旭川東宝(あさひかわとうほう)は、かつて北海道旭川市にあった映画館北海道東宝株式会社が経営していた。1956年(昭和31年)12月28日に開館し、2010年(平成22年)8月31日に閉館した。

旭川東宝
Asahikawa Toho
情報
正式名称 旭川東宝会館
旧名称 旭川東宝劇場・スカラ座
開館 1956年12月28日
閉館 2010年8月31日
最終公演 ALWAYS 三丁目の夕日(東宝1)
借りぐらしのアリエッティ(東宝2)
収容人員 (2館合計)396人
設備 ドルビーデジタル5.1ch、35mm映写機
用途 映画上映
運営 北海道東宝株式会社
所在地 070-0032
北海道旭川市3条仲通7丁目
最寄駅 JR旭川駅
最寄バス停 旭川電気軌道「4条昭和通」停留所(昭和通り沿い)
道北バス「2条緑橋通」停留所(道道20号沿い)
最寄IC 道央自動車道旭川鷹栖IC
特記事項 略歴
1956年:開業
1984年:改装・リニューアル
2010年:閉館・解体
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歴史編集

1956年(昭和31年)12月28日、旭川東宝映画劇場としてオープン。当時は701席を有する大劇場だった[1]。当時は映画の黄金時代であり、1960年(昭和35年)の旭川市には旭川東宝も含めて19館の映画館が存在した[2]

1984年(昭和59年)4月より改装のため休館後、同年7月7日にリニューアルオープン[3]。1階が飲食店(末期はつぼ八いろはにほへとが入居していた)、2階が旭川東宝劇場(邦画系)、東宝スカラ座(洋画系)となり、数々のヒット作や大作を上映してきた。

しかし、2002年(平成14年)12月4日にシネプレックス旭川[4]、2004年(平成16年)5月31日にディノスシネマズ旭川といったシネマコンプレックスがオープン[5]。これにより市街地にあった映画館は相次いで閉館に追い込まれたが(後述)、同劇場は館名を旭川東宝1・2に統一した。それ以降は洋画をほとんど上映せず、東宝配給の邦画を中心に上映を続けてきた。

業績不振や建物の老朽化も重なり2010年(平成22年)8月31日をもって閉館[6]。最終興行として同年8月28日から31日まで『ドラえもん のび太の宇宙小戦争』『ゴジラvsキングギドラ』『用心棒』『ALWAYS 三丁目の夕日』が上映され、54年の歴史にピリオドを打った。建物は直ちに解体され駐車場となり、2018年(平成30年)時点の現況も同様である。

旭川東宝の閉館によって同市中心部から従来型の映画館が消え、2015年(平成27年)3月27日に「イオンシネマ旭川駅前」(イオンモール旭川駅前内)が開業するまで4年7か月間、市内の映画館は上記2つのシネコンしかなかった。

劇場の特徴編集

  • 旭川東宝1
    定員220人。カーテンの色は黄色。開業当初は「東宝スカラ座」だった洋画系封切館。札幌の東宝日劇(2003年8月31日閉館)や東宝プラザで上映される作品が多かったが、終盤期にはスタジオジブリ作品(『千と千尋の神隠し』『ハウルの動く城』『崖の上のポニョ』など)に代表される、前評判の高い邦画の上映が目立った。
  • 旭川東宝2
    定員176人。カーテンの色は水色。札幌東宝公楽と同様、主に日劇東宝→TOHOシネマズ日劇スクリーン2でかかる邦画を上映。1ヵ月に1作の割合で新作が上映されていた。

かつて存在した旭川市内の映画館編集

館名 所在地 閉館年月日 備考
旭川映画劇場 2条通7丁目 1980年以後[7]
旭川スカラ座 3条通7丁目 1990年以後[8]
ロッポニカ旭川
(松竹テアトル)
3条通8丁目 1990年以後[8]
旭川東映 2条通6丁目 1997年8月17日[9] 跡地はコンビニエンスストアローソン)が入居している。
旭川劇場 5条通6丁目 2003年2月2日[10] 須貝興行→スガイ・エンタテインメント(現:SDエンターテイメント)直営。
2004年(平成16年)5月31日、大雪通5丁目のスガイディノス旭川(現:ディノス旭川)内に
ディノスシネマズ旭川」がオープン[5]し発展的に生まれ変わった。
現在、跡地は駐車場となっている。
グランドシネマ・シネマアポロン 6条通7丁目
(旧旭川スガイビル)
2004年3月28日 旭川スガイビル自体は2008年(平成20年)3月に閉鎖している。
旭川国民劇場
(国民劇場・国劇ミラノ座・国劇シネマ)
3条通8丁目 2004年11月30日[11] 2005年(平成17年)12月に同館跡地に神田青果がビジネスホテル「ホテルカンダ」がオープンした[12]

外部リンク編集

脚注編集

  1. ^ 東宝三十年史編纂委員会『東宝三十年史』東宝株式会社、1963年。
  2. ^ 出典は『映画年鑑 戦後編 別冊 全国映画館録 1960』日本図書センター、1999年。同文献を出典とする1960年の映画館(北海道地方)「消えた映画館の記憶」を参照した。
  3. ^ この時の再開場番組はスカラ座が『インディ・ジョーンズ/魔宮の伝説』、東宝が『刑事物語3・潮騒の詩』と『夏服のイヴ』。
  4. ^ “エコノミー最前線 さんぎょう・びじねす 旭川 映画人気底上げなるか シネコン 来春には2館 最新の設備、駐車場も充実 既存館に影響懸念も”. 北海道新聞 (北海道新聞社). (2002年11月26日)
  5. ^ a b “エコノミー最前線 さんぎょう・びじねす 市内2軒目のシネコン、31日開業 既存映画館も個性で勝負 郊外型や邦画専門 業界の相乗効果に期待”. 北海道新聞 (北海道新聞社). (2004年5月20日)
  6. ^ “「旭川東宝」8月末閉館 「市街地廃れる…」 市民から惜しむ声相次ぐ”. 北海道新聞 (北海道新聞社). (2010年6月17日)
  7. ^ 出典は日本映画製作者連盟配給部会『映画館名簿 1980年』時事映画通信社、1979年。同文献を出典とする1980年の映画館(北海道地方)「消えた映画館の記憶」を参照した。
  8. ^ a b 出典は日本映画製作者連盟配給部会『映画年鑑 1990年版別冊 映画館名簿』時事映画通信社、1989年。同文献を出典とする1990年の映画館(北海道地方)「消えた映画館の記憶」を参照した。
  9. ^ “またひとつ映画館の灯が消える 「これも時代の流れ…」 旭川東映 17日で40年の歴史に幕”. 北海道新聞 (北海道新聞社). (1997年8月15日)
  10. ^ “旭劇の半世紀 上 興隆 文化の風を届ける 全盛期は入場待ちの行列”. 北海道新聞 (北海道新聞社). (2003年1月30日)
  11. ^ “市民に愛され67年… 「旭川国民劇場」閉館へ 今月末 シネコン進出で観客減”. 北海道新聞 (北海道新聞社). (2004年11月16日)
  12. ^ “旧国劇ビル 来月、ビジネスホテル開設 神田青果 2-4階に全85室”. 北海道新聞 (北海道新聞社). (2005年11月2日)