田村哲夫
田村 哲夫(たむら てつお、1936年2月26日 - )は、日本の教育者。学校法人青葉学園理事長、学校法人渋谷教育学園理事長 兼 学園長。渋谷教育学園幕張中学校・高等学校前校長、渋谷教育学園渋谷中学高等学校前校長。藍綬褒章受章。
たむら てつお 田村 哲夫 | |
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生誕 |
1936年2月26日(88歳) 東京府 |
国籍 | 日本 |
出身校 | 東京大学法学部 |
職業 | 教育者、実業家、翻訳家 |
肩書き |
学校法人青葉学園理事長 学校法人渋谷教育学園理事長 |
栄誉 |
藍綬褒章 旭日中綬章 |
来歴・人物
編集1936年2月26日、東京府生まれ。麻布中学校・高等学校を経て、1958年に東京大学法学部を卒業し、住友銀行に入行[1]。
1962年に同行を退き、学校法人渋谷教育学園理事に。1970年からは同学園理事長。1971年に株式会社日本コンピュータ学院研究所(現:ランドコンピュータ)を設立[2]。学園経営においては、2000年以降、渋谷教育学園幕張中学校・高等学校を首都圏屈指の進学校に押し上げ[3]、また、従来からあった、渋谷女子高等学校を廃止して渋谷教育学園渋谷中学校・高等学校を新設、進学校化に取り組んだ。学園教育の場においては、年に6度ほど学園長講話(旧校長講話)という生徒と対話する時間を設けている[4]。
学校法人渋谷教育学園理事長、同学園幕張中・高校校長、同学園渋谷中・高校校長のほか、学校法人青葉学園理事長、母校の学校法人麻布学園理事、さらに日本私立中学高等学校連合会会長[5]、日本ユネスコ国内委員会会長、中央教育審議会委員などを務める[1]。中教審委員在任中、ゆとり教育を推進した。
家族・親族
編集- 父・田村國雄 - 目黒商業女学校(現・学校法人田村学園)創立者、東京商科大学(現・一橋大学)卒業[7][8]
- 母・田村ラク - 日本女子大学校中退[9]
- 兄・田村邦彦 - 学校法人田村学園学園長、東京大学法学部卒業[2][8]
- 甥(兄の長男)・田村嘉浩 - 学校法人田村学園理事長、東京大学法学部卒業[9]
- 弟・田村秀雄 - ランドコンピュータ代表取締役会長、三豊企業社長、慶應義塾大学法学部法律学科卒業[2][8]、娘婿は泉田裕彦
- 義兄(姉の夫)・金森務 - 明星セメント社長、東京大学経済学部卒業[9]
- 妹・高梨節子 - 慶應義塾大学経済学部卒業[9]
- 義弟(妹の夫)・高梨兵左衛門(真一郎)- キッコーマン常務[9]
- 岳父(妻の父)・松井実 - 三建設備工業創業者、会長[10][9]
- 妻・和子 - 聖心女子大学文学部英文科卒業[9]
- 長女・高際伊都子 - 渋谷教育学園渋谷中学高等学校校長、東洋英和女学院中学部・高等部元教員(数学)、慶應義塾大学理工学部数理科学科卒業[9][11]
- 長男・田村聡明 ‐ 渋谷教育学園幕張中学校・高等学校校長、慶應義塾大学経済学部卒業[9]
- 二男・高梨和也 - 妹夫妻の養子、東京大学工学部応用化学科卒業、同大学院工学系研究科応用化学専攻博士課程修了[9]
自調自考
編集自分で調べ、自分で考えるという意味の渋谷教育学園の教育目標である。英訳するとアクティブラーニングという。同様の教育理念をモットーとする学校としては武蔵中学校・高等学校がある[12][13]。
田村が校長を務める各学校の各教室の壁[注 1]には、彼が書いた「自調自考」が掛けられている[14]。
自調自考教育の一環として、道徳の時間に特別授業「学園長講話」を設け、直接生徒に対して自立と依存について語りかけている。中学1年生から高校3年生まで順に、「人間関係」「自我のめざめ」「新たな出発」「自己の社会化」「自由とは」「自分探しの旅立ち」というテーマを設けている[15]。
社会的活動
編集- 日本私立中学高等学校連合会会長(2004年 - 2008年)
- 日本ユネスコ国内委員会会長
- 文部科学省中央教育審議会委員(第1期、第2期、第4期)
著作・翻訳
編集- 『心の習慣』 東京書籍 ISBN 4487793424 1998年
- 『アメリカの反知性主義』 リチャード・ホーフスタッター(Richard Hofstadter)著、田村哲夫 翻訳 みすず書房 ISBN 4622070669 2003年
- 『教えて! 校長先生 渋谷教育学園はなぜ共学トップになれたのか』中央公論新社〈中公新書ラクレ〉 ISBN 4121505433 2015年
参考文献
編集田村哲夫 (2015). 教えて!校長先生 渋谷教育学園はなぜ共学トップになれたのか. 中央公論新社. ISBN 978-4-12-150543-9
脚注
編集注釈
編集- ^ 天井の低い一部教室を除いて黒板の上。
出典
編集- ^ a b c 著訳者紹介 - 田村哲夫 みすず書房
- ^ a b c 沿革 株式会社ランドコンピュータ
- ^ 【親も知らない今どき入試】東大&京大合格者10年前との伸び率比較ランク 渋幕と日比谷がトップ - 政治・社会 - ZAKZAK 2023年1月1日閲覧
- ^ 教育目標 | 渋谷教育学園渋谷中学高等学校 2017年7月15日閲覧
- ^ 日本私立中学高等学校連合会 中高連ネット 沿革・歴代会長
- ^ “平成26年春の叙勲 旭日中綬章受章者”. 内閣府. p. 2 (2014年4月). 2015年5月1日時点のオリジナルよりアーカイブ。2023年2月5日閲覧。
- ^ 建学の精神・基本理念多摩大学
- ^ a b c 『人事興信録』第43巻、金森務の項
- ^ a b c d e f g h i j 『人事興信録』第38巻、田村哲夫の項
- ^ 会社の歴史三建設備工業
- ^ “[第19回] 高際 伊都子 | 慶應義塾大学理工学部”. www.st.keio.ac.jp. 2022年9月2日閲覧。
- ^ 田村 2015, pp. 46–47.
- ^ 武蔵中学校 エデュケーション ダイヤモンド
- ^ 田村 2015, pp. 48.
- ^ 田村 2015, pp. 63–76.