PKP ペチェネグ
PKP ペチェネグ(露:ПКП Печенег / PKP Pecheneg)は、ロシアの汎用機関銃である。名称は東欧の遊牧民ペチェネグ人に由来する。
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PKP ペチェネグ | |
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種類 | 汎用機関銃 |
製造国 |
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設計・製造 | TsNIITochMash |
年代 | 2000年代 |
仕様 | |
口径 | 7.62 mm |
銃身長 | 658 mm |
使用弾薬 | 7.62x54mmR弾 |
作動方式 | ガス圧作動方式 |
全長 | 1,200 mm |
重量 |
8.2 kg(本体) 8.7 kg(本体・二脚) 12.7 kg(本体・三脚) |
発射速度 | 600-800 発/分 |
銃口初速 | 900 m/秒 |
最大射程 | 3,800 m |
有効射程 | 1,500 m |
歴史 | |
配備期間 |
2001- 2017-(ペチェネグ-SP) |
概要編集
ペチェネグはPKMの後継として2001年に採用され、PKMと同じ7.62x54mmR弾を使用する。
特殊な空冷銃身によって命中精度を高めると同時に、連続射撃時間と有効射程を伸ばしており、ロシア連邦軍の将来歩兵システムであるラトニクの構成要素として採用されている。
構造編集
ペチェネグは構造、機構、照準器や銃床といった多くの点でPKMと類似しており、PKM用の三脚も利用できる。また、PKMに比べ重量は増えているものの汎用機関銃としては比較的軽量な部類である。
PKMとの主な相違点は銃身にあり、戦闘中の銃身交換を想定していない。ルイス軽機関銃のものと同じ原理の空冷カバーが銃身に被せられており、冷却空気はカバー後部に開けられた長丸形状の穴からカバー内に入り、銃口から噴出する装薬の燃焼ガスによって生じる圧力差の作用でカバー内を前進して、銃身を冷却したのち銃口周囲の小穴から前方へ放出される。また、銃身の過熱によって生じる陽炎(シュリーレン現象)から射手の視界を確保するためのバーが固定キャリングハンドルから銃身へと接続しているほか、サプレッサーを装着することができる。
一方で折り畳み式の二脚は銃口近くに固定され移動できないため、PKMに比べ仰俯角が取りづらい欠点がある[1]。
ペチェネグ-SPは一部にチタン合金を使用しピカティニー・レールや、折りたたむこともできる伸縮式銃床、追加の銃把を採用しているのが特徴で、特殊部隊向けに配備が進んでいる[2]。
ロシア陸軍第4親衛戦車師団の偵察兵。キャリングハンドルの付け根付近に、冷却空気の導入口が見える。
バリエーション編集
- PKP ペチェネグ(6P41)
- 標準モデル
- PKP ペチェネグ-N(6P41N)
- 暗視装置搭載モデル
- PKP ペチェネグ-SP(6P69)
- 特殊部隊向けモデル
- PKP ペチェネグ ブルパップ
- SPより更に短い伸縮式銃床を持ち、弾倉を斜めに装着する
(カッコ内はGRAUインデックス)
採用国編集
登場作品編集
- 『ドールズフロントライン』
- 星5戦術人形(萌え擬人化)として、「PKP」の名で登場
- 『surviv.io』
- 軽機関銃として登場。 アイコンではブルバップ型となっている。 尚、このゲームの中で最も強力な武器の一つとなっている。
- 『コール オブ デューティ モダン・ウォーフェア3』
- ライトマシンガンとして登場。ただし、なぜか給弾口が左側になっている。
- 『バトルフィールド4』
- 援護兵の武器として「PKP PECHENEG」の名称で登場