1989年中華民国立法委員増額選挙(-ねんちゅうかみんこくりっぽういいんぞうがくせんきょ)は、中華民国の立法府である中華民国立法院を構成する委員を選出するため1989年12月2日に行われた選挙である。国民党政府が台湾に遷都する前の1948年に行われた第1回立法院選挙で選出された後、中国共産党政権(中華人民共和国)の誕生で、改選が不可能となり、そのまま議員職に留まり続けている「資深」(古参)議員を除く、増額委員(台湾地域で改選される委員)130名が改選された。
1989年中華民国立法委員増額選挙
中華民國第一屆立法委員選舉第六次增額立法委員選舉

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1949年から台湾地域で実施されていた戒厳令が1987年に解除された後、初めて行われた立法委員選挙である。立法委員選挙と合わせて、21の県と市の首長を選ぶ県長・市長選挙、行政院直轄の台北市と高雄市、台湾省の三地域の議会議員を選出する選挙も同時に行われた。
また、1989年1月に公布施行された「人民団体法」によって、政党結成が自由化され、民主進歩党(民進党)[1] を初めとする100余りの新政党が結成された。今回の立法委員選挙では初めて党名を公にした民進党を初めとする20余りの政党が選挙に参加した。しかし本法においても共産主義政党は結成を認められなかった。
- 改選委員数:130名
- 候補者数:
- 選挙人(有権者):12,600,437名(選挙権年齢は満20歳に達した中華民国の国民)
1989年中華民国立法院増額委員選挙の結果
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中国国民党
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民主進歩党
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無党籍 ・その他
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公認
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自参
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公認
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自参
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候補者
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99
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44
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52
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4
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103
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当選
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69
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3
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20
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1
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8
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当選者合計
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72
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21
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8
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得票率
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54.85
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3.63
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25.79
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1.42
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11.15
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得票率合計
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58.48
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27.21
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11.15
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- 投票率:75.1%(前回、1986年選挙は65.38%)
中国国民党 民主進歩党 中国青年党 無所属
- ^ 1986年選挙の時、民進党は未成立で「党外公職人員公共政策研究会」、所謂「党外派」として参戦しており、正式に党名を名乗ることが出来たのは中国国民党と、衛星政党である中国青年党と中国民主社会党のみであった。
- ^ 党の公認が得られないままに出馬した候補者。
- 台湾研究所編『日文版 中華民国総覧 1990年版』(台湾研究所)