ヤマコウバシ(山香ばし[3]学名: Lindera glauca)は、クスノキ科クロモジ属落葉低木。山地の林縁などに生える。

ヤマコウバシ
Lindera glauca
分類APG III
: 植物界 Plantae
階級なし : 被子植物 Angiosperms
階級なし : モクレン類 Magnoliids
: クスノキ目 Laurales
: クスノキ科 Lauraceae
: クロモジ属 Lindera
: ヤマコウバシ L. glauca
学名
Lindera glauca
(Siebold et Zucc.) Blume (1851)[1]
和名
ヤマコウバシ(山香ばし)、カワカミコウバシ[1]、モチギ[2]、ヤマコショウ[2]

和名の由来は、葉をちぎったり枝を折ると、クロモジと同様に特有のよい香りがすることから名付けられている[2][3][4]。別名のひとつに、ヤマコショウ(山胡椒)ともよばれる[5]

特徴

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落葉広葉樹低木[3]。高さは3 - 5メートル (m) になる[4]雌雄異株だが、雄株は中国大陸にしか存在しない。日本には雌株しか生息せず、全て一つの株のクローンであることが大阪市立大学などの研究チームにより明らかにされた[6]

クロモジに似ているが、枝は褐色である[3]樹皮は淡褐色から茶褐色で滑らかである[4]葉柄は短い。枝や葉にはショウブ(菖蒲)のような香りがある[5]。秋には紅葉し、黄色や橙色、時にくすんだ赤色に色づく[3]も枯葉が枝によく残るのが特徴[3][4]果実も初冬まで残ることが多い[4]

冬芽は、クロモジ属では唯一、葉と花が一緒に入った混芽を持つ[4]。芽鱗は7 - 9枚[4]。枝先に仮頂芽がつき、側芽が互生する[4]。葉痕は半円形[4]

分布・生育地

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中国朝鮮半島日本関東地方以西の本州四国九州)の低地や山地に分布する[2][3]

利用

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脚注

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  1. ^ a b 米倉浩司・梶田忠 (2003-). “Lindera glauca (Siebold et Zucc.) Blume ヤマコウバシ(標準)”. BG Plants 和名−学名インデックス(YList). 2023年12月17日閲覧。
  2. ^ a b c d 茂木透 写真ほか 2000, pp. 424–425
  3. ^ a b c d e f g 林将之 2008, p. 27.
  4. ^ a b c d e f g h i 鈴木庸夫・高橋冬・安延尚文 2014, p. 232
  5. ^ a b 辻井達一『続・日本の樹木』中央公論新社〈中公新書〉、2006年2月25日、60頁。ISBN 4-12-101834-6 
  6. ^ ヤマコウバシがたった1本の雌株から生じた巨大なクローンであることを発見!、2021年2月26日、大阪市立大学

参考文献

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関連項目

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外部リンク

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