ホンダ・シビック

本田技研工業が生産・販売する乗用車

画像提供依頼:8代目セダンの後期型のリア画像の画像提供をお願いします。2009年6月

シビックCIVIC)は、本田技研工業が生産及び販売している乗用車である。欧州ではCセグメントに、アメリカ合衆国ではコンパクトカーにそれぞれ区分されている。

ホンダ・シビック
1993-1995 Honda Civic GLi 3-door hatchback (2011-11-17) 01.jpg
5 代目
概要
販売期間 1972年7月12日-
ボディ
ボディタイプ 2/4ドアセダン(初代)
2ドアクーペ(5代目以降)
4ドアノッチバックセダン(2代目-)
3/5ドアハッチバック(5代目、6代目は3ドアのみ。日本国内向け8代目は3ドアのタイプRのみ。、9代目国内向けは5ドアのタイRのみ)
5ドアライトバン(初代-4代目)
5ドアステーションワゴン(2代目、9代目)
駆動方式 前輪駆動/四輪駆動
テンプレートを表示

概要

1972年に販売が開始されて以降、ホンダの世界戦略を担う基幹車であり、ホンダ乗用車の中でも最も長く同一車名で販売されている車である。大衆車の代名詞的存在であるが、価格と燃費、運動性能の両立を果たせるよう開発、設計しトヨタ・カローラとの差別化を図った。(近年では両車種ともに車両価格が上昇し、大衆車との認識はあまりない。)2019年の車名別世界販売台数は5位[1]。特に北米においては老若男女問わず幅広い層から高い人気を誇り、ライバルのトヨタ・カローラを販売台数で上回る[2]

3ドアおよび5ドアハッチバックと4ドアセダンを基本に、代によってはステーションワゴンやクーペが設定される等の幅広いボディ展開がされている。エンジンは初代から現在に至るまで直列4気筒を搭載しているが、排気量は1.2Lから徐々に拡大され、現在は2.0Lガソリンエンジンのほか、2.2Lディーゼルエンジンガソリン電気ハイブリッドなどが搭載されている。またスポーツグレードの「Type R」はFFスポーツの雄として、レースシーンにおいてプロからアマチュアまで幅広く愛好されている。

駆動方式は初代より前輪駆動を基本としており、3代目から7代目までには四輪駆動も存在した。

初代から7代目までは小型乗用車の分類に属していたが、8代目から3ナンバーサイズの普通自動車にボディサイズが拡大された。よりコンパクトなホンダ・フィットが従来のシビックの立ち位置を置き換える存在になったこともあり、日本国内向けのものは2010年12月中に生産を一旦終了。初代から8代目で38年の日本での歴史に一旦は幕を閉じることとなった。5年の空白の後2015年には「type R」が200台限定ながら国内販売され、2017年9月29日には10代目の4ドアセダンと5ドアハッチバック(「type R」を含む)が量産モデルとして国内復帰を果たしている。

生産は4ドアセダンモデルはカナダインディアナ州及びトルコ工場、5ドアハッチバックモデルは英国の工場でそれぞれ生産されていたが、2021年の英国工場の閉鎖に伴い、11代目から5ドアモデルも北米工場で生産を行う予定である[3]。過去には三重県の鈴鹿製作所でも生産されていたが、現在はいわゆる逆輸入車の立場にある。

2代目から7代目モデルでは、ホンダが公式に定めたキャッチコピーに基づく愛称が存在し、広告宣伝でも使用されていた。

初代 SB1/SG/SE/VB型(1972-1979年)

ホンダ・シビック(初代)
SB1/SG/SE/VB型
 
RS ホンダコレクションホール所蔵
 
3ドア リア
 
4ドアセダン フロント
概要
販売期間 1972年7月 - 1979年
デザイナー 岩倉信弥
ボディ
乗車定員 5名
ボディタイプ 2/4ドアノッチレスセダン
3/5ドアハッチバック
5ドアバン
駆動方式 前輪駆動
パワートレイン
エンジン EB1型:1.2L 直4 SOHC
EC型:1.5L 直4 SOHC
最高出力 EB1型:60PS/5,500rpm
EC型:78PS/5,500rpm
最大トルク EBI型:9.5kg·m/3,000rpm
EC型:10.5kg·m/3,500rpm
変速機 4速MT/5速MT
セミAT(ホンダマチック)
サスペンション
前/後:ストラット式サスペンション
車両寸法
ホイールベース 2/3ドア:2,200mm
4ドア:2,280mm
全長 2/3ドア:3,405-3,545mm
4ドア:3,590-3,695mm
全幅 1,505mm
全高 1,325mm
車両重量 2/3ドア:600-650kg
4ドア:720-755kg
テンプレートを表示

軽自動車ライフを拡大したようなデザインで、前後のオーバーハングを切り詰め、ホイールベースを長くして居住性を高めている。当初はイギリスのミニなどのように、独立したトランクを持つ2ドアショートファストバックに、1.2LのEB1型エンジンと4速MTを組み合わせた仕様のみだった。

デザインは岩倉信弥が手がけ、当時の流行[注釈 1]とは一線を画すシンプルなものとなった。ちなみに本田宗一郎はこのデザインを「おんもろしていいね」と、ニコニコして誉めたという。

マスキー法などの厳しい排ガス規制や第4次中東戦争が原因で起こった1973年の第一次オイルショックを背景に、CVCCを搭載したシビックは世界的な大ヒット車となり、ホンダ・1300の大失敗で四輪撤退が囁かれていたホンダを立ち直らせた。日本では大型なトヨタ・クラウン日産・スカイラインなどに乗っていたユーザーをシビックに乗り換えさせる現象を起こした。

初代「CIVIC CVCC」は、米国自動車技術者協会SAE)AUTOMOTIVE ENGINEERING誌から『20世紀優秀技術車 70年代版』を受賞する(『絶版日本車カタログ』三推社講談社89頁参照)。

1972年7月12日
発売。
1972年8月31日
3ドアハッチバックモデルと、9PS出力を向上させたEB2型エンジンを搭載する上級グレード「GL」(2ドア/3ドア)を追加。
1973年5月
「無段変速」のスターレンジを持つ2速半自動変速機「ホンダマチック」仕様車を設定。「GL」には日本車で初めてリアワイパーが装備された[4]
1973年12月13日
1.5LエンジンのEC型・ED型の搭載モデルを追加。ED型には排出ガス浄化技術であるCVCCが採用されている。同時にユーザーから要望の高かった4ドアセダン(ショートファストバック、ノッチレス)を新設定した(1.5Lエンジンのみ)。
1974年10月
スポーツモデルとして「1200RS」を追加。5速MTと76PSまで出力を向上したエンジンが組み合わせられる。"RS"は「ロードセーリング[注釈 2]」の略と公称しているが、これはオイルショックや排気ガス問題などの社会的事情からスポーツモデルが認可されにくく、当時の運輸省を睨み回避した[注釈 3]との説がある。
1974年11月
5ドアのライトバンモデル「シビックバン」を追加
1975年8月20日
1.2LがCVCC仕様のEE型に置き換えられ、全車がCVCC搭載車種となる。合わせて「1200RS」の後継となる「1500RSL」が登場した。
1976年5月
4ドアセダンに1.2Lエンジン搭載車を追加。
1977年9月
4ドアセダンをハッチバック化した5ドアを追加。
1978年6月
EE型から1.3LのEJ型に置き換えられる。同時に4ドアセダンを廃止した。

2代目 SL/SS/SR/ST/VC/WD型(1979-1983年)

ホンダ・シビック(2代目)
SL/SS/SR/ST/VC/WD型
 
3ドア(前期型)
 
3ドア CX-S(後期型)
概要
販売期間 1979年7月 - 1983年
ボディ
乗車定員 5名
ボディタイプ 3/5ドアハッチバック
4ドアノッチバックセダン
5ドアステーションワゴン
5ドアバン
駆動方式 前輪駆動
パワートレイン
エンジン EM型:1.5L 直4 SOHC CVCC
EJ型:1.3L 直4 SOHC CVCC
変速機 4速MT/5速MT
セミAT(ホンダマチック)
サスペンション
前/後ストラット式サスペンション
車両寸法
ホイールベース 3ドア:2,250mm
4/5ドア:2,320mm
全長 3ドア:3,760-3,870mm
4ドア:4,090mm
5ドア:3,830mm
全幅 1,580mm
全高 1,350mm
車両重量 3ドア:720-780kg
4ドア:780-835kg
5ドア:750-780kg
その他
姉妹車 ホンダ・バラード
(セダンのみ)
テンプレートを表示

1979年7月18日にモデルチェンジ。「スーパーシビック」の通称を持つ。当初は3ドアハッチバックのみで、搭載するエンジンはEJ型(1.3L)とEM型(1.5L)の2種類。外観は先代から引き継ぐ台形プロポーションであるが、インパネ付近には過去にない新たな試みがいくつか見られる。特に、初代プレリュードから引き継がれた、速度計と回転計を同軸に統合し、メーターの回転軸部分の上に各種警告灯を並べた「集中ターゲットメーター」を採用し話題となった。また、メーターサイドには「ロータリー・チャンネル式」と呼ばれる専用形状のダイヤル選局式AMラジオが配置されるなど、他の車には余り見られないような意匠が存在する。

他にも通常モデルより5PSハイチューン(85PS/12.3Kgf·m)なエンジンを搭載したホットモデル「CX」も登場。オーバーライダー付きバンパーとオレンジ色の専用外装色も相まって人気となった。このモデルからワンメイクレースシビックレース[注釈 4]が開催されるようになった。

なお、オーバーライダー付きのモデルは全長が4.0mを僅かに超え、フェリー料金に差を生じた。また、初代より若干のサイズアップをしたところ、輸出先のアメリカでは「狭い」という逆の評価を受けてしまった。これは初代の後席は狭過ぎるゆえに人が乗る場所ではなく荷物置き場とみなされたが、サイズアップした事からかえって人が乗る場所と認知されてしまったからである。エッジの効いたシャープなスタイルが流行となる中、どこか垢抜けないずんぐりした形が受け入れられず、CXのスポーツ性は好評であったものの、モデル全体としては初代に比べて日本国内での販売は振るわなかった。他車種の不振と相まって、業績に影響を与えることになった。

1979年9月28日
3ドアモデルのリヤセクションを延長し、5ドア化と荷室の拡大をした商用モデル「シビックバン」を発売。
1980年1月22日
「シビックバン」をベースとしたホンダ初のステーションワゴン「シビックカントリー」を追加。
1980年6月10日
1.3Lモデルに72PSのCVCC-IIエンジンとホンダマチック車にO.D付を採用。チャイルドプルーフロック付リヤドア、ELR付3点式フロントシートベルトなど、安全装置を中心に装備が強化された。
1980年7月31日
1.5Lモデルに前述の1.3Lモデルと同様の変更を施す。「CX」グレードには運転席のヘッドレストが装備した。
1980年9月10日
3ボックス・ノッチバックスタイルの4ドアセダンが追加。同時にサンルーフがオプション設定された「CX-S」を3ドアに追加した。
1981年10月
マイナーチェンジ。ヘッドライトが全てのモデルで角目に変更され、フロント部・インパネなど内外装で若干のデザインを変更。「CX-S」はタイヤサイズが165/70SR-13になり、サンルーフが標準装備化。
1982年9月
マイナーチェンジ。リヤコンビネーションランプが変更された。

3代目 AG/AH/AJ/AK/AT型(1983-1987年)

ホンダ・シビック(3代目)
AG/AH/AJ/AK/AT型
 
3ドア フロント
 
4ドア
概要
別名 ホンダ・バラード(4ドアのみ)
販売期間 1983年9月 - 1987年
ボディ
乗車定員 5名
ボディタイプ 3/5ドア ハッチバック
4ドア ノッチバックセダン
駆動方式 前輪駆動/四輪駆動
パワートレイン
エンジン ZC型:1.6L 直4 DOHC
EW型:1.5L 直4 SOHC CVCC
EV型:1.3L 直4 SOHC CVCC
変速機 4速MT/5速MT
セミAT(ホンダマチック)
サスペンション
前:ストラット
後:車軸式
車両寸法
ホイールベース 3ドア:2,380mm
4ドア:2,450mm
全長 3ドア:3,810mm
4ドア:4,145mm
全幅 3ドア:1,630mm
4ドア:1,625-1,630mm
全高 3ドア:1,340mm
4ドア:1,385mm
車両重量 3ドア:740-830kg
4ドア:790-850kg
テンプレートを表示

ハッチバックは1983年9月22日[5]に、4ドアセダンと5ドアハッチバックの「シャトル」は10月20日にモデルチェンジ。「MM(マン・マキシマム・メカ・ミニマム)思想」の設計哲学のもとに設計され、同一の商品名でありながら、3/4/5ドアの各々に専用のプラットフォーム(フロアパンおよびボディシェル)を採用している。通称は「ワンダーシビック」。

エンジンは1.3L(CVCC)と1.5Lの2種類。異型ヘッドライトが外観上の特徴であるが、1.3L仕様の「23L」「33U」「53U」「プロ」、1.5L仕様のシャトル「55M」などは、初期のアメリカ仕様と同様の規格角形ライトを採用した。3ドアハッチバックは後方部分を切り落とした当時としては画期的なスタイリングが評価され、1984年グッドデザイン大賞を受賞。これは自動車としては初の大賞受賞である[5]。また、当代でホンダとして初めて日本カー・オブ・ザ・イヤーを受賞した[5]

モデルライフ途中の1984年から1985年にかけ、旧ホンダ店プリモ店クリオ店に分割されたため、経過措置として次期型にモデルチェンジするまではクリオ店でも扱っていた[注釈 5]

1984年10月24日
新たに1.6LのZC型を搭載した「Si」グレードを追加。全日本ツーリングカー選手権 (JTC) などのレースにおいても用いられ、走りのよさから若者や走行性を重視する層の支持を得た。ボンネットには、エンジンのカムカバーとの干渉を避けるためS800以来のパワーバルジが付けられた。シビックのスポーティイメージの源流となったモデルといえる。なお、北米仕様にも「Si」というグレードがあったが、日本仕様とは異なり、DOHCエンジンではなく「25i」と同じSOHCエンジンを搭載している。
1985年2月22日
4ドアセダンに「Si」を追加設定。こちらにはパワーバルジは存在しない。
1985年9月25日
マイナーチェンジ。3ドアはフロントバンパーを大型化し、「Si」と1.5L仕様のリアガーニッシュをテールライト同色に変更する。4ドアはヘッドライト・フロントグリルおよびサイドマーカー・リアバンパー・テールランプのデザイン変更。5ドアはフロントグリルを変更。また、フロントガラスは合わせガラスへ変更され、ホンダマチック車については「Si」と1.5L仕様はロックアップ機構付き4速フルオートマチック、1.3L仕様も同機構付き3速フルオートマチックへ変更により、燃費が改善された。

4代目 EF型(1987-1991年)

ホンダ・シビック(4代目)
EF型
 
3ドア(後期型 日本仕様)
 
4ドア(後期型)
概要
販売期間 3ドア/4ドア1987年9月 - 1991年
5ドア1987年9月-1996年
ボディ
乗車定員 5名
ボディタイプ 3/5ドア ハッチバック
4ドア ノッチバックセダン
駆動方式 前輪駆動/四輪駆動
パワートレイン
エンジン B16A型:1.6L 直4 DOHC VTEC
ZC型:1.6L 直4 DOHC
ZC型:1.6L 直4 SOHC
D15B型:1.5L 直4 SOHC
D13B型:1.3L 直4 SOHC
変速機 5速MT/4速AT
サスペンション
前/後:ダブルウィッシュボーン式サスペンション
車両寸法
ホイールベース 2,500mm
全長 3ドア:3,965mm
4ドア:4,230mm
全幅 3ドア:1,670-1,680mm
4ドア:1,690mm
全高 3ドア:1,335mm
4ドア:1,360-1,380mm
車両重量 810-1,040kg
テンプレートを表示

1987年9月9日にモデルチェンジ。通称「グランドシビック」。エクステリアデザインはヒラメをモチーフにしたと伝えられる。ボディラインナップは先代同様、3ドア・4ドア・5ドア(シャトル)の3種類。同一の車名および型式だが、5ドアのみ専用のプラットフォームを採用する一方、3/4ドアについては先代と異なりフロアパンの前半部分のみを共通化している。3代目アコードと同様にアッパーアームをタイヤの上に配置した特徴的なダブルウィッシュボーン式サスペンションを、シャトルの商用モデルである「シビック プロ」をも含む全グレードで4輪に採用した。

スポーツモデルでもある「Si」とその豪華仕様である「Si-EXTRA」を除き、グレード名は数字とアルファベットの組み合わせとなり、十の位は3ドアが「2」、セダンが「3」、シャトルが「5」、一の位は1.3 Lが「3」、1.5 Lが「5」、1.6 Lが「6」、その後にインジェクション車が「i」、デュアルキャブ(ツインキャブ)車が「X」、シングルキャブ車は装備内容別に「L」「U」「R」「M」のいずれかが付くようになっており、それらの表示がバックドアまたはトランクリッドにデカールで表記され、サイドデカールと含めて各グレードの識別点となっている。この他で3ドア車以外にリアルタイム4WDビスカスカップリングを使ったスタンバイ式四輪駆動)も用意されるが、これには「RT」で始まるグレード名が付与される。

 
25XTのデカール

同時期からJTCでの戦いが激化し、それに呼応するように市販車もパワー競争が激化した。3ドア最高グレードである「Si」に搭載されたZC型エンジンは130PS/14.7kg·m(ネット値)になり、4ドアセダン「36i」「RTi 4WD」、5ドアシャトル「56i」「RTi 4WD」には「Si」と同じZC型のヘッドを16バルブSOHCに換装した専用エンジンを用意し、120PS/14.5kg·mを発生するようにした。その他のSOHCエンジンも全て16バルブ/センタープラグ配置となった。主力であるD15B型エンジンにはインジェクション仕様がなかったものの、91PS/12.1kg·mを発生するシングルキャブレター仕様の他に、105PS/13.2kg·m(3ドアMT)100PS/12.8kg·m(3ドアAT/4,5ドア)を発生するCVデュアルキャブレター仕様も設定され、当時の平均的なライバル車をしのぐ軽快な加速をした。この頃からトランスミッションの特性とのマッチングを図るためMT車とAT車ではエンジン出力特性を変更(カムプロフィールを変更)が施されている。

前輪駆動車が5速MTかロックアップ付電子制御4速ATのいずれかが搭載。セダンの四輪駆動車には悪路での走破性を高める目的でスーパーローが付く5速MTか、ローホールド機能が付くロックアップ付電子制御2Way4速ATが用意された。シャトル四輪駆動車には初期はスーパーロー付5速MTのみが採用され、後になって、セダン/シャトルとも四輪駆動+ATが選べるようになった。その他装備面でも、前席のヘッドレストを外して後席とフラット化できるシートの採用、内装質感の大幅向上、パワーステアリング/パワーウィンドウ/カラーガラスの採用グレードの拡大、一部グレードにプッシュ式ヒーターモード切り換えスイッチやリヤヒーターダクト、オプションながらオートエアコンを用意したり、ポケット/トレイ類の各種ユーティリティの多数採用など、充実した内容となっている。

歴代でも生産時期が長いモデルであり、5ドアシャトル/プロは3ドア/4ドアがEG型にモデルチェンジ(1991年)した後も継続生産された。さらに、3ドア/4ドアがEK型にモデルチェンジ(1995年)した翌年の春、オルティア/パートナーが発売されるまで正規のカタログモデルとしてラインナップされていた。また、4ドアセダンをベースに当時提携関係にあった英オースチン・ローバー・グループARG、現・MGローバー)との共同開発にてボディの強化と吸音材の増強、各種装備の高級化とボディのリデザインにより、上級車種「コンチェルト」が生まれた。このモデルは英ローバーにも提供され、ローバー・400シリーズとして生産されていた。

1988年8月
一部改良。AT車にシフトロックシステムを装着し、車内用バックブザーが付いた。四輪駆動モデルは「4wA.L.B(アンチロック・ブレーキ・システム)」の装備車のみリアルタイム4WDから「INTRAC」システムへ変更される。
1989年9月21日
マイナーチェンジ。若干ボディ剛性向上が図られている。外観はフロント周りで若干のフェイスリフト、内装はダッシュボードのメーターボックスの拡大などが行われた。この他、AT車へメーター内のシフトポジションインジケーターを装備。
3ドアにインテグラ(DA型)と同じB16A型エンジンが搭載した「SiR」を追加。フロントバンパーおよびヘッドライトの形状が変更され、ボンネット中央部と両フェンダー部の関係を従来の凹から凸としたため、「Si」のボンネットのパワーバルジは削除された。リアバンパー、リアパネルやリアコンビランプも若干変化している。

5代目 EG型(1991-1995年)

ホンダ・シビック(5代目)
EG型
 
北米仕様
 
 
SiR 後期型
概要
販売期間 1991年9月 - 1995年
ボディ
乗車定員 4-5名
ボディタイプ 3ドア ハッチバック
4ドア セダン
2ドアクーペ
駆動方式 前輪駆動
パワートレイン
エンジン D13B型:1.3L 直4 SOHC
D15B型:1.5L 直4 SOHC
D15B型:1.5L 直4 SOHC VTEC-E
D15B型:1.5L 直4 SOHC VTEC
B16A型:1.6L 直4 DOHC VTEC
変速機 5速MT/4速AT
サスペンション
前/後:ダブルウィッシュボーン式サスペンション
車両寸法
ホイールベース 2,570mm
全長 4,070mm
全幅 1,695mm
全高 1,350mm
車両重量 920-1,110kg
テンプレートを表示

1991年9月10日にモデルチェンジ。通称「スポーツシビック」。4ドアセダンはこのモデルからサブネームが付与され、車名が「シビックフェリオ」となる。外観はブラジルサンバをイメージしてデザインされ、ハッチバックはガラス部分が上部、そこを境としたゲート部分が下部に開く特徴的なリアドアを採用した。当代でシビックとして2度目の日本カー・オブ・ザ・イヤーを受賞している。

搭載されるエンジンは、B16A型が170PS(AT車は155PS)に強化された。また、新開発のVTEC-E仕様(リーンバーンエンジン)を搭載した低燃費指向の「ETi」、SOHCで吸気のみ可変するVTEC仕様を搭載した「VTi」というグレードが登場した。ちなみに、シングルキャブレター仕様の「EL」,「ML」,「MX」とVTEC仕様の「ETi」,「VTi」,「SiR」とでは内装形状が異なり、乗車定員も「EL」,「ML」,「MX」は5人乗りで、VTEC仕様は4人乗りである。

サスペンションには先代(EF型)と同様に、4輪ダブルウィッシュボーンサスペンションが採用された。先代はサスペンションストロークが不足しており[注釈 6]、当時にしてはかなり贅沢な方式を採用していたにもかかわらず、比較的高いスピードで大きな段差にあうと姿勢を乱していたのに対し、この5代目はストロークを大きくとることで、荒れた路面での乗り心地やうねりのある路面での追従性が大幅に向上しており、これまでのシビックの中で最も優れた乗り味とハンドリングを実現している。このスポーティイメージから高い人気を得ることとなった。

スポーツモデルはVTECエンジンが標準化し、ZC型搭載の「Si」はラインナップから削除された。しかし、1992年にはシビック20周年記念車として「Si」が限定発売された。また、ホンダ・オブ・アメリカ生産の「シビッククーペ」が用意され、日本にも輸入されている。初期はトランスミッションは4速ATしか選べなかったが、後になって5速MTが導入された。

6代目 EK型(1995-2000年)

ホンダ・シビック(6代目)
EK型
 
前期型 SiR
 
後期型 SiR
概要
販売期間 1995年9月 - 2000年
ボディ
乗車定員 4-5名
ボディタイプ 3/5ドア ハッチバック
4ドア セダン
2ドアクーペ
駆動方式 前輪駆動
パワートレイン
エンジン D13B型:1.3L 直4 SOHC
D15B型:1.5L 直4 SOHC
D15B型:1.5L 直4 SOHC VTEC
B16A型:1.6L 直4 DOHC VTEC
B16B型:1.6L 直4 DOHC VTEC
変速機 5速MT/4速AT/CVT
サスペンション
前/後:ダブルウィッシュボーン式サスペンション
車両寸法
ホイールベース 2,620mm
全長 4,180mm
全幅 1,695mm
全高 1,375mm
車両重量 940-1,110kg
テンプレートを表示

1995年9月4日にモデルチェンジ。通称「ミラクルシビック」。主力モデルの3ドア「VTi」/フェリオ「Vi」のエンジンは、従来のVTECとVTEC-Eを統合し、低燃費高出力を実現させた3ステージVTECに進化し、オートマチックトランスミッションは、ホンダマルチマチック(HMM)と呼ばれるCVTが搭載された(「EL」と「SiR」は4速AT)。先代の3ドア車の欠点だった後席の居住性は、ボディサイズの拡大やフェリオと同じホイールベースの長さ(2,620mm)にすることで改善された。

当代で3度目の日本カー・オブ・ザ・イヤーを受賞した。

生産台数は21万8998台[6]

1997年8月22日
スポーツタイプの「タイプR」を追加。同時に3ドア「SiR II」およびフェリオ「Si II」がそれぞれ「SiR」および「Si」となり、従来レースベースモデルであった「SiR」および「Si」は廃止された。
1998年6月
天然ガス(CNG)を燃料とする、フェリオベースの「シビックGX」を販売開始。クーペと同様にアメリカで生産され、型式はEKではなくクーペ(後述する「Si」を除く)同様のEJである。
1998年9月3日
マイナーチェンジ。新排ガス規制に対応したため型式が変わり、GF-EK型となった。外観はヘッドライト、グリル、フェンダー、ボンネット、フロントバンパー、テールライトの変更、室内ではオーディオスペースが前期の1DINサイズから2DINに拡大された。

欧州仕様 MA/MB/MC型(1995-2001年)

ローバーと共同開発し、イギリスのスウィンドン工場で生産された5ドアハッチバックとワゴンタイプの「エアロデッキ」が欧州専用仕様として誕生した。基本的にはローバー400と同じだが、車体のフロントと後ろのライトやグリルのデザインが異なり、エンジンも自社製を積んでいる。ローバーは高級感を訴求、シビックはシンプル志向で市場での競合を避けている。

前期モデルは前から見ると、同時期に売られていたドマーニと同じデザインであり、車内のインパネなども同じであるが、車体の後ろ半分の設計は全くの別物である。

後期モデルになるとフロントデザインを一新して当時ホンダの主流になりかけたペンタゴングリルを採用、また当時欧州で知名度が上がってきた現代自動車とHのエンブレムが間違われるようになり、エンブレムのサイズを約2倍大きくして差別化を図り、「エアロデッキ」が追加された。 インテリアではローバー400のインパネと同一のものになり、ウッドフェイシアを配すデザインが採用され、高級感が増している。 エンジンは1.4L・1.5L・1.6L・1.8Lがあり、1.8Lは国内で3代目インテグラに搭載されていたB18Cを搭載し、最高出力165PS・最高速度220km/hと、かなりのスポーツ仕様であった。

なお、3ドアハッチバック、4ドアセダンおよびクーペについては他地域と同様な仕様[注釈 7]を発売しており、3ドアハッチバックのトップグレードは「1.6VTi」で、日本仕様の「SiR II」と基本的に同モデルであるが、主な相違点は

  • エンジンイモビライザー標準装備
  • エアコンが日本仕様の「EL」「タイプR(初期型)」同様のマニュアルタイプ
  • 「TypeR」エンブレムが貼られているパネルにはデジタル時計が備わる
  • センターコンソール非装着
  • 日本仕様ではオプションだったサンルーフ、ABS、両席エアバッグ、キーレスエントリー、アルミホイールが標準装備
  • 「DOHC VTEC」ステッカーがなく、リアには「HONDA」「VTEC」エンブレムが装着される
  • 運転席にシートリフターが装備されている(日本仕様フェリオ「Si II」と違い電動ではない)

7代目 EU型(2000-2005年)

ホンダ・シビック(7代目)
EU型
 
5ドア 1.5iE(前期型)フロント
 
5ドア 1.5iE(前期型)リア
 
5ドア(後期型)
概要
販売期間 2000年9月 - 2005年
ボディ
乗車定員 5名(タイプRは4名)
ボディタイプ 3/5ドア ハッチバック
4ドア セダン
2ドアクーペ(日本未発売)
駆動方式 前輪駆動/四輪駆動
パワートレイン
エンジン D15B型:1.5L 直4 SOHC(前期のみ)
D15B型:1.5L 直4 SOHC VTEC(前期のみ)
D17A型:1.7L 直4 SOHC VTEC
変速機 4速AT/CVT
サスペンション
前:ストラット式サスペンション
後:ダブルウィッシュボーン式サスペンション
車両寸法
ホイールベース 2,680mm
全長 4,285mm
全幅 1,695mm
全高 1,495-1,515mm
車両重量 1,140-1,250kg
テンプレートを表示

2000年9月13日にモデルチェンジ。通称「スマートシビック」。5ドアモデルにはインパネシフトと前後左右へのウォークスルーが可能なフラットフロアを採用し、ミニバンに近い高効率パッケージングによって広大な室内空間を実現している[7]。当初5ドアモデルとフェリオのみのラインナップとなった。なお主に北米向けに2ドア・クーペ(EM型)、欧州向けに3ドアハッチバック(EP型)が存在している。

プラットフォームは一新され、フロントサスペンションがストラット式サスペンション、リアサスペンションがダブルウィッシュボーン式サスペンションの組み合わせとなった。なお、4度目の日本カー・オブ・ザ・イヤーを受賞して、この当時で同一車種が受賞した回数としては歴代最高となった。

2001年12月6日
イギリスからの輸入モデルとして「タイプR」を追加。
2001年12月13日
フェリオをベースにしたハイブリッドカーのシビックハイブリッドを発売。専用エアロパーツ、専用アルミホイールなどを装備する。
2003年9月18日
マイナーチェンジ。内外装の大幅なデザイン変更を実施した。5ドアにもフェリオ同様にスポーツグレードの「XS」が用意され(反対にフェリオはスポーツモデルが廃止)、マニュアルシフトができる7速CVTが採用されている。また、で5ドアからD15B型を搭載したモデルが消滅し、D17A型に一本化された。

欧州仕様 EU/EP型(2001-2005年)

先代のMA/MB/MC型同様イギリス・スウィンドン工場で、日本仕様と同様の5ドアハッチバックと3ドアハッチバックが生産された。エンジンは1.4L・1.6L・2.0Lのガソリンエンジンほか、ポーランドいすゞ製1.7Lのディーゼルエンジンが搭載された。

欧州では良い評価を獲得し、イギリスだけでも毎年約3万5,000台を販売、コンパクト3ドア市場では1位の座を得た。

欧州仕様の「タイプR」は日本仕様とエンジンやサスペンションの設定などが異なり、LSDも装備されていない。シートはレカロ製ではなく、座面が調整可能なバケットタイプのシートが採用された。他社の同クラスの車と比較し、性能と価格共に優れ、生産された3ドアの3台に1台は「タイプR」という、異常な売り上げを記録した。なお、次期型が出るまで販売は継続された。

8代目 FD型(2005-2010年)

ホンダ・シビック(8代目)
FD型
 
前期型 日本仕様 ハイブリッドMXST
 
後期型 日本仕様 ハイブリッド
 
車内
概要
販売期間 2005年9月 - 2010年9月(日本仕様)
ボディ
乗車定員 5人(タイプRは4人)
ボディタイプ 4ドア セダン
3/5ドア ハッチバック(日本ではタイプRのみ)
2ドアクーペ(日本未発売)
駆動方式 前輪駆動
パワートレイン
エンジン K20A型:2.0L 直4 DOHC i-VTEC
R18A型:1.8L 直4 SOHC i-VTEC
最高出力 K20A型:155PS
R18A型:140PS
変速機 5速AT/5速MT
サスペンション
前:ストラット式サスペンション
後:ダブルウィッシュボーン式サスペンション
車両寸法
ホイールベース 2,700mm
全長 4,540mm
全幅 1,750-1,755mm
全高 1,440mm
車両重量 1,200-1,280kg
テンプレートを表示

2005年9月22日にフルモデルチェンジ。日本国内では7代目の5ドアハッチバックが販売不振だったこと、カテゴリが下位モデルのフィットと近似していることなども考慮し、ハッチバックが廃止。4ドアセダンのみの販売となり、「フェリオ」のサブネームも同時に廃止された。駆動方式は前輪駆動のみ。アコードがアッパーミドルセダンへ移行したため、ミドルセダンへとクラスアップし、全幅は当時のワイド化の流れに乗って1,755mmと、3ナンバーサイズとなった[注釈 8]

エンジンは新開発のR18A型を搭載。「可変吸気量制御」i-VTECにより部分負荷時に2個のうち1個の吸気バルブを遅閉じするミラーサイクルを採用し、従来のD17A型エンジンよりも低燃費を実現している。スピードメーターとタコメーターを分割した「マルチプレックスメーター」が特徴的なデザインである。トランスミッションは1.8にはクラス初の5速AT(1.8Gには5速マニュアル車も設定)、ハイブリッドにCVTが搭載された。

カナダ地域のアキュラブランドで発売されていたCSXは、北米向け以外のシビックと共通のデザインを持つ。

2006年4月6日
アコードと共通のK20A型エンジンの搭載モデルが追加。5速ATにマニュアル感覚でギアチェンジができるパドルシフトを搭載したSマチックを採用している。
2006年8月24日
ホンダがベトナムで四輪車事業を開始し、その最初の車種として発売開始された。製造はハノイ郊外の新工場にて行われる[8]
2006年9月28日
一部改良。「2.0GL」にクルーズコントロールを、「1.8GL」にパドルシフトを標準装備した。
2007年3月28日
「タイプR」を追加。シリーズ初めて4ドアセダンボディとなった。
2008年9月5日
マイナーチェンジ。新たに「1.8GL」と「2.0GL」に「Sパッケージ」、ハイブリッド「MX」に「スタイリシュパッケージ」が設定。また、フロントグリル・フロントバンパー・リアコンビネーションランプ・オプションのフォグランプなどに形状変更が加えられる。
2010年9月
日本仕様を販売終了。

北米/南米/香港/中国仕様 FA/FG型

8代目では北米ホンダブランド専用のデザインを採用した。K20Z3型 197hp(147kW)エンジンを搭載し、トランスミッションは6速MTでヘリカルLSDも採用されている。

また2006年2月8日に「シビックSiセダンコンセプト」をシカゴオートショーで発表した。これはクーペ「Si」と同様の仕様のセダンであり、同年秋に「シビックSiセダン」として北米で発売された。2007年には無限が手がける「シビック Mugen Si Sedan」が発表され、約1,000台が生産された。

カリフォルニア州など一部州で販売するCNG燃料の「GX」も先代に続いて用意され、エンジンは1.7Lから1.8Lになり最高出力113hpとなっている。

ブラジルでは2007年からE20-25(20-25%エタノール含有ガソリン)からE100(含水エタノール)に対応したフレックスフューエル対応モデルが生産されており、リアのグレード名を表すエンブレムの下に「FLEX」と記されている。 フレックスフューエル対応モデルは、右フロントフェンダーにガソリンサブタンクが装備されており、始動性の悪いエタノール燃料注入時の始動を補助している。

香港仕様は日本国内製のFA1型4ドアセダンで、外観は北米仕様に準じるが右ハンドルである。グレードは、R18A型エンジンを搭載する1.8 Deluxeと1.8 VTiが用意された。

中華人民共和国では東風本田汽車が製造・販売を行った(中国名:思域)。2006年3月20日に発表され[9]4月22日から発売を開始した[10]。基本的には北米仕様と同一の内外装を持つが、4ドアセダンのみが展開された。なお、中国では2011年に9代目に切り替わっているが(後述)、東風ホンダは2012年4月22日にFD型をベースとする自主開発車「CIIMO」(シーモ、中国名:思銘)を発表した。エンジンはR18A型 1.8L i-VTECのみ。価格は11.18万-11.98万元と、シビックよりも安価に設定されている[11][12]

欧州仕様 FK/FN型(2005-2012年)

先代に続きイギリスで3ドアと5ドアハッチバックを生産。フィットで使われているグローバル・スモールプラットフォームを使用しており、エンジンは欧州市場専用フィット用の1.4L i-DSIと日本と同じ1.8L i-VTECの他、トップレベルの環境と運動性能を実現する2.2L DOHC i-CTDiディーゼルエンジンを採用し、ミッションは6速MTとi-SHIFTと呼ばれる6速セミオートマチックトランスミッションがある。

安全面では6つのエアバッグ、ABS、VSA、EBD(各輪独立制御)やブレーキアシストなど標準装備。内装はエアコン・ステレオやカーナビの情報を表示する7インチディスプレー、アルミのペダルやタコメーターの真ん中に車の状況を表示する3インチディスプレーなど豪華な装備が標準でついており、後部座席はフィットのULTRシートを採用し、エアウェイブのスカイルーフのような装備設定もある。ホイールベースが短い3ドアモデルは1年遅れて発売され、こちらは1.8L i-VTECの「タイプS」というサスペンションの設定がスポーツ志向になったグレードと2.0L i-VTECを積んだ「タイプR」とがある。このうちタイプRは2009年8月に「シビックタイプR EURO」として日本国内で発売されることが発表され、同年11月5日より、2,010台の台数限定で販売を開始し、翌2010年11月には一部改良を加えた「2010年モデル」が1,500台限定で発売された。

オーストラリア市場では、4ドアセダンをタイ工場から輸入し、3ドア(タイプR)と5ドアハッチバック(Si)はイギリスから輸入された車両を販売した。 オーストラリアで販売されたイギリス製造の車両はISO規格に準じているため、ライトスイッチが左側で、ワイパースイッチが右側の配置となっている。

9代目 FB型(2011-2015年)

ホンダ・シビック(9代目)
FB型
 
4ドアセダン フロント
 
4ドアセダン リア
概要
販売期間 2011年4月 - 2015年
ボディ
乗車定員 5名
ボディタイプ 2ドア クーペ
4ドア セダン
駆動方式 前輪駆動
パワートレイン
エンジン 1.8L 直4 SOHC i-VTEC
2.4L 直4 DOHC i-VTEC
変速機 5速AT/5速MT/6速MT/CVT
サスペンション
前:マクファーソン式
後:マルチリンク式
車両寸法
ホイールベース 2,669mm
全長 4,503mm
全幅 1,752mm
全高 1,435mm
車両重量 1,182-1,267kg
テンプレートを表示
 
シビック コンセプト

9代目シビックは2010年の投入が予定されていたが、市場動向の変化やアメリカの燃費規制の強化などにより、大型化する予定だったボディサイズの見直しなどの商品設計の変更が行われ、販売が2011年に延期される旨、報道された。[13]2010年12月14日には、9代目シビックのデザインコンセプトモデルを2011年1月の北米国際自動車ショーに出展することを発表した[14]。同時に、2011年春に北米で発売する予定も発表された。

2011年4月20日ニューヨーク国際オートショーで市販車両が発表され、同時にアメリカでの販売が開始された。モデルは大きく分けて、ガソリン車、低燃費ガソリン車「HF」、ハイブリッド車、スポーツ車「Si」、CNG車「ナチュラルガス」の5種類が設定されている[15]。また、この代から海外専売モデルとなった。

ボディサイズは先代と比較し、全長がわずかに短くなったが、全幅と全高はほぼ同一であり、エクステリアデザインはクリーンで流れるような「ワンモーション」、「モノフォーム」デザインで、スマートでエアロダイナミックにという先代のコンセプトをより洗練させている。Aピラーの傾斜を強めたことにより空力が向上し、またより細くすることで視認性を向上させた。ボディへの高張力鋼板の使用率は先代の50%から55%に向上し、10%の剛性アップや車両重量の7%の軽量化に寄与している。安全装備として、モーションアダプティブEPSやVSAが全車に標準装備された。

インテリアでは「スマートインターフェイス」アプローチにより、計器類は重要性の高いものをドライバー目線の高い位置に、重要性の低いものを下に配置し、エアコン、オーディオなどのスイッチ類もグループ化して配置した。5インチLCDを持つ「i-MID」(intelligent Multi-Information Display)は、ベースグレードの「DX」以外に標準され、様々な情報を表示する。低燃費運転を支援するエコアシスト機能は「Si」以外に標準装備され、アメリカではハイブリッドモデル以外では初搭載となった。室内は先代より容積も増え、前席のショルダールームや後部座席のレッグルームが広がった。下位グレードのオーディオは160w 4/6スピーカー、上位グレードは360w 7スピーカーのシステムで、両方ともストレージをつなげるUSB端子が装備される。

ガソリン車のグレードは「DX」、「LX」、「EX」、「EX-L」の4種類あり、搭載されるエンジンは、デュアルステージインテークマニホールド付きの4気筒 SOHC 1.8L i-VTECで、最高出力140hp/6,500rpm、最大トルク173Nm/4,300rpmを発生する。組み合されるトランスミッションは、5速ATと5速MTの2種である。AT仕様の燃費は、アメリカ合衆国環境保護庁(EPA)規格の市街地/高速道路/複合の各モードで、28/39/32mpgとなっている。

低燃費、ハイバリュー仕様である「HF」(High Fuel-economy)は、「LX」と「EX」の中間と位置づけられ、エンジンは標準ガソリン車と変わらないが、トランスミッションは5速ATのみで、専用15インチ軽量アルミホイールや専用スポイラーが装着され、さらに専用空力パーツで空力を向上させるなどにより、EPA高速モードの燃費が39mpgから41mpgに向上している。

ハイパフォーマンスモデルである「Si」は、先代から排気量がアップされ、4気筒 DOHC 2.4L i-VTECエンジンが搭載される。最高出力201hp/7,000rpm、最大トルク230Nm/4,400rpmで、先代より馬力は4hp、トルクは42Nmアップした。トランスミッションは6速MTのみで、ヘリカルLSDが装備される。 「Si」の装備として、エクステリアではフォグライト、スポーツサスペンション、17インチホイールと215/45R17タイヤ、センターLEDブレーキランプ付きボディ同色トランクリッドスポイラー、クロームエギゾーストテールパイプなどがあり、インテリアでは計器上段に独自のレブリミットインジケーターがあり、6つのライトでシフトタイミングを知らせる他i-VTECの切り替えで光るエンゲージライトもある。i-MIDにはパワーメーターと呼ぶエンジンのステータスなどを表示する機能が追加され、その他アルミシフトノブ、アルミペダル、赤刺繍スポーツシートなどが専用装備となる。

CNG車は先代までの「GX」から「ナチュラルガス」に名前が変更される。エンジンはガソリン仕様と同様の4気筒 1.8Lであり、最高出力110hp、最大トルク143.5Nmで、先代と比較して4,000rpm以下のトルクが向上し、燃費も向上している。天然ガス対応のためフューエルインジェクター、インテークバルブ、エギゾーストバルブ、バルブシートなどが専用仕様となり、圧縮比はガソリン仕様の10.6から12.7に高められており、強化コンロッドや専用ピストンが適用される。 生産はインディアナ工場(HMIN)、カナダアリストン工場で行われ、天然ガス仕様はインディアナ工場のみで生産される[16]。2012年モデルは、2011年11月のロサンゼルスオートショーにおいて、アメリカの自動車誌『グリーンカー・ジャーナル』の編集者らが選ぶグリーンカー・オブ・ザ・イヤーに選定されたことが発表されている[17]

中国では2011年9月16日成都モーターショーにて発表され[18]10月29日から発売を開始した[19]

韓国向けは、2011年11月3日にホンダコリアによって発表され、1.8Lの「LX」と「EX」、そして「ハイブリッド」の計3種が発売される。

2012年2月オーストラリア市場に新型が導入。先代同様4ドアセダンはタイ工場から輸入し、5ドアハッチバックはイギリスから輸入された車両を販売している。先代同様イギリス製造の車両はISO規格に準じているため、ライトスイッチが左側で、ワイパースイッチが右側の配置となっている。

日本向けは、当初2012年に発売が予定されていたが、2013年秋に予定されているフィットのフルモデルチェンジの際にセダンが追加されるため、日本では発売される可能性はなくなった[20]。なお、このセダンについては、翌2014年12月にグレイスとして発売された。

シビックはアメリカの小型車市場の販売台数で首位となっている。また、米国道路安全保険協会の安全テストで、ボルボ・XC60とともに最高点を獲得した[21]

2013年モデルでは、モデルライフ2年目にしてビッグマイナーチェンジを受けた。セダンはエクステリアデザインが一新されており、ホンダはより若々しくプレミアム感を向上させたとする。フロントは大開口低重心のワイドバンパーや新デザインのボンネット、ハニカムグリルを採用。リアもバンパーやトランクリッド、テールランプが変更された。EX、EX-Lモデルでは新デザインの16インチホイールが採用された。 内装では新トリコットヘッドライナーなど、よりソフトな素材を多用、質感を向上させた。サスペンションやステアリングのリチューンや、ライドコンフォート性能の向上、室内静寂性の向上も行われている。 安全面では新世代の衝突安全ボディであるACE IIAdvanced Compatibility Engineering II)を採用した。フロントサイドエアバッグでは新たに過剰なエアバッグの展開圧力による乗員の負傷リスクを減らすSmartVentが採用された。 シビックハイブリッドでは前方衝突警報(FCW)や車線逸脱警報(LDW)を標準搭載した。ブルートゥースハンズフリーリンクやリアビューカメラ、Pandoraインターフェイス、SMSテキストメッセージ機能、ステアリング・ホイールオーディオコントロールが全モデル標準装備となった。

クーペモデルのエクステリアの変更点はないが、翌年にフロントフェンダーのプレスが丸みを帯びたものに変更された。

標準装備の大幅強化にもかかわらずメーカー希望小売価格は160ドルの値上げに抑えている。

2014年モデルでのマイナーチェンジにより、ガソリン仕様の5ATがCVTに置き換わった[22]。5ATよりレシオレンジは22%拡大、EPA燃費は市街地で2mpg、総合で1mpg向上、HFモデルでは高速モードも1mpg向上している。7インチタッチスクリーンコントローラーや広角ドラミラー、ブラインドスポットディスプレイLane Watchなども標準、オプション設定された。ナチュラルガスモデルではレザートリム仕様が追加された。

欧州仕様(2012年-2016年)

ホンダ・シビック(9代目)
FK5/6/7型
 
ディーゼル仕様 フロント
 
リア
概要
販売期間 ガソリン仕様ハッチバック:2012年1月 - 2016年
ディーゼル仕様ハッチバック:2012年 - 2017年
シビックツアラー:2013年 - 2017年
ボディ
ボディタイプ 5ドア ハッチバック(日本仕様ではタイプRのみ)
5ドア ステーションワゴン
駆動方式 前輪駆動
パワートレイン
エンジン 1.4L 直4 SOHC i-VTEC
1.8L 直4 SOHC i-VTEC
2.2L 直4 DOHC i-DTEC
1.6L 直4 DOHC i-DTEC
2L 直4 DOHC Turbo-VTEC
変速機 6速MT/5速AT
サスペンション
ストラット/車軸式
車両寸法
ホイールベース 2,605mm
全長 4,285mm
全幅 1,770mm
全高 1,472mm
車両重量 1,181-1,363kg
テンプレートを表示

2011年9月13日、欧州仕様(5ドア)をフランクフルトモーターショーにおいて発表し[23]、2012年1月より販売を開始した。

デザインコンセプトは「クリーン・ダイナミック」で、求められる環境性能とホンダの活力を表している[24]。先代の持つ未来的デザインをキープしつつ、洗練さとエレガントさをプラスしたデザインとなっている。ロー・アンド・ワイドなモノフォームデザインとして具現化され、ボディサイズは先代と比較して全高が20mm低くなり、全幅が10mm拡大した。先代同様センタータンクレイアウトを採用している。初期のデザインスケッチは航空機のブレンデッドウィングボディや低抵抗水着などから着想を得ており、バンパーやフェンダーラインがシームレスにボディと融合する流れるようなデザインを目指した。空力にも力が入れられ、CdA値は先代より約10%低減した。特徴的なリアコンビネーションランプはリアスポイラーと統合されており、リアウィンドウ下端の延長やCピラーを約100mm後方に移動させることなどと合わせて先代での課題だった後方視認性を改善している。先代ではなくなったリアワイパーが再び搭載された。ディーゼルエンジンモデルではフロントグリルに電動シャッターグリルを採用している。エンジン水温、車速、外気温よりシャッターグリルを自動開閉することにより、空力性能と冷却性能を両立させた。リアサスペンションは室内スペースとマジックシートの重要性から車軸式を継続するも、先代より大幅に改良され、液封コンプライアンスブッシュや新ウレタンダンパーマウントを採用。トレーリングアームはより肉厚になり、先代シビックタイプR採用品を上回る剛性を確保した。インテリアも、先代の未来的デザインを踏襲しつつ、品質が高められた。ロードノイズなどの室内騒音低減に力が入れられ、対策は室内だけでなくシャシーやエンジン周りなど多岐に渡る。搭載されるエンジンは、1.4Lと1.8Lのガソリンエンジンと2.2Lのディーゼルエンジンの3種類だが、2012年末には新型の1.6L直4ディーゼルエンジンモデルが追加、2.2Lディーゼルと置き換えられた。1.6L i-DTECディーゼルエンジンは、EARTH DREAMS TECHNOLOGYを採用し、第4世代のギャレット製ターボチャージャー、ボッシュ製ソレノイド式インジェクターの組み合わせで、最高出力120PS/4,000rpm、最大トルク300Nm/2,000rpmを発生、クラストップレベルのトルクを誇る。重量も同社2.2Lディーゼルエンジンより47kgの軽量化を果たしており、こちらもクラス最軽量を謳った。アイドルストップ、エコアシストを標準装備する。組み合わされるトランスミッションも新設計の6速MTで、そのほかに搭載車にはサスペンションやステアリングレシオの調整が行われ、室内ノイズ低減のためのアクティブノイズキャンセレーションも採用された。すべてのエンジンに6速MTが準備され、5速ATは1.8Lモデルのみ選べる。2012年より本モデルをベースとした「Civic WTCC」が世界ツーリングカー選手権(WTCC)に参戦している。

  • 2012年2月、オーストラリア市場で販売開始。
  • 2012年7月、ニュージーランド市場で「ユーロ・シビック」として販売開始。
  • 2013年からは、ホンダコリアを通じて1.8L 5速AT仕様が韓国市場でも販売を開始した。
  • 2014年モデルではマイナーチェンジが行われ、高速走行時のEPSの制御を改善、前後ダンパーセッティング、リアサスペンションのトー角、キャンバー角も調節された。外観では後部ドアウィンドウ下部プライバシーガラスが追加されるなど、内装も含めて細かな改良がされた。

シビックツアラー

 
2014年シビックツアラー(ドイツ)

2013年のフランクフルトモーターショーにおいて、ステーションワゴンであるツアラーを発表した。欧州専用車種として2014年に発売を予定している[25]。 欧州の顧客ニーズや環境に合わせて欧州のR&Dチーム主導で設計が行われた[26]。Cセグメントで最もコンパクトで全高の低いワゴン、荷室容量はクラストップレベルとホンダでは述べている。 デザインは5ドアシビックとほぼ共通で、全長は5ドアと比較し275㎜拡大、荷室容量(リアシートアップ、トノカバーまで)は5ドアシビックの477リットルから624リットルに増えている。リアドアサッシは5ドアシビックより17㎜持ち上り、リアクォーターウィンドウガラスはDピラー部を覆う「フローティングルーフ」デザインとなっている。空気抵抗低減のためツアラー独自のリアスポイラーが採用されている。 走行性能ではザックス製CDC 1XLリアアダプティブダンパーを量産車で世界初採用[27]、EPSもツアラー独自のチューニングが施された。エンジンは1.6Lディーゼルと1.8Lガソリンの2種類。

10代目 FC/FK型(2015年-2021年)

ホンダ・シビック(10代目)
FC1/FK7型
 
4ドアセダン(日本仕様・2017年7月登場型)
フロント
 
4ドアセダン(日本仕様・2017年7月登場型)
リア
 
車内
概要
販売期間 海外:2015年10月- 
日本:
2017年9月29日-2020年8月8日(セダン)
2017年9月29日 - (ハッチバック)
(発表:2017年7月27日)
ボディ
乗車定員 5名
ボディタイプ 4ドアセダン:
シビックセダン
5ドアハッチバック:
シビックハッチバック
2ドアクーペ:
シビッククーペ
(北米・南米市場のみ)
駆動方式 前輪駆動
パワートレイン
エンジン シビックセダン
L15B型:1,496cc
直列4気筒 直噴DOHCターボ
シビックハッチバック
L15C型:1,496cc
直列4気筒 直噴DOHCターボ
最高出力 シビックセダン
127kW (173PS)/5,500rpm
シビックハッチバック
134kW (182PS)/5,500rpm
最大トルク シビックセダン
220N・m (22.4kgf・m)/
1,700-5,500rpm
シビックハッチバック
240N・m (24.5kgf・m)/
1,900-5,000rpm(6速MT)
220N・m (22.4kgf・m)/
1,700-5,500rpm(無段変速オートマチック)
変速機 シビックセダン
無段変速オートマチック(CVT)
シビックハッチバック
6速MT
無段変速オートマチック(CVT)
サスペンション
前:マクファーソン式
後:マルチリンク式
車両寸法
ホイールベース 2,700mm
全長 4,650mm(シビックセダン
4,520mm(シビックハッチバック
全幅 1,800mm
全高 1,415mm(シビックセダン)1,435mm(シビックハッチバック
車両重量 1,300-1,320kg(シビックセダン
1,320-1,360kg(シビックハッチバック
その他
ブレーキ 前:油圧式ベンチレーテッドディスク
後:油圧式ディスク
テンプレートを表示

2015年のニューヨーク国際オートショーでコンセプトカーを発表。2ドアクーペ(北米市場のみ)、4ドアセダン、5ドアハッチバックの3タイプが設定され、8代目・9代目で地域別に異なっていたボディタイプは今回再び統一された。2017年7月に日本での発売を正式発表し、日本市場においては8代目の販売終了以来、7年ぶりに再投入されることになった。

これまではノーマル車をベースにして、「後付け」の性能強化でタイプRを開発してきたが、今回は最初の設計段階でノーマル車とタイプRモデルを同時開発。ノーマル車の走行性能のレベルアップとタイプRの実用性の拡大を両立させている。

2015年10月
北米で10代目シビック(セダン)の製造を開始し、11月12日から販売。
2016年3月
クーペを販売開始。
2016年4月12日
中華人民共和国東風本田汽車が10代目シビック(思域)を発売開始[28]
2016年9月
北米市場で5ドアハッチバックの販売開始。
2017年1月13日
この日開幕した「東京オートサロン2017」で、ハッチバック、セダン、タイプRの3モデルのプロトタイプを日本初公開した。日本では夏の発売予定がアナウンスされた[29]。なお、セダンは埼玉製作所寄居工場生産の国産車、ハッチバックならびにタイプRは英国(ホンダUKマニュファクチャラーズ)生産の輸入車となる。
2017年7月27日
日本での発売を正式に発表。発売は9月29日からとなる[30]
ラインアップは「ハッチバック」、「セダン」、「タイプR」で、各ボディタイプ1種のみ(モノグレード)となる。トランスミッションは「ハッチバック」はCVTと6速MTの2種類を設定、「セダン」はCVTのみの設定、「タイプR」は6速MTのみの設定となる。
「ハッチバック」と「セダン」の日本向け仕様においては、専用チューニングを施した1.5L VTEC TURBOエンジンのみの設定となるが、ボディタイプによって搭載されるエンジンが異なっており、「ハッチバック」は排気流量を増加させるためにセンターエキゾーストシステムを採用し、プレミアムガソリン仕様とすることで高出力・高トルクに設定したL15C型を、「セダン」はレギュラーガソリン仕様のL15B型がそれぞれ搭載されている。なお、「ハッチバック」・「セダン」共に「平成17年基準排出ガス75%低減レベル(☆☆☆☆)」認定を取得し、「平成27年度燃費基準+10%」を達成する。
「ハッチバック」は、カーゴエリアカバーを左右どちらからでも巻き取りや引き出しが可能な世界初となる横開き式を採用。
安全面においては、安全運転支援システム「Honda SENSING」を「ハッチバック」と「セダン」に標準装備した(メーカーオプションでレス設定も可能)。ただし一部の「Honda SENSING」搭載車で装備されている誤発進抑制機能、先行車発進お知らせ機能、後方誤発進抑制機能は非装備となる[31]
ボディカラーは「ハッチバック」、「セダン」ともに各5色を設定。両ボディの共通色は「ホワイトオーキッド・パール(有料色)」・「ルナシルバー・メタリック」・「クリスタルブラック・パール」の3色。また、各ボディごとの専用色として「ハッチバック」には「フレームレッド」と「ブリリアントスポーティブルー・メタリック」が、「セダン」には「プレミアムクリスタルレッド・メタリック(有料色)」と新色「コスミックブルー・メタリック」がそれぞれ設定される。
キャッチフレーズは「Go, Vantage Point.」で、CMキャラクターにONE OK ROCK庵野秀明を起用した。
2018年10月
「セダン」のボディカラーの設定を変更。「ホワイトオーキッド・パール(有料色)」に替わり「プラチナホワイト・パール(有料色)」を追加[32]
2020年1月10日
マイナーチェンジ(1月23日発売)[33]
「セダン」は外観においてフロントバンパー・リアガーニッシュのデザインやアルミホイールのカラーが変更され、内装においてはコンビシートが標準装備された。
「ハッチバック」は外観において前後バンパー・フロントグリル・リアロアガーニッシュ・アルミホイールのデザインが変更され、トップロードサンルーフをメーカーオプション設定した。また、6MT車はシフトノブの形状が変更され、ショートストローク化された。
「セダン」・「ハッチバック」共通で「Honda SENSING」が機能強化され、歩行者事故低減ステアリングと先行車発進お知らせ機能が追加された。
ボディカラーの設定が変更され、「セダン」は新色の「プレミアムクリスタルブルー・メタリック(有料色)」を追加し、6色に拡充。「ハッチバック」は「ホワイトオーキッド・パール(有料色)」を既にセダンに設定されている「プラチナホワイト・パール(有料色)」に入れ替え、「ルナシルバー・メタリック」と「コスミックブルー・メタリック」を廃止(「ルナシルバー・メタリック」は「セダン」専用色へ移行)する替わりに、新色の「ソニックグレー・パール(有料色)」と「オブシダンブルー・パール」が設定された。
なお、「ハッチバック」はWLTCモード走行での排出ガス及び燃費消費率に対応し、「平成30年排出ガス基準75%低減レベル(☆☆☆☆☆)」認定を取得した。
2020年8月8日
販売不振を理由にセダンの販売が終了し、公式ホームページへの掲載を終了。販売開始から僅か2年10ヶ月での販売終了となり、2020年1月のマイナーチェンジモデルに至っては6ヶ月間の販売であった。排気量が同一[注釈 9]で、ボディサイズが近い[注釈 10]ファストバックスタイルの3代目インサイトが事実上の代替車種となる。

11代目 FL型(2021年 - )

ホンダ・シビック(11代目)
FL1型
 
日本仕様 EX
 
概要
販売期間 米国:2021年6月16日 -
日本:2021年9月3日 -
(発表:2021年8月5日)
ボディ
乗車定員 5名
ボディタイプ 4ドアセダン
5ドアハッチバック
駆動方式 前輪駆動
パワートレイン
エンジン L15C型:1,496cc
直列4気筒 直噴 DOHC ターボ
最高出力 134kW (182PS)/6,000rpm
最大トルク 240N・m (24.5kgf・m)/
1,700-4,500rpm
変速機 6速MT
無段変速オートマチック(CVT)
サスペンション
前:マクファーソン式
後:マルチリンク式
車両寸法
ホイールベース 2,735mm
全長 4,550mm
全幅 1,800mm
全高 1,415mm
車両重量 1,330-1,370kg
その他
ブレーキ 前:油圧式ベンチレーテッドディスク
後:油圧式ディスク
テンプレートを表示

11代目は2020年11月にプロトタイプが披露された後、2021年4月にプロトタイプのベースとなったセダンが先行でフルモデルチェンジ。遅れてハッチバックも同年6月にワールドプレミアされ、同年8月にフルモデルチェンジが発表された。なお、11代目ではセダンが米国での発売となり、日本ではハッチバックのみが発売される。ハッチバックがワールドプレミアされた際には、「爽快シビック」のグランドコンセプトが掲げられた。

以降のホンダ車に導入される新世代コモンアーキテクチャー戦略「ホンダ アーキテクチャー」採用の第1弾商品となる。

フロントフェイスは基本デザインは共通となっているが、グリルのデザインが異なり、セダンが水平基調に対し、ハッチバックではハニカムメッシュとなる。サイドビューはセダン・ハッチバック共にベルトラインを低くして水平基調とし、視認性向上のため、ドアミラー(サイドミラー)の取付位置が10代目のフロントウィンドウ先端からドア上に移動された。リアのLEDコンビネーションランプはセダンとハッチバックで異なっており、ハッチバックではリッドランプを上下で光らせることで遠方からの視認性を高める"C"ライングラフィックスが採用されている。

ハッチバックのエンジンは10代目ハッチバックと同じ1.5L直噴VTEC TURBOのL15C型を踏襲しているが、加速時の応答性が向上され、高回転域におけるパワーを増大させた出力特性に改良。トランスミッションも10代目ハッチバック同様にCVTと6速MTの2種類が用意されており、CVTは改良されたエンジンに合わせて制御を変更。6速MTはシフトレバーをショートストローク化及び高剛性化された。セダンのエンジンも10代目同様、1.5Lターボと2.0L自然吸気(NA)の2種類が用意されている。

車載通信モジュール「Honda CONNECT(ホンダ コネクト)」が新たに標準装備され、最短1か月間から利用期間が選択可能なサブスクリプション型コネクテッドサービス「Honda Total Care プレミアム」に対応している。安全運転支援システム「Honda SENSING」は機能強化され、シビック初の渋滞運転支援機能「トラフィックジャムアシスト」が追加され、Honda車初となるアダプティブドライビングビームが採用された。BOSE社との共同開発による専用オーディオ「BOSEプレミアムサウンドシステム」も採用された。

フルモデルチェンジ時点ではガソリンモデルのみの設定となるが、2022年にはe:HEV搭載のハイブリッドモデルが追加される予定で、「シビックタイプR」はハイブリッドモデルの追加と同じ年にフルモデルチェンジされる予定である。

2020年11月12日(現地時間)
11代目のプロトタイプのティザー写真と動画が公開され、Twitchの公式チャンネルで世界初公開することが予告された[34]
2020年11月17日(現地時間)
11代目プロトタイプのワールドプレミアを実施[35]
2021年4月29日(現地時間)
プロトタイプのベースとなったセダンのフルモデルチェンジを発表[36]
2.0L車は「LX」と「Sport」、1.5L車は「EX」と「Touring」の各2つずつ、4つのタイプが用意される。
現地時間の同年6月16日に発売された[37]
2021年6月10日
11代目ハッチバックに関する情報をホームページ上に先行公開したことを発表。配信によるワールドプレミアの実施や同年秋の発売予定も併せて公表された[38]
2021年6月24日
配信によるワールドプレミアにて11代目ハッチバックを世界初公開[39]
2021年8月5日
日本でのフルモデルチェンジを発表(9月3日発売)[40][41]
10代目でのボディタイプ毎のモノグレード体系から刷新され、標準仕様の「LX」と上級仕様の「EX」の2タイプに細分化された。「LX」はスピーカーが8スピーカー(4スピーカー+4ツィーター)、コンビシートはブラックのプライムスムース×ファブリックとなる。「EX」では、LEDフォグライト、LEDアクティブコーナリングライト、運転席・助手席パワーシート、BOSEプレミアムサウンドシステム(12スピーカー)、リアベンチレーション、ワイヤレス充電器、専用インテリアが追加装備され、「Honda SENSING」にアダプティブドライビングビームを追加、LEDアンビエントランプがフロントドアライニングとフットにも追加、フルオート・エアコンディショナー(左右独立温度コントロール式)はプラズマクラスター技術搭載タイプに、コンビシートはブラック×レッドのプライムスムース×ウルトラスエードに、ルームミラーは自動防眩に、デジタルグラフィックメーターは10.2インチに大型化される。両タイプ共に6速MTとCVTが用意され、6速MTは本革巻シフトノブが、CVTはドライブモードスイッチ、本革巻セレクトレバー(「EX」はレッドステッチ付)、パドルシフトが備わる。なお、車両本体価格は同一タイプ内で6速MT・CVT共に同一の価格に設定されている。
ボディカラーは10代目ハッチバックからプラチナホワイト・パール(有料色)、クリスタルブラック・パール、ソニックグレー・パール(有料色)の3色を引き継ぎ、赤系はフレームレッドからプレミアムクリスタルレッド・メタリック(有料色)に、青系(有料色)はオブシダンブルー・パールからプレミアムクリスタルブルー・メタリックにそれぞれ入れ替えた。なお、プレミアムクリスタル系2色は10代目セダンに設定されていたボディカラーである。
日本向けは埼玉製作所寄居完成車工場での国内生産となる。

車名の由来

  • CIVICは英語で「市民の(住民の)」などを意味する[42]

姉妹車

派生車

脚注

[脚注の使い方]

注釈

  1. ^ 当時の日本車はアメリカ車の影響を受けた曲線を多用したスタイリングが流行しており、その中には後方部分の窓が小さくなるなど実用性に欠けるものも多く見られた。
  2. ^ 後にこのグレード名は、アキュラ・インテグラや2代目フィットのスポーツグレード「RS」にも用いられた。
  3. ^ ただし、販売当時開催されていたJAFグランプリに、1200RSをベースとしたレースカーで参戦していた。
  4. ^ このSL型から始まったシビックレースは途中「シビックワンメイクレース」と名を変え8代目のFD型まで続いた。
  5. ^ アコードも同様に、モデル途中で販売店が分割された影響で次期型にモデルチェンジするまでクリオ店とプリモ店の両方で扱っていた。アコードが次期型にモデルチェンジするにあたって、プリモ店向けにはアスコットが投入されて穴を埋めることになった。次期シビックのクリオ店バージョンは投入されなかったが、同クラスでより上級志向のコンチェルトが1年後に登場した。
  6. ^ これはシビックだけでなく1980年代半ばまでのホンダ車全般にいえることであった。したがって、この時期のホンダ車は、ロールは少ないものの、乗り心地が固く、うねりのある路面や荒れた路面での挙動が不安定であった。
  7. ^ ただし、98M以前の初期型についてはフロントグリルは日本仕様フェリオと同じタイプである。クーペは日本同様バンパーにモールがない。
  8. ^ これにより、ホンダが発売するコンパクトセダンはフィットアリアのみとなった。その後、グレイスに引き継がれたが、2020年7月31日をもって販売を終了したため、ホンダで日本国内向けのコンパクトセダンを扱わなくなった
  9. ^ 3代目インサイトにはLEB型が搭載されており、モーター(H4型)と組み合わせたe:HEV(イー エイチイーブイ)専用車種となる
  10. ^ シビックセダンに比べて全長が+25mm、全幅が+20mm、全高が-5mm

出典

  1. ^ 【1位は日本車】2019年に世界で最も売れたクルマ20選 半数以上を日本車が占めるAUTOCAR 2021年5月1日閲覧
  2. ^ アメリカではどんなクルマが売れているの? 日本とはまったく違う新車販売ランキング2020GAZOO.com 2021年5月4日閲覧
  3. ^ ホンダが11代目シビックを北米で発表。史上初アメリカ生産となるハッチバックはどんな姿になる?【週刊クルマのミライ】clicccar 2021年5月4日閲覧
  4. ^ 八重洲出版 HONDA 50Years ホンダ50年史『PRODUCTION MODEL ALL ALBUM 1963-1998』387頁より
  5. ^ a b c 『昭和55年 写真生活』(2017年、ダイアプレス)p93
  6. ^ デアゴスティーニジャパン週刊日本の名車第16号21ページより。
  7. ^ ホンダ シビック 新車試乗記 MOTOR DAYS(モーターデイズ) 2000年10月13日
  8. ^ Honda、ベトナムで四輪事業を開始”. 本田技研工業ニュースリリース (2006年8月24日). 2013年7月26日閲覧。
  9. ^ 東風Honda、新型CIVICを発表”. 本田技研工業ニュースリリース (2006年3月20日). 2013年7月26日閲覧。
  10. ^ 东风Honda全新CIVIC全国统一上市” (中国語). 東風本田汽車 (2006年4月22日). 2013年7月26日閲覧。
  11. ^ 東風ホンダ自主開発モデル「CIIMO」を発表”. 本田技研工業ニュースリリース (2012年4月23日). 2013年7月26日閲覧。
  12. ^ 思铭CIIMO激情登场 售价11.18万元-11.98万元” (中国語). 東風本田汽車 (2012年4月22日). 2013年7月26日閲覧。
  13. ^ http://www.autoweek.com/article/20100517/carnews/100519893
  14. ^ 2011年北米国際自動車ショーに「シビック コンセプト」を出展
  15. ^ 2011年ニューヨークオートショーで新型「シビック」の量産モデルを発表
  16. ^ 2012年ホンダシビック - 概要(Honda Media Newsroom)
  17. ^ 「グリーンカー・オブ・ザ・イヤー」にホンダ・シビック・ナチュラルガス(AFP.BB.NEWS.2011年11月18日)2011年11月19日閲覧
  18. ^ 凝聚精华 第九代CIVIC(思域)全新登场” (中国語). 東風本田汽車 (2011年9月16日). 2013年7月26日閲覧。
  19. ^ 官方指导价13.18-18.58万元 第九代CIVIC(思域)上市销售” (中国語). 東風本田汽車 (2011年10月29日). 2013年7月26日閲覧。
  20. ^ フィットは5ドアハッチバック、シャトル、セダン、SUVの4つのボディタイプに
  21. ^ “米安全協会の衝突安全性試験、ホンダ「シビック」に最高評価”. Reuters. (2013年3月8日). http://jp.reuters.com/article/topNews/idJPTYE92703120130308 2013年3月8日閲覧。 
  22. ^ http://hondanews.com/channels/honda-automobiles-civic/releases/best-selling-fun-to-drive-honda-civic-enhanced-again-for-2014-model-year
  23. ^ 2011年フランクフルトモーターショーで欧州向け新型「シビック(5ドア)」を発表
  24. ^ http://www.hondauk-Media.co.uk/uploads/presspacks/8bc160f4fd99f659910aa9eb85451002801f1eb2/2012_Civic_press_pack_-_FINAL.pdf
  25. ^ ホンダ、フランクフルトショーに出展する欧州専用モデル「シビックツアラー」の写真を公開 - Auto Blog、2013年8月11日配信
  26. ^ http://www.hondanews.eu/en/carpresspackdetail/?id=3525
  27. ^ http://www.zf.com/corporate/en/press/press_releases/press_release.jsp?newsId=22025448
  28. ^ 售价12.99-16.99万元 东风Honda第十代CIVIC(思域)傲世登场” (中国語). 東風本田汽車 (2016年4月12日). 2016年4月13日閲覧。
  29. ^ “日本で今夏発売予定の新型「CIVIC(シビック)」シリーズを東京オートサロン2017で日本初披露” (プレスリリース), 本田技研工業株式会社, (2017年1月13日), https://www.honda.co.jp/news/2017/4170113.html 
  30. ^ “新型「CIVIC」を発売” (プレスリリース), 本田技研工業株式会社, (2017年7月27日), https://www.honda.co.jp/news/2017/4170727-civic.html 
  31. ^ [安全運転支援システム Honda SENSING ] Honda
  32. ^ 「ホンダ シビック カタログ」、2018年9月発行。B411CV1781000 1809、本田技研工業
  33. ^ “「CIVIC SEDAN/CIVIC HATCHBACK」をマイナーモデルチェンジし発売” (プレスリリース), 本田技研工業, (2020年1月10日), https://www.honda.co.jp/news/2020/4200110-civic.html 
  34. ^ ホンダ、新型「シビック」プロトタイプのティザー写真公開”. CarWatch (2020年11月18日). 2021年8月6日閲覧。
  35. ^ ホンダ、新型「シビック(プロトタイプ)」をワールドプレミア”. CarWatch (2020年11月18日). 2021年8月6日閲覧。
  36. ^ ホンダ、新型「シビック(11代目)」セダンタイプを正式発表”. CarWatch (2021年4月30日). 2021年8月6日閲覧。
  37. ^ ホンダ シビックセダン 新型、米国発売…2万1700ドルから”. Response. (2021年6月17日). 2021年6月19日閲覧。
  38. ^ “新型「CIVIC」をホームページで先行公開” (プレスリリース), 本田技研工業, (2021年6月10日), https://www.honda.co.jp/news/2021/4210610.html 2021年6月10日閲覧。 
  39. ^ “新型「CIVIC」を世界初公開” (プレスリリース), 本田技研工業, (2021年6月24日), https://www.honda.co.jp/news/2021/4210624.html 2021年6月24日閲覧。 
  40. ^ “新型「CIVIC」を発売” (プレスリリース), 本田技研工業, (2021年8月5日), https://www.honda.co.jp/news/2021/4210805-civic.html 2021年8月5日閲覧。 
  41. ^ 【ホンダ シビック 新型】価格は319万円から、6MTも設定 9月3日発売決定”. Response. (2021年8月5日). 2021年8月5日閲覧。
  42. ^ 本田技研工業 お客様相談センター HP 車名の由来:シビック

関連項目

外部リンク