(はせ さとし、1974年3月18日 -)は、日本SFファンタジー小説家大阪府生まれ。関西大学卒業。日本SF作家クラブ所属。人工知能学会倫理委員会所属。

長谷 敏司はせ さとし
誕生 (1974-03-18) 1974年3月18日(50歳)
日本の旗 日本大阪府
職業 小説家
言語 日本語
国籍 日本の旗 日本
最終学歴 関西大学卒業
活動期間 2001年 -
ジャンル SFライトノベルファンタジー
代表作円環少女』シリーズ(2005年 - 2011年)
主な受賞歴 第6回スニーカー大賞金賞(2001年)
第35回日本SF大賞(2015年)
デビュー作 『戦略拠点32098 楽園』(2001年)
公式サイト 青灰色blog(移行版)
ウィキポータル 文学
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略歴 編集

大学卒業後は一般企業に勤めたが、衝動的に退職。その後は専門学校に通う生活をしていたが、25歳を前にして病気を患い、危機感を抱いて作家への道を志す[1]。2001年、『戦略拠点32098 楽園』で第6回スニーカー大賞金賞を受賞してデビューする[2]アミューズメントメディア総合学院ノベルス学科の講師も務め、教え子に餅月望がいる。2015年、『My Humanity』で第35回日本SF大賞を受賞。

ハードSF的な作風を持つ。2011年に完結したライトノベルの代表作『円環少女』は緻密な設定とストーリー展開で好評を博し、「このライトノベルがすごい! 2012」の作品部門において4位を獲得している。『あなたのための物語』以降は人工知能を中心的な題材として執筆している。

2014年から『BEATLESS』とその関連作品の世界観と設定を開放する『アナログハック・オープンリソース』を運営中。

受賞・候補歴 編集

  • 2001年、『戦略拠点32098 楽園』(『アルカディア』より改題)で第6回スニーカー大賞金賞受賞。
  • 2009年、『あなたのための物語』で第30回SF大賞最終候補作。
  • 2010年、『あなたのための物語』で第41回星雲賞(日本長編部門)参考候補作。
  • 2011年、「allo, toi, toi」で第42回星雲賞(日本短編部門)参考候補作。
  • 2013年、『BEATLESS』で第34回SF大賞最終候補作、第44回星雲賞(日本長編部門)参考候補作。
  • 2015年、『My Humanity』で第35回SF大賞受賞(藤井太洋『オービタル・クラウド』と同時受賞)。
  • 2016年度から2018年度まで日本SF大賞選考委員。
  • 2023年、『プロトコル・オブ・ヒューマニティ』で第54回星雲賞(日本長編部門)受賞。[3]
  • 2024年、『プロトコル・オブ・ヒューマニティ』で第44回日本SF大賞を受賞[4]

作品リスト 編集

小説 編集

『戦略拠点32098 楽園』『天になき星々の群れ フリーダの世界』『トイ・ソルジャー』は世界観を共有している[5]

円環少女 編集

ストライクフォール 編集

  • ストライクフォール(2016年6月 ガガガ文庫
  • ストライクフォール 2(2017年3月 ガガガ文庫)
  • ストライクフォール 3(2017年11月 ガガガ文庫)
  • ストライクフォール 4(2021年7月 ガガガ文庫)

ノンシリーズ 編集

  • 戦略拠点32098 楽園(2001年12月 角川スニーカー文庫)
  • 天になき星々の群れ フリーダの世界(2002年12月 角川スニーカー文庫)
  • あなたのための物語(2009年8月 ハヤカワSFシリーズ Jコレクション / 2011年6月 ハヤカワ文庫JA
  • BEATLESS(2012年10月 角川書店 / 2018年2月 角川文庫 上下巻)
  • My Humanity(2014年2月 ハヤカワ文庫JA)
    • 地には豊穣 (『S-Fマガジン』2003年7月号)
    • allo, toi, toi (『S-Fマガジン』2010年4月号)
    • Hollow Vision (『S-Fマガジン』2013年4月号)
    • 父たちの時間
  • プロトコル・オブ・ヒューマニティ(2022年10月 早川書房

ノベライズ 編集

アンソロジー収録作品 編集

  • 楽園行き(『ウルトラQ dark fantasy』2004年9月 角川ホラー文庫
  • 地には豊穣(『ゼロ年代SF傑作選』2010年2月 ハヤカワ文庫JA)
  • トイ・ソルジャー(『S BLUE ザ・スニーカー100号記念アンソロジー』2010年7月 角川スニーカー文庫)
  • 東山屋敷の人々(『NOVA3 書き下ろし日本SFコレクション』2010年12月 河出文庫
  • allo,toi,toi(『結晶銀河 年刊日本SF傑作選』2011年7月 創元SF文庫
  • バベル(『NOVA+ 書き下ろし日本SFコレクション バベル』2014年10月 河出文庫)
  • 10万人のテリー(『折り紙衛星の伝説 年刊日本SF傑作選』2015年6月 創元SF文庫)
  • 怠惰の大罪(『伊藤計劃トリビュート』2015年8月 ハヤカワ文庫JA)
  • 震える犬(『ヴィジョンズ』2016年10月 講談社
  • 仕事がいつまで経っても終わらない件(『AIと人類は共存できるか? 人工知能SFアンソロジー』2016年11月 早川書房)
  • 1カップの世界(『おうむの夢と操り人形 年刊日本SF傑作選』2019年8月 創元SF文庫)
  • 愛しのダイアナ(『ポストコロナのSF』2021年4月 ハヤカワ文庫JA)
  • 準備がいつまで経っても終わらない件(『AIとSF』2023年5月 ハヤカワ文庫JA)

単行本未収録作品 編集

  • ファッション・モンスター(『天動のシンギュラリティ』第2巻 2015年2月 ファミ通クリアコミックス)
  • キル・アワー・ロマンス(『天動のシンギュラリティ』第3巻 - 第4巻 2016年2月 ファミ通クリアコミックス)
  • 生きずして書く(『人工知能』2016年7月号)
  • プロトコル・オブ・ヒューマニティ(「プロトコル・オブ・ヒューマニティ」公演会場にて限定頒布 2016年10月)
  • 円環少女 運命のレール(『ザ・スニーカー LEGEND』2018年10月 KADOKAWA)
  • 月がきれい(『小説現代』2023年6月号)

漫画原作 編集

  • BEATLESS dystopia(2012年 - 2013年 角川コミックス・エース 全2巻)- 作画:鶯神楽
  • びーとれすっ(2012年 角川コミックス・エースEX 全1巻)- 作画:kila
  • 天動のシンギュラリティ(2014年 - 2018年 ファミ通クリアコミックス 全7巻)- 世界観監修として参加。作画:大崎ミツル、ストーリー協力:砂阿久雁

エッセイ作品・その他 編集

脚注 編集

  1. ^ SFは自由であり希望である──redjuice × 長谷敏司対談
  2. ^ 対談 長谷敏司×有川浩 第一回”. ライトノベルファンパーティー (2005年1月7日). 2010年5月6日閲覧。
  3. ^ 2023年 第54回星雲賞
  4. ^ 第44回「日本SF大賞」、「プロトコル・オブ・ヒューマニティ」(早川書房)に
  5. ^ 『フリーダの世界』後書きにて『楽園』の約1500年前の話であると解説され、『トイ・ソルジャー』の『S BLUE』収録時の紹介分で『フリーダの世界』と世界観を共通していると説明されている。

外部リンク 編集