季節を抱きしめて
1998年のコンピュータゲーム
『季節を抱きしめて』(きせつをだきしめて、英題:In the season of the cherry blossoms[2])は、1998年7月23日にソニー・コンピュータエンタテインメントより発売されたPlayStation用アドベンチャーゲーム。
ジャンル | 恋愛アドベンチャー |
---|---|
対応機種 |
PlayStation(PS) PlayStation Portable(PSP) |
開発元 |
Production I.G シュガーアンドロケッツ ウィル(PSP) |
発売元 | ソニー・コンピュータエンタテインメント |
プロデューサー |
石川光久 山元哲治 |
ディレクター | 西久保瑞穂 |
デザイナー | 東郷光宏 |
シナリオ |
藤咲淳一 西久保瑞穂 |
音楽 | 石田勝範 |
美術 | 樋口香里 |
シリーズ | やるドラ |
人数 | 1人 |
メディア |
CD-ROM:2枚(PS) UMD:1枚(PSP) ダウンロード販売(PSP/DL) |
発売日 |
1998年7月23日(PS) 2001年8月16日(PS/Best) 2005年7月28日(PSP) 2009年9月24日(PSP/DL) |
対象年齢 | CERO:C(15才以上対象) |
コンテンツ アイコン | セクシャル |
アスペクト比 |
4:3(PS) 16:9(PSP) |
その他 | ファミ通クロスレビュー:32点(ゴールド殿堂)[1] |
『やるドラ』シリーズの第2作目。企画・原作・アニメーション制作はProduction I.G。
概要編集
ゲーム中の季節は「春」。象徴する花は「サクラ」。ストーリーは恋愛要素が強い。
キッシー嵐山によると「デモ画面や作品全体に漂う雰囲気は原田知世主演の時をかける少女を連想したんです。」との事[3]。
仮題は『フォーシーズンズメモリー 春 ~サクラサク~』であった[4]。
ストーリー編集
季節は春。山間の地方都市に住み、一年間の浪人生活の後大学に入学した主人公は、大学構内の通称「悲恋桜」の下で倒れている、記憶喪失の女の子を見つける。以前思いを寄せていた女性に瓜二つだったその女の子に惹かれた主人公は、彼女の記憶を取り戻す手伝いをしようとする。
登場人物編集
- 主人公
- 声:なし
- 名前設定不可。あまり冴えない大学一年生。
- 叔父が編集長を務めるフリーペーパーのタウン誌で、星占いのページを執筆するアルバイトをしている。
- 麻由に惹かれていくが、トモコとの板ばさみに苦しむことになる。
- 麻由(まゆ)
- 声:今井由香
- 身長:160cm、体重:47kg、スリーサイズ:83/59/82(Bカップ)、年齢:不明(享年18歳)、生年月日:自称4月15日(3月7日)、星座:自称おひつじ座(うお座)、血液型:不明(A型)、出身地:不明(N県桜樹町)、趣味:料理、好きなもの:猫・桜・エッチな本、嫌いなもの:スケベな男、好きな食べ物:肉じゃが、嫌いな食べ物:なまこ[5]。
- 本作のヒロイン。悲恋桜の下で倒れていた少女で、外見は女子高生。記憶喪失と思えないほど、明るくて天真爛漫。
- 主人公がかつて思いを伝えられなかった少女「桜井麻由」に瓜二つ。やがてその少女の名「麻由」を名乗ることになる。
- 「桜の精編」でのみ、主人公の同級生・桜井麻由と同一人物であることをストーリー終盤で告げる。桜の樹の呪縛を解き、妹を救うよう主人公に依頼する。
- 桜井 麻由(さくらい まゆ)
- 声:今井由香
- 故人。主人公の高校時代の同級生で、主人公の片思いの相手。
- 高校3年生の冬、主人公が告白しようとした直後に交通事故で死亡。高校卒業後は東京の大学へ進学する予定だった。
- 国立 トモコ(くにたち トモコ)
- 声:三石琴乃
- 身長:168cm(ヒール込み)、体重:49.5kg、スリーサイズ:88/58/87(Cカップ)、年齢:20歳、生年月日:4月4日、星座:おひつじ座、血液型:O型、出身地:N県M市、趣味:時代劇鑑賞・買い物・食事、好きなもの:長電話・アクセサリー作り、嫌いなもの:かわいこぶった女、好きな食べ物:紅茶のシフォンケーキ・コーラ、嫌いな食べ物:もやし[6]。
- 主人公とは予備校からの付き合いで、大学の同級生。さっぱりとした性格で、主人公に対して好意を持っているが、はっきりしない主人公にどっちつかずの関係を保たれている。麻由に惹かれる主人公に苛立つ。
- 綺麗なお姉さん
- 声:島津冴子
- 身長:165cm、体重:48kg、スリーサイズ:89/57/86(カップ不詳)、年齢:不詳、生年月日:9月8日、星座:おとめ座、血液型:B型、出身地:N県桜樹町、趣味:通販カタログによる買い物、好きなもの:部屋の模様替え、嫌いなもの:無理をいう男、好きな食べ物:お酒・年下の男の子(笑)、嫌いな食べ物:いかの塩辛[7]。
- 主人公の下宿の下の階に住んでいるセクシーな女性。秘密の過去を持っているらしい。本名は明かされていない。
- 「お姉さん編」にて特定のルートをたどると、過去に付き合っていた彼を交通事故で亡くしたことを明かす。
- 編集長
- 声:有本欽隆
- 主人公の叔父で、タウン誌の編集長。だらしのない性格で、酒好き。龍の刺繍が入り、その周りを天使が飛んでいるデザインの悪趣味な財布を持っている。本人曰く「ハイソな芸術観が分からんのか」とのこと。また、写真集ではたくましい裸体を披露している。
- 桜井 麻美(さくらい まみ)
- 声:今井由香
- 桜井麻由の2歳年下の妹。「桜の精編」にのみ登場。
- 姉の同級生であった主人公に想いを寄せていた。姉の死後、家族と共に海外に引っ越していたが、主人公の大学へ受験の下見に来た際に、交通事故により意識不明となる。
- なお、本編中では名前が明らかにならず、ソニー・コンピュータエンタテインメントが発売していたオフィシャルファンブックで判明した。
エンディング編集
本作には全27種類のエンディングが存在する[8]。
エンドNo. | サブタイトル | 内容 | |
---|---|---|---|
Good End | 01 | 麻由編 | |
02 | 桜の精編 | ||
03 | トモコ編 | ||
04 | お姉さん編 | ||
05 | ベリーグッド! | ||
Normal End | 01 | トモコ雨の中編 | |
02 | 麻由の妹は?編 | ||
03 | 麻由はどこへ?編 | ||
04 | ボクの春編 | ||
Bad End | 01 | 春の日の妄想編 | トモコへのエッチな妄想を膨らませながら歩いていると、木に頭をぶつけて、意識が遠のいて、死亡する。 |
02 | いやらしいボク編 | 麻由にエッチなことを言ったので、殴られたが、打ち所が悪く、主人公が記憶喪失になる。 | |
03 | 男の浪漫編 | お姉さんの働いている匹季に行って、お姉さんの魅力に惹かれてしまい、麻由とトモコを捨てたので、殴られる。 | |
04 | 怖いおじさん編 | 主人公がお姉さんとキスをしようとすると、怖いおじさんが突然現れて、連れて行かれる。 | |
05 | 幻の写真集を見た編 | 幻の写真集に載っていた編集長の水着姿を見てしまい、主人公が気絶する。 | |
06 | 不安な春編その1 | トモコとキスをしないでいきなり麻由に近づいたため、どっちつかずの終わり方になってしまう。 | |
07 | 不安な春編その2 | 悲恋桜の花びらを持っていないため、話が進まない。 | |
08 | 桜伝説編その1 | ||
09 | 桜伝説編その2 | ||
10 | 桜伝説編その3 | ||
11 | もうボクは若くない編 | ||
12 | トモコ三連発編 | ||
13 | そして誰も来なかった編 | ||
14 | ちぎられたキーホルダー編 | ||
15 | そしてボクは一人編 | ||
16 | トモコ去る編 | ||
17 | 一撃必殺拳編 | ||
18 | 春の日の反省編 |
主題歌編集
- エンディングテーマ「季節を抱きしめて」
- 作詞:大藤史・沢村淳子 / 作曲:大藤史 / 編曲:Thousand sketcheS / 歌:大藤史
スタッフ編集
- 企画・原作:Production I.G
- アニメーション監督・絵コンテ・演出:西久保瑞穂
- 脚本:山下久仁明、藤咲淳一、西久保瑞穂
- キャラクターデザイン・作画監督補:樋口香里
- 作画監督:海谷敏久
- グラフィックデザイン・シナリオスクリプト:藤咲淳一
- BGM作曲:石田勝範、藤木和人
- オーディオ・演出:田中英行
- ゲームディレクター:藤咲淳一
- ディレクター:池内伸彰
- ゲーム総監修:東郷光宏
- エグゼクティブプロデューサー:石川光久、山元哲治
- 製作総指揮:佐藤明
- 制作:シュガーアンドロケッツ、Production I.G
- 製作・著作:ソニー・コンピュータエンタテインメント
関連商品編集
書籍編集
タイトル | 発売日 | 発売元 | ISBN | 内容 |
---|---|---|---|---|
オフィシャル やるドラファンブック 季節を抱きしめて CD-ROMスペシャルデータ集 |
1998年7月23日 | ソニー・コンピュータエンタテインメント | - | 攻略本+CD-ROM。 |
「やるドラ」攻略シリーズ 季節を抱きしめて 公式ガイド | 1998年8月10日 | ソフトバンクパブリッシング | ISBN 4-7973-0679-3 | 攻略本[9]。 |
季節を抱きしめて オフィシャルガイドブック | 1998年8月24日 | アスペクト | ISBN 4-7572-0167-2 | 攻略本。 |
やるドラシリーズ 公式ディレクターズガイド ダブルキャスト&季節を抱きしめて |
1998年9月1日 | 集英社 | ISBN 4-08-108084-4 | 攻略本。 |
季節を抱きしめて アンソロジーコミック | 1999年6月25日 | ソフトバンクパブリッシング | ISBN 4-7973-0954-7 | アンソロジーコミック[10]。 |
CD編集
タイトル | 発売日 | 発売元 | 内容 |
---|---|---|---|
季節を抱きしめて | 1998年8月21日 | SMEビジュアルワークス | シングルCD[11]。 |
「季節を抱きしめて」オリジナル・サウンドトラック | 1998年11月21日 | SMEビジュアルワークス | アルバムCD[12]。 |
「季節を抱きしめて」ザ・ドラマCD | 1999年1月21日 | SMEビジュアルワークス | ドラマCD[13]。 |
その他の商品編集
タイトル | 発売日 | 発売元 | 内容 |
---|---|---|---|
季節を抱きしめて 本線用台本 | 予約特典 | - | 台本。 |
季節を抱きしめて コレクターズディスク | 1999年4月29日 | Production I.G | Windows 95/98専用アクセサリー集[14]。 |
やるドラ公式設定BOX | 1999年4月30日 | マンガパック | 設定資料集。 |
脚注編集
- ^ “やるドラ 季節を抱きしめて まとめ (PS)”. ファミ通.com. KADOKAWA Game Linkage. 2019年12月14日閲覧。
- ^ PS版・PSP版の取扱説明書の表紙に英題が掲載されている。
- ^ 『週刊ファミ通』第511号、アスキー、1998年10月2日、 44頁。
- ^ 予約特典の『本線用台本』の表紙に仮題が掲載されている。
- ^ “麻由 キャラクター設定”. シュガーアンドロケッツ. 2001年3月22日時点のオリジナル[リンク切れ]よりアーカイブ。2019年7月22日閲覧。
- ^ “国立トモコ キャラクター設定”. シュガーアンドロケッツ. 2001年3月22日時点のオリジナル[リンク切れ]よりアーカイブ。2019年7月22日閲覧。
- ^ “綺麗なお姉さん キャラクター設定”. シュガーアンドロケッツ. 2000年10月18日時点のオリジナル[リンク切れ]よりアーカイブ。2019年7月22日閲覧。
- ^ “季節を抱きしめて エンディングリスト”. シュガーアンドロケッツ. 2001年3月15日時点のオリジナル[リンク切れ]よりアーカイブ。2019年7月22日閲覧。
- ^ “季節を抱きしめて 公式ガイド”. SBクリエイティブ. 2019年7月18日閲覧。
- ^ “季節を抱きしめて アンソロジーコミック”. SBクリエイティブ. 2019年7月18日閲覧。
- ^ “季節を抱きしめて「季節を抱きしめて」”. アニプレックス. 2019年7月18日閲覧。
- ^ “「季節を抱きしめて」オリジナル・サウンドトラック”. アニプレックス. 2019年7月18日閲覧。
- ^ “「季節を抱きしめて」ザ・ドラマCD”. アニプレックス. 2019年7月18日閲覧。
- ^ “季節を抱きしめて コレクターズディスク”. Production I.G. 1999年8月19日時点のオリジナル[リンク切れ]よりアーカイブ。2019年7月18日閲覧。
外部リンク編集
- ソニー・コンピュータエンタテインメント
- シュガーアンドロケッツ
- 季節を抱きしめて(PS) - ウェイバックマシン(2001年3月22日アーカイブ分)