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解説編集

師匠の仇討ちを果たす格闘家の活躍を描いた物語で、千葉真一企画に関わり、香港ヤン・スエ原案を担当し、格闘モチーフとした作品[2]。千葉扮する主人公が複数のムエタイ戦士や猿拳を操る刺客たちと戦うシーンは、実際に殴打技蹴り技を身体へ打撃しており、ノーマルスピードからハイスピードへ切り替わりながら、ワンカットで撮影された[3]。前年の映画子連れ殺人拳』でも採用されており、当時はコンピューターグラフィックスがなかったためにこのような工夫が施され、信憑性と凄みのある格闘が表現されている[3]。自らを強くするために主人公が電流を全身に流して反射神経を鍛錬するシーンなども加わり[2][4]、ストーリーの随所に空手道カンフー・ムエタイの活劇が展開されていく。主な脇役には、主人公に空手を教わり神秘的な笛を吹くタイ王国志穂美悦子麻薬シンジケート用心棒にヤン・スエ、麻薬取締官には沖縄県出身でアメリカ合衆国へ移住した空手家山下タダシ[注釈 1]敵役には擬斗を兼務している鹿村泰祥[注釈 2]、主人公の師匠にはメイクアップアーティストが本職である香港の方圓[注釈 3]、主人公を慕う少年に陳銅民の長男・陳可辛[5]、など各国からキャスティングされた。猿拳を操る刺客にはジャパンアクションクラブ (JAC ) から栗原敏春田三三夫・片山小源太・古賀弘文らが配役され、主人公と彼らのスピーディーで迫力ある戦闘は見せ場に仕上がっている。

本編全てがバンコクではチャオプラヤー川セーンセープ運河ジム・トンプソンの家や、クウェー川パッタヤーなど、タイ王国で2か月のロケーション撮影を費やされた[2][4]。千葉真一にとって映画『東京-ソウル-バンコック 実録麻薬地帯』以来の滞在となり、かつてテレビドラマキイハンター』がタイ王国で放映されていたため、千葉は注目を浴びていた。俳優スタッフは、タイ王国・日本・香港・アメリカ合衆国などから参加している。各国で封切り公開された際には字幕を加えられたが、日本・アメリカ合衆国では自国の言語吹き替えしており、声優クレジットタイトルに表記されていない。本作は1991年ロサンゼルス[6]2004年2月29日にはフィンランドNight Visions Film Festival にてリバイバルされた。

ストーリー編集

バンコクの武闘家・陳坤漢に育てられ、空手を修練してきた無音笛だが、父のように思っていた陳は高弟のサムアンに殺されてしまった。仇を討とうと無音笛はサムアンに挑むが、瀕死の重傷を負い死の淵を彷徨う。サムアンは麻薬シンジケートのボスに取り入り、密売人として暗躍し始めた。数か月間意識を失っていた無音笛は、中国人の父を持つタイ人の娘・梨花に救われる。神秘的な笛の音と電気メカ治療で、奇跡的に回復していく無音笛は修練を再開した。シンジケートの殲滅を決意し、打倒サムアンとその背後にいるボスの正体を暴くため、無音笛は多くの刺客と死闘を繰り広げていく。

キャスト編集

スタッフ編集

脚注編集

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注釈
  1. ^ 1974年から1975年に公開された映画『ザ・カラテシリーズ』に主演している。
  2. ^ a b c 香港映画を中心に活動する殺陣師・アクションコーディネイター・俳優監督プロデューサー日本の湯浅剣友会出身。ジミー・ウォングの作品に参加したほか、『怒れるドラゴン 不死身の四天王』『ゴッド・ギャンブラー』などにも出演した。
  3. ^ a b 香港映画『四千金』『空中小姐』『野玫瑰之戀』『星星 月亮 太陽』『千嬌百媚』『紅樓夢』『香港ノクターン香江花月夜)』などで、メイクアップを担当した映画スタッフである。
出典
  1. ^ a b c 陳銅民 Chan Tung-Man” (広東語). 香港影庫 HKMDB. 2012年9月24日閲覧。
  2. ^ a b c 激殺! 邪道拳”. 日本映画製作者連盟. 2012年9月24日閲覧。
  3. ^ a b 中村カタブツ『極真外伝 〜極真空手もう一つの闘い〜』ぴいぷる社、1999年、172 - 186頁。ISBN 4893741373
  4. ^ a b 映画 激殺! 邪道拳”. 映画データベース - allcinema. 2012年9月24日閲覧。
  5. ^ 世紀.陳可辛.光影情書﹕我的兒子陳可辛” (中国語). 明報網站 (2012年3月26日). 2013年7月19日閲覧。
  6. ^ “「カラテのチバ」15年ぶりリバイバルで脚光 ハリウッド映画主演 千葉真一 再び旋風だ”. スポーツニッポン (毎日新聞社). (1991年3月26日) 

関連項目編集

外部リンク編集