/id/1542777?page=1 2017年5月23日閲覧。 
  8. ^ a b 【グローバルViews】着工13年 開かずの独空港/問題設備が続出 まじめな政治配慮、あだに日経産業新聞』2019年1月22日(グローバル面)2019年3月8日閲覧。
  9. ^ a b Berlin bekommt einen Kanzlerflughafen” (ドイツ語). Tagesspiegel (2009年12月12日). 2011年11月12日閲覧。
  10. ^ 「ブラント」それとも「アインシュタイン」?=首都新空港の名称めぐり論争-独[リンク切れ]時事通信 2007年10月18日

外部リンク編集