マイケル・ビーン(Michael Connell Biehn、1956年7月31日 - )は、アメリカ合衆国出身の俳優

マイケル・ビーン
Michael Biehn
Michael Biehn
本名 Michael Connell Biehn
生年月日 (1956-07-31) 1956年7月31日(67歳)
出生地 アラバマ州
国籍 アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国 
職業 俳優監督
活動期間 1978年-
配偶者 カレン・オルセン(1980年-1987年
ジーナ・マーチ(1988年-2007年
主な作品
ターミネーター
エイリアン2
アビス
ザ・ロック
プラネット・テラー in グラインドハウス
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来歴 編集

アラバマ州出身。父は弁護士のドン・ビーン[1][2]で母は看護婦のマーシャ・ビーン、弟と妹がいる。幼いころから演技に興味を持ち地方劇団に入団。その後、アリゾナ大学の演技科に進学するが19歳で中退し、LAに渡ってヴィンセント・チェイスに師事する。

やがてモデルやCMの仕事を径て1978年に俳優デビューする。1984年にSF映画の古典的名作として知られるジェームズ・キャメロン監督の大ヒット作『ターミネーター』で、宿敵ターミネーター(アーノルド・シュワルツェネッガー)と対決する、未来からタイムスリップしてきた青年戦士カイル・リース役を演じた[3]。その後キャメロンの作品には、『エイリアン2』、『アビス』などに出演した。

ジェームズ・キャメロンの作品によく出演するほか、俳優のビル・パクストンともよく共演する。

2007年に公開したロバート・ロドリゲス監督による 『プラネット・テラー in グラインドハウス』に出演した。

2010年に公開した『シャドウ・ファイター』で監督に初挑戦した。 その後、2011年に『ザ・マニアック』で再び監督に挑戦した。

 
2012年、『ザ・マニアック』のプロモーションに参加したビーン

エピソード 編集

ジェームズ・キャメロンとは深い繋がりがある。サム・ライミ監督・トビー・マグワイア主演で映画化された『スパイダーマン』だが、一時期はキャメロンが映画の権利を保有しており、主演のピーターにはマイケル・ビーンを考えていた。『アバター』にも出演する予定だったが、先にシガニー・ウィーバーの出演が決まり、『エイリアン2』の同窓会になるのを避けたいとしてキャメロン監督が出演を止めた。

ユージュアル・サスペクツ』でスティーブン・ボールドウィンが演じたマクマナス役をオファーされていたが、ウィリアム・フリードキン監督の『ジェイド』の撮影と重なってしまったため、降板した。

1988年に公開された『第七の予言』と、1991年に公開された『K2/ハロルドとテイラー』のキャンペーンのために来日。『第七の予言』では弟と共に来日している。

1980年に女優のカレン・オルセンと結婚するが、1987年に離婚。『エイリアン2』の撮影中にジーナ・マーチと知り合い、1988年に再婚し1児をもうけるが、2008年に離婚。2010年に女優のジェニファー・ブランクと再婚した。

 
2012年、ジェニファー・ブランクと共に作業をするビーン

出演作品 編集

映画 編集

公開年 邦題
原題
役名 備考
1978 美人コーチのお色気大逆転
Coach
ジャック・リプリー
グリース
Grease
マイク クレジットなし
激突!!燃える大彗星
A Fire in the Sky
トム テレビ映画
1980 マイケル・ビーン/ワイルド・ハイスクール
Hog Wild
ティム・ワーナー
1981 殺しのファンレター
The Fan
ダグラス・ブリーン
1983 影の私刑
The Lords of Discipline
ジョン・アレクサンダー
チャイナ・ローズ
China Rose
ダニエル・アレン テレビ映画
1984 聖セバスティアンの殉教
Le martyre de Saint Sébastien
セバスティアン テレビ映画
ターミネーター
The Terminator
カイル・リース
1985 マイケル・ビーン/デッドリー・インテンション
Deadly Intentions
チャールズ テレビ映画
1986 エイリアン2
Aliens
ドウェイン・ヒックス
1987 ランページ/裁かれた狂気
Rampage
トニー・フレイザー
1988 第七の予言
The Seventh Sign
ラッセル・クイン
哀しみのラストダンス
In a Shallow Grave
ガーネット・モントローズ
1989 アビス
The Abyss
ハイラム・コフィ大尉
1990 ネイビー・シールズ
Navy Seals
ジェームズ・カラン大尉
1991 タイムボンバー
Timebomber
エディ/オリヴァー
K2/ハロルドとテイラー
K2
テイラー
1992 無実の共犯者
A Taste for Killing
ボー・ランドレイ テレビ映画
1993 ハード・ジャスティス
Strapped
マシュー テレビ映画
プロフェッショナル
Deadfall
ジョー
トゥームストーン
Tombstone
ジョニー・リンゴ
1994 ディープ・レッド
Deep Red
ジョー テレビ映画
1995 ダブルクロス/陰謀
In the Kingdom of the Blind, the Man with One Eye Is King
ジャッキー・ライアン
ジェイド
Jade
ボブ
1996 殺害動議
Conundrum
リアル・ブラッド
Mojave Moon
ボイド
ザ・ロック
The Rock
アンダーソン隊長
1997 アステロイド/最終衝撃
Asteroid
ジャック・ワラック テレビ映画
DMZ38
Dead Men Can't Dance
ロバート・ハート
1998 スーザンズ・プラン 殺せないダーリン
Susan's Plan
ビル
2000 ラストデイズ
Chain of Command
ソーントン
インシデント
Cherry Falls
ブレント・マーケン保安官
アート・オブ・ウォー
The Art of War
ロバート
2001 メギド
Megiddo: The Omega Code 2
デヴィッド・アレクサンダー
2002 タイムマイン
Clockstoppers
ヘンリー・ゲイツ
ボーダーライン
Borderline
Macy Kobacek テレビ映画
2005 アン・ハサウェイ/裸の天使
Havoc
スチュアート・ラング
ドラゴン・スクワッド
Mang lung
ペトロス
2006 ブッチ&サンダンス/伝説のアウトロー
The Legend of Butch & Sundance
マイク・キャシディ テレビ映画
2007 プリズン・ヴァンパイア
The Insatiable
ストリックランド
プラネット・テラー in グラインドハウス
Planet Terror
ヘイグ保安官
2008 ベルベット・スパイダー
Stiletto
リー
2009 シティ・オブ・ブラッド
Streets of Blood
マイケル・ブラウン ビデオ作品
2010 シャドウ・ファイター
The Blood Bond
マイク・トレメイン 監督兼出演
2011 パーティー・ナイトはダンステリア
Take Me Home Tonight
ビル・フランクリン
ディヴァイド
The Divide
ミッキー
ザ・マニアック
The Victim
カイル 監督兼出演
パンクチュア 合衆国の陰謀
Puncture
レッド
2012 SUSHI GIRL
Sushi Girl
マイク
2014 フルリベンジ
Hidden in the Woods
オスカー・クロッカー 製作総指揮
2015 スコーピオン・キング4
The Scorpion King 4: Quest For Power
ヤニック王
2017 シャドウ・エフェクト
TheShadow Effect
ホッジ保安官 日本未公開
2019
Red Handed
2020
Killer Weekend
TBA
The Hype
TBA
The Farm

テレビシリーズ 編集

公開年 邦題
原題
役名 備考
1979 The Runaways マーク・ジョンソン 18エピソード
1984 ヒルストリート・ブルース

Hill Street Blues

ランダル・バットマン 3エピソード(同時期にリンダ・ハミルトンがゲスト出演)
1998-2000 荒野の七人
The Magnificent Seven
クリス・ララビー 22エピソード
2004 トレジャーハンター
Adventure Inc.
ジャドソン・クロス 22エピソード
2004 Hawaii ショーン・ハリソン 7エピソード
2006 LAW & ORDER:犯罪心理捜査班
Law & Order: Criminal Intent
リーランド・ドッカーティ副委員長 エピソードThe War at Home
2009 クリミナル・マインド FBI行動分析課
Criminal Minds
ロン・フルウッド エピソードCold Comfort
2020 マンダロリアン
The Mandalorian
ラング 1エピソード

ビデオゲーム 編集

公開年 邦題
原題
役名 備考
1999 コマンド&コンカー2:タイベリアン・サン
Command & Conquer: Tiberian Sun
マイケル・マクニール司令官
2013 エイリアン コロニアル・マリーンズ
Aliens: Colonial Marines
ドウェイン・ヒックス伍長
2013 ファークライ3 ブラッド ドラゴン
Far Cry 3: Blood Dragon

日本語吹き替え 編集

ターミネーター』(テレビ朝日版)以降、田中秀幸が最も多く吹き替えている。

田中自身、これまで吹き替えを担当した俳優の中ではビーンが大変気に入っていると話しており、自身の持ち役の中でもピアース・ブロスナンケヴィン・スペイシーなどと比較すると「とっても自分でやってて演じやすいというか。好きな役者さんですね。割と無理に(声を)つくらなくてもすんなり自分が入っていけるという感じですかね。(好きな役者を1人選ぶとしたら)マイケル・ビーンかもしれない。」と述べている[4]。2016年の『エイリアン2 <日本語吹替完全版> コレクターズ・ブルーレイBOX』発売時のインタビューでは「心の動きみたいな、細かいところを表現していくのが上手い役者さんだと思うんです。自分がよくアテる俳優なので、余計に表情や仕草を観察しているせいもあるんですけどね。繊細な芝居をするビーンが好きですし、生理的にも合ってるんでしょう。呼吸が一緒といいますか。翻訳なので一緒なわけはないんですが、なんとなく呼吸が合う。ブレスもあまり意識せずに、すんなり入っていけた記憶がありますね。最近はあまり(出演作を)見ませんが……」と語り、「彼にはまた活躍して欲しいです」とビーンへの愛着を感じさせるコメントを残している[5][6]

このほかにも、池田秀一大塚明夫田中正彦小山力也森川智之なども複数回、声を当てている。

脚注 編集

  1. ^ http://macons.cc/genealogy/surnames/fam01008.htm
  2. ^ Michael Biehn Biography (1956–)”. Filmreference.com. 2012年5月31日閲覧。
  3. ^ 劇場公開版ではカットされているが『ターミネーター2』にもカイル役で出演。
  4. ^ 海外ドラマ専門チャンネル スーパー!ドラマTV
  5. ^ 『エイリアン2〈日本語吹替完全版〉コレクターズ・ブルーレイBOX』封入「吹き替えの帝王『エイリアン2』インタビュー集」より。
  6. ^ 吹替の帝王 -日本語吹替版専門映画サイト-(Wayback Machineによるアーカイブ)”. 20世紀フォックス ホーム エンターテイメント. 2022年3月1日閲覧。

外部リンク 編集