HR-V(エイチアールブイ)は、本田技研工業が生産、販売している小型SUVである。

概要編集

初代は1997年東京モーターショーで発表されたクロスオーバーSUVのコンセプトカー「J-WJ[1]」を経て1998年に市販化された。「Small is Smart」の発想をもとに、日常生活での使いやすさやコンパクトさと軽さゆえの環境への影響が少なさに加え、楽しさ(Joyful)も求めた「J・ムーバー」の第2弾として、GA3型ロゴシャシをベースにしたスリムなボディを、大径タイヤ[2]などによりSUVらしく車高を上げるという独特の成り立ちをしている。かつてないハイライダースタイルに、使いやすさと、走り、安全、環境など、全ての要素を盛り込んだことで、ホンダでは、既存のカテゴリには収まらない革命的なクルマであるとし、HR-VをSUVではなく、「ジェットフィール・ハイライダー」(3ドアモデルでの場合。後に追加された5ドアモデルは「アップスタイル・ワゴン」)と呼んだ。

ボディ構造技術として、事故の際に搭乗者及び歩行者への衝撃を減らす、G-CON(衝突安全設計ボディ)をホンダで最初に採用した。

エンジンはD16A型のみの設定だが、グレードによってVTEC仕様とノーマル仕様が混在した。トランスミッションはマルチマチック(CVT)と5速MTの2種類。4WDはスタンバイ式のリアルタイム4WDデュアルポンプシステム)で本格的なオフロード車ではないが、オリジナルのデザインの塗装を施され、各地の森林管理署の官用車に使用されている[3]。取扱販売店はベルノ店

日本での販売はエクステリアデザインを優先したタイトな室内空間が不評で振るわなかった[4]が、欧州ではベストセラーになったと言われている[5]。また、中東でも人気が高く、中古車が日本から多数輸出されている。

2代目はヴェゼルの海外仕様車である。


初代GH1/2/3/4型(1998-2006年)編集

ホンダ・HR-V(初代)
GH1/2/3/4型
1998年9月販売型3ドア
2001年7月改良型5ドア
製造国   日本
販売期間 3ドア:1998年2003年
5ドア:1999年2006年
(以上、1998年 - 2006年)
乗車定員 5人
ボディタイプ 3ドア/5ドア クロスオーバーSUV
エンジン D16A型:1.6L 直4 SOHC ベルト駆動
D16A型:1.6L 直4 SOHC VTEC
駆動方式 FF/4WD
最高出力 D16A型:105PS/6,200rpm
D16A型(VTEC):125PS/6,700rpm
最大トルク D16A型:14.1kgf·m/3,400rpm
D16A型(VTEC):14.7kgf・m/4,900rpm
変速機 CVT(マルチマチックS)
5速MT
サスペンション 前:マクファーソンストラット
後(FF):車軸式
後(4WD):ド・ディオン式
全長 3ドア:3,995mm
5ドア:4,095mm
全幅 1,695mm
全高 1,580mm
ホイールベース 3ドア:2,360mm
5ドア:2,460mm
車両重量 3ドア:1,120-1,230kg
5ドア:1,190-1,300kg
燃費 J:14.8km/L
J4:14.2km/L
JS:14.2km/L
JS4:13.0km/L
全て10・15モード
販売期間中の新車登録台数の累計 6万9106台[6]
先代 なし
後継 ホンダ・ヴェゼル
※ただし販売開始まで約7年の空白期間あり。(日本のみ)
-自動車のスペック表-
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  • 1997年 - 東京モーターショーに、J-WJ(J・ムーバー ワイルド&ジョイフル ワゴン)として参考出品された。
  • 1998年9月22日 - 3ドアの発売を開始した。CMキャラクターはアメリカのロックバンドのセイヴ・フェリス英語: Save Ferrisが起用され、CMソングには本人たちが演奏する『ゲバゲバ!マーチ』が起用された。バリエーションは、「J」(FF)、「J4」(4WD)及び「JS4」(4WD VTEC)の3種で、トランスミッションは5速MT(「J」、「J4」)とマルチマチックS(「J」、「J4」、「JS4」)が設定された。
  • 1999年7月30日 - 5ドアを追加し、3ドアを一部改良した。内装色や素材の変更及び電波式キーレスエントリー、ボディ同色電動格納式リモコンドアミラー及びマイクロアンテナなどを標準装備した。最低地上高190mmから175mmに変更した。
  • 2001年7月5日 - 「JS」(FF VTEC)を追加するなどマイナーチェンジを実施した。外装デザインの変更及び装備の充実を図り、平成12年度排出ガス規制値の50%以下まで低減した「優-低排出ガス」を全タイプが取得した。
  • 2003年10月21日 - 装備の充実を図る小変更が実施され、同時に3ドアの全てのモデルと、5ドア「J4」のMT仕様が廃止された。
  • 2005年5月 - コスミックグレー・パールを廃色した。
  • 2005年12月[7] - オーダーストップに伴い生産終了。以降は在庫対応分のみの販売となる。
  • 2006年2月 - 在庫対応分が完売し、販売を終了した。同時にモデル廃止。

2代目 RU1/2/3/4型 (2014年-)編集

ホンダ・HR-V(2代目)
RU1/2/3/4型
2015年モデル
2015年モデル リア
製造国

  日本  メキシコ

  中国  アルゼンチン
販売期間 2014年4月17日 -
乗車定員 5名
ボディタイプ 5ドアSUV
エンジン ガソリン車L15B型:
1,496cc 直列4気筒 直噴DOHC
ターボ車:L15B型:
1,496cc 直列4気筒 直噴DOHCターボ2019年1月-
ハイブリッド車:LEB型:
1,496cc 直列4気筒 直噴DOHC
駆動方式 前輪駆動(FF車)
四輪駆動リアルタイムAWD:4WD車)
モーター ハイブリッド車
H1型:交流同期電動機
最高出力 ガソリン車
96kW (131PS)/6,600rpm
ターボ車
127kW (172PS)/5,500rpm
2019年1月-
ハイブリッド車
エンジン:
97kW (132PS)/6,600rpm
モーター:
22kW (29.5PS)/1,313-2,000rpm
システム最高出力:
112kW (152PS)
最大トルク ガソリン車
155N·m (15.8kgf·m)/
4,600rpm
ガソリンターボ車
220N·m (22.4kgf·m)/
1,700-5,500rpm
2019年1月-
ハイブリッド車
エンジン:
156N·m (15.9kgf·m)/
4,600rpm
モーター:
160N·m (16.3kgf·m)/
0-1,313rpm
変速機 無段変速オートマチック(CVT
(ガソリン車・ターボ車)
7速DCT(ハイブリッド車)
サスペンション 前:マクファーソン式
後:車軸式(FF車)
後:ド・ディオン式(4WD車)
全長 4,295mm
2013年12月-2018年2月
4,330mm
2018年2月-
4,305mm[注 1]
4,340mm[注 2]
全幅 1,770mm
1,790mm[注 3]
全高 1,605mm
ホイールベース 2,610mm
車両重量 1,180-1,380kg
2013年12月-2016年2月
1,180-1,390kg
2016年2月-
ブレーキ 前:油圧式ベンチレーテッドディスク
後:油圧式ディスク
-自動車のスペック表-
テンプレートを表示
  • 2014年4月17日 - ホンダの米国法人がニューヨークモーターショー2014で米国仕様をの概要を発表。車名は「HR-V」となり、2014年2月に操業を開始したホンダのメキシコ新工場で同年後半に生産開始されることもあわせて発表された[8]

搭載エンジン編集

初代

ホンダ・D16A型
  • エンジン種類:水冷直列4気筒横置き
  • 弁機構:SOHCベルト駆動 吸気2 排気2 、SOHCベルト駆動 吸気2 排気2 VTEC
  • 最高出力:77kW(105PS)/6,200rpm 、92kW(125PS)/6,700rpm(VTEC)
  • 最大トルク:138N·m(14.1kgf·m)/3,400rpm 、144N·m(14.7kgf·m)/4,900rpm(VTEC)
  • 総排気量:1,590cc
  • 内径×行程:75.0mm×90.0mm
  • 圧縮比:9.6
  • 燃料供給装置形式:電子制御燃料噴射式(PGM-FI
  • 使用燃料種類:無鉛レギュラーガソリン
  • 燃料タンク容量:55L

2代目

  • L15B
    • エンジン種類:水冷直列4気筒横置き
    • 弁機構:DOHC チェーン駆動 吸気2 排気2 i-VTEC
    • 排気量:1,496cc
    • 内径×行程:73.0mm×89.4mm
    • 圧縮比:11.5
    • 最高出力:96kW(131PS)/6,600rpm
    • 最大トルク:155N·m(15.8kgf·m)/4,600rpm
    • 燃料供給装置形式:電子制御燃料噴射式(PGM-FI
    • 使用燃料種類:無鉛レギュラーガソリン
    • 燃料タンク容量:40L
  • LEB型
    • エンジン種類:水冷直列4気筒横置き
    • 弁機構:DOHC チェーン駆動 吸気2 排気2 i-VTEC
    • 排気量:1,496cc
    • 内径×行程:73.0mm×89.4mm
    • 圧縮比:11.5
    • 最高出力:97kW(132PS)/6,600rpm
    • 最大トルク:156N·m(15.9kgf·m)/4,600rpm
    • 燃料供給装置形式:電子制御燃料噴射式(PGM-FI)
    • 使用燃料種類:無鉛レギュラーガソリン
    • 燃料タンク容量:初代L15B型を参照
  • H1型

車名の由来編集

Hi-rider Revolutionary Vehicle」の頭文字をとってネーミングされた。

脚注編集

[脚注の使い方]

注釈編集

  1. ^ RS Honda SENSING、HYBRID RS Honda SENSING:2016年2月-2018年2月
  2. ^ RS Honda SENSING、HYBRID RS Honda SENSING:2018年2月-、TOURING Honda SENSING:2019年1月-
  3. ^ RS Honda SENSING、HYBRID RS Honda SENSING:2016年2月-、TOURING Honda SENSING:2019年1月-

出典編集

  1. ^ http://www.honda.co.jp/IPIX/mtshow2/jwj-1.html
  2. ^ ロゴやキャパが155SR13から175/65R14のタイヤを装着していたのに対し、当時のアコードより大径である195/70R15から205/60R16のタイヤを装着していた。
  3. ^ 他には2代目スズキ・エスクードなどが存在する。
  4. ^ デアゴスティーニジャパン週刊日本の名車第76号7ページより。
  5. ^ 日本の自動車雑誌の中で最も辛口なレビューで知られるニューモデルマガジンXの「ざ・総括」において、特に3ドアモデルは国産車としては異例なほどの高評価を得た。
  6. ^ デアゴスティーニジャパン週刊日本の名車第76号7ページより。
  7. ^ HR-V(ホンダ)のカタログ”. リクルート株式会社 (2020年1月20日). 2020年1月20日閲覧。
  8. ^ “【ニューヨークモーターショー14】ホンダ ヴェゼル、米国デビュー…車名は「HR-V」に”. Response. (イード). (2014年4月18日). https://response.jp/article/2014/04/18/221495.html 

関連項目編集

外部リンク編集