横室の大カヤ。2018年6月2日撮影。

横室の大カヤ(よこむろのおおカヤ)は、群馬県前橋市富士見町横室(旧:勢多郡富士見村大字横室)にあるカヤ巨木である。大正9年(1920年)7月17日に国の天然記念物に指定された[1][2]

生育地は当地の旧家金沢家の所有地であるが、一般に開放されており自由に見学できる[3]

由来編集

 
 
横室の
大カヤ
横室の大カヤの位置
 
根回り。2018年6月2日撮影。

横室の大カヤは赤城山南麓を西から東に流れる用水路の大正用水と群馬県道101号線の交わる地点から、用水路沿いに30メートルほど下流右岸金網で囲まれた場所に生育している。この場所は横室地区の旧家金沢家の所有地で、かつて同家の東方にあった諏訪神社の跡地に当たる[4][5][6]

金沢家の系図によれば、寛延2年(1749年)に同家の祖先が家の東方にあるカヤの大木の近くに諏訪神社を奉祀した際、このカヤの木をご神木として崇め奉り、大切に保護してきたという[7]。その後、明治40年(1907年)に諏訪神社が村内の赤城神社合祀され、跡地となった諏訪神社旧境内は金沢家によって買い取られ、それ以来カヤの木は金沢家によって管理されている[4][5][6]。横室のカヤはカヤの巨樹の代表的なものとして大正9年(1920年)7月17日に国の天然記念物に指定された[1][2]

平成12年(2000年)に計測された記録によれば樹高は24メートル、幹囲は8.1メートル[8]、根回り13.2メートル、樹冠幅は17メートル[6]。平成3年(1991年)に当時の環境庁がまとめた第4回自然環境保全基礎調査によれば樹齢は300年以上[9]旧富士見村によって設置された現地案内版では推定樹齢1,000年以上とされている[3]

カヤは雌雄異株であるが横室の大カヤは雌株である[10]

毎年10月頃にはカヤの実が実り、緑の大きな果実や茶色の種子がはみ出したものまで樹の下一面にカヤの実が落ち、周囲に独特の香りが立ち込める。かつては4(約720リットル)も採れ、食用にしたり油を搾って利用したという[4][5][6]

交通アクセス編集

所在地
  • 群馬県前橋市富士見町横室1013[1]
交通

脚注編集

  1. ^ a b c 横室の大カヤ(国指定文化財等データベース) 文化庁ウェブサイト、2018年6月14日閲覧。
  2. ^ a b 横室の大カヤ(文化遺産オンライン) 文化庁ウェブサイト、2018年6月14日閲覧。
  3. ^ a b 横室の大カヤ 国指定天然記念物(前橋市) 群馬Travel&Portal WEB GUNMA 2018年6月14日閲覧。
  4. ^ a b c 安盛博(1983)、pp.121-123
  5. ^ a b c 安盛博(1989)、pp.56-57
  6. ^ a b c d 加藤編、安盛博(1995)、p.405、p.407
  7. ^ 環境庁編(1991)、群馬県/故事・伝承一覧表10-79。
  8. ^ 横室の大カヤ 環境省巨樹・巨木林データベース2018年6月14日閲覧。
  9. ^ 環境庁編(1991)、群馬県/巨樹・巨木林調査票の要約(一覧表)10-41。
  10. ^ 渡辺(1999)、P.121。

参考文献・資料編集

  • 加藤陸奥雄他編集、1995年3月20日 第1刷発行、『日本の天然記念物』、講談社 ISBN 4-06-180589-4
  • 安盛博、1983年3月30日 発行、『上州の大樹を尋ねて』、みやま文庫 /ASIN B000J751WG
  • 安盛博、1989年3月10日 発行、『<群馬県>巨樹・名木巡り』、牧野出版 ISBN 4-89500-002-8
  • 環境省編集、1991年5月30日 発行、『日本の巨樹・巨木林(関東版Ⅰ)』、大蔵省印刷局 ISBN 4-17-319202-9
  • 渡辺典博、1999年3月15日 初版第1刷、『巨樹・巨木 日本全国674本』、山と渓谷社 ISBN 4-635-06251-1

関連項目編集

外部リンク編集

座標: 北緯36度26分29.2秒 東経139度3分20.2秒 / 北緯36.441444度 東経139.055611度 / 36.441444; 139.055611