イボンヌ・ブレイク
イボンヌ・ブレイク(英語: Yvonne Blake、1940年4月17日- 2018年7月17日)は、イギリス・マンチェスター出身の衣裳デザイナー。イギリスとスペインの二重国籍である。
イボンヌ・ブレイク Yvonne Blake | |||||||||
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イボンヌ・ブレイク | |||||||||
生年月日 | 1940年4月17日 | ||||||||
没年月日 | 2018年7月17日(78歳没) | ||||||||
出生地 | イギリス、マンチェスター | ||||||||
死没地 | スペイン、マドリード | ||||||||
国籍 | イギリス・ スペイン | ||||||||
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経歴
編集1940年にイギリスのマンチェスターに生まれ、マンチェスター芸術学校で学んだ[1][2]。後年にはハフポストに対して、「24歳の時にアメリカ合衆国の映画で衣裳デザインを担当した際、著名な映画プロデューサーに強姦されたことがある」と語っている[2]。
1971年にはフランクリン・J・シャフナー監督作『ニコライとアレクサンドラ』の衣裳デザインをアントニオ・カスティージョと共同で担当し、アカデミー賞では共同で衣裳デザインを受賞した[3]。1975年にはリチャード・レスター監督作『四銃士』でもアカデミー賞衣裳デザイン賞にノミネートされたが、受賞は逃した。
スペインのゴヤ賞では衣裳デザインを4度受賞している[4][5]。1988年にゴンサロ・スアレス監督作『幻の城 バイロンとシェリー』で初受賞し、1994年にはホセ・ルイス・ガルシ監督作『Cradle Song』で、2003年にはビセンテ・アランダ監督作『carmen.カルメン』で、2004年にはメアリー・マクガキアン監督作『サン・ルイ・レイの橋』で受賞した[4]。
2012年にはスペイン映画国民賞を受賞したが、女優以外の女性では初めての受賞者だった[6]。2014年にはヒホン国際映画祭で生涯功労賞を受賞した[7]。2016年7月14日にスペイン映画芸術科学アカデミー(AACCE)のアントニオ・レシネス会長が辞任したことで、ブレイクが会長代理を務めた[1][4]。9月15日には会長選挙が行われ、賛成193票、反対50票でブレイクが正式に会長に就任した[1][4]。2018年1月3日には脳卒中で倒れてマドリードのラモン・カハル病院に緊急入院した[1][2]。2月3日のゴヤ賞授賞式の主催を1か月後に控えての出来事であり、1月10日には集中治療室を出たことを発表したものの、会長の座を辞任することも発表した[1]。同年7月17日、マドリードで78歳で死去[8]。
フィルモグラフィー
編集いずれも衣裳デザインを担当した。
- 1970 『最後の谷』 The Last Valley
- 1971 『ニコライとアレクサンドラ』 Nicholas and Alexandra
- 1973 『ジーザス・クライスト・スーパースター』 Jesus Christ Superstar
- 1973 『三銃士』 The Three Musketeers
- 1975 『四銃士』 The Four Musketeers
- 1976 『ロビンとマリアン』 Robin and Marian
- 1978 『スーパーマン』 Superman
- 1988 『幻の城 バイロンとシェリー』 Rowing with the Wind
- 1991 『ロシアン・ルーレット』 Company Business
- 1996 『リチャードを探して』 Looking for Richard
- 1998 『奇蹟の輝き』 What Dreams May Come
- 2003 『carmen.カルメン』 Carmen
- 2004 『サン・ルイ・レイの橋』 The Bridge of San Luis Rey
- 2006 『宮廷画家ゴヤは見た』 Goya's Ghosts
受賞・ノミネート
編集年 | 作品 | 部門 | 結果 |
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1971 | 『ニコライとアレクサンドラ』 | 衣裳デザイン賞 | 受賞 |
1975 | 『四銃士』 | 衣裳デザイン賞 | ノミネート |
年 | 作品 | 部門 | 結果 |
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1971 | 『ニコライとアレクサンドラ』 | 衣裳デザイン賞 | ノミネート |
1973 | 『ジーザス・クライスト・スーパースター』 | 衣裳デザイン賞 | ノミネート |
1974 | 『三銃士』 | 衣裳デザイン賞 | ノミネート |
1975 | 『四銃士』 | 衣裳デザイン賞 | ノミネート |
年 | 作品 | 部門 | 結果 |
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1988 | 『幻の城 バイロンとシェリー』 | 衣裳デザイン賞 | 受賞 |
1991 | 『Don Juan in Hell』 | 衣裳デザイン賞 | ノミネート |
1992 | 『La reina anónima』 | 衣裳デザイン賞 | ノミネート |
1994 | 『Cradle Song』 | 衣裳デザイン賞 | 受賞 |
2003 | 『carmen.カルメン』 | 衣裳デザイン賞 | 受賞 |
2004 | 『サン・ルイ・レイの橋』 | 衣裳デザイン賞 | 受賞 |
2006 | 『宮廷画家ゴヤは見た』 | 衣裳デザイン賞 | ノミネート |
脚注
編集- ^ a b c d e Yvonne Blake abandona la UCI y es trasladada a planta tras su ictus エル・パイス、2018年1月10日
- ^ a b c La presidenta de la Academia de Cine, Yvonne Blake, hospitalizada tras sufrir un ictus エル・ムンド、2018年1月4日
- ^ CapedWonder.com. Christopher Reeve Superman Movie Costumes 1978–1987 Archived August 1, 2010, at the Wayback Machine.
- ^ a b c d Yvonne Blake sale de la UCI tras sobreponerse al ictus que sufrió el pasado miércoles ABC、2018年1月10日
- ^ “Archived copy”. July 7, 2011時点のオリジナルよりアーカイブ。December 26, 2010閲覧。
- ^ Yvonne Blake: "Me siento más española que Agustina de Aragón" エル・ペリオディコ・デ・アラゴン、2012年9月23日
- ^ Yvonne Blake, Premio Mujer de Cine del 52º Festival Internacional de Cine de Gijón ヒホン国際映画祭、2014年10月14日
- ^ “Yvonne Blake, 'Superman' Costume Designer, Dies at 78”. ハリウッド・リポーター. (2018年7月17日) 2018年7月18日閲覧。