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神戸新交通

日本の兵庫県神戸市で新交通システムを運営する鉄道会社

神戸新交通株式会社(こうべしんこうつう、: Kobe New Transit Co., Ltd.)は、兵庫県神戸市で2つの自動案内軌条式旅客輸送システム(AGT)路線を運営している、神戸市などの出資による第三セクター方式の鉄道事業者である。本社は神戸市中央区港島六丁目6番地の1。

神戸新交通株式会社
Kobe New Transit Co., Ltd.
神戸新交通ロゴマーク
神戸新交通本社ビル
神戸新交通本社ビル(神戸市中央区)
種類 株式会社
市場情報 非上場
略称 新神交、KNT、新交通、ポートライナー、六甲ライナー
本社所在地 日本の旗 日本
650-0045
兵庫県神戸市中央区港島六丁目6番地の1
設立 1977年昭和52年)7月18日
業種 陸運業
法人番号 7140001011983
事業内容 旅客鉄道事業(第1種鉄道事業者)、販売事業、賃貸事業、建設事業 他
代表者 代表取締役社長 後藤範三
資本金 1億円
(2019年3月31日現在[1]
発行済株式総数 485万3200株
(2019年3月31日現在[1]
売上高 75億8957万2000円
(2019年3月期[1]
営業利益 12億5354万4000円
(2019年3月期[1]
純利益 7億1260万9000円
(2019年3月期[1]
純資産 72億2562万5000円
(2019年3月31日現在[1]
総資産 346億8707万3000円
(2019年3月31日現在[1]
従業員数 168人(2016年7月期)
決算期 3月31日
主要株主 神戸市 77.36%
(2019年3月31日現在[1]
外部リンク https://www.knt-liner.co.jp/
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スルッとKANSAIでカードに印字される符号はKSであり、略字は新神交である。

目次

歴史編集

  • 1977年(昭和52年)7月18日 設立。
  • 1981年(昭和56年)2月5日 ポートアイランド線が開業。日本初の実用的な新交通システムおよび世界初の自動無人運転方式。
  • 1990年(平成2年)2月21日 六甲アイランド線が開業。
  • 2006年(平成18年)
    • 2月2日 ポートアイランド線が神戸空港まで複線化・延伸開業。運賃を均一制から対キロ区間制に変更。
    • 7月1日 ICカード「PiTaPa」がポートアイランド線・六甲アイランド線で利用可能になる。
  • 2014年(平成26年)3月1日 交通系ICカード全国相互利用サービス対応開始(詳細は「運賃」の節を参照)[2]
  • 2017年(平成29年)4月15日 IC乗車カード「ICOCA」の発売を開始[3]
  • 2019年(平成31年)4月25日 連帯保証人や返済期限などを内規に定めていない不透明な社員への貸付制度が行われていたことが、新聞報道で明るみに出る。神戸市が久元喜造市長名で監査請求[4][5]

路線編集

日本国内で唯一、複数の新交通システム(AGT:自動案内軌条式旅客輸送システム)路線を運営している。車両基地を除く全線が高架構造で、自動列車運転装置(ATO)による自動無人運転が行われている。路線の免特許上は軌道法に基づく軌道区間と鉄道事業法に基づく鉄道区間(第一種鉄道事業)とが混在している。

車両編集

新交通システムの特性上、いずれの車両も急曲線・急勾配および自動無人運転に対応できる設計となっており、車輪にゴムタイヤを使用して高加速・高減速性能をもつ。全車両が川崎重工製であり、特にポートアイランド線では同社の技術が採用された。

当初は、公式な形式表記は「系」ではなく「」を使用しており、日本の鉄軌道事業者ではまれなケースであった。近年では、2020型登場時のプレスリリースなど「形」を使う例が神戸新交通および神戸市の公式サイトで見られ「型」表記がされていない。なお、そのプレスリリース内の本文では、当初「型」表記で登場した2000型や1000型も「形」表記となっており、現在の公式な形式表記は不明である。車体側面には車両番号が付けられており、数字表記のみの1000型を除き「KNT-○○○○」と表記する。車両番号の付与方法は、千の位で型式を、百の位で号車番号を、十ならびに一の位で編成番号を示す。

運用中の車両編集

  • 2000型(ポートアイランド線)
  • 2020型(ポートアイランド線)
  • 1000型(六甲アイランド線)
  • 3000形(六甲アイランド線)

過去の車両編集

  • 8000型(ポートアイランド線)

運賃編集

大人普通旅客運賃(小児は半額・10円未満切り上げ)。2014年4月1日改定。

区数 運賃(円)
1区(初乗り2km) 210
2区(3 – 5 km) 250
3区(6 – 8 km) 280
4区(9 km) 330

ポートアイランド線の南公園駅中埠頭駅・北埠頭駅は運賃計算上、みなとじま駅と同一とみなされているほか、みなとじま駅を経由する定期券に関しても、南公園駅・中埠頭駅・北埠頭駅でも乗降可能である。中公園駅、市民広場駅発着の運賃についても、みなとじま駅発着とみなして計算した場合の運賃と比較して安い方となっている。

三宮駅から環状線を経由して三宮駅に戻ってくると運賃は250円となる。

2006年2月1日まではポートアイランド・六甲アイランド両線とも240円均一となっていた。ポートアイランド線が神戸空港まで延伸された翌2日から両線とも距離制に改定されたが、その際は既存区間が値上げにならないように配慮された。この結果近距離では値下げとなった。

交通系ICカードは、全国相互利用対応カードPiTaPaICOCAKitacaSuicaPASMOmanacaTOICAnimocaはやかけんSUGOCA)が利用できる。神戸新交通でもICOCAを販売しているが、それは大人用のみの上に一部の駅の券売機での販売に留まっている。また自社内においてICOCA定期券は取り扱っていない。2019年3月1日阪急電鉄阪神電気鉄道能勢電鉄北大阪急行電鉄がICOCA及びICOCA定期券の販売を開始することにより、ICOCAを取り扱う鉄道事業者では唯一ICOCA定期券を取り扱わないこととなる。

2017年3月31日まで発売していたスルッとKANSAI対応カードは、神戸市交通局と同じ「スルッとKANSAIこうべカード」だった。

また、好調な利用状況から、2017年4月1日には全線の通学定期運賃を約2割値下げするなども行われている[6]

付帯事業編集

テナント編集

  • ステラ三宮ビル
  • 市民病院前ビル
  • ステーションパーク ヴィアーレ
  • リオス

イベント編集

  • K・N・T ライナーウォーク
  • ポートライナーフェスティバル
  • 六甲ライナーフェスティバル

など

経営状況について編集

累積損失の解消を目的に、2015年度に240億円から1億円への減資を行った[7][8]。資本金から剰余金への振替を行ったことにより財務内容は改善。元々単年度収支では毎年黒字を計上していたが、近年[いつ?]ポートアイランド内の企業進出等の影響で乗車人員が大幅に上昇するなど、過去最高の乗車人員を毎年更新し続ける程であり健全な経営状態と言える。なお、減資前の2014年度決算時点の累積赤字はおよそ201億円強にのぼっており[9]、これは2006年度決算段階で見れば、神戸市の外郭団体の中で最も大きな累積赤字額であった[10][11]

労使の問題編集

2014年度以降、労働組合の役員1人が会社の承認を得ず職場を離れて組合活動をするヤミ専従が行われていたことが判明。発覚した2018年には、役員の降格人事を行った[12]

2019年3月、市議会の指摘により、社内で周知されていない特別貸付制度を利用して特定の社員に2000万円超の資金が貸し付けられていたことが発覚。貸付金は返還されたが、久元喜造市長は神戸新交通の財務に疑義があるとして、神戸市監査委員に対し地方自治法に基づく監査を要求した[13]

脚注・出典編集

  1. ^ a b c d e f g h 平成30年度決算 (PDF) - 神戸新交通
  2. ^ 3月1日より、神戸新交通(ポートライナー・六甲ライナー)で全国相互利用サービス対応開始! - PiTaPa.com、2014年3月1日(インターネットアーカイブによる2014年4月2日のアーカイブ)
  3. ^ 神戸新交通におけるICOCAの発売開始日について - 神戸新交通、2017年2月3日
  4. ^ 神戸新交通 不適切融資か 市長が監査請求 社員1人に2188万円 神戸新聞 2019年4月26日
  5. ^ 神戸市監査委員による弊社の事務処理等の適否に関する監査について(お詫び) 神戸新交通ニュースリリース 2019年4月26日
  6. ^ “平成29年4月1日より通学定期運賃を値下げします。” (プレスリリース), 神戸新交通, (2017年2月10日), http://www.knt-liner.co.jp/news/3546/ 2018年9月3日閲覧。 
  7. ^ 平成27年度決算 (PDF) - 神戸新交通
  8. ^ 神戸新交通株式会社事業概要 外郭団体に関する特別委員会資料 (PDF) - 神戸市
  9. ^ 神戸新交通が公表している平成26年度の決算 (PDF) によれば、利益剰余金が-201億9,243万円計上されている。
  10. ^ 赤字「外郭」見直しへ/神戸市 神戸高速鉄道譲渡神戸新聞、2007年10月25日掲載、2012年4月21日閲覧。
  11. ^ 前掲神戸新聞の記事において累積赤字額で神戸新交通に次ぐ第2位は海上アクセスで、2010年度末の時点で約167億円。ただし、両社とも多額の累積損失を抱えているが、海上アクセスが資産額が少ない(平成22年度決算で7億円強)ところに多額の負債(平成22年度決算で139億円弱)を抱える債務超過状態で、それに加えて純資産もマイナス(資本金が35億円しかない)という極めて不健全性の強い財務状態であるのに対し、神戸新交通は同じく多額の負債も抱えているが資産額がそれを上回る資産超過状態で(駅や軌道などの設備が固定資産に計上されていることが大きい)、なおかつ純資産も資本金が多額であることからプラスを維持している。なお、海上アクセスは2012年に民事再生による再建の道を選択している。
  12. ^ 神戸市ヤミ専従 交通局も退職金上乗せ、返還請求へ”. 産経新聞 (2018年10月24日). 2019年5月22日閲覧。
  13. ^ 神戸新交通で不透明貸し付け 労使癒着か”. 産経新聞 (2019年4月27日). 2019年5月22日閲覧。

関連項目編集

外部リンク編集