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綿貫 理明(わたぬき おさあき、1947年 - )は、日本の工学者(電子工学情報工学)、専修大学名誉教授。 「社会知性の開発」という専修大学の教育研究の理念のもと、産官学連携により情報技術環境問題エネルギー問題に適用する教育・研究活動を行った。

目次

経歴編集

日本の企業(三菱電機)での技術開発、米国留学(UCLA)しコンピュータ科学の学位取得、外資系企業(日本アイ・ビー・エム)における音声認識磁気記録分野の研究開発、日本の大学(専修大学)において計算機の歴史情報技術環境問題エネルギー問題への応用等の教育研究を行った。

研究業績編集

UCLA時代は浮動小数点演算法のアルゴリズム誤差解析、日本アイ・ビー・エム東京基礎研究所時代は音声認識磁気記録、日本アイ・ビー・エム開発部門においてはハードディスク装置の高密度化と走査型トンネル顕微鏡による超高密度磁気記録、専修大学においては情報技術史、環境問題エネルギー問題への情報技術の応用に関し研究を行った。

  • 「第3章 コンピュータの誕生からネットワーク社会へ」『コンピュータ概論 情報システム入門【第7版】』(共著)、共立出版、pp.49-79, 2017年2月10日発行
    • 【第6版】2014年2月15日発行
    • 【第5版】2010年12月10日発行
    • 【第4版】2006年3月10日発行
    • 【第3版】2004年2月25日発行
    • 【第2版】2001年2月25日発行
    • 【初版】1998年1月30日発行
  • 『ユビキタス時代の情報管理概論 情報分析意思決定システム・問題解決』(共著)、共立出版、 2003年4月
  • 「超高速コンピューティングの思想史 -時空間の制御から見た高速処理の方法論-」、情報科学研究(専修大学情報科学研究所年報)、No.24,pp.27-44,2003
  • S.Tsuji, O.Watanuki,“Matteucci Effect of an Amorphous Alloy Tip for High-Density Magnetic Recording with a Scanning Tunneling Microscope”, Journal of Vacuum Science and Technology B. vol.12 No.3 (American Vacuum Society), pp.2144-2147, 1994
  • 綿貫理明他「走査型トンネル顕微鏡による超高密度記録技術」、O plus E(特集:大躍進が期待できる次世代光技術)、No.164、pp.108-117、1993年7月
  • O.Watanuki et al.,“Magnetic Force Sensing STM: Novel Application of STM for Simultaneous Measuremnt of Topography and Field Gradient of Magnetic Recording Heads ”, Ultramicroscopy (North-Holland), No. 42-44, pp.315-320, 1992
  • O.Watanuki et al.,“Small Magnetic Patterns Written with a Scanning Tunneling Microscope”, IEEE Trans. Magn., Vol.27, No.6, pp.5289-5291, 1991
  • 綿貫理明他「N分割ラベル・ヒストグラム法による不特定話者単語音声認識電子情報通信学会 電子情報通信学会論文誌D、vol.J71-D、No.3, pp.516-522, 1988年3月
  • O.Watanuki et al.,"Direct measurement of side fringe field and two-dimensional head field using high-resolution inductive loop", IEEE Trans. Magn., Vol.MAG-23, No.5, pp.3164-3166, 1987
  • O.Watanuki et al.,"Speaker-independent isolated word recognition using label histograms", Proceedings of ICASSP, pp.2679-2682, April 1986
  • O.Watanuki et al.,“Error Analysis of Certain Floating-Point On-line Algorithms” Computer Society, IEEE, IEEE Trans. On Computers, volc-32, No.4 volc-32, pp.352-358, April 1983
  • O.Watanuki et al.,"Floating-point on-line arithmetic : algorithms", Proc. 5th Symposium on Computer Arithmetic, pp.81-85, May 1981.
  • O.Watanuki et al.,"Floating-point on-line arithmetic : error analysis", Proc. 5th Symposium on Computer Arithmetic, pp.87-91, May 1981

報道記録編集

2010年に自転車型人力発電機を産官学連携で開発し、”スポーツによる創エネ”という概念を提唱した。体育施設やフィットネスクラブで多くの人々がトレーニングする際に、無駄に捨てられている人力エネルギーを回収し、集めて蓄電し、施設の電力の一部として有効活用ができると大変良い。自転車型人力発電機の発電量は一日一人100Wh程度であるが、スポーツクラブなどで多くの人が交替で漕ぐことにより発電量は増す。人力発電でも、スマホの充電、机上照明、PCやテレビなどには充分活用することができる。東日本大震災直後の電力逼迫の状況において、このアイデアにマスコミが注目したものである。

産官学連携活動及び表彰編集

日本の企業に5年、外資系企業に13年、企業には通算18年在籍したことにより産官学連携[1]には熱心に取り組んだ。留学時代に環境問題に関心を持ち[2]、環境・エネルギー問題に情報技術を適用する研究を継続している[3][4][5][6][7][8][9][10]。綿貫研究室では専修大学情報科学研究所を通して、環境・エネルギーに関する研究成果を第1回から継続して川崎国際環境技術展に出展している。研究室では、太陽光発電パネル(Max70W)と人力発電機(平均110W)を太陽電音株式会社製WINTEX-880A充電制御器に接続し、GSユアサ製EB-100蓄電池に蓄電しインバータを通して、太陽光と人力のハイブリッド電力を机上照明やパソコンに利用している。

  • 1986年3月25日、IBM Invention Achievement Award Plan:First Patent Application Award
  • 1988年1月21日、TRL Excellence Award
  • 1992年6月、IBM 発明業績賞
  • 1994年7月、IBM 優秀技術論文賞
  • 1995-1997年、受託研究:「超高密度記録方式に関する研究」(情報ストレージ研究推進機構)
  • 1996年12月22日 日本超心理学会大会実行委員長
  • 2007-2008年、受託研究:「Web2.0技術の環境問題への適用と視覚化に関する研究」(株式会社セントラルシステムズ)
  • 2007年、一般社団法人神奈川県情報サービス産業協会から専修大学ネットワーク情報学部へ寄付講座「システムエンジニア論」(SE講座)を導入した[11]
  • 2009年2月17・18日、川崎国際環境技術展2009出展「GoogleMapによる環境情報の共有[3]
  • 2010年2月4・5日、川崎国際環境技術展2010出展「無線センサネットワークによる環境情報の可視化[5]
  • 2011年2月16・17日、川崎国際環境技術展2011出展「自転車型人力発電機[7]
  • 2011年5月10日 公益財団法人日本心霊科学協会第10回心霊科学研究発表会実行委員長
  • 2012年2月14日、太陽電音株式会社、専修大学綿貫研究室、有限会社伊藤工業“かわさき環境ショーウィンドウモデル事業2011」認定”「風力・太陽光による自然エネルギーと、人力発電による安全・安心の備え」
  • 2012年2月10・11日、川崎国際環境技術展2012出展「自転車型人力発電機と発電量の可視化システム[8]
  • 2013年2月1・2日、川崎国際環境技術展2013出展「自転車型トレーニング発電機とアプリ開発[9]
  • 2013年11月8日、第2回スマートライフスタイル大賞奨励賞【省エネ貢献賞】[12]
  • 2014年2月14日、川崎国際環境技術展2014出展「自転車型トレーニング発電機の制御と可視化:発電量管理システムと生体情報を用いたフィードバック機構[10]
  • 2015年2月5・6日、川崎国際環境技術展2015出展「人力発電と太陽光発電によるハイブリッド創エネ」
  • 2016年2月18・19日、川崎国際環境技術展2016出展「人力発電と太陽光発電によるハイブリッド創エネ」
  • 2016年11月12日、情報システム学会第1回浦昭二記念賞を魚田勝臣専修大学名誉教授らと受賞[13]
  • 2017年2月16・17日、川崎国際環境技術展2017出展「人力発電と太陽光発電によるハイブリッド創エネ」
  • 2018年2月1・2日、川崎国際環境技術展2017出展「人力発電と太陽光発電によるハイブリッド創エネ」[14][15][16]

思想(精神世界探求)編集

私たちが日常生活を営む世界は、1)精神世界、2)物質世界、3)サイバー世界から構成されており、現代はサイバー世界の力が強くなっていると考えた。日本超心理学会の編集委員、公益財団法人日本心霊科学協会の理事などを歴任し、精神世界の探求にも努めた。

  • 綿貫理明、「超心理とサイバネティックス」、テレパシー研究、第40号、Vol.8、No.8、1974年
  • 綿貫理明、「セルマ・モス博士の研究室を訪問して」、テレパシー研究、第47号、Vol.9、No.3、1975年
  • 綿貫理明、「迫り来る人類の危機のために -地球温暖化にどう対処すべきか」、心霊研究、pp.39-46,1989年6月
  • 綿貫理明、吉田太郎、三宮静悦、福田篤志、須江克則、松尾育広、大谷宗司、「PK測定装置の試作」、日本超心理学会第26回大会発表論文集、pp.16-17、1993年12月
  • 綿貫理明、「心は電子を動かすことができるか」、心霊研究、No.565、pp.29-39、1994年3月
  • 綿貫理明、大谷宗司、「REGを使用したPK実験に及ぼす自律訓練法の影響について」、日本超心理学会第27回大会発表論文集、pp.9-11、1995年2月
  • 第29回日本超心理学会大会実行委員長 1996年12月22日
  • 綿貫理明, 萩尾重樹, 太田信夫, 恩田彰,「記憶と超心理学第29会日本超心理学会大会シンポジウム,超心理学研究 2(2), pp.108-117, 1997
  • 書評 超心理学研究 3(1), 89-92, 1998 :マドレーヌ・スコペロ著, 入江良平, 中野知惠美訳, 『グノーシスとはなにか』, せりか書房, 1997年, 169頁, (ISBN 4-7967-0208-3)
  • 書評 超心理学研究 3(2), 136-139, 1998 :ジョン・ベロフ著, 笠原敏雄訳『超心理学史 : ルネッサンスの魔術から転生研究までの400年』, 日本教文社, 1998年, 358頁, ISBN 4-531-08110-2
  • 綿貫理明、「REGを使用したPK実験における偶発的高得点現象の質的考察」、超心理学研究(特集 第34回日本超心理学会大会)、第6巻、第1号、pp.13-14、2001年11月
  • 翻訳 超心理学研究 10(1-2), 53-60, 2005:Helmut Schmidt(2000), "PK Tests in a Pre-Sleep State", The Journal of Parapsychology, 64, 317-331
  • 綿貫理明、「古代の心霊学徒グノーシス主義者」、心霊研究、pp.42-48, 2006年10月
  • 公益財団法人日本心霊科学協会第10回心霊科学研究発表会実行委員長 2011年5月10日
  • 綿貫理明、小室匡史、「終活時代に向けての萌芽的ICTビジネスの検討」、専修大学情報科学研究所所報、No.83号,pp.1-6,2014年7月
  • 綿貫理明、「終活のすすめ -大挙して霊界へ向かう世代に我々は何ができるか-」、心霊研究、pp.1-20、2015年4月
  • 綿貫理明、「終活のすすめ」、公益財団法人日本心霊科学協会平成27年度公開夏期講座、2015年8月23日

脚注および参考文献編集

  1. ^ 綿貫理明「専修大学の情報教育と産官学連携の取り組み」、財団法人川崎市産業振興財団新産業政策研究所年報編集委員会編『新産業政策研究かわさき』第6号、pp.102-114、2008年3月31日発行 の中で、専修大学情報科学研究所所長として産官学連携に努力したことが説明されている。
  2. ^ ドネラ・H・メドウズ、デニス・L・メドウズ、ジャーガン・ラーンダズ、ウィリアム・W・ベアランズ3世(大来佐武郎監訳)、『成長の限界 ローマクラブ“人類の危機”レポート』、ダイヤモンド社1972年;D・H・メドウズ, D・L・メドウズ, J・ランダース(茅陽一監訳,松橋隆治,村井昌子訳)『限界を超えて 生きるための選択』,ダイヤモンド社,1992年12月;ドネラ・H・メドウズ,デニス・L・メドウズ,ヨルゲン・ランダース(枝廣淳子訳),『成長の限界 人類の選択』,ダイヤモンド社,2005年3月;ヨルゲン・ランダース(野中香方子訳,竹中平蔵解説),『2052 今後40年のグローバル予測』,日経BP社,2013年1月
  3. ^ a b 小室匡史,柳澤剣,綿貫理明,大西寿郎,「ユビキタス・センサネットワークによる環境情報視覚化の提案」,情報処理学会(第103回 情報システムと社会環境研究発表会)研究報告,2008-IS-103(2),pp.9-16,March,2008
  4. ^ 小室匡史,柳澤剣,綿貫理明,「ユビキタス・センサネットワークとCGMサイトによる環境情報共有システム」,情報処理学会研究報告(第107回 情報システムと社会環境研究発表会),2009-IS-107(12),pp.85-92,March,2009
  5. ^ a b 戸口 裕人, 小菅 拓真, 綿貫 理明, 「無線センサネットワークによる環境情報可視化の提案」, 情報処理学会 全国大会講演論文集, pp.”3-351”-“3-352”, No.72, Mar. 2010
  6. ^ 堀越 永幸, 玉井 達也, 綿貫 理明, モバイルGPSとマッシュアップ技術によるリアルタイム環境意見投稿システム, 情報処理学会 全国大会講演論文集, pp.,“4-906”, No.72, Mar. 2010
  7. ^ a b 綿貫 理明, 石坂 得一, 嶋 俊夫, 木村 康廣, 「産官学連携による自転車型人力発電機の開発と川崎国際環境技術展2011への出展‐自然エネルギーと人力エネルギーの統合と持続可能な社会を目指して‐」, 専修大学情報科学研究所 所報, pp.45-53, No.77, Nov. 2011
  8. ^ a b 坂本亘, 天野喜将, 木所文彦, 水野裕和, 二上貴夫, 綿貫理明, 「自転車型人力発電機の発電量の可視化システム提案」, 専修大学情報科学研究所所報, No.78, pp.1-10, June 2012年
  9. ^ a b 綿貫理明, 田中稔, 「社会知性の開発とプロジェクト成果の展示会出展-川崎国際環境技術展2013への出展報告-」, 専修大学情報科学研究所所報, No.81, pp.42-45, November 2013
  10. ^ a b 浅井修, 中村龍二, 綿貫理明, 「自転車型トレーニング発電機の制御と可視化~発電量管理システムと生体情報を用いたフィードバック機構の提案~」専修大学情報科学研究所所報, No.83, pp.7-11, July 2014年;浅井修, 中村龍二, 小林貴紀, 鈴木俊, 綿貫理明, “自転車型トレーニング発電機の制御と可視化”,第5回情報科学研究所定例研究会,2014年1月23日
  11. ^ 2018年2月14日に一般社団法人神奈川県情報サービス産業協会から感謝状が贈呈されている。理由として、協会が主催する「大学向けSE講座」に永年に亘り尽力したこと。学内に基金を創設し、同講座の継続的な開講に道を開いたことが挙げられている。
  12. ^ 川崎市発表の受賞理由には次のように記されている。“「社会知性の開発」という大学理念のもと、2007年度からコンテンツデザインとコンピューターグラフィックスによる環境問題の分かりやすい解説と消費電力等の可視化や自転車型人力発電機の開発・製作などに取り組んでおり、その成果を川崎国際環境技術展で発表している。学生が環境保護の重要性を学んで、日常生活や大学卒業後の仕事での実践につなげていくことを目的として取り組んでいる。”
  13. ^ 受賞理由は、「コンピュータ概論――情報システム入門(第6版)の出版と継続的な情報リテラシ教育の実践」:コンピュータの仕組みやプログラミング、パソコン操作が中心の情報リテラシ教育用教科書が多い中にあって、情報の重要性を説き、情報システムは社会、組織体または個人の活動を支える適切な情報を収集し、加工し、伝達するための、人間活動を含む社会的な仕組みであるという定義に基づき、情報システムを学ぶことが重要であり、コンピュータやネットワークはそれを構成する要素であるとの立場を明確にした教科書を提供し続けている。情報通信技術の進展に伴い、第6版まで改定を続けるとともに、学生が学習意欲を持続するような構成、教育法を工夫していることも表彰に値する。
  14. ^ 綿貫理明、「真空管、トランジスタ、集積回路、インターネット、そしてIoT -情報技術の革新に導かれて-」、専修ネットワーク&インフォメーション(綿貫理明教授 退職記念号)、No.26、pp.1-14、2018年3月15日;退職記念講演会は2018年1月27日「情報技術の革新に導かれて」と題して、専修大学2号館ホールにおいて開催された。その中で、社会で働いた経験から、「他人と違うことばかりやっていると奇人・変人として排斥される。 かと言って他人と同じことだけをやっていては存在意義がない。 他人と同じ仕事をこなし、その上で自分独自の仕事をする必要がある。」 という言葉を残している。
  15. ^ 綿貫理明、「川崎国際環境技術展の回想 -『社会知性の開発』を実践して-」、専修大学情報科学研究所所報、No.91、pp.1-8、January 2018
  16. ^ 綿貫理明、「承認欲求をモーチベーションとするプロジェクト授業の活性化に関する質的考察」、公益社団法人私立大学情報教育協会平成30年度ICT利用による教育改善研究発表会資料集C-14、pp.174-177、2018年8月9日