橋本福夫
来歴
編集兵庫県宍粟郡(現・宍粟市)出身。実家は田路家だが、直ぐに叔母の橋本家へ養子に出る。1930年、同志社大学英文科卒。パン屋、英語教師等の職を転々とし、戦後長野県追分にコミューンを建てる。1951年東邦大学講師、1953年聖書学園短期大学助教授、1954年専修大学商経学部専任講師、1956年助教授、1960年青山学院大学文学部第二部専任講師、1963年助教授、1966年教授。1976年定年退職。
人物
編集- サリンジャー『キャッチャー・イン・ザ・ライ』を『危険な年齢』の題で初訳した。またアメリカ黒人文学等の数多くの優れた翻訳で知られる。
- 没後に『橋本福夫著作集』が刊行された。
著書
編集編著
編集- 『アーネスト・ヘミングウェイ』(研究社、現代作家論) 1980
翻訳
編集- 『マンスフィールドの手紙』(マンスフィールド、大観堂) 1941
- 『日記と感想』(キヤサリン・マンスフイールド、大観堂) 1942
- 『南海の仙郷』(ハーマン・メルヴィル、大観堂) 1943
- 『若き人々のために』(ロバート・ルイス・スティーヴンスン、南北書園) 1948、のち角川文庫ほか
- 『モヒカン族の最後』(ジェイムズ・フェニモア・クーパー、早川書房) 1951
- 『木曜日の男』(G.K.チェスタートン、早川書房) 1951
- 『パンと葡萄酒』(イグナチオ・シローネ、山室静共訳、月曜書房) 1951
- 『赤い中国の横顔』(リン・ランドマン,アモス・ランドマン、月曜書房) 1952
- 『危険な年齢』(J・D・サリンガー、ダヴィッド社) 1952
- 『冬来りなば』(ハッチンソン、三笠書房) 1954
- 『疑わしい戦い』(ジョン・スタインベック、ダヴィッド社) 1954
- 『私が見たと蠅は云う』(エリザベス・フェラーズ、早川書房) 1955
- 『失楽の孤独』(リチャード・ライト、新潮社) 1955
- 『間にあった殺人』(エリザベス・フェラーズ、早川書房) 1955
- 『バトラー弁護に立つ』(ディクスン・カー、早川書房) 1957
- 『愛のさまざま』(デイヴィッド・ガーネット、新潮社) 1957、のち改題新版『アスペクツ・オブ・ラブ』 1991
- 『まだ死んでいる』(ロナルド・ノックス、早川書房) 1958
- 『神に捧げた土地』(アースキン・コールドウェル、角川文庫) 1958
- 『見えない人間』(ラルフ・エリソン、パトリア) 1958、早川書房、黒人文学全集 1961、ハヤカワ文庫 1974
- 『ブラウン神父の純智』(G・K・チエスタトン、新潮文庫) 1959
- 『ワインズバーグ・オハイオ』(シャーウッド・アンダスン、新潮文庫) 1959
- 『世界恐怖小説全集 第7』 (東京創元社) 1959
- 「ラパチーニの娘」(ナサニエル・ホーソーン)
- 「邪魔をした幽霊」(W・W・ジェイコブス)
- 「信号手」(チャールズ・ディケンズ)
- 「あとになつて」(イディス・ウォートン)
- 「あれは何だつたか?」(フィツジェイムズ・オブライアン)
- 「イムレイの帰還」(ラドヤード・キップリング)
- 「アダムとイヴ」(A・E・コッパード)
- 「夢の中の少女」(ウィルキー・コリンズ)
- 『マギル卿最後の旅』(フリーマン・クロフツ、新潮文庫) 1960
- 『フローテ公園殺人事件』(クロフツ、新潮文庫) 1960、創元推理文庫 2014
- 『アメリカの息子』(リチャード・ライト、早川書房、黒人文学全集) 1961
- 『ヒトラー最期の日』(H.R.トレヴァ=ローパー、筑摩書房、世界ノンフィクション全集) 1961、筑摩叢書 1975
- 『ジャングル放浪記 アフリカの幽鬼と幻想』(エイモス・チュツオーラ、新潮社) 1962、改題『ブッシュ・オブ・ゴースツ』(ちくま文庫) 1990
- 『アメリカの悲劇』(セオドア・ドライサー、角川文庫) 1963 - 1968
- 『武装せる予言者 トロッキー』(アイザック・ドイッチャー、田中西二郎・山西英一共訳、新潮社) 1964
- 『武力なき予言者 トロツキー』(アイザック・ドイッチャー、共訳、新潮社) 1964。新評論(3冊組)1992
- 『白人へのブルース』(ジェイムズ・ボールドウィン、新潮社) 1966
- 『馬に乗った水夫 - 大いなる狩人、ジャック・ロンドン』(アーヴィング・ストーン、早川書房) 1968、新版2006、のちハヤカワ文庫
- 『ベトナムを越えて』(エドウィン・O・ライシャワー、新潮選書) 1968
- 『修理屋(フィクサー)』(バーナード・マラムード、早川書房) 1969
- 『野生の棕櫚』(ウィリアム・フォークナー、新潮社、新潮世界文学42) 1970
- 『アウトサイダー』(リチャード・ライト、新潮社) 1972
- 『サムラー氏の惑星』(ソール・ベロー、新潮社) 1974
- 『巷に名もなく 闘争のあいまの手記』(ジェームズ・ボールドウィン、平凡社) 1975
- 『偉大なるM・C』(ヴァージニア・ハミルトン、岩波書店) 1980
- 『小説フロイト』全3巻(アーヴィング・ストーン、早川書房) 1984
イーデン・フィルポッツ
編集- 『赤毛のレドメイン家』(イーデン・フィルポッツ、新潮社) 1956、新潮文庫 1958
- 『闇からの声』(イーデン・フィルポッツ、創元推理文庫) 1963
- 『灰色の部屋』(イーデン・フィルポッツ、創元推理文庫) 1977、新版 2016
- 『溺死人』(イーデン・フィルポッツ、創元推理文庫) 1984
アガサ・クリスティ
編集- 『おしどり探偵』(アガサ・クリスティー、早川書房) 1960、のち文庫
- 『鳩のなかの猫』(アガサ・クリスティー、早川書房) 1960、のち文庫
- 『クリスマス・プディングの冒険』(アガサ・クリスティー、早川書房) 1961、のち文庫
- 『蒼ざめた馬』(アガサ・クリスティー、早川書房) 1962、のち文庫
- 『複数の時計』(アガサ・クリスティー、早川書房) 1965、のち文庫
- 『鏡は横にひび割れて』(アガサ・クリスティー、ハヤカワ・ミステリ文庫) 1977