関東鉄道キハ2100形気動車

関東鉄道の通勤形気動車

関東鉄道キハ2100形気動車(かんとうてつどうキハ2100がたきどうしゃ)は、関東鉄道通勤型気動車1993年平成5年)から1996年(平成8年)にかけて新潟鐵工所で12両が製造された。

関東鉄道キハ2100形気動車
キハ2100形 2101-2102(1次車)
基本情報
運用者 関東鉄道
製造所 新潟鐵工所
製造年 1993年 - 1996年
製造数 12両
投入先 常総線
主要諸元
編成 2両編成
軌間 1,067 mm
最高運転速度 90 km/h
設計最高速度 95 km/h
車両定員 144名(うち着席52名)
全長 20,000 mm[要出典]
全幅 2,850 mm[要出典]
全高 3,943 mm[要出典]
台車 ボルスタレス台車
NP128D形・NP128T形
[要出典]
動力伝達方式 液体式
機関 DMF13HZディーゼル機関
機関出力 242.7kW (330PS)/2000rpm[要出典]
変速機 TACN-22-1607C形[要出典]
変速段 変速1段・直結2段
制動装置 自動空気ブレーキ
保安装置 速度照査式ATS
備考 ワンマン運転対応
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気動車では関鉄の前身である常総筑波鉄道時代の1963年(昭和38年)に常総線用に導入したキハ900形以来の完全新造車となった(機関車では関鉄時代の1968年にDD13形に準じたDD902号が鉾田線(後の鹿島鉄道)用に新造導入されている)。

概要 編集

1963年にキハ900形を新造導入した後、常総線の車両は各地の中古車の購入・改造や、中古部品を再利用して車体を新製したキハ0形などのセミ新車によって賄われていたが、1992年に発生した取手駅でのオーバーラン事故やキハ300・350形に引き続き車両統一を進めるなどの事情を踏まえ、本形式が完全新造気動車としては30年ぶりに導入された。

在来車のキハ300・350形などとの連結を考慮したため、自動空気ブレーキを採用したが、営業運転での連結実績はない。また、変直切替ハンドルも、その後の機器更新により電気式の自動進段装置を装備し、変速段と直結段の切替が自動化されたため、撤去された。

台車は関鉄では初のボルスタレス台車を採用した。

エンジンは新潟鐵工所製DMF13HZを採用。これはキハ300・350形のエンジン換装車と同一であるが、キハ300・350形は搭載する変速機の関係で出力を230psにデチューンしているのに対し、本形式では変速機も本来のエンジン出力に対応したものを採用したために330psで使用している。その変速機は直結2段式のTACN-22を採用し、在来車より大幅な性能向上を実現しているが、同じ20m級車体である東日本旅客鉄道(JR東日本)のキハ110系(エンジン出力420ps)と比較すると、出力が低い分性能は若干下回る。

車体は片運転台で2両編成で組成され、キハ300・350形の3扉ロングシートを踏襲した。側窓は一枚下降式を採用。床面高さも可能な限り低くし、側扉のステップを廃止している。車体塗装は京成グループ貸切バス統一カラー「Kanac」に準じている。

前面・側面の行先表示器は1993年(平成5年)製の1次車4両は幕式であるが、1995年(平成7年)製の2次車以降はLED式に変更されている。

新製時は、ドア上部のLED式車内案内表示器およびドアチャイムは設置されていなかったが、2004年(平成16年)から複線区間である水海道以南でのワンマン運転を実施することになり、その対応改造の際に設置された。

新製時から1997年(平成9年)の水海道以北のワンマン運転開始までは、単線区間の水海道-下館間にも常時入線していた。また通勤ラッシュ時は4両編成で運用されていたが、2005年(平成17年)12月のダイヤ改正より2両編成単独で運用され、以後は普通快速と広く使用されている。

編成 編集

  • 一次車:2101-2104
    • 行先表示器:幕式
    • ドアエンジンの影響でドア上のLED案内装置がかなり斜めについている。
  • 二次車:2105-2108
    • 行先表示器:LED式
  • 三次車:2109-2112
    • 行先表示器:LED式