ミゾロギミツキを探して

日本の映画

ミゾロギミツキを探して』(ミゾロギミツキをさがして)は、2018年製作の日本映画。監督は吉野竜平映画学校ニューシネマワークショップ(NCW)の映画俳優向けワークショップで制作された。

ミゾロギミツキを探して
監督 吉野竜平
脚本 吉野竜平
製作 加藤啓介
今西祐子
出演者
音楽 山根美和子[注 1]
撮影 仁宮裕
吉野竜平[注 2]
編集 吉野竜平[注 2]
製作会社 ニューシネマワークショップ
配給 ニューシネマワークショップ
公開 イベント上映
日本の旗 2018年7月16日
劇場公開
日本の旗 2019年11月2日
上映時間 60分(イベント上映版)
71分(劇場公開版)
製作国 日本の旗 日本
言語 日本語
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映像外部リンク
「ミゾロギミツキを探して」予告編 - YouTube

製作・公開 編集

あかぼし英語版』(2012年製作・2013年劇場公開)、『スプリング、ハズ、カム』(2015年製作・2017年劇場公開)に次ぐ、吉野竜平監督作の3作目の映画作品[1]2011年東日本大震災という深く大きな悲しみを抱かせる出来事から、2020年東京オリンピックという煌びやかな世界の一大イベントまでの間の9年間に日本がいったいどんな空気感に包まれていたのかを表現するため、2018年4月2日の1日を舞台にして、震災の痛みを抱え続けてきた家族の再生の物語を描いた作品[1]。津波によって更地となったあと公園建設を進める石巻南浜町と、オリンピックのために競技場建設を進める東京有明近辺の風景が監督の吉野の中で重なり合ったことがきっかけで本作が創られた[2]

2018年春に開催されたNCWのアクターズワークショップ「吉野竜平監督・映画出演クラス」で制作された。15名の出演者は全員、同ワークショップの参加者である[3][4][5][6]。撮影は2018年4月[7]に準備期間を含めて4日間という短期間で行われた[8]。役者に対して台本は用意されず[9]、イベント上映時には音楽もつけられていなかった[7]ドキュメンタリー風の社会派作品[1][4]

2018年7月14日から20日ケイズシネマ新宿)で行われた上映企画「ムビハイ18」(Movies-High 18)で初公開。当作品はアクターズワークショッププログラムとして7月16日・20日の2日間のみ上映された[10]。また、その際には前年の同ワークショップ制作の短編映画も同時上映された[注 3]

2019年11月2日より、同じくケイズシネマにて、本作品単独での1週間限定ロードショー[3][4][5][6]。NCWのアクターズワークショップで制作された劇場用長編作品は本作が初である[1]。劇場公開にあたり、監督の吉野自身による再編集が行われ[11]、音楽が新たに作成された[12]ほか、上映時間も60分から71分に伸びている。

2019年10月1日に公式サイトがNCWのサイト上に開設され、予告編トレーラーが公開された[4]。公式サイトには中川龍太郎本田誠人渡辺紘文がコメントを寄せている[1]

あらすじ 編集

東日本大震災から7年、東京オリンピックまで2年の2018年4月2日が舞台。

東日本大震災の津波に飲み込まれ、未だに見つからない長女・ミツキの手がかりを見つけるために溝呂木家の父と母、次女の風花の3人は石巻から上京する。父と母はTwitterで知り合った男の紹介で女性霊媒師の元を訪ね、風花はミツキの元カレに会いに行く。ミツキの記憶を思い起こしながら、特別な一日を過ごす3人の姿が切り取られる。

キャスト 編集

スタッフ 編集

脚注 編集

注釈 編集

  1. ^ a b イベント上映版は音楽なし。
  2. ^ a b c 劇場公開版では撮影・編集に吉野はクレジットされていない。
  3. ^ 16日は宮原周平監督『くゆるひ』、20日は若菜滋子監督『幸せのありか』を併映。

注釈 編集

  1. ^ a b c d e ミゾロギミツキを探して”. ニューシネマワークショップ. 2019年10月3日閲覧。
  2. ^ a b 吉野竜平 [@yoshino_ryohei] (2018年7月2日). "『ミゾロギミツキを探して』の登場人物をご紹介していきます!". X(旧Twitter)より2019年10月3日閲覧
  3. ^ a b c “津波で長女を亡くした家族描く「ミゾロギミツキを探して」公開、予告編も”. 映画ナタリー (ナターシャ). (2019年10月1日). https://natalie.mu/eiga/news/349616 2019年10月1日閲覧。 
  4. ^ a b c d e “新人女優・河合瑠果が繊細な感情表現に挑戦、吉野竜平監督の最新作『ミゾロギミツキを探して』予告編解禁”. Deview-デビュー (oricon ME). (2019年10月1日). https://deview.co.jp/News?am_article_id=2145580 2019年10月1日閲覧。 
  5. ^ a b “大震災から7年、オリンピックまで2年 時が止まったままの家族が、一歩踏み出そうとする『ミゾロギミツキを探して』予告編解禁”. 映画の時間 (ジョルダン). (2019年10月1日). https://movie.jorudan.co.jp/news/jrd_191001_02/ 2019年10月1日閲覧。 
  6. ^ a b c “東日本大震災の痛みを抱える家族の再生物語『ミゾロギミツキを探して』11月に1週間限定公開”. ムビッチ (サードアイ). (2019年10月1日). https://moviche.com/contents/news/137441/ 2019年10月1日閲覧。 
  7. ^ a b ☆ミゾロギミツキを探して☆”. 守屋惠美~よもやも話~~~ (2018年6月24日). 2019年10月1日閲覧。
  8. ^ Movies-High(ムビハイ) [@movieshigh] (2018年7月20日). "アクターズWSプログラムから『ミゾロギミツキを探して』の吉野竜平監督とキャストの方々にご登壇頂きました。". X(旧Twitter)より2019年10月1日閲覧
  9. ^ a b c 映画『ミゾロギミツキを探して』<公式> [@mizorogi_film] (2019年9月30日). "『ミゾロギミツキを探して』の登場人物のご紹介その2は、英会話スクールの生徒を演じる結城和子さん(真ん中)と鶴田翔さん(右)です!". X(旧Twitter)より2019年10月3日閲覧
  10. ^ ムビハイ 18”. 映画学校のニューシネマワークショップ(NCW). 2019年10月1日閲覧。
  11. ^ ニューシネマワークショップ [@NCW_JP] (2019年9月12日). "先日さらっとRTしましたが、2018年春に開催されたNCWのアクターズワークショップ・吉野竜平監督クラスで制作された『ミゾロギミツキを探して』が11/2(土)より新宿K's Cinemaでの公開が決定しました!!(監督による再編集版!)". X(旧Twitter)より2019年10月1日閲覧
  12. ^ 映画『ミゾロギミツキを探して』<公式> [@mizorogi_film] (2019年9月20日). "昨年一度完成したこの映画ですが、11月公開に向けて、曲を現在作成していただいています!". X(旧Twitter)より2019年10月1日閲覧
  13. ^ 映画『ミゾロギミツキを探して』<公式> [@mizorogi_film] (2019年9月21日). "先日はミゾロギミツキの父を演じた、松木大輔さんがチラシとチケットを取りにいらっしゃいました!". X(旧Twitter)より2019年10月3日閲覧
  14. ^ 映画『ミゾロギミツキを探して』<公式> [@mizorogi_film] (2020年1月20日). "今日から宇都宮ヒカリ座で『ミゾロギミツキを探して』が公開となりました! 監督・キャストで宇都宮へ! お父さん役の松木さんとお母さん役の村田さんは、劇場近くの神社へヒット祈願へ行きました。". X(旧Twitter)より2020年3月30日閲覧 |date=の値と|number=から計算された日付が2日以上異なります(解説
  15. ^ 映画『ミゾロギミツキを探して』<公式> [@mizorogi_film] (2019年9月28日). "『ミゾロギミツキを探して』の登場人物をご紹介していきます!". X(旧Twitter)より2019年10月3日閲覧

外部リンク 編集