王子と踊子』(おうじとおどりこ、The Prince and the Showgirl)は、1957年アメリカ合衆国ロマンティック・コメディ映画。ヨーロッパ某国の摂政大公とアメリカ人女優の恋愛を描いている。DVDのタイトルとしては『王子と踊り子』となっているものも存在する。

王子と踊子
The Prince and the Showgirl
ポスター(1957年)
監督 ローレンス・オリヴィエ
脚本 テレンス・ラティガン
原作 テレンス・ラティガン
眠りの森の王子英語版
製作 ローレンス・オリヴィエ
製作総指揮 ミルトン・H・グリーン
マリリン・モンロー[1]
出演者 マリリン・モンロー
ローレンス・オリヴィエ
音楽 リチャード・アディンセル
撮影 ジャック・カーディフ
編集 ジャック・ハリス英語版
製作会社 ワーナー・ブラザース
配給 ワーナー・ブラザース
公開 アメリカ合衆国の旗 1957年6月13日
日本の旗 1957年10月5日
上映時間 115分
製作国 アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国
イギリスの旗 イギリス
言語 英語
ドイツ語
フランス語
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エルシー役のマリリン・モンロー(宣材写真)

劇作家テレンス・ラティガンによる1953年イギリスの舞台劇『眠りの森の王子英語版』(ロンドンでの初演はローレンス・オリヴィエヴィヴィアン・リーが主演)を原作としている[2]マリリン・モンローが映画化権を購入し、ラティガン本人が映画の脚本を担当した。

邦題では「Prince」を「王子」と訳しているが、この場合の「Prince(プリンス)」は「大公」の意味である。

ストーリー 編集

1911年6月、カルパチア王国の若き国王ニコラス8世(ジェレミー・スペンサー)とその実父で摂政であるチャールズ大公(ローレンス・オリヴィエ)は、ジョージ5世戴冠式に出席するためにロンドンにやって来た。英国外務省が接待で連れて行ったミュージカルで、大公は端役のアメリカ人女優エルシー(マリリン・モンロー)と出会い、その可愛らしさに一目惚れする。カルパチア大使館に招待されたエルシーは大公の下心を見抜いて逃げ出そうとするが、高齢の無邪気な皇太后に気に入られ、王侯貴族に混じって戴冠式に列席することになる。

大公の息子である16歳の国王は、国の民主化を図るために、父親から政治の実権を奪う謀反を企てていた。大公はその計画を見抜き、常に国王を監視している。天真爛漫なエルシーは、父子の話し合いで問題を解決させるために、冷え切っている国王と大公の仲を取り持ち始める。

無邪気でセクシーなエルシーに翻弄されながらも大公はエルシーに惹かれ、2人は熱い一夜を過ごす。翌朝、浮かれた様子の大公は国王に対して父親としての愛情を率直に示す。大公は帰国にあたってエルシーを連れて行こうとするが、それを知ったエルシーは立場をわきまえ、やんわりと辞退する。大公とエルシーは互いに想いを残しながらも穏やかに別れる。大公を見送ったエルシーは、大公や皇太后、国王から授かった記念の品を大事そうに抱えて大使館を後にする。

キャスト 編集

日本語吹替 編集

役名 俳優 日本語吹き替え
フジテレビ テレビ朝日
チャールズ大公 ローレンス・オリヴィエ 久松保夫[3] 黒沢良
エルシー・マリーナ マリリン・モンロー 向井真理子
ニコラス8世 ジェレミー・スペンサー英語版 安永憲自 水島裕
皇太后 シビル・ソーンダイク英語版 木下ゆず子 寺島信子
ノースブルック リチャード・ワティス英語版 真木恭介 大木民夫
ホフマン大佐 エズモンド・ナイト英語版 緑川稔 宮川洋一
サニングデール婦人 マキシン・オードリー英語版
コールボーイ ハロルド・グッドウィン英語版
メイジー ジーン・ケント英語版 前田敏子
外務官 デヴィッド・ホーン英語版

出典 編集

  1. ^ クレジットなし。The Prince and the Showgirl Full Cast & Crew” (英語). IMDb. 2020年9月4日閲覧。
  2. ^ 眠りの森の王子”. 青空文庫. 2011年6月15日閲覧。
  3. ^ 久松 保夫”. 株式会社青二プロダクション. 2020年9月4日閲覧。

関連項目 編集

外部リンク 編集