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巴投
「巴投」という名の由来である「二つ巴」

巴投(ともえなげ)は、柔道真捨身技の一つ。講道館国際柔道連盟(IJF)での正式名。IJF略号TNG

概要編集

相手を前に崩し、真後ろに身を捨てつつ、片足の裏を相手の腹部または、腿の付け根に当てて、押し上げるように真後ろに投げる技。 体を丸めて転がる様に倒れこみ、足を相手の下腹部に当て、蹴り上げて頭越しに投げる。 足払い系の技の様に、組み手と足のバリエーションがある。(基本、4パターン。相四つ、ケンカ四つの組手の組み合わせを含めれば、8パターン。) 吉鷹幸春は、「前隅に崩す事で、相手は片足に体重が乗った状態になるため、この崩しが完璧なら、スピードが無くても簡単に投げる事が出来る。」と語っている。

横巴投編集

横巴投は体を真後ろではなく、横に捨てる巴投(以下、横巴投)も存在する。 通常の巴投と比較して素早く寝技へと移行でき、足技で返されにくい。のちに試合で見られる巴投は横巴投のほうが主流になっている。右足で相手を蹴り上げる場合、相手を左前隅に崩し、右足を相手の左腰か左足の付け根にあてながら横に体を捨て、相手を側転させるように投げる。引き手側に投げると投げやすい。永井和恵がこの技を得意技としている。別名横巴

逆巴投編集

巴投は、ほとんどの場合、引き手側の足野球ピッチャーと同じ手足の使い方と同じと考えた場合、踏み出す方の足。すなわち、ピッチャーが右投げなら左足左投げなら右足。つまり、右組なら左足左組なら右足。)で投げる事が多いが、逆巴投は、釣り手側の足(ピッチャーで言えば、軸足の方の足。すなわち、ピッチャーが右投げなら右足左投げなら左足。つまり、右組なら右足左組なら左足。)で投げる。

普通の巴投は真後ろに投げられれば理想的だが、崩れやすいため、横巴投と同じく、引き手側に相手を投げると、遊びが無いため投げやすいが、この技は釣り手側に投げると投げやすい。

この技を中矢力が得意としている。

両足巴投編集

両足巴投は文字通り、相手の懐に潜り込んで、両足で跳ね飛ばして投げる巴投。

ただし、ほとんどの場合、仕上げにこの様な体勢になる事が多い[要出典]。別名両足巴

注意点編集

子供は適切な監督の下で練習することが望ましく、見よう見まねの技は危険が伴う。

受け側は瞬間的にに手を付こうとしてしまうので、脱臼する危険がある。

また、受け側の顔面が相手の膝に直撃する場合もある。

なお、巴投げは自ら体を後ろに倒すので、大内刈などで合わせられると殆ど万事休すになる。

巴十字編集

巴投と腕挫十字固を合体させた複合投技である。

元々、巴投は腕挫十字固との相性が良く、一本にならなかった際に、連絡技として使われる事が多い。

巴十字は、巴投を仕掛けると見せかけて相手の膝に足を当て、そのまま、引きずり込む様に裏十字を掛ける。

引きずり込んで跨ぐのと違い、跳びつき十字の要領で足を旋回させると、旋回式腕十字になる。


歴史編集

 
捨身捕

巴投の由来は、天神真楊流にある「安藤返」という技だとされているが、『死活自在・接骨療法柔術生理書』には巴投とよく似た「捨身捕」「立捨身補」といった技があり古くから存在したとされる。

起倒流嘉納治五郎から[1]丸投(まんなげ)と呼ばれていた。

浮腰と並ぶ嘉納の得意技であり、「巴投」という技名は嘉納が「形が二つのに似ているから」との理由で名付けたとされる。

類似技編集

柔道以外のスポーツ編集

プロレスにおいて「モンキーフリップ」と言う名前の巴投に類似した技が存在する。巴投げと異なる点は頭を掴みつつ倒れた時に両足で投げる点である。いわゆる、両足巴である。しかし、柔道でも両足で投げる巴投(両足巴)を使う選手もいる。

フィクションにおける類似技編集

地獄車編集

この技の初出は『柔道一直線』ではあるが厳密には投げ技ではなく巴投の投げる前の体勢で転がり、相手を気絶させる技である。「一回転した後に巴投をする」と言う投げ技としての地獄車の初出はゲーム『ストリートファイターII』のケンからである。

関連項目編集

外部リンク編集

脚注編集

  1. ^ 嘉納行光川村禎三中村良三醍醐敏郎竹内善徳『柔道大事典』佐藤宣践(監修)、アテネ書房、日本 東京(原著1999年11月)。ISBN 4871522059。「巴投」