東条湖ランド(とうじょうこランド)は、兵庫県加東郡東条町(現加東市)にかつて存在した遊園地である。

概要

編集

東条湖ランド株式会社が1969年(昭和44年)8月9日、東条町にある東条湖畔に開設。テーマは「ウエスタン」、マスコットは「ラビタン(うさぎ)」だった。関西有数のレジャー施設として、若者向けジェットコースターなどの絶叫マシンを次々揃え、最盛期の1992年(平成4年)には、55万人の来場者があった。

兵庫県芦屋市の芦有開発株式会社が運営していた「奥池遊園地」が1970年(昭和45年)6月1日付けで廃業したことにより、芦有開発から、小動物園の動物・ボート・水遊び器具・旧京都市電のチンチン電車2両などを、買収した。[1]

1979年に開業した「ザ・ループコースター」は、ケーブルリフトによって車両を巻き上げ、ロック解除がされると降下し後ろ向きでループを通過、反対側の坂を上昇すると今度は前向きでループを通過するという、当時世界最高・世界最速を誇った往復式コースターであった。しかし、むち打ちを訴える乗客が多発したため、開業から数か月後には、巻き上げのロック解除の高さを低くし、車両を4両から6両に増やした。

1995年(平成7年)10月28日、回転式のアトラクション「レインボー」から、当時小学1年生だった姫路市在住の少女が、安全レバーの下を通る形で座席から滑り落ち、気づいた父親が声を上げ、従業員が非常停止ボタンを押したが間に合わず、10mの高さより落下して死亡するという事故が発生した[2]

この事故の影響や平成不況、園内の老朽化、少子化、レジャーの多様化なども相まって、晩年は全盛期の集客数の半分以下にとどまり、2000年(平成12年)5月28日に閉園し、同年7月20日には跡地に東条湖おもちゃ王国が開業した。閉園後も前述の「ザ・ループコースター」の駅舎と巻き上げ部分のレールの一部が残されている。

入場者数

編集
年度
1986 447,000
1987 595,000
1988 546,000
1989 591,000
1990 527,000
1991 580,000
1992 550,000
1993 430,000

脚注

編集
  1. ^ 『芦有ドライブウェイの歩み』芦有開発株式会社、1995年、75頁。 
  2. ^ 遊戯施設の事故事例(国内) - 国土交通省国土技術政策総合研究所(PDFファイル)

参考文献

編集
  • 東条町史

関連項目

編集

座標: 北緯34度55分51.1秒 東経135度3分46.8秒 / 北緯34.930861度 東経135.063000度 / 34.930861; 135.063000 (東条湖おもちゃ王国)