雲のように風のように

日本のテレビアニメ番組

雲のように風のように』(くものように かぜのように)は、酒見賢一のデビュー作『後宮小説』を原作とするテレビアニメ1990年3月21日日本テレビ系で放送された。

17世紀初頭の中国とおぼしき架空の国を舞台に、皇帝の妃に志願した少女・銀河の数奇な運命を描く[1]

概要編集

原作は日本ファンタジーノベル大賞最初の受賞作であり[2][3][4]、主催の三井不動産販売が一社提供のスポンサーとなって[3][4]春分の日の日中に本編放送中はCMを入れないという異例の形式で放送された[5]スタジオジブリ作品の制作に関わっている、または後に関わることになるアニメーターが多数参加しており、近藤勝也作画監督を、舘野仁美が動画チェックを、大塚伸治辻繁人二木真希子宮崎なぎさ原画を、手島晶子が動画を務めている。

アニメ化にあたって登場人物の設定の変更、一部エピソードや房中術等の描写が省略されており、それについて原作者は「幾つか物足りなさはあるが映像化に感謝している」と1993年に出版された文庫版のあとがきで述べている。

1990年7月15日新潮社からアニメブック(フィルムコミック)が、1990年にVHSとLD、2002年にDVDがバップから発売された。

2016年には、新潮社ギンレイホールのコラボイベント「神楽坂映画祭2016『新潮社から生まれた名作映画たち』」で選ばれた20本の内の一つとして、10月23日に飯田橋ギンレイホールで劇場公開された[5][6][7]。なお、このイベントは10月22~28日までの1週間に亘って企画され、イベント期間中は原則として同じ作品を2回ずつ上映していたが、本作は『雪夫人絵図』『砂の女』とともに1回のみの上映であった。また、選出された20作品の中で唯一のアニメーション作品である。

2017年3月29日、20:00よりキッズステーションにて『リマスター版』が放送された[8]。リマスター化にあたってオリジナル原盤であるフィルム素材から新たにテレシネ作業が行われており、またそれに伴いオリジナルでステレオだった音声はモノラルの光学音声トラックに差し替えられている。

2020年7月1日、19:00よりBS12トゥエルビにて放送された[9]。1990年3月21日の初回放送時とは異なり、CMが挿入されての放送だった。また、上記の『リマスター版』と同一の映像及び音声ソースを使用している[注 1]

日本テレビでは1993年5月4日に1度だけ再放送されている[10]。また、NHK-BSキッズステーションを初めとする衛星放送や、各地の地上波ローカル局では何度か再放送の事例があるが、いずれも内容の一部をカットしており、約70分程度の放送となっている。しかし『リマスター版』および2020年のBS12トゥエルビにおける放送にあたってはノーカット放送となっている。遵って、ノーカットで放送されたのは初回放送と『リマスター版』以降の再放送である。なお、CMが挿入されない完全ノーカット放送という形式は未だに初回放送の時のみとなっている。

ストーリー編集

物語は広大な大草原の古代中国を思わせる朽ちた廃城からはじまる。そこはかつて、素乾国の都であった。

その素乾国の第17代皇帝が腹英34年(1607年)、急死した[11][注 2]。次に玉座が埋まるまで、宮廷内は官吏や皇太后の陰謀がいよいよ渦巻く。亡き先帝の后・琴皇太后は私欲のため皇太子の暗殺を企て、宦官たちは私利のため新皇帝の後宮(花嫁)を用意しようと宮女狩りを決定した。

宮女狩りとは、宦官が全国各地に赴き、花嫁候補となる妙齢の娘を宮廷に連れ帰ること。緒陀県(おだけん)という地方にも、宮女募集のお触れが立った。陶器職人の一人娘・銀河は、町で噂となっていた宮女の待遇が『三食昼寝付き』で学問もできることに惹かれ、宮女に応募する。彼女は宦官の真野に連れられ、故郷を後にして、都を目指す。

初めて目にする都の賑わい、そびえる素乾城。銀河は後宮に続く長いトンネル「たると」の中でコリューンという人物に出会う。宮女の寄宿舎「娥舎(がしゃ)」では貴族出身でプライドが高いセシャーミン、無愛想な才女江葉、武術に秀でた謎の美女タミューンと同室になる。やがて銀河たちは後宮の女大学で老学者カクートに学ぶ。コリューンは、時たま夜の後宮に姿を見せるが、何者かに命を狙われていた。

6ヶ月の授業と卒業試験を経て、銀河は皇帝の妃・銀正妃となった。しかし、夢が叶った後には、顔も知らない皇帝との結婚が待っていることに気づき、自分の立場を憂う。ところが、銀河と対面した新皇帝は、コリューンであった。銀河が女性と思っていた人物は、実は男性で、義母である琴皇太后に命を狙われ、国内での反乱の勃発に苦悩していた。

反乱軍の将軍・イリューダと参謀・渾沌の2人は、退屈しのぎに反乱を起こしたが、反乱軍は日に日に兵士の数と勢いを増していき、3万5千の兵を集め、馬僚関(ばりょうかん)を陥落させ、遂にコリューンの頼みの綱であった北磐関(ほくばんかん)をも攻め落としてしまった。さらには、都北の総大将の陵林までも逃亡[12]。ほとんどの役人や街の金持ちは、朝廷への進軍を止められぬ皇帝を見限り、都を去っていく。

反乱軍が素乾城に攻め入る。後宮では銀河が発起人となり、宮女と宦官で「後宮軍」を結成。後宮軍は後宮に立て篭もり、女を求めて侵入をこころみる反乱軍と戦闘を開始し、大砲鉄砲投石機などを使い、兵士たちを遠ざける。タミューンは多数の敵兵相手に戦うも、多勢に無勢、その隙を突かれて槍や矛で突き刺されて戦死。皇帝のコリューンは反乱を終結さめるために投降。その一報を真野から伝え聴いた銀河は短銃を手に、単身敵陣へ乗り込む。しかし、中にいたのはイリューダではなく、渾沌だった。幸いにも渾沌が銀河のことを覚えていたため、銀河は渾沌の案内で馬小屋に監禁されていたコリューンと再会。短い逢瀬のあと、銀河はコリューンに短銃を渡して馬小屋を出るが、その直後、皇帝としての責任を優先したコリューンは銀河から手渡された短銃で自害する。

銀河は渾沌に短銃を突き付け、イリューダ将軍に後宮の解放を要求。これはイリューダ率いる反乱軍から離反した渾沌と銀河による狂言だったが、イリューダはそれに気付きながらも渾沌とのこれまでの長い付き合いを鑑み、要求を受諾。銀河たちは解放され、各々の故郷に帰れることになった。

イリューダは新しい王朝『新周』の初代皇帝となったが、渾沌曰く「皇帝になるには器量が必要」であり、その器量面で劣っていたイリューダは新王朝を繁栄させることが出来ず、わずか3年の栄華で玉座を追われ、故郷の瓜祭村で刑死する。その後国は乱れ、各地で群雄割拠の乱世が続く。その乱世を統一した人物こそが、馬小屋でのたった一度の契りで身籠身った銀河とコリューンの息子、黒耀樹であった。黒耀樹は天下統一の一大事業を成し遂げ、1638年、新王朝『乾朝』を建国し、その初代皇帝・神武帝として即位した。その後の銀河の行方は定かではないが、関係者は口を揃えていつまでも若々しく溌剌としていたと証言している。

登場人物編集

新皇帝側編集

銀河(ギンガ)
主人公。片田舎「緒陀県」に住む平民の少女。母を亡くし陶匠の父と暮していたが「三食昼寝付き」の言葉につられて、皇帝の后候補となる。お世辞にも美人とはいえなかったが、物怖じしない天衣無縫の性格で宮女たちのリーダー的存在になる。女大学では向学心旺盛だがまあまあの成績。カクート先生とコリューンの協議によって形式的に正妃に選ばれた。
反乱軍から後宮を守るため、他の宮女たちと共に奮闘するが、コリューンが降伏したことを知ると自らの命を盾にしてイリューダ(旧名:平勝)に会いに行く。馬小屋に幽閉されたコリューンが折を見て殺害される見通しであることを渾沌に聞かされ、最後の接見となるかもしれぬと覚悟し、渾沌に案内されて馬小屋でコリューンと再会。馬小屋で彼と初めて結ばれ、その一度限りの契りで身籠り、その息子・黒耀樹は新周の次の王朝・乾朝の初代皇帝「神武帝」となる。その後の人生は、様々な伝説が残り詳細は不明だが、生涯にわたって少女時代の心を忘れぬ溌剌とした人生だったことが語られる。
コリューン(双槐樹)
素乾国の第18代皇帝。先帝の側室の子であるため、先帝の正室(正妃)である琴皇太后は義理の母である。琴皇太后は実子、平徹を皇帝にするため、コリューンの暗殺を企てていた。そのため、琴皇太后から身を守るため、後宮に身を隠す。そこで出逢った銀河を信頼できる人物と見込み、カクート先生と相談した上で正妃に選ぶ。女性のような風貌で銀河には女性だと思われていた。落城の際、後宮の女たちを救うため自ら投降するが、聞き入れられず、イリューダによって馬小屋に幽閉される。決死の覚悟で馬小屋を訪ねた銀河と最初で最後の契りを結ぶ。銀河から生きるためにと短銃を託されるが、自らの無力感を悲観する気持ちは変わらず、皇帝として責任を取る形でその直後に自害する。彼と銀河の息子・黒耀樹は新周の次の王朝・乾朝の初代皇帝「神武帝」となる。
セシャーミン(世沙明)
娥舎(女大学の寮。4人一部屋)での銀河のルームメイト。貴族出身でプライドが高く、初対面の銀河に高飛車な態度をとる。部屋の鏡台を独占し、自慢の美しい髪をいつも梳いているが、玉遥樹に「そなた、そんなに四六時中、髪を梳かしているとそのうちハゲてくるぞ」と言われてしまった。官職は「嬪妃(第四夫人)」。いつも見下していた銀河が正妃に選ばれたことに憤っていたが、後宮軍では銃を手に奮闘する。
江葉(コウヨウ)
娥舎での銀河のルームメイト。茅南州出身であることを本人が語っているが、それ以外のことについては主要人物となるルームメイト4人の中で具体的な出自が劇中で明かされていない唯一の人物である。異国風の少女で、頭脳明晰で冷静[注 3]、美人だが無表情で無口。娥舎では煙管を吸っている。官職は「才人(第七夫人)」。銀河よりも頭がよく、学識の高さは候補生の中でも随一。後宮軍においては軍師のような役目に就き、兵器の扱いに関する書物を読みながら砲撃などの指揮を執った。
タミューン(玉遥樹)
娥舎での銀河のルームメイト。実はコリューンの実姉で、彼の身を案じて娥舎にもぐりこんでいた。コリューンの実姉であるため、女大学を卒業しても皇帝の妃としての官職就任の対象外となっている。両端に刃の附いた2本の小刀やを遣って複数の男性兵士を相手に大立廻りで戦うなど、劇中に登場する女性の中では最強の戦闘能力を持つが、決して戦い慣れているわけではないため、スタミナを落として息を切らしている隙を突かれて反乱軍の兵士数人から同時に矛や槍などで刺されて戦死する。銀河がコリューンと既に面識が在ることを知り、銀河にだけ自分がコリューンの実姉であることを明かしており、銀河とは早期から信頼を以て打ち解けている。アニメブックでは、正妃になった銀河とコリューンを守るため、彼女は隣の部屋に住み、何かあれば声をかけるようにとアドバイスをしていた[13]
カクート(瀬戸角人)
後宮の女大学の先生。宦官によると素乾国一の学者で、膨大な量の本を読みそれとほぼ同数の本を書いた。コリューンの相談役にもなる。男と女の哲学について50年研究し続けてきた。銀河が正妃になったあと、弟子の菊凶が皇太后と結びついたことを知り、破門した。兵法を学んでいなかったため、銀河たちに戦い方を教えることはできなかったが、先の皇帝・腹宗が道楽で各国から武器を買い集めていたことと、その武器を利用すれば大きな戦力となることを教えた[14]。後宮解放の際、銀河たちと馬車に乗って後宮を去る。
真野(マノ)
出身地である緒陀県から銀河を連れ帰った宦官。銀河を長年の経験と勘から「泥つき大根」だが磨けば光ると信じ、宮女として都に連れていく。正妃となる人材を見つけた功績で出世する事を夢見る。銀河が正妃になった時は一番喜び、理想の未来に笑いを隠せなかった。銀河が正妃に選出されて以降も「銀河」と呼び捨てで呼んでいる。反乱軍との戦いでは、フリントロック式マスケット銃の弾込めを担当、「なんでこんなことをせねばならんのだ」と愚痴をこぼしていた[15]
亥野(イノ)
素乾城にやってきた銀河を娥舎に案内したり、女大学に入学した女性たちにカクート先生を紹介するなど、主に案内役を務める宦官。銀河に「(追放処分にならず)良かったじゃないか」と温かい言葉を掛けるなど、温厚な性格。
老女
たるとの案内婆。宮女候補生の手を引いて後宮まで案内する。しきたりで、たるとの中では一切口をきかないが、たるとの中で騒いだ銀河はたるとを出た途端、口汚く罵られた。後宮軍に参加し銃で応戦した。
黒耀樹 (コクヨウジュ)
銀河とコリューンの息子。劇中では誕生しておらず、後日談として名前と活動内容が語られるのみである。反乱軍によって滅亡した素乾国に代わってイリューダが建国した王朝『新周』がわずか3年で滅亡したことで王朝が存在しなくなったため、国を統治する者がいなくなり、国は乱れに乱れて彼が大人になるまでの長期間に亘って廃都の一途とたどるが、彼が成長して新王朝『乾朝』を建国し、その初代皇帝である「神武帝」に即位後、国の一大復興事業を成し遂げることがナレーションによって語られている。新王朝『乾朝』の「乾」は旧王朝である「素国」の後継王朝であることに因む。

皇太后側編集

琴皇太后(キン皇太后)
先帝の正妃。幼い実の息子・平徹を皇帝にするべくコリューンの命を狙う。反乱軍に新皇帝を討ってもらおうと画策するが失敗に終わった。反乱軍が場内に乱入する際、平徹とともに服毒自殺する。
菊凶(キッキョウ)
瀬戸角人の助手。艶かしい容貌(いわゆるオカマで言葉遣いにもそれが表れている)で、宮女候補生から人気を集めるが、外見とは裏腹にかなりの野心家。琴皇太后と結託してコリューンの暗殺や反乱軍との和平交渉を実行する。しかし、琴皇太后が謀って王斉美将軍を暗殺したことを伝えたところ、その発言が仇となり、渾沌の命令により首を刎ねられて殺害される。

反乱軍編集

イリューダ(幻影達)
渾沌の義兄弟の弟分。当初は平勝(ヘイショウ)という名前で渾沌と共に銀河を素乾国まで安全に護衛するなど、用心棒のような仕事をしていた。後に出身地の官職に就き、嫁も貰ったのを機に名を「平勝」から「イリューダ」に改名するが安穏な生活に飽きて渾沌と共に反乱を企て、反乱軍の将軍になる。退屈しのぎの遊びで始めた戦争だったが、いつしか本気で玉座を望むようになる。このことで渾沌と意見が分かれ、渾沌が反乱軍から事実上離反することになるが、渾沌は兄貴分で頭が上がらない存在であり、長年の付き合いによる義理感情もあり、後宮の女らを解放せよという銀河と渾沌の芝居に気付き、同意する。最終的に念願叶って『新周』を建国し、初代皇帝となるが、渾沌曰く「皇帝になるには器量が必要」であり、器量面で劣るだけでなく、統率の才能や人望の無さが災いし、わずか3年の栄華で幕を閉じ、故郷の瓜祭村に戻った末に刑死する。
渾沌(コントン)
イリューダの義兄弟の兄貴分。国政に少なからず不満を抱いており、読書にも飽きたことからイリューダに挙兵をもちかける。頭がよく、反乱軍では参謀役を務めるが、調子に乗ったイリューダと意見が合わなくなり、離反する。その後、銀河に協力して後宮の女たちを逃がす手伝いをする。
結果的には、渾沌が挙兵を持ちかけたことが素乾国滅亡の切っ掛けとなり、同時に玉座を望むようになったイリューダとも袂を分かつことになってしまった。

用語解説編集

素乾国(そかんこく)
実在しない架空の帝国。数百年にわたってコリューンの先祖が代々治めてきた。地方行政区画として「県(銀河と真野の出身地は緒陀県)」や「州(江葉の出身地は茅南州)」が劇中に出てくるが、県と州の差異などの詳しい説明はない。
宮女(きゅうじょ)
後宮に住む女のこと。規模は数百から数千人と皇帝によって異なる。第17代皇帝には550人に及ぶ妻達がいたことが、劇中で明かされている[16]。女は貴賤の別なく全国から集められ、研修や試験に合格した者が晴れて宮女、すなわち皇帝の妻と認められる。
たると
後宮に上がる者が必ず通る入口。漢字表記は「垂戸」。暗い上に長いトンネルの形をしており、案内婆という老女が宮女候補生の手を引いてたるとの出口まで案内する。
女大学(おんなだいがく)
素乾国唯一の女子校。集まった宮女候補生はここで研修を受ける。開講期間は半年間で、皇帝の妻を務めるために必要な知識を学び、健康な子供を産むための運動もする。卒業試験に合格した者は全員が漏れなく皇妃となるが、その内の上位7人には以下のように官職名が付く(ただし、タミューンはコリューンの実姉であるため、官職の対象外となっている)。月に一人は大学を辞め後宮から去っていくと案内婆が語っている。
正妃(せいひ)
皇帝の第一夫人に与えられる官職名。就任した女性は銀河。皇帝の正妻である皇后に相当する立場。
女大学の卒業試験結果や皇帝と教師の協議などによって宮女の順位は決まるが、劇中ではコリューンと瀬戸角人が2人で話し合って銀河に決めたことが説明されている。
后妃(こうひ)
皇帝の第二夫人に与えられる官職名。就任した女性は劇中では明らかにされていない。
夫人(ふじん)
皇帝の第三夫人に与えられる官職名。就任した女性は劇中では明らかにされていない。反乱軍との戦闘の際、真野に銃への弾込めを要求した。
嬪妃(ひんひ)
皇帝の第四夫人に与えられる官職名。就任した女性は世沙明。
婕婦(しょうふ)
皇帝の第五夫人に与えられる官職名。就任した女性は劇中では明らかにされていない。
美人(びじん)
皇帝の第六夫人に与えられる官職名。就任した女性は劇中では明らかにされていない。
才人(さいじん)
皇帝の第七夫人に与えられる官職名。就任した女性は江葉[注 4]

備考編集

  • 朝廷を後にした宮女たちは無数の馬車に分散して乗り、途中で散り散りに別れていき、最終的に銀河に同行する馬車はいなくなる。銀河の乗った馬車には当初、銀河・江葉・世沙明・渾沌・瀬戸角人・真野・亥野・垂戸婆・運転担当宦官(氏名不明)の9人だったが、最後まで乗車しているのは銀河・江葉・世沙明・運転担当宦官の4名のみとなり、渾沌を初めとする他の同乗者は途中で別れており、その後の各位の消息については劇中では語られていない。
  • 原作では、渾沌は袂を分けたイリューダに殺され、真野は渾沌に殺され、瀬戸角人は銀河の懐妊を見届けた後に病没、江葉は銀河の子である黒耀樹の養育を担当、世沙明は妓楼の女将となっている。
  • 原作では、銀河は故郷の緒陀県には戻らず、江葉の故郷である茅南州に行き、そこで江葉と共に生活をしながら2人で黒耀樹を育てることになる。
  • 素乾国の第17代皇帝が崩御したのは腹英34年(1607年)であるが、この「腹英」は架空の元号である。中国(明)で1607年に使用されていた史実の元号は『万暦』であり、1607年は万暦35年である。

スタッフ編集

キャスト編集

主題歌編集

雲のように風のように

作詞:真名杏樹、作曲:釘崎哲朗、編曲:山川恵津子 歌:佐野量子

テレビアニメの主題歌は通常、歌詞の一部を省略して繋ぎ直した1分半程度のテレビサイズ(ショートバージョン)が採用されるが、劇場映画並みの中長編尺作品、単発放送[注 7]、CM挿入無しという異例の形式での制作・放送となったため、作風に合わせてイントロから演奏が始まる完全フルバージョンで流された。

関連商品編集

  • 新潮社(編) 『雲のように風のように アニメブック』 新潮社〈ANIMEBOOK(フィルムコミック)〉、1990年7月1日。ISBN 9784103751021 

脚注編集

[脚注の使い方]

注釈編集

  1. ^ BS12トゥエルビは三井グループ企業の1つであるワールド・ハイビジョン・チャンネル株式会社が運営する放送局であり、『YAWARA!(HDリマスター版、放送期間:2019年1月2日 - 2020年3月4日)』の放送を最後にアニメ放送を廃止したものの、2020年は当作が同じ三井グループの企業の1つであり制作協賛先だった三井不動産リアルティの創業50周年にして本放送から30周年の節目に当たるため例外的に放送された。実際、2020年3月4日の『YAWARA!』の放送を以てアニメ放送を廃止して以降、BS12トゥエルビで放送されたテレビアニメは本作のみである。
  2. ^ アニメブック裏表紙カバーにも記載あり。
  3. ^ タミューンが初めて部屋を訪れていきなり刀の舞を披露し、銀河やセシャーミンが驚く中で彼女だけが驚きもせず冷静に見ていた。
  4. ^ 「才人」の官職に就いているのは江葉のはずだが、真野に銃への弾込めを要求する「才人」の官職に就く女性がもう一人いる。
  5. ^ 劇中では「栖斗野」という役名付きの人物を演じているが、エンディングテロップでは水鳥の氏名のみがクレジットされており、役名の記載は無い。
  6. ^ 劇中では「飛令郭」という役名付きの人物を演じているが、エンディングテロップでは峰の氏名のみがクレジットされており、役名の記載は無い。
  7. ^ 3年後の1993年5月4日に再放送あり。

出典編集

  1. ^ 伝説のファンタジーアニメが30年ぶりに降臨!「雲のように風のように」が7月1日(水)放送”. ザテレビジョン (2020年7月1日). 2020年8月4日閲覧。
  2. ^ 酒見賢一 『後宮小説』 - 新潮社”. 新潮社. 2019年11月20日閲覧。
  3. ^ a b 雲のように風のように - 株式会社ぴえろ 公式サイト”. 株式会社ぴえろ. 2019年11月20日閲覧。
  4. ^ a b 雲のように風のように”. 株式会社バップ. 2019年11月20日閲覧。
  5. ^ a b 神楽坂映画祭2016チラシ”. 新潮社 (2016年). 2019年11月20日閲覧。
  6. ^ イベント情報 - 飯田橋ギンレイホール”. 株式会社 ギンレイシネマックス (2016年). 2019年11月20日閲覧。
  7. ^ 特集:神楽坂映画祭2016「新潮社から生まれた名作映画たち」の上映スケジュール・映画情報-映画の時間”. ジョルダン株式会社 (2016年). 2019年11月20日閲覧。
  8. ^ 番組詳細『雲のように風のように<リマスター版>』|こども・アニメ専門チャンネル キッズステーション at the Wayback Machine (archived 2017年3月3日)
  9. ^ BS12トゥエルビ
  10. ^ この時の再放送では通常の番組と同じくCMが挿入された。
  11. ^ 新潮社(編) 1990, p. 14.
  12. ^ 新潮社(編) 1990, p. 124.
  13. ^ 新潮社(編) 1990, p. 115.
  14. ^ 新潮社(編) 1990, p. 126.
  15. ^ 新潮社(編) 1990, p. 146.
  16. ^ 新潮社(編) 1990, p. 15.

外部リンク編集