石川真佑

日本の女性バレーボール選手 (2000-)

石川 真佑(いしかわ まゆ、2000年5月14日 - )は、日本の女子バレーボール選手

石川 真佑
Mayu Ishikawa
基本情報
国籍 日本の旗 日本
生年月日 (2000-05-14) 2000年5月14日(24歳)
出身地 愛知県岡崎市
ラテン文字 Mayu Ishikawa
身長 174cm
体重 65kg
血液型 AB型[1]
高校 下北沢成徳高等学校
選手情報
所属 イタリアの旗 イゴール・ゴルゴンゾーラ・ノヴァーラ
背番号 10
ポジション OH
指高 226cm
利き手[1]
スパイク 300cm
ブロック 290cm[1]
所属歴
2019-2023 東レアローズ
2023-2024 イル・ビゾンテ・フィレンツェ
2024- イゴール・ゴルゴンゾーラ・ノヴァーラ
獲得メダル
 日本
ネーションズリーグ
2024 バンコク
アジア選手権
2019 ソウル
U20世界選手権大会
2019 メキシコ
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来歴

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愛知県岡崎市出身[2]岡崎市立矢作南小学校3年生の時に姉と兄(石川祐希)がやっていたバレーボールに興味を持ち安城北ラビッツに入団する[2]

中学校は地元岡崎ではなく、長野市立裾花中学校に越境進学する。中学校時代には全日本中学校バレーボール選手権大会に3年連続出場し、2013年(1年次)と2015年(3年次)の2回優勝を果たした。その栄誉を讃えられて長野県体育協会から記念品が贈呈された[3][4]

2016年に中学校を卒業すると、下北沢成徳高等学校に進学。高校1年からレギュラー選手となり、平成28年度全国高等学校総合体育大会ソルトアリーナ防府)では決勝で宮部藍梨水杉玲奈がいた金蘭会高等学校を3-0で下して優勝[5]。さらにその冬(2017年1月)の第69回全日本バレーボール高等学校選手権大会では決勝で就実高等学校を3-0で下して全国制覇を達成した[6]

2018年度の高校3年次ではチームの主将に就任。同年の平成30年度全国高等学校総合体育大会サオリーナ)では1年次と同じ金蘭会高等学校との決勝で3-0と下して2年ぶり3度目の大会制覇を達成[7]。続いて秋の第73回国民体育大会三国体育館)の少年女子バレーボール競技の部では東京都代表として大阪府代表の金蘭会高等学校を3-1で下し、高校総体との二冠を達成[8]。その年の冬(2019年1月)の第71回全日本バレーボール高等学校選手権大会では三冠を賭けて挑んだが、東九州龍谷高等学校との準決勝で2-3で敗れて夢は潰えた[9]

実業団入り以後

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2019年1月16日、下北沢成徳でチームメイトだった野呂加南子大﨑琴未と共にV・プレミアリーグ東レアローズに入団内定選手として発表され[10]、卒業前ながらも早速2018/19シーズンファイナル8の久光製薬スプリングス戦(2019年3月9日、花巻市総合体育館アネックス)で先発出場、Vリーグデビューを果たした[11]

2019年4月、バレーボール日本女子代表として初登録[12]。7月に行われた第20回女子U20(ジュニア)世界選手権大会(メキシコレオンおよびアグアスカリエンテスにて開催)の代表メンバーにも選出され、キャプテンとして今大会の全8試合にスターティングメンバーとして出場。自身もMVPとベストアウトサイドヒッターに輝く活躍をみせ、日本チームの優勝に大きく貢献した[13]

続く8月には日本B代表[注 1]のメンバーとして、チームメイトの関菜々巳、水杉、大﨑と共に2019年バレーボール女子アジア選手権に出場。準決勝でキム・ヨンギョン擁する韓国を破るなど若手主体のチームながら優勝という快挙を成し遂げ[15][16]、自身もMVP・ベストアウトサイドスパイカーを獲得[17]。その活躍が日本代表監督の中田久美に評価されてA代表に抜擢される形で9月のワールドカップメンバー入り。大会本戦ではアメリカ戦と大韓民国戦でスターティングメンバーに起用され、いずれの試合でもチーム最多得点を挙げるなどの活躍を見せた[18][19]

2020-21シーズンも全23試合(ファイナルステージ含む)に出場と安定した成績を残し、チームのレギュラーラウンド全勝優勝に貢献。2021年には東京オリンピック日本代表の最終メンバーに選出され[20]、兄・石川祐希と共に2020東京五輪に出場。全5試合にフル出場と活躍した。2021-22シーズンも全試合に出場し502得点を記録(全体8位、日本人選手では井上愛里沙に次ぐ2位)、2022年度の日本代表にも選ばれ[21]、世界選手権の出場など東レだけでなく日本代表の主力として活躍。

2022-23シーズンは、前シーズンに井上愛里沙が樹立した最多得点の日本記録584を大幅に更新する735点を挙げ、Vリーグ日本記録賞を受賞[22]。その他、敢闘賞とベスト6も受賞するなど、チームのレギュラーラウンド優勝とシーズン準優勝に大きく貢献した[23]

2023年4月25日、同30日付でチームを退団することが発表されたが[24]、当初の一部スポーツ紙等での報道[25][26][27]通り5月22日にセリエA(イタリア1部リーグ)・イル・ビゾンテ・フィレンツェへの加入がホームページ上で正式に発表された[28]。2023年シーズンからは兄妹揃ってイタリアでプレーすることとなる。

2024年5月11日、セリエAのイゴール・ゴルゴンゾーラ・ノヴァーラとの2年契約が発表された[29][30]

人物・エピソード

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  • 2023年4月、東レの11シーズンぶりの優勝がかかるV1女子ファイナルのNECレッドロケッツ戦で、声を出してトスを呼び続けた。両チームで最多の68本の打数を記録し、重要なところで得点を重ね、セットカウント0-2からフルセットに持ち込んだ。最終セットで14-12とし、東レの優勝に王手をかけた段階で、セッターの関菜々巳は、最後は石川で決めるべく、石川にトスを集めた。しかし、石川はここで決め切ることが出来ず、東レは4連続失点で逆転負けを喫し、石川は試合後に泣き崩れた[31]。涙が止まらない石川を、ベテランの井上奈々朱が抱きかかえ労った。井上は、石川の試合に臨む姿勢がプロフェッショナルそのものだと讃えた[32]。最後まで石川にこだわったことは賛否を呼んだが、元日本代表の迫田さおりは、「大舞台で止められた悔しさ[注 2]を昇華させて大きく成長した、たくましい姿」と評した[31]

所属チーム

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球歴

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受賞歴

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個人成績

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V.LEAGUEの個人成績は下記の通り(ファイナルステージ含む)[33]

大会 チーム 出場 アタック バックアタック アタック
決定本数
ブロック サーブ サーブレシーブ 総得点























































V1 2018-19 東レ 8 7 13 7 0 53.8 0 0 0 - 1.00 0 - 10 0 0 2 1 -2.5 43 14 10 44.2 7 0 0 7
V1 2019-20 24 92 903 353 67 39.1 92 32 12 34.8 3.84 20 0.22 251 11 9 51 63 9.2 499 232 118 58.3 353 20 20 393
V1 2020-21 23 81 758 319 46 42.1 107 24 14 22.4 3.94 20 0.25 356 3 15 41 102 9.3 551 265 124 59.3 319 20 18 357
V1 2021-22 34 123 1177 456 94 38.7 120 30 15 25.0 3.71 37 0.30 489 13 12 53 136 9.4 775 416 173 64.8 456 37 25 518
V1 2022-23 37 146 1626 695 87 42.7 185 63 12 34.1 4.76 59 0.4 563 17 27 90 160 10.9 799 429 177 64.8 695 59 44 798
通算:5シーズン 126 449 4477 1830 294 40.9 504 149 53 29.6 4.08 136 0.30 1669 44 63 237 462 9.8 2667 1356 602 62.1 1830 136 107 2073

出演

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YouTube

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' 【カンテレ公式】カンテレバレーボール チャンネル

' 岡崎市公式

  • インターメスティック「Zoff」(2024年10月4日 - )[34]

その他

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脚注

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注釈

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  1. ^ 2019年アジア選手の日本女子代表は、相原昇監督指揮の下で若手中心で編成されたチームであった[14]
  2. ^ 2021年に開催された東京オリンピック韓国戦でも最終セットの同様な展開で決め切れず逆転負けを喫した。

出典

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  1. ^ a b c 「東レアローズ(女子)」『2021-22 V.LEAGUE公式プログラム チームの顔 2021年11月号』、日本文化出版、2021年11月、173頁、ASIN B09HG54WVS 
  2. ^ a b 「市政だより」きらり輝く岡崎人 石川真佑さん』(PDF)(プレスリリース)愛知県岡崎市、2019年9月1日https://www.city.okazaki.lg.jp/shiseidayori/p023463_d/fil/20190901.pdf2019年9月17日閲覧 
  3. ^ 記念品贈呈 平成25年度国体等優勝者”. 長野県スポーツ協会. 2019年9月17日閲覧。
  4. ^ 記念品贈呈 平成27年度国体等優勝者”. 長野県スポーツ協会. 2019年9月17日閲覧。
  5. ^ インターハイ女子 試合結果速報(B帳票)” (PDF). 日本バレーボール協会 (2016年8月25日). 2019年9月17日閲覧。
  6. ^ 下北沢成徳(東京)×就実(岡山)(B帳票)” (PDF). 日本バレーボール協会 (2017年1月8日). 2019年9月17日閲覧。
  7. ^ "インターハイ・バレーボール女子 下北沢成徳が3度目V、真っ向勝負で宿敵破る". 高校生新聞. 株式会社スクールパートナーズ. 5 August 2018. 2019年9月17日閲覧
  8. ^ 国体 成年女子は佐賀が連覇 少年女子は東京(下北沢成徳高校)が2冠” (HTML). 日本バレーボール協会 (2018年10月8日). 2019年9月17日閲覧。
  9. ^ "石川真佑、涙…兄妹3冠の夢散る 下北沢成徳が準決勝で敗退/春高バレー". サンケイスポーツ. 産業経済新聞社. 13 January 2019. 2019年9月17日閲覧
  10. ^ 内定選手について』(HTML)(プレスリリース)東レアローズ 女子バレーボール部、2019年1月16日https://www.toray-arrows.jp/women/schedule/topics/detail.html?key=F3E475E8E0CE129A49258384000C3A802019年9月17日閲覧 
  11. ^ V.LEAGUE DIVISION1 WOMEN 2018-19 ファイナル8)” (PDF). 一般社団法人日本バレーボールリーグ機構 (2019年3月9日). 2019年9月17日閲覧。
  12. ^ イザ!(2019年4月1日)
  13. ^ a b 第20回女子U20(ジュニア)世界選手権大会”. 日本バレーボール協会 (2019年7月12日). 2021年10月26日閲覧。
  14. ^ "アジア女子選手権/世界のトップを知る機会に". 月バレcom. 日本文化出版. 7 August 2019. 2021年2月21日閲覧
  15. ^ a b 第20回アジア女子選手権大会 2大会連続5度目の優勝”. 公益財団法人日本バレーボール協会 (2019年8月25日). 2022年6月13日閲覧。
  16. ^ 全日本女子Bチーム、韓国やタイを破りアジア選手権で優勝”. バレーボールマガジン (2019年8月25日). 2022年6月13日閲覧。
  17. ^ 月バレ.com
  18. ^ "19歳・石川、苦しむ日本の光明 バレー女子W杯". 日経電子版. 日本経済新聞社. 17 September 2019. 2021年2月21日閲覧
  19. ^ "石川真佑がルーキーの定石を覆す活躍。W杯では逆境での起用に応えた". WEB Sportiva. 集英社. 18 May 2020. p. 1-3. 2021年2月21日閲覧
  20. ^ 第32回オリンピック競技大会(2020/東京)火の鳥NIPPON出場内定選手12人決定”. 日本バレーボール協会 (2021年6月30日). 2021年8月9日閲覧。
  21. ^ 2022年度女子日本代表チーム 選手・監督・スタッフ”. 公益財団法人日本バレーボール協会. 2022年6月15日閲覧。
  22. ^ 東レアローズ・石川真佑選手 日本人最多得点記録 更新のお知らせ”. V.LEAGUE (2023年3月5日). 2023年4月23日閲覧。
  23. ^ 歴史に残る激闘のファイナル制しNECが優勝”. V.LEAGUE (2023年4月22日). 2023年4月23日閲覧。
  24. ^ 選手の退団について”. 東レアローズ女子バレーボール部. 2023年4月25日閲覧。
  25. ^ “女子日本代表の石川真佑、イタリア1部リーグへ/バレー”. サンケイスポーツ. 共同通信. (2023年3月29日). https://www.sanspo.com/article/20230329-IEKCKETW4JMQJDLO2ORAPAE2E4/ 2023年4月23日閲覧。 
  26. ^ “【Vリーグ】東レ11季ぶりV逃す 来季イタリア移籍の石川真佑「勝たせてあげられなくて悔しい」”. 日刊スポーツ. (2023年4月22日). https://www.nikkansports.com/sports/news/202304220001450.html 2023年4月23日閲覧。 
  27. ^ バレー女子石川、イタリアへ 兄はミラノ残留”. 共同通信 (2023年4月25日). 2023年4月26日閲覧。
  28. ^ SOL LEVANTE SUL BISONTE, DAL GIAPPONE ARRIVA MAYU ISHIKAWA”. Azzurra Volley Firenze. 2023年5月22日閲覧。
  29. ^ 女子日本代表の石川真佑がイタリアのノヴァーラに移籍 | 月バレ.com【月刊バレーボール】”. 月バレ.com【月刊バレーボール】 | 月刊バレーボールが運営するバレー情報サイト (2024年5月11日). 2024年5月11日閲覧。
  30. ^ Maddaluno, Giuseppe (2024年5月11日). “Mayu Ishikawa è il primo volto nuovo della Igor Volley 2024-2025 | Igor Novara Volley - AGIL Volley” (イタリア語). 2024年5月11日閲覧。
  31. ^ a b “頂点にあと一歩届かなかった東レ トスを呼び続けたエース石川真佑、迫田さおりさんが見た「覚悟」”. 西スポWEB OTTO. (2023年4月29日). https://nishispo.nishinippon.co.jp/article/786528 2023年4月29日閲覧。 
  32. ^ 坂口功将 (2023年5月3日). “敗戦に涙する石川真佑を抱きしめた井上奈々朱「いちばんにはお疲れさまと伝えたくて」”. 月バレ.com (日本文化出版). https://www.getsuvolley.com/230503_ishikawa 2023年5月11日閲覧。 
  33. ^ 石川真佑|選手別成績|Vリーグ オフィシャルサイト”. Vリーグ機構. 2023年4月26日閲覧。
  34. ^ プロバレーボールプレーヤーの"石川祐希、真佑"兄妹がCM初共演 メガネブランド「Zoff」新TVCM「Zoff meets 石川兄妹」篇を2024年10月4日(金)から全国で放送開始』(プレスリリース)株式会社インターメスティック、2024年10月4日https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000728.000002864.html2024年10月4日閲覧 

外部リンク

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