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艦歴
計画
建造所
起工
進水
竣工 1858年竣工
1865年購入
除籍
その後 1871年にイギリス人へ交付
要目[1]
排水量 380トン
全長 長さ:160ft(51.2m)
全幅 幅:27ft(8.2m)
吃水
機関 90馬力
速力
航続距離
燃料
乗員
兵装 [2]

飛龍丸(ひりょうまる)は、小倉藩江戸幕府及び日本海軍軍務官所管)の運輸船である。

船歴編集

小倉藩時代編集

元は1858年安政5年)[3]に竣工した木製汽船アメリカ商船PROMISE。慶応元年(1865年)にイギリス人から小倉藩が購入して「飛龍丸」と命名した。

二檣の帆装と蒸気機関を有し、推進装置スクリュープロペラ方式であった[4]

元来商船であったが、第二次長州征討に際して小倉藩砲術方・門田栄の献策により砲2門を搭載[5]。船将・丹村六兵衛の指揮で慶応2年(1866年)7月(旧暦、以下同様)の門司・赤坂の戦いに参戦し[6]、上陸した長州軍勢への砲撃や、長州側策源地と見られた彦島への砲撃を行っている[5][7][8]

蒸気の昇騰には時間を要したが、速力は速く、行動は俊敏だったという[5]

第二次長州征討の敗戦により小倉藩は極度の財政難に陥り、本船の修理費・年賦購入代金残金を負担できなくなったことから、小倉藩は本船を幕府に献上し、これらの費用も幕府が代わって負担することとなった[9][10]。幕府側では購入として取り扱われた。

幕府購入以降編集

江戸幕府は本船を慶応3年(1867年)6月に購入後、御用船として使用した。その後、個人に貸与し、払い下げられた。更にそれを仙台藩借用して使用した。

慶応4年(1868年5月23日浦賀新政府軍に捕獲され、同年8月に正式購入、同年から翌年の戊辰戦争に参加し、明治2年1869年)4月9日の北海道乙部音部)への上陸戦では陸兵250名を輸送した[11]。更に陸兵増派のために青森との間を航行していたが同年4月12日には福山の海岸砲台から攻撃を受けた。本船に被害は無く、搭載砲で反撃している[2]

『日本近世造船史 明治時代』によるとその後山口藩熊本藩に管理させた。

明治4年1871年)7月12日に「東京丸」の購入代金の一部としてイギリス人に交付された。その後アメリカ人所有となりYOKOHAMA-MARUと改名された。

船長編集

  • 磯辺包義 大尉:明治2年12月26日(1870.1.27) - 明治4年6月25日(1871.8.11)[12]

脚注編集

  1. ^ 要目は『日本近世造船史 明治時代』による。『日本海軍史 第7巻』によると排水量1,700トン、長さ53.0m、幅8.4m、90馬力。
  2. ^ a b 『補訂 戊辰役戦史』下巻780頁。
  3. ^ 『日本近世造船史 明治時代』による。『日本海軍史 第7巻』によるとニューヨーク元治元年(1864年)竣工。
  4. ^ 北九州市立歴史博物館所蔵の本船の絵画(『豊前市史 上巻』1034頁掲載)による。
  5. ^ a b c 『愁風小倉城』214頁、235頁。
  6. ^ 『北九州市史 近世』896-901頁。
  7. ^ 『小倉藩の終焉と近代化』23頁。
  8. ^ この戦いに参戦した幕府所属艦(富士山丸回天丸等)は総指揮官の老中・小笠原長行が陸上砲台との交戦の不利を回避する姿勢だったのに対し、自領に侵攻されている小倉藩は独自に本船を使用して機動的に反撃を実施した。幕府所属艦の艦長らから本船に対し、命令に従うよう申し入れがなされるほどだったという(『世界の艦船』2007年9月号(NO.679)114-117頁)。
  9. ^ 『小倉藩の歴史ノート』154頁。
  10. ^ 『北九州の歴史』154頁。
  11. ^ 『補訂 戊辰役戦史』下巻745頁。
  12. ^ 『日本海軍史』第9巻、665頁。

参考文献編集

  • 大山柏『補訂 戊辰役戦史』時事通信社、1988年。 ISBN 4-7887-8840-3
  • 海軍歴史保存会『日本海軍史』第7巻、第9巻、第一法規出版、1995年。
  • 造船協会『日本近世造船史 明治時代』復刻版、原書房、1973年。
  • 福井静夫『写真日本海軍全艦艇史』ベストセラーズ、1994年。ISBN 4-584-17054-1
  • 原田茂安『愁風小倉城』自由社会人社、1960年。
  • 玉江彦太郎『小倉藩の終焉と近代化』西日本新聞社、2002年。
  • 米津三郎『小倉藩の歴史ノート』美夜古郷土史学校、1977年。
  • 小田富士雄、有川宜博、米津三郎、神崎美夫『北九州の歴史』葦書房、1979年。
  • 北九州市史編さん委員会『北九州市史 近世』 1990年。
  • 豊前市史編纂委員会『豊前市史 上巻』 1991年。

関連項目編集