ロニー・チゼンホール

アメリカの野球選手 (1988 - )

ロニー・デビッド・チゼンホールLonnie David Chisenhall, 1988年10月4日 - )は、アメリカ合衆国ノースカロライナ州カータレット郡モアヘッドシティ出身の元プロ野球選手外野手三塁手)。右投左打。

ロニー・チゼンホール
Lonnie Chisenhall
クリーブランド・インディアンスでの現役時代
(2016年11月1日)
基本情報
国籍 アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国
出身地 ノースカロライナ州カータレット郡モアヘッドシティ
生年月日 (1988-10-04) 1988年10月4日(35歳)
身長
体重
6' 2" =約188 cm
190 lb =約86.2 kg
選手情報
投球・打席 右投左打
ポジション 外野手三塁手
プロ入り 2008年 MLBドラフト1巡目
初出場 2011年6月27日
最終出場 2018年7月1日
経歴(括弧内はプロチーム在籍年度)

経歴 編集

プロ入り前 編集

2006年MLBドラフト11巡目(全体320位)でピッツバーグ・パイレーツから指名されるが、契約せずにサウスカロライナ大学へ進学した。ところが、大学1年目に寮の部屋に忍び込んで電子機器を盗んだことが発覚して逮捕され、6ヶ月の保護観察となった。大学も退学処分となり、ピット・コミュニティカレッジ英語版へと移った。

プロ入りとインディアンス時代 編集

2008年MLBドラフト1巡目(全体29位)でクリーブランド・インディアンスから指名され、110万ドルの契約金で入団した[1]

2009年にマイナーで22本塁打、92打点を記録し、シーズン終了後に「ベースボール・アメリカ」誌からインディアンスでカルロス・サンタナに次ぐ2位、全体では32位の有望株に選ばれた[2]2010年はAA級アクロン・エアロズでフルシーズンを過ごし、打率.278、17本塁打、84打点、OPS.801だった。「ベースボール・アメリカ」誌のランキングでは球団内1位、全体25位に順位を上げた[3]

2011年はAAA級コロンバス・クリッパーズからスタートし、6月27日のアリゾナ・ダイヤモンドバックス戦でメジャーデビューを果たした。この年は66試合に出場して打率.255、7本塁打、22打点という成績で、49三振に対し僅か8四球選球眼に課題が残った。

2012年からの2年間は何度かマイナー降格も経験するなどレギュラー定着とはいかなかった。しかし、2014年はサンタナの三塁コンバートで尻に火が付いたか、レギュラーの座を確固たるものとした。6月9日のテキサス・レンジャーズ戦では、3本塁打を含む5打数5安打、球団タイ記録の1試合9打点の猛打を振るう活躍を見せた[4]。また、この試合で使用したバットは野球殿堂に送られることになった。終盤はやや調子を落としたが、初めて規定打席に到達して打率.280を記録した。一方、守備面では拙守を露呈してしまい、114試合の三塁守備で18失策守備率.931、DRS - 14とチームの足を引っ張った。

2015年1月15日に球団と年俸調停を回避し1年総額225万ドルで契約を結んだ[5]。開幕後は正三塁手として出場していたが、打撃不振で6月8日に2年ぶりにマイナー降格となった。7月30日に再昇格後は、主に右翼手として起用されている[6]。シーズン全体では106試合に出場したが、打率.246・7本塁打・44打点・4盗塁という成績に終わり、前年の巧打は見られなかった。他方で、守備では好調を維持し、右翼を守った51試合でDRS+11、三塁を守った50試合で+7というハイレベルな活躍を見せた。

2016年は再度右翼のレギュラーの座を奪取し、126試合に出場。自己ベストの打率.286、8本塁打、57打点、OPS0.767という成績を残し、打撃が復活した。右翼の守備は安定感があり、118試合で3失策・守備率.985・DRS + 3をマーク。他に一塁手3試合、中堅手2試合、三塁1試合も守った。

2018年10月29日にFAとなった。

パイレーツ時代 編集

2018年11月27日にパイレーツと1年275万ドルで契約合意した[7]

2019年は故障により全休した。オフの10月31日にFAになり、新たな所属チームが決まらず、2020年2月23日に引退を表明した[8]

プレースタイル・人物 編集

ずば抜けたアピールポイントはないが、打撃・守備の両方で平均以上の素質を備えていた[9]

子供の頃からチッパー・ジョーンズの大ファンで、打席に入るときの曲は彼と同じでオジー・オズボーンのクレイジー・トレインであった。

詳細情報 編集

年度別打撃成績 編集

















































O
P
S
2011 CLE 66 223 212 27 54 13 0 7 88 22 1 0 1 1 8 1 1 49 3 .255 .284 .415 .699
2012 43 151 142 16 38 6 1 5 61 16 2 1 0 0 8 0 1 27 2 .268 .311 .430 .741
2013 94 308 289 30 65 17 0 11 115 36 1 0 1 0 16 0 2 56 8 .225 .270 .398 .668
2014 142 533 478 62 134 29 1 13 204 59 3 1 4 3 39 3 8 99 8 .280 .343 .427 .770
2015 106 362 333 38 82 19 1 7 124 44 4 1 2 3 23 3 1 69 0 .246 .294 .372 .667
2016 126 418 385 43 110 25 5 8 169 57 6 0 3 4 23 2 3 70 4 .286 .328 .439 .767
2017 82 270 236 34 68 17 1 12 123 53 2 2 3 3 25 2 3 55 6 .288 .360 .521 .881
2018 29 95 84 11 27 6 1 1 38 9 1 0 1 0 8 1 2 12 2 .321 .394 .452 .846
MLB:8年 688 2360 2159 261 578 132 10 64 922 296 20 5 15 14 150 12 21 437 33 .268 .320 .427 .747

記録 編集

MiLB

背番号 編集

  • 27(2011年)
  • 8(2012年 - 2018年)

脚注 編集

  1. ^ Indians sign 1st-round draft pick Chisenhall. The Associated Pres(英語). 2012年1月26日閲覧
  2. ^ Cleveland Indians Top 10 Prospects. BaseballAmerica.com(英語). 2012年1月26日閲覧
  3. ^ 2011 Top 100 Prospects. BaseballAmerica.com(英語). 2012年1月26日閲覧
  4. ^ イ軍チゼンホール大爆発 1試合9打点は球団タイ”. スポーツニッポン (2014年6月11日). 2014年9月11日閲覧。
  5. ^ Jordan Bastian Rzepczynski, Chisenhall avoid arb with Tribe MLB.com (2015年1月16日) 2015年1月20日閲覧
  6. ^ 「MLB30球団レポート&全選手個人成績 クリーブランド・インディアンス 外野転向で2ヵ月ぶり復帰 チゼンホールに復調の兆し」『月刊スラッガー』2015年10月号 日本スポーツ企画出版社 67頁
  7. ^ “Free-agent outfielder Lonnie Chisenhall joins Pirates” (英語). (2018年11月28日). http://www.espn.com/mlb/story/_/id/25387923/lonnie-chisenhall-sign-pittsburgh-pirates 2018年12月1日閲覧。 
  8. ^ Mark Polishuk (2020年2月23日). “Lonnie Chisenhall Retires” (英語). MLB Trade Rumors. 2020年2月26日閲覧。
  9. ^ Sickels, John(2011-06-28). Prospect of the Day: Lonnie Chisenhall, 3B, Cleveland Indians. Minor League Ball(英語). 2012年1月26日閲覧

関連項目 編集

外部リンク 編集