名和昆虫博物館

岐阜県岐阜市にある博物館

名和昆虫博物館(なわこんちゅうはくぶつかん、Nawa Insect Museum)は、岐阜県岐阜市岐阜公園内にある、一般財団法人名和昆虫研究所が運営する日本最古の昆虫専門の博物館昆虫館)である。世界各国の昆虫約12,000種類、30万点以上の標本を収蔵する[2]。標本以外にも様々な昆虫の飼育、研究を行っている。毎年3月頃、東海地方新聞テレビ等の岐阜県の記事で、この名和昆虫博物館で飼育されているギフチョウの羽化が話題となる[3]

名和昆虫博物館
Nawa Insect Museum
名和昆虫博物館の位置(岐阜県内)
名和昆虫博物館
岐阜県内の位置
施設情報
前身 名和昆虫研究所
専門分野 昆虫
館長 名和哲夫[1]
管理運営 一般財団法人名和昆虫研究所
開館 1919年大正8年)10月26日
所在地 500-8003
日本の旗 日本
岐阜県岐阜市大宮町2-18(岐阜公園内)
位置 北緯35度25分59.3秒 東経136度46分23.3秒 / 北緯35.433139度 東経136.773139度 / 35.433139; 136.773139座標: 北緯35度25分59.3秒 東経136度46分23.3秒 / 北緯35.433139度 東経136.773139度 / 35.433139; 136.773139
外部リンク 公式サイト
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名和靖が命名したギフチョウ

概要 編集

ギフチョウの再発見者(命名者)である昆虫学者名和靖が、害虫駆除、益虫保護の研究のために、1896年明治29年)4月に開設した名和昆虫研究所が前身である。研究所は当初岐阜市白木町にあったが、1904年(明治37年)に現在地に移転。

名和昆虫博物館1919年大正8年)10月26日開館。建物は開館当時のもので、洋風2階建(設計は武田五一)。中の柱は唐招提寺シロアリ被害を受けた柱であり、解体修理時に名和昆虫博物館が引き取り、シロアリの被害を残す目的で使用されている。明治洋風建築の貴重な建築物で、1996年平成8年)に登録有形文化財(岐阜県第1号)に登録されている[4][5]

隣接して名和記念昆虫館がある。1907年(明治40年)に建てられた洋風建築物で、建築当初は特別昆虫標本室として展示がなされていた。標本の保存の為に高床式になっている(設計:武田五一)。岐阜市指定文化財[6]

名和昆虫博物館の西側に1919年(大正8年)名和靖の還暦を祝って建てられた昆虫供養の昆蟲碑がある(設計:武田五一)。代々館長は、名和靖の子孫が務めている。

岐阜県まちかど美術館・博物館に登録されている。

館内展示 編集

1階展示室[7]
  • ギフチョウ物語
  • 世界のカブト・クワガタ
  • チョウたちと出会えるところ
  • 世界の珍虫・奇虫
  • 身近な昆虫
2階展示室[7]
  • 世界の美チョウ
  • クイズで学ぼう!遊ぼう! 不思議な昆虫の世界

利用案内 編集

ギャラリー 編集

その他 編集

最近は名和靖はギフチョウの発見者ではなく「再発見者であり命名者」という評価がされている。これは、江戸時代の18世紀始めの文献に、ギフチョウと思われるチョウの図が記載されている事からである。但し、この文献での名は「錦蝶」となっている。

脚注 編集

  1. ^ 甲虫標本に児童ら歓声 岐阜市の名和昆虫博物館で教室”. 岐阜新聞Web (2013年7月17日). 2013年8月10日閲覧。[リンク切れ]
  2. ^ "名和昆虫博物館". 講談社「日本の美術館・博物館INDEX」. コトバンクより2022年6月13日閲覧
  3. ^ 春の女神が羽化、ギフチョウ公開 岐阜市の名和昆虫博物館”. 岐阜新聞Web (2022年2月26日). 2022年6月13日閲覧。
  4. ^ 名和昆虫博物館”. 岐阜県. 2013年5月14日閲覧。[リンク切れ]
  5. ^ 名和昆虫博物館”. 文化遺産オンライン. 2022年6月13日閲覧。
  6. ^ 岐阜市内の指定等文化財一覧”. 岐阜市 (2021年8月31日). 2022年6月13日閲覧。
  7. ^ a b 展示概要”. 名和昆虫博物館. 2022年6月13日閲覧。
  8. ^ a b c 営業案内”. 名和昆虫博物館. 2022年6月13日閲覧。
  9. ^ 東海のおすすめ昆虫館。国内外のカブトムシ、世界の昆虫などを観察”. るるぶKids (2021年7月30日). 2022年6月13日閲覧。

参考文献 編集

  • 名和哲夫『ギフチョウ』名和昆虫研究館、1988年5月1日。 

関連項目 編集

外部リンク 編集