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ホンダ・インサイト

ホンダのハイブリッド車

インサイト(Insight)は、本田技研工業が生産・販売するハイブリッド専用車である。

ホンダ・インサイト
2019 Honda Insight Hybrid Touring front 4.2.18.jpg
3代目 2019年モデル
販売期間 1999年 - 2006年(初代)
2009年 - 2014年(2代目)
2018年 -(3代目)
ボディタイプ 3ドアクーペ(初代)
5ドアハッチバック(2代目)
4ドアセダン(3代目)
駆動方式 前輪駆動
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2006年に生産・販売を終了した初代に続き、2代目は2009年2月にコンセプトを大幅に変更して復活したが、2014年3月に生産・販売を終了した。2018年6月には通算3代目が登場。北米市場での販売を皮切りに同年12月より4年9か月ぶりに日本での販売が再開となった。

目次

初代 ZE1型(1999年 - 2006年)編集

ホンダ・インサイト(初代)
ZE1型
フロント
リア
販売期間 1999年11月1日
(発表1999年9月6日)-
2006年8月
乗車定員 2名
ボディタイプ 3ドアクーペ
エンジン ECA型:995cc
直列3気筒SOHC
駆動方式 前輪駆動
モーター MF2型:交流同期電動機
最高出力 エンジン:
51kW (70PS)/5,700rpm
モーター:
10kW/3,000rpm(5MT用)
9.2kW/2,000rpm(CVT用)
最大トルク エンジン:
92N·m (9.4kgf·m)/
4,800rpm
モーター:
49N·m (5.0kgf·m)/
1,000rpm
変速機 5速MT/
無段変速オートマチック
(ホンダマルチマチックS)
サスペンション 前:マクファーソン式
後:車軸式 (トーション・ビーム式)
全長 3,940mm
全幅 1,695mm
全高 1,355mm
ホイールベース 2,400mm
車両重量 820-850kg
ブレーキ 前:油圧式ベンチレーテッドディスク
後:油圧式リーディング・トレーリング
-自動車のスペック表-

概要編集

1997年東京モーターショーで発表されたコンセプトカーJ-VX」を市販車にアレンジし登場した「インサイト」は、世界最高水準の低燃費を目指し、かつてのCR-Xを彷彿させるコンパクトなハッチバッククーペ型の2人乗りで、特徴的な外観であるレーシングカーさながらのリアホイールスカート[注釈 1]を採用するなど、徹底した空気抵抗低減のためのデザインが施され、Cd値は0.25であった[2][3]

車体は、NSXの技術をさらに進化させたアルミフレーム[4]で、フロントフェンダーなどはバラードスポーツCR-Xと同様に樹脂材を採用している[5]

搭載される原動機は、ECA型 995 cm3 直列3気筒 SOHC VTECエンジンとアシスト用薄型直流ブラシレスモーターで、ホンダはこのシステムをHonda IMAシステムと称している。走行時は必ずエンジンが動作している点が、広義のパラレル型ハイブリッドシステムである。トランスミッションは、5速MTCVTが用意される。ヨーロッパ仕様はギヤ比が異なり、サードギヤ5,800 rpmで最高速180 km/h[6]であった。

年表編集

1999年9月6日
「インサイト」を発表[7]。(11月1日発売)
燃費は当時の量産ガソリン車として世界最高の35km/L(10・15モード)だった。
2000年6月16日
インサイトに搭載のハイブリッドシステム「ホンダIMA(インテグレーテッド・モーター・アシスト)システム」が、英国のエンジン専門誌「エンジン・テクノロジー・インターナショナル」の主催する『2000年度インターナショナル・エンジン・オブ・ザ・イヤー』を受賞したと発表[8]
2000年10月4日
米国EPA燃費ランキングで第一位を獲得[9]
2003年11月20日
一部改良[10]
ボディカラーに「ロイヤルネイビーブルー・パール」を追加設定したほか、インテリアカラーをチタンへ変更。装備面では、電波式キーレスエントリーシステム(アンサーバック機能付/テールゲート連動)やイモビライザーなどを標準装備とした。
2004年10月14日
一部改良[11]
IMAシステム全体としての効率の向上を図るとともに、空力特性を改善させるアンダーカバー類を装着することで燃費が向上。10・15モード燃費で36.0km/L(5MT車)となった。
2006年8月
販売終了。


2代目 ZE2/3型(2009年 - 2014年)編集

ホンダ・インサイト(2代目)
ZE2/3型
日本国内仕様(前期型)
フロント
リア
車内
販売期間 2009年2月6日
(発表:2009年2月5日)- 2014年3月
乗車定員 5名
ボディタイプ 5ドアハッチバック
エンジン インサイト
LDA型:1,339cc
直列4気筒SOHC
2009年2月-2014年3月
インサイト エクスクルーシブ
LEA型:1,496cc
直列4気筒SOHC
2011年10月-2014年3月
駆動方式 前輪駆動
モーター MF6型:交流同期電動機
最高出力 インサイト
エンジン:
65kW (88PS)/5,800rpm
モーター:
10kW (14PS)/1,500rpm
2009年2月-2014年3月
インサイト エクスクルーシブ
エンジン:
82kW (111PS)/6,000rpm
モーター:
10kW (14PS)/1,500rpm
2011年10月-2014年3月
最大トルク インサイト
エンジン:
121N·m (13.3kgf·m)/
4,500rpm
モーター:
78N·m (8.0kgf·m)/
1,000rpm
2009年2月-2014年3月
インサイト エクスクルーシブ
エンジン:
142N·m (14.5kgf·m)/
4,800rpm
モーター:
78N·m (8.0kgf·m)/
1,000rpm
2011年10月-2014年3月
変速機 無段変速オートマチック
(ホンダマルチマチックS)
サスペンション 前:マクファーソン式
後:車軸式
全長 インサイト
4,390mm
2009年2月-2014年3月
インサイト エクスクルーシブ
4,395mm
2011年10月-2014年3月
全幅 1,695mm
全高 インサイト
1,425mm
2009年2月-2014年3月
インサイト エクスクルーシブ
1,435mm
2011年10月-2014年3月
ホイールベース 2,550mm
車両重量 1,190-1,200kg
2009年2月-2011年10月
1,190-1,210kg
2011年10月-2014年3月
ブレーキ 前:油圧式ベンチレーテッドディスク
後:油圧式リーディング・トレーリング
-自動車のスペック表-

概要編集

先代とは、ハッチバックの形状やリアのエクストラウィンドウなどは共通だが、5人乗り5ドアであることやリアホイールスカートが無いなどの点が異なる。先代の生産終了から期間が空いているが、同一車名のフルモデルチェンジでボディ形状を大幅に変化した稀な事例である。当初は別の車名を予定していたが、北米欧州の現地法人の意見や現地における語感を考慮して「インサイト」とした。スタイルはライバルの「トヨタ・プリウス」に対抗するために5ドアハッチバックになった。プリウスの3ナンバーサイズに比して5ナンバーサイズに留めた[12]。コストダウンのため初代のアルミフレームボディを採用せず、既存のフィットなどのコンポーネントをベースに極限まで軽量化を施した。同社他機種と部品をおよそ1万点共通化し、ニッケル水素バッテリーは初代の20本(7.2ボルト 〈V〉 ×20本=144 V)、2代目シビックハイブリッドの11本(14.4 V×11本=158 V)に対し、性能を向上させた結果7本(14.4 V×7本=100 V)までに削減するなど徹底した効率化を図った。その結果、価格は北米市場でベースモデルで2万ドル、日本市場でベースグレードとなる「G」はオーディオ・レスながら車両本体180万円、消費税込189万円で発売された。

信号待ちなどで停車する時にアイドリングを自動で停止する「オートアイドルストップ」を含むホンダIMAを駆動システムの基本とし、実用燃費の向上を目指し、エコロジカル・ドライブ・アシスト・システムと称する省燃費モニターを全車に標準装備する。すでに4代目オデッセイなどで採用されているECONモード[注 1]に加え、アクセルやブレーキの操作でスピードメータの背景色であるアンビエントメーターの色が変化してリアルタイムに燃料消費状況を意識させることで低燃費運転に寄与する「コーチング機能」と、メーター内のマルチインフォメーション・ディスプレイ画面内で燃費運転をリアルタイムで採点し、リーフのアイコンでその日のエコドライブ度やその日までの累計のステージ表示を知らせる「ティーチング機能」を備えている。この「ティーチング機能」は、オプションの「HDDインターナビシステム」と組み合わせることで、より詳しい情報を知ることもできる。

搭載されるIMAシステムを構成するエンジン部分はLDA型 1,339 cm3 直列4気筒 SOHC i-VTEC i-DSIエンジンで、シビックハイブリッドと同型式であるが、i-VTECは可変シリンダーシステム (VCM) としてのみ機能する。VCMにより全気筒を休止させ、2代目シビックハイブリッドと同様に、モーター動力のみによる走行も多少可能になった。組み合されるトランスミッションは、初代とは異なりCVTのみである。カリフォルニア大気資源局が認定するAT-PZEV(Advanced Technology - Partial Credit Zero Emission Vehicle:ゼロ排出ガス車として部分換算される先進技術搭載車)の条件によりモーター出力は10キロワット (kW) 以上を要し、バッテリは7本で電圧は100.8 Vとされている。

グレードは標準モデル「G」、プロジェクタータイプのHIDヘッドランプ、本革巻ステアリングホイール、リアセンターアームレストなどを装備した上級仕様の「L」、7スピードモード付ホンダマルチマティックS[注 2]やアルミホイール、VSAを装備したスポーティモデル「LS」の3グレードを用意し、高級車で採用された静粛性の優れたガラスを採用した。Cd値は0.28である[13]

2008年以降発売される地球環境を意識した車両を、ホンダは「Honda Green Machine」と称し、インサイトは「グリーンマシーン1号」である[注 3]。Honda Green Machine Special Siteに、筧昌也が監督したショートムービーが公開されている。2008年12月11日から12月13日までの3日間、東京ビッグサイトで開催されたエコプロダクツ2008に出展され、2008年12月22日から2009年1月19日までホンダ本社で行なわれるHonda Green Machine企画展で、CR-Z コンセプトFCXクラリティと共に展示された。

年表編集

2008年9月4日
2代目「インサイト」のコンセプトモデル「インサイト コンセプト」をパリモーターショーに出展すると発表[14]
2代目インサイトは2009年春より日米欧で発売し、年間20万台の販売予定、と発表。
2008年10月2日
「インサイト・コンセプト」を発表[15]
2009年1月12日
2009年北米国際自動車ショーで「インサイト」の量産モデル(北米仕様)を世界初披露[16]
2009年2月5日
2代目「インサイト」を発表[17]。(2月6日発売)
2009年2月6日
ジュネーブモーターショーにて、欧州仕様量産タイプを初披露[18]
同年3月末より欧州各国で販売を予定、と発表。
2009年5月11日
ハイブリッド車として初めて登録車販売台数第1位を獲得[19]
2009年4月度の販売台数が10,481台となり、ハイブリッド車で初めて月間販売台数第1位となった。また、同月フィットも2位となり、ホンダ車が初めて登録車販売台数の1位と2位を独占することとなった。
2009年10月1日
仕様変更[20]
ボディカラーに「プレミアムホワイト・パール(有料色)」と「シャーベットブルー・メタリック」の2色を追加。10月中旬より生産する、と発表。
2009年10月1日
「2009年度グッドデザイン賞ベスト15」を受賞[21]
2009年10月29日
2009-2010日本自動車殿堂カーオブザイヤーを受賞[22]
2009年11月6日
「2009年度グッドデザイン金賞」を受賞[23]
2009年11月18日
2010年次 RJCカー オブ ザ イヤーを受賞[24]
2010年3月4日
日本国内での累計販売10万台を達成[25]
2009年2月の発売後約1年での達成となった。
2010年4月5日
G 特別仕様車「HDDナビ スペシャルエディション」を発売[26]
「G」をベースに「リンクアップフリー」対応Honda HDDインターナビシステム、コンフォートビューパッケージ、プロジェクタータイプHIDヘッドランプ、ETC車載器、アームレスト付センターコンソールボックスなどを装備した特別仕様車「HDDナビ スペシャルエディション」が発売された。ボディカラーはボディカラーには、プレミアムホワイト・パール、アーバンチタニウム・メタリック(専用色)、ダークルビーレッド・パール(専用色)の3色を設定
2010年10月8日
一部改良[27]
サスペンション特性の見直して操縦安定性と乗り心地を向上し、エアコンアウトレットとドアライニングにシルバー加飾を施し、センターパネルのデザインを変更した。「G」はマップランプとアームレスト付センターコンソールボックスを、「L」は照明付ステアリングスイッチ付クルーズコントロールとリバース連動ウォッシャー付間欠リアワイパーを、「LS」は「L」の追加装備に加え、本革巻きセレクトレバーをそれぞれ追加装備した。「LS」はタイヤサイズを16インチから15インチに変更して燃費を30.0 km/L(10・15モード燃費)に向上したほか、本革シート&専用インテリアのオプション設定を追加した。
2011年10月27日
マイナーモデルチェンジ。1.5Lエンジン搭載モデル「インサイト エクスクルーシブ」を追加[28]。(11月11日発売)
エンジン及びIMAの改良により、力強い走りはそのままに、JC08モードで27.2 km/Lと燃費を向上し、吸音・遮音性能が向上されたことで高い静粛性も実現した。バンパーも、燃費性能の寄与とワイド感を演出するデザインに改良された。サスペンション特性の見直しとVSAの標準装備により操舵安定性も高められ、リアシート形状などが見直されたことで後席の快適性や後方視界の改善が図られた。併せて、CR-Zに搭載されている力強い加速性能や高速走行時のゆとりある走りを実現するLEA型 1.5 L 直4 SOHC i-VTECエンジンを搭載した「エクスクルーシブ」を追加した。本グレードは、LEDアクセサリーランプを内蔵したフロントグリルや専用フロントバンパー、黒木目や高輝度シルバーラインを備えた高級感ある専用インテリアなども採用した。ステアリング操作で7速のシフトチェンジが行えるパドルシフトを備えている。最上級グレードの「XLインターナビセレクト」はHondaインターナビと専用機器でのデータ通信が無料になるリンクアップフリーも標準装備されている。グレード体系が一部見直され、1.3 Lモデルは「G」「L」の2種(「LS」は廃止)、1.5 Lモデル「エクスクルーシブ」は「XG」「XL」「XLインターナビセレクト」の3種となった。この1.5 Lモデル追加により、ハイブリッド専用車としては史上初めて複数のパワートレーンを持つ車種となった。
2011年11月21日
2011年広州モーターショーにて、2012年より中国で発売予定の「インサイト」を出展[29]
2012年10月15日
ホンダのハイブリッド車が世界累計販売台数100万台を達成[30]
同年9月末で達成。1999年11月に初代「インサイト」を日本で発売して以来、12年11ヵ月での達成となった。
2013年5月16日
一部改良[31]
全タイプにウォッシャー付間欠リアワイパー(リバース連動)を標準装備するとともに、「L」・「XL」・「XL・インターナビセレクト」はHondaスマートキーシステム用キーを1個追加。Hondaインターナビ(「XL・インターナビセレクト」に標準装備、左記以外の全タイプはメーカーオプション)にUSBジャックを装備した。さらに、「エクスクルーシブ」はフロントグリル、サイドシルガーニッシュ、リアライセンスガーニッシュをスモークメッキ化し、インテリアは高輝度ダークシルバー塗装などで色調を統一した。併せて、「XL・インターナビセレクト」を除く全タイプにリアカメラやETC車載器など6つの装備をひとまとめにし、ディーラーオプションのHonda純正ナビを手軽に装着できる「ナビ装着用スペシャルパッケージ」を新たに設定した。ボディカラーは新色が追加された。
2014年3月
販売終了。



3代目 ZE4型(2018年 - )編集

ホンダ・インサイト(3代目)
ZE4型
日本仕様 EX
販売期間 米国:2018年6月- 
日本:2018年12月14日-
(発表:2018年12月13日)
乗車定員 5名
ボディタイプ 4ドアセダン
エンジン LEB型:
1,496cc 直列4気筒DOHC
駆動方式 前輪駆動
モーター H4型:交流同期電動機
最高出力 エンジン:
80kW (109PS)/6,000rpm
モーター:
96kW (131PS)/4,000-8,000rpm
最大トルク エンジン:
134N·m (13.7kgf·m)/
5,000rpm
モーター:
267N·m (27.2kgf·m)/
0-3,000rpm
変速機 電気式無段変速機
サスペンション 前:マクファーソン式
後:マルチリンク式
全長 4,675mm
全幅 1,820mm
全高 1,410mm
ホイールベース 2,700mm
車両重量 1,370-1,390kg
ブレーキ 前:油圧式ベンチレーテッドディスク
後:油圧式ディスク
-自動車のスペック表-

3代目は、先代のハッチバックスタイルからトランクリッドを持つ4ドアセダンに変更。シビックのラインナップから外されたハイブリッド車の実質的な後継車種の役割に加え、サイズ・価格ともにシビックと10代目アコードの中間ほどのミドルセダンに位置付けられるモデルとなった[32]

メカニズム編集

パワートレインには、2モーターハイブリッドシステム「SPORT HYBRID i-MMD」を、コンパクトな1.5Lエンジン「LEB」型と組み合わせて搭載した。

モーターによる駆動を基本とし、必要に応じてエンジンを始動する「SPORT HYBRID i-MMD」は、走行状況やドライバーの意思を考慮してエンジン/モーター/バッテリー等を制御。走行状況に応じて「EVドライブモード」・「ハイブリッドドライブモード」・「エンジンドライブモード」という3種のドライブモードから最適なモードをシステム側が選択することで、走行性能と燃費性能の両立を図った。また、モーターのローターに、重希土類フリーモーター磁石を採用するとともに、PCU(パワーコントロールユニット)の小型化する等の技術を採用した[33][34]

「LEB」型エンジンはクラリティPHEVに搭載した仕様を基本に、吸排気システムを専用設計。燃費性能向上のため、アトキンソンサイクルi-VTECに加え、燃焼効率向上技術とメカニカルフリクション低減技術を投入することで最大熱効率40.5%を達成している[35]

最高出力はエンジンが80kW (109PS)を、モーターは96kW (131PS)をそれぞれ発生[注 4]。また、燃費性能はJC08モードで34.2km/L、WLTCモードで28.4km/Lを実現した(いずれも「LX」の数値)[注 5][36]

プラットフォームは10代目シビックと大半の部分を共用し、一部をハイブリッド仕様に最適化した[37]。リアサスペンションをマルチリンク式に変更するとともに、回頭性・ライントレース性、緊急回避時の操縦性に貢献する「アジャイルハンドリングアシスト」を新採用した[38]

デザイン・パッケージング編集

エクステリアはハイブリッド車であることをあえて主張せず、「品格」の表現を最重要テーマとしてデザインが行われた[39]。日本仕様は、刀身をイメージしたクロームメッキバーを組み込む専用フロントグリルと、トランクスポイラーの追加が特徴[40][41]

ボディサイズは、先代「インサイト エクスクルーシブ」に対して全長は280mm長く、全幅は125mm広く、全高は25mm低くなった。また、ホイールベースは150mm延長されている。 なお、リアフェンダーとキャビン部分(ピラー、ルーフ、ウインドゥ)を10代目シビックセダンと共用している[注 6][42]

インテリアは、インストルメントパネル全体をシンプルな面と線で構成するとともに、本革の風合いを表現した「手貼り」のソフトパッドや縫製の精度管理を高めたダブルステッチを随所に使用。また、シフトレバーを廃し、シフト操作をスイッチ式とした「エレクトリックギアセレクター」を採用した[43][44]

パッケージングでは、IPU(インテリジェントパワーユニット)を小型化し後席下に移動[注 7]。これにより、先代モデル比+119Lとなる容量519Lのトランクルームを確保した[45][46]

安全性編集

安全運転支援システム「Honda SENSING」を全タイプに標準装備[47]。衝突軽減ブレーキ(CMBS[注 8])、誤発進抑制機能、歩行者事故低減ステアリング、路外逸脱抑制機能、渋滞追従機能付ACC(アダプティブ・クルーズ・コントロール)、LKAS[注 9](車線維持支援システム)、先行車発進お知らせ機能、標識認識機能、後方誤発進抑制機能、オートハイビームの10種の機能で構成される。


年表編集

2018年1月16日
2018年北米国際自動車ショーにて3代目「インサイト」のプロトタイプを世界初披露[48]
北米市場向け3代目「インサイト」は米国インディアナ工場で生産され、2018年夏より米国での発売を予定、と発表。
2018年6月29日
米国で販売を開始[49]
2018年10月4日
3代目「インサイト」を同年冬に日本で発売することを発表[50]
同時にホームページで先行公開を実施。
2018年12月13日
3代目「インサイト」(日本仕様)を発表[51]。(12月14日発売)
日本仕様は北米市場向けと異なり、埼玉製作所寄居完成車工場にて生産される[52]
グレード構成は「LX」、「EX」、「EX・BLACK STYLE」の3タイプ。「LX」は16インチタイヤ&アルミホイールを装備。「EX」は17インチタイヤ&アルミホイール(マットグレー)にサイズアップし、トランクスポイラーを追加。「EX・BLACK STYLE」は「EX」の装備・仕様に加えて専用エクステリア(ブラッククロームメッキフロントグリル、ブラッククロームメッキリアバンパーロアーガーニッシュ)とアルミホイール(マットブラック)を装備し、タイプ名称通り内外装をブラックでコーディネイトした。
ボディカラーは全7色を用意。「LX」と「EX」には「プラチナホワイト・パール(有料色)」、「ルナシルバー・メタリック」・「モダンスティール・メタリック」、「クリスタルブラック・パール」、「プレミアムクリスタルレッド・メタリック(有料色)」、「コスミックブルー・メタリック」の6色。「EX・BLACK STYLE」には「LX」・「EX」と共通の「クリスタルブラック・パール」に、専用色「ルーセブラック・メタリック(有料色)」を加えた2色のみの設定。
インテリアカラーは「ブラック」のみ。シートマテリアルは「LX」がファブリック、「EX」はプライムスムース×ファブリックのコンビシートを標準設定。「EX」のみメーカーオプションでレザーシート(本革)が選択できる。「EX・BLACK STYLE」は本革×ウルトラスエードのコンビシートを標準設定するほか、ブラックルーフライニング、助手席前のソフトパッドにプライススムースを採用するとともに、インテリア各所にブラック加飾を施した。

車名の由来編集

INSIGHT:英語で「洞察力」「眼識」という意味。「ハイブリッドカーの本格的な普及を洞察するクルマ」という意味を込め名付けられた[53]

脚注編集

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注釈編集

  1. ^ エンジンやエアコンの燃費優先運転を行う設定選択。インサイトは減速時の回生充電量を増加する機能を追加した。
  2. ^ シフトパターンから「L」がなくなり、「S」は自動復帰しないパドルシフトのマニュアルモードになる。
  3. ^ 「グリーンマシーン2号」は、2代目シビックハイブリッド。
  4. ^ 先代インサイト エクスルーシブとの比較では、エンジン単体の最高出力では2kW(2PS)低下したものの、モーターの最高出力は+86kW(+117PS)向上した。
  5. ^ 先代インサイト エクスルーシブとの比較では、JC08モードで11km/L改善。
  6. ^ 10代目シビックセダンとの比較では全長は+25mm、全幅は+20mm、全高は-5mm。ホイールベースは2,700mmと共通の数値。
  7. ^ 先代モデルは後席背面に配置
  8. ^ Collision Mitigation Brake System
  9. ^ Lane Keep Assist System
  1. ^ リアのホイールハウスを覆う部品で、後輪の上側半分がボディに隠れている。リアホイールスパッツと称することもある[1]

出典編集

  1. ^ 『90年代国産車のすべて』三栄書房、89頁
  2. ^ “FACT BOOK insight 1999.9 このデザインは、風の流れから生まれた。” (プレスリリース), 本田技研工業, (1999年9月6日), http://www.honda.co.jp/factbook/auto/insight/199909/006.html 
  3. ^ “FACT BOOK insight 1999.9 ボディ細部にわたる徹底的な空力処理。” (プレスリリース), 本田技研工業, (1999年9月6日), http://www.honda.co.jp/factbook/auto/insight/199909/007.html 
  4. ^ “FACT BOOK insight 1999.9 アルミの特性を、どこまで活かせるか。” (プレスリリース), 本田技研工業, (1999年9月6日), http://www.honda.co.jp/factbook/auto/insight/199909/015.html 
  5. ^ “FACT BOOK insight 1999.9 軽量でありながら、高い曲げ剛性、ねじり剛性を実現。” (プレスリリース), 本田技研工業, (1999年9月6日), http://www.honda.co.jp/factbook/auto/insight/199909/016.html 
  6. ^ 『80年代輸入車のすべて』三栄書房、91頁
  7. ^ “ホンダ、量産ガソリン車 世界最高燃費のパーソナルハイブリッドカー「インサイト」を11月より発売” (プレスリリース), 本田技研工業株式会社, (1999年9月6日), https://www.honda.co.jp/news/1999/4990906b.html 
  8. ^ “ホンダのハイブリッドシステムがインターナショナル・エンジン・オブ・ザ・イヤーを受賞” (プレスリリース), 本田技研工業株式会社, (2000年6月16日), https://www.honda.co.jp/news/2000/c000616.html 
  9. ^ “インサイト米国EPA燃費ランキングで第一位獲得” (プレスリリース), 本田技研工業株式会社, (2000年10月4日), https://www.honda.co.jp/news/2000/c001004.html 
  10. ^ “「インサイト」をマイナーモデルチェンジし発売” (プレスリリース), 本田技研工業株式会社, (2003年11月20日), https://www.honda.co.jp/news/2003/4031120-insight.html 
  11. ^ “ハイブリッドカー「インサイト」の燃費を向上し発売” (プレスリリース), 本田技研工業株式会社, (2004年10月14日), https://www.honda.co.jp/news/2004/4041014-insight.html 
  12. ^ “【詳細レポート】ホンダ・インサイト、軽量コンパクト&低コストで打倒プリウス”. 日経トレンディネット (日経BP). (2009年2月18日). http://trendy.nikkeibp.co.jp/article/pickup/20090217/1023792/?P=7 2009年2月22日閲覧。 
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関連項目編集

外部リンク編集